エルミタージュ美術館にある、ぜんまい仕掛けで動く黄金の孔雀時計

ロシア旅行記:4日目

阪急交通社ツアー「お1人様参加限定:ロシア7日間」
-2020年3月12~18日

ロシアの栄光の跡

本編に入る前に、まずは明けましておめでとうございます!何とかコロナ禍で大混乱だった2020年も終わり、新しい2021年の幕開けとなります。

本年も何卒よろしくお願いいたします!

 

エルミタージュ美術館にて

エルミタージュ美術館のゲルギオの間

ここはエルミタージュ美術館で建造物自体は「冬宮殿」とも呼ばれる、ロシア帝政時代に歴代皇帝達が王宮として使った建物です。最後のロシア皇帝ニコライ2世までここを居城としており、この建物と周辺地域は『 サンクト・ペテルブルグ歴史地区と関連建造物群』として1990年に世界遺産に認定されています。

 

エルミタージュ美術館に飾られている絵画

このエルミタージュ美術館は全部で5つの建物から構成されており、収集品は全部含めると300万点を超えるとされていて、現在一般公開されている作品はその内のごく僅かだという。

マトちゃん
マトちゃん

本当に一部の美術品しか置かれてないけど、それだけでもお腹いっぱいになる位なのよ!

 

 

「15~16世紀のネーデルランドの間」にて

エルミタージュ美術館の「15~16世紀のネーデルランドの間」

あまりにも膨大な収集品の為に本館だけでは収容しきれなかった為に、今では5つの建物に跨って美術品などが保管されている。その余りにも多い作品に美術館スタッフも全部を把握しきれておらず、壁の隙間から新たな作品が出てきた事もあるそうな。

 

 

『マドンナの肖像画を描く聖ルカ』(Saint Luke Drawing the Virgin)

『マドンナの肖像画を描く聖ルカ』(Saint Luke Drawing the Virgin)
by ロヒール・ファン・デル・ウェイデン(Rogier Van Der Weyden)

15世紀にオランダの画家であるウェイデンによって描かれたとされる、福音書作者の1人で画家の守護聖人とされている聖ルカが聖母マリアを描いているシーンの絵画。この作品はスペインの修道院で見つけられた時点で既に真っ二つに破られていたという。その後1850年に行われたオランダ王のコレクションのセールで聖ルカの右部分を購入し、1884年にパリの古美術商から左側の聖母マリアの部分を購入したという。

そして鑑定の結果、これは同じ1枚の絵だったというのが判明し、それから修復して今に至るという。こうやって見ると全く修復されているのが分からない位の出来である。

 

 

エルミタージュ美術館の「15~16世紀のネーデルランドの間」に置かれていた美術品

こちらは木彫りのキリストの名場面が彫られている。ちなみにポルトガルの古い図書館では本を守る為にコウモリが番犬代わりに飼われていたけど、ここエルミタージュ美術館ではネズミ対策として昔から猫を地下室で飼っているそうだ。

マトちゃん
マトちゃん

ただ普段はそんな猫ちゃんをエルミタージュ美術館内で見る事は出来ないのよ!

 

 

エルミタージュ美術館の「15~16世紀のネーデルランドの間」のステンドグラス

窓には縦長のステンドグラスが飾られている。太陽の光が当たると、ひと際綺麗に輝くステンドグラスである。

 

エルミタージュ美術館の「15~16世紀のネーデルランドの間」に飾られているタペストリー

壁には大きなタペストリーが飾られていて、洗礼を受ける子供や磔にされているキリストの姿など、キリストの色んな場面が綺麗に描かれている。

 

エルミタージュ美術館の「15~16世紀のネーデルランドの間」に飾られているステンドグラス-1

中世のオランダはカトリック国だったポルトガル・スペインなどと対立したプロテスタント派の国であった。大航海時代に世界をリードしたポルトガルもお家騒動で支配力が低下し、その植民地の大半をオランダに譲る事になるのである。

 

 

エルミタージュ美術館の「15~16世紀のネーデルランドの間」に飾られている、聖母マリアの像

こちらには幼い子を抱く聖母マリア像が沢山置かれている。聖母マリアは女性の理想像とされていて、色んな芸術家達がマリアに関わる作品を残しているのである。

 

エルミタージュ美術館の「15~16世紀のネーデルランドの間」に飾られているタペストリー-1

どこかで見た事のあるようなライオンのマークがタペストリーに表現されている。

 

エルミタージュ美術館の「15~16世紀のネーデルランドの間」に飾られているステンドグラス-2

ヨーロッパにある教会の中に飾られているステンドグラスは、本当に美しい物が多い。そして絵画並みに細かく装飾されていて、このようにキリストのワンシーンを伝えるものなども多い。

マトちゃん
マトちゃん

キリスト教の発展がこういった芸術を発展させたと言っても、過言じゃないのよ!

 

エルミタージュ美術館の「15~16世紀のネーデルランドの間」に飾られている、宝石が散りばめられた十字架

こちらの十字架にはサファイアやルビーなどの豪華な宝石が詰め込まれているのが見える。もしドラキュラ伯爵と出会った時にこの十字架を見せれば、この豪華さを見てドラキュラ伯爵も十字架を奪い盗って逃げるかもしれない。。

 

「15~16世紀のネーデルランドの間」に飾られている、嫁入り道具箱

こちらの「触ってはいけないマーク」が置かれているのは、中世の頃の嫁入り道具箱。皇女が嫁ぐ際には今では考えられない程の荷物を持って行っていたようで、勿論こんな箱1個では全然足りないレベルだという。

 

「15~16世紀のネーデルランドの間」にある売店

ここの廊下の突き当りでは、小さな売店が営業していた。経営側からすると売店での売り上げは重要なので、こんな廊下の片隅にも売店があるのだろう。

 

 

「パヴィリオンの間」にて

エルミタージュ美術館の「パヴィリオンの間」

知らぬ間にここに来た時には既に小エルミタージュの建物だった。そんなこちらの間は「パヴィリオンの間」と呼ばれる、元々は4つの部屋に分かれていてエカテリーナ2世の愛人たちが暮らしていた部屋跡だそうだ。エカテリーナ2世の愛人は、20人以上は存在したと言われている。

マトちゃん
マトちゃん

盛んな性欲は、その人の活力の原動力なんだよね!

 

エルミタージュ美術館の「パヴィリオンの間」-1

そんな煌びやかなパヴィリオンの間でも、一番観光客の目を集める展示品はこのショーケースの中に置かれている物。

 

エルミタージュ美術館の「パヴィリオンの間」にある孔雀時計

こちらの黄金色に輝く「孔雀時計(The Peacock Clock)」は、当時エカテリーナ2世の愛人だったグリゴリー・ポチョムキン伯爵(Grigory Potiomkin)がロンドンの天才時計技師ジェームス・コックに依頼して造らせた、ぜんまい仕掛けの自動時計。

 

有名な「孔雀時計」 動画

 

エルミタージュ美術館の「パヴィリオンの間」にある孔雀時計-1

1781年に分解された状態でロシアに届いた孔雀時計は、誰も組み立てる事が出来ずに一時放置されていた。その後ロシア人技術者イワン・クリビン(Ivan Kulibin)が何とかこの複雑な時計を組み立てる事に成功し、1794年以来今でもぜんまい仕掛けで動く時計なのである。

 

孔雀時計の動く様子 動画

 

稼働している孔雀時計の様子(公式) 動画

 

エルミタージュ美術館の「パヴィリオンの間」の床にあったモザイク画

そして床には古代ローマの都市でよく見られたモザイク画が飾られている。こちらはオリジナルではなく複製のようだけど、それでも充分に雰囲気が出ている。

 

エルミタージュ美術館の「パヴィリオンの間」の床にあったモザイク画-1

古代ローマ帝国ではギリシャ神話の話などが、このように床にモザイク画として描かれていた。当時はまだキリスト教が出てきていない時代だったので、古代ローマ帝国にはギリシャ神話やローマ神話などのストーリーがメインであったようだ。

 

エルミタージュ美術館の「パヴィリオンの間」の床にあったモザイク画-2

古代ローマ帝国では床にモザイク画を敷き詰めている家は、裕福な人間が住む豪邸だけだった。絵がある家に暮らせるというのは、大昔ではそれ自体がステータスだったのである。

 

エルミタージュ美術館の「パヴィリオンの間」の床にあったシャンデリア

こんなシャンデリアを見る毎に、地震が起きる度に落ちて壊れないかと気になって仕方なくなりそうだ。

 

エルミタージュ美術館の「パヴィリオンの間」の様子

イスラムの国だと王様が沢山の夫人を囲っていたハーレムがあるが、この冬宮殿は逆ハーレムでもあったようだ。エカテリーナ2世はピョートル3世と結婚し、ドイツ地方の落ちぶれた貴族の家柄に生まれた彼女は”超玉の輿”でもあった。肝心の旦那ピョートル3世とは波長が合わなかったようで、結局側近と共にピョートル3世を逮捕し、女帝になったエカテリーナ2世。

 

 

エルミタージュ美術館の「パヴィリオンの間」の様子-1

贅沢の粋を極めたエカテリーナ2世は愛人の間に5人の子供をもうけた。しかしそんな子達に王位は引き継がれるハズもなく、最も愛した愛人のポチョムキン伯爵の死により大きく落ち込んだという。だがそんな死にもめげなかったエカテリーナ2世はそれからも毎日違う愛人をベッドに誘って、寂しさを紛らわしていたという。

 

エルミタージュ美術館の「パヴィリオンの間」でテーブルを見つめる人達

こちらにはまた装飾が美しいテーブルが置かれている。

 

エルミタージュ美術館の「パヴィリオンの間」でテーブルを見つめる人達-1

ロシア皇帝には4人の女帝がおり、しかもそれは18世紀時代と偏っている。だがエカテリーナ2世の死後、ピョートル3世との間の子供であるパーヴェル1世はそんな贅沢三昧の母親を嫌っており、エカテリーナ2世の行ってきた政策を反対路線へと追いやる。そして憲法を改めて王位を継承できるのは男子のみとし、これでロシア皇帝に女帝が出現する事が無くなったのである。

 

エルミタージュ美術館の「パヴィリオンの間」に飾られている絵画

このエルミタージュ美術館は1764年にベルリンの商人がロシア皇室に225点の絵画購入を進めた事により、歴史は始まる。それは主に17世紀オランダの絵画であり、その後絵画の収集は増え続けて1797年の資料によると、その時点で約4,000点の美術品が収集されていたという。

マトちゃん
マトちゃん

その無駄遣いにも思える出費が、今のエルミタージュ美術館の源になるのよね!

 

エルミタージュ美術館の「パヴィリオンの間」に飾られている絵画-1

それらの収集品は主にエカテリーナ2世のプライベートコレクションであったが、一般にも見学用として解放されており、学生や観光客が見る事も出来たという。

 

エルミタージュ美術館の「パヴィリオンの間」に飾られている絵画-2

エルミタージュ美術館にはイタリア、オランダ、フランス、スペイン、イギリス、ドイツ、ロシアなどの中世ヨーロッパの芸術作品が主に展示されている。

 

エルミタージュ美術館内の通路

この美術館に展示されている作品だけで約1万点を超すとも言われているので、それを全部解説できる解説員などいないのかもしれない。現地ガイドさんも全部の作品の事を勉強しようと思うと一生を犠牲にしないといけないので、ごく一部の作品だけをかいつまんで説明してくれていた。

 

エルミタージュ美術館内の通路から、外のネヴァ川を眺める

こんなネヴァ川沿いに建てられた建物だけに、川の氾濫の被害があったのかと思うけど、1837年に起こった大規模な火事以外の被害はないようだ。

 

 

「会議の階段」にて

エルミタージュ美術館の「会議の階段」

こちらの部屋で使われている白い大理石も、イタリアのカラーラ産大理石だそうだ。

 

エルミタージュ美術館の「会議の階段」-1

「会議の階段」という名が付く間だけあって、レッドカーペットが敷かれた大理石の階段も見えている。

 

エルミタージュ美術館の「会議の階段」に置かれていた、ミニチュアの門

こちらには凱旋門のミニチュアのような彫刻作品も置かれている。思わず手で触れそうな距離に置かれているが、勿論触ってはダメである。

 

エルミタージュ美術館の「会議の階段」に置かれていた像

こちらには壁や支柱の白い大理石に合わせて、白い彫刻作品が展示されている。こちらの像は弓矢を放った後の仕草に見えるけど、肝心の弓は失ってしまっているようで、手で握っている部分のみが残っているようだ。

 

エルミタージュ美術館の「会議の階段」に置かれていた像-1

今回のエルミタージュ美術館内の見学時間はというと、この本館付近で約2時間半(内自由行動1時間)で新館で約1時間半で合計約4時間。

4時間も美術館を見学しようと思うと、結構体力を使うのである。。

 

エルミタージュ美術館の「会議の階段」に置かれていた、孔雀石の壺

こちらには孔雀石で造られたと見られる大きな壺が置かれています。

 

エルミタージュ美術館の「会議の階段」に置かれていた、孔雀石の壺-1

また孔雀石に入っている天然の模様が何とも言えない感じで、荘厳さを感じさせる壺になっています。この壺を造るだけで無駄な部分の孔雀石が、どれだけ取り除かれたのかと思うとゾッとします。。

 

エルミタージュ美術館の「会議の階段」に置かれていた、孔雀石の壺-2

そんな大きな壺の取っ手部分には、黄金のゼウスみたいな顔が装飾されています。だけどもしこの取っ手を持って壺を持ち上げても、落としたら大変なので絶対に運ぶ際にこの取っ手は触らないと思うけども。。

 

エルミタージュ美術館の「会議の階段」の様子

大地震が来たら、このような場所に置かれている孔雀石の壺は悲惨な運命を辿りそうだけど、ここに置かれているという事はそれだけ対策をしているから大丈夫だという考えもあるのだろう・・・というかそうあって欲しい。。

 

「初期イタリア・ホール」にて

エルミタージュ美術館の「初期イタリア・ホール」

こちらの部屋では13~16世紀にイタリアの芸術家が描いた作品が展示されている部屋。

 

エルミタージュ美術館の「初期イタリア・ホール」に飾られている絵画

ルネッサンス期に入る前に描かれた絵画が多くて、少し古い感じにも見えてしまうような作品が置かれている。

 

エルミタージュ美術館の「初期イタリア・ホール」に飾られている絵画-1

絵画で一番人気のある構図は、やっぱり聖母マリアとその幼子を抱いている時のシーンである。

 

エルミタージュ美術館の「初期イタリア・ホール」に飾られている絵画-2

聖母マリアの溢れる母愛はキリスト教信者の心を鷲掴みにして、マリアを聖人化させてしまうのである。

 

エルミタージュ美術館の「初期イタリア・ホール」に飾られている『受胎告知の聖女』(Saint Luke Drawing the Virgin)

『受胎告知の聖女』(Saint Luke Drawing the Virgin)
by シモーネ・マルティーニ(Simone Martini)

ゴシック期のシエナ派を代表する画家シモーネ・マルティーニの14世紀前半に描かれた作品。

 

「初期イタリア・ホール」に飾られている『受胎告知の聖女』(Saint Luke Drawing the Virgin)-1

ウフィツィ美術館のウフィツィ美術館には、マルティーニが描いた「受胎告知」の絵などもあり、ルネッサンス期前では有名な画家である。

 

「初期イタリア・ホール」に飾られている『受胎告知の聖女』(Saint Luke Drawing the Virgin)-2

このシーンは受胎告知を大天使ガブリエルから告げられた時を描いているとされていて、溢れる聖母マリアのオーラが滲み出ているように見える作品である。

 

こんな旅はまた次回に続きます!

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2020年3月中旬に訪れたロシア。この3月中旬はコロナウイルス騒動の影響で旅客が減っていたので、ガラガラに空いた空港と飛行機でロシアの首都モスクワへと向かって旅立つのであった。。
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