南海天王寺支線跡(2023年6月)-3
訪問:2023年6月
「じゃりン子チエ」の地!
さて、かつて存在した「南海天王寺支線跡」を辿って、やって来た大阪市西成区萩之茶屋。
大阪市内でもあまり”品が良くない”場所柄とされているが、逆に綺麗に着飾った人もいない為に、人間の”ありのままの姿”が見られる場所でもある。
萩之茶屋本通商店街にて
かつて存在した南海天王寺支線の「今池町駅跡」には立ち入れないので、その代わりに隣にある「萩之茶屋本通商店街」のアーケード内を進んで行く。
意外と有名ではないけど、この萩之茶屋本通商店街の左右にも続く商店街は、東は上町台地の下ぐらい(飛田新地のあるエリア)から、西は国道26号線を渡って津守(阪神高速)エリアまで繋がっていて、かなり長い商店街群が形成されている。
萩之茶屋本通商店街を東に進んで行くと、阪堺電車:阪堺線の高架下をくぐる場所に出てくる。
すると昔は汚いオッサンばかりのエリアだった場所には、今ではこのような若いギャルなどがやって来る場所へと変わり果てていた。。
じゃりン子チエ「決めたれ!チエちゃん」「テツは教育パパ!」「激突!小鉄対アントン」
ここには西成区萩之茶屋を舞台にしていたと考えられる人気アニメ『じゃりン子チエ』を思い出させる、人気立ち飲みホルモン焼き屋「やまき 今池店」がある。
住所:大阪府大阪市西成区萩之茶屋2-2-7
営業時間:14時~21時頃
※阪堺線:今池駅から駆け足で10秒
昔は西成区のオッサンが集う常連客向けの立ち飲み屋だったのだが、最近はインスタやYoutubeで情報が大きく広まった為に、今では若者達が普段から長~~い行列を作る、西成区でもトップの人気店となってしまった。
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「やまき」も行列が出来過ぎて、めっきりイカンようになってしもうたわ・・・
そんな超人気店「やまき」があるのは萩之茶屋本通商店街の端で、阪堺電車:阪堺線の高架下(盛り土)にあるのだ。
そして「やまき」周辺にもホルモン屋が多々あるので、鶴橋駅に降り立った時にホームに漂う”焼肉臭”と並び、ここの高架上にある「今池駅」は”ホルモン臭”が漂う異世界感を感じる駅でもある。
阪堺線でも珍しい高架の「今池駅」!
そんな美味しそうなホルモン屋が立ち並ぶ一帯に、こちらの盛り土で造られた高架の「今池駅」が見えてくる。
阪堺電車では今池駅のように盛り土で造られた高架駅は珍しく、他には「神ノ木駅」ぐらいしか存在しない貴重な駅でもある。
先程の「ホルモン焼き屋:やまき」の西側に、こちらの高架駅となっている「今池駅」のホームに登る階段が設置されている。
なお、ボクは大阪市に約40年近く住んでいるが、この「今池駅」のホームに登る階段を実際に登ったのは、これが恐らく始めただったと思う。。
その階段を登ると、簡単なホームと屋根だけの「今池駅」が見えてくる。
阪堺線の駅なので、北行き「恵美須町方面」と、南行き「我孫子道方面」の2つのホームがあるが、駅に出入りする階段はこちらの西側一箇所のみのとなっている。
またトイレはこのホームがある上にはなく、階段を降りた、この左手下付近に公衆トイレが設置されている。
最初に疑問を感じた「今船駅~今池駅間の傾斜」は、この今池駅が高架駅だった為にその高さに向けて登る坂であった。
そしてこの高架の今池駅は、阪堺線が敷かれる前から存在していた「南海天王寺支線」を跨ぐ為に、盛り土をして形成された駅だったのである。
1つ、謎が解けたみたいやな!
ただ、この今池駅を訪れた際には気付かなかったのであるが、この今船駅~今池駅間には、別の電車路線の分岐点が存在していたエリアでもあったのだ。
今池駅の南側から東に向かって分岐していく路線は、1914年~1980年に存在していた『南海平野線』跡だった。
この『南海平野線跡』はまた後程、別に調査するぞ!
この今池駅は「阪堺電気軌道(初代)」が開業した、明治44年(1911年)に開設された駅である。
今池駅を建設する時には、もう先にこの下を走っていた「南海天王寺支線」の線路を跨ぐ為に、このような高台の高架駅となった訳だ。
今池駅ホームからの景色! 動画
こちらは高架下を抜けて、阪堺線の東側から萩之茶屋本通商店街を見た景色である。
なお、人気店の「やまき」はこの写真を撮影した日はシャッターが閉まっていた。
そして高架下をくぐった先には、大阪人にはお馴染みの”激安スーパーマーケット”チェーンの「スーパー玉出:天下茶屋店」がある。
そんな見慣れた光景だったが、ふと目を下の方に向けると、スーパー玉出の店の前に柵で仕切られた”不自然な三角形の土地”があった。
「スーパー玉手」は大阪市西成区玉手に本店のある格安スーパーマーケットであり、黄色く派手な看板と、夜になると光り輝くネオンの外観と共に、激安商品が販売されている”大阪らしい”スーパーマーケットでもある。
そんな「スーパー玉出:天下茶屋店」の店の前をカスめるように、南海天王寺支線の線路がかつては延びていたのだった。
こちらの先に見えているのが、南海天王寺支線の線路を交わす為に盛り土された線路間に設置されていた、阪堺電車が今でも通過する橋梁。
その橋梁の下も空き地となっており、金網越しに中を覗いて見ると、自転車が数台並んでいる光景が見られた。
ただし、見ている分には線路跡の土地を有効活用している雰囲気はなく、ただ”始末に困った土地”みたいに放置されている印象を受けた。。
そして、スーパー玉手の前を南北に貫く堺筋の道路を東側に渡って、更に南海天王寺支線跡の散策を続けるのであった。。
※電車好きでもない人間が調べた内容なので、間違っている情報や追加情報などがあれば、コメント欄にてご指摘頂ければ幸いです。。
こんな旅はまた次回に続きます!
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