岐阜城麓で歴史に触れる~板垣退助像と織田信長館跡を巡る~【犬山城&岐阜城9】

犬山城&岐阜城旅-9:訪問 2022年9月下旬

旅行期間:2022年9月下旬(当日旅)

襲撃地!

岐阜公園 ロープウェイ乗り場案内看板

ここは岐阜県岐阜市で、かつて織田信長の居城だった「岐阜城跡」がある金華山の麓に広がる岐阜公園

 

 

 

岐阜公園の板垣退助像!

岐阜公園 板垣退助の銅像

そんな岐阜公園内には、こちらの「板垣退助」の銅像も何故か設置されていた。

ちなみにこの板垣退助の銅像は2代目となっていて、戦後の1950年に再建された物となっている。

なお、初代の板垣退助の銅像は大正6年(1917年)に設置されているが、戦時中の金属回収令によって失われてしまったそうだ。

 

岐阜公園 板垣退助の銅像2

実はこの岐阜公園は、明治15年(1882年)4月6日に自由党の党首として遊説に来ていた板垣退助が、その帰り際に暴漢に斬りつけられて襲われた場所でもあったのだ。

 

『岐阜事件』とも呼ばれた襲撃事件では、「板垣死すとも自由は死せず!」という有名な言葉が歴史に伝わっている事件でもある。

ただ、明治時代の政治家襲撃事件では、その被害者が暗殺される事件も多かったが、この『岐阜事件』では板垣退助は一命を取り止めたのである。

 

岐阜公園 板垣退助の銅像 説明板

銅像の隣にはその『岐阜事件』の案内板も置かれていたけど、この説明の中には板垣退助がこの襲撃事件で命を落としたのか、それとも生き残ったのかまでは書かれていない。

学生時代に歴史をしっかり勉強した人からすれば、「そこまで書かなくても、生き延びて日本の発展に大きく貢献した人じゃん!」と思うのだろう。

しかし学生時代にしっかり勉強していなかった人間からすれば、この事件での生死についてまで説明していて欲しかったのである。

オカン
オカン

アンタは全然勉強してなかったヤン!(怒)

 

「織田信長居館跡」を見学!

岐阜公園 織田信長居館跡の入口

そして先に進んで行くと「織田信長居館跡」という、かつてこの岐阜城を居城にしていた織田信長が住んでいた館跡が見えてくる。

 

岐阜公園 織田信長居館跡の入口の石碑

織田信長の居城というと「安土城」(滋賀県)を思い浮かべる人も多いと思うけど、尾張地方を統一してから稲葉山城の斎藤龍興を攻略し、1567年頃にその稲葉山に拠点を移して「岐阜城」と命名した。

なお、安土城に拠点を移したのは1579年頃とされている。

 

岐阜公園 織田信長居館跡の入口 説明板

この辺りから岐阜城での政治が行われる場所が造られていたと考えられているようだ。

岐阜城は山城であったが、普段の政治を行う際には行き来しやすい、山の麓で行われていたという。

 

岐阜公園 織田信長居館跡の入口 階段

”戦国時代の風雲児”とも称される織田信長は、南蛮文化などにも大きく興味を示して、その煌びやかさ装飾なども積極的に取り入れた。

 

岐阜公園 織田信長居館跡 案内板2

戦国時代にその織田信長が築いた岐阜城下の御殿の様子は、日本側に残っている書物ではなく、ポルトガルから来た宣教師が残した書物の方が詳しく書かれているという。

こちらの絵ではそのような書物から、当時の御殿の様子を再現してみた図である。

 

 

岐阜公園 織田信長居館跡 石垣

ただ今ではそのような建物の跡は殆ど見られず、未だに発掘作業が続けられている。

本当に先程見た想像図のような大きな御殿が築かれていたかは不明であるが、少なくともそれなりの規模の御殿が存在していた事は確かなようだ。

 

岐阜公園 織田信長居館跡 景色

先程の想像図にあるような豪華な御殿がもし現存していれば、世界的な観光地となっていたかもしれない岐阜城。

ただ古来から日本の建物は木造ばかりだった為に、数百年という長い年月を経て現存するというのは稀でもある。

信長ボボ
信長ボボ

木造は火災に弱いし、日本は地震が多いからな・・・

 

岐阜公園 織田信長居館跡 景色 石垣跡

この辺りの地層では発掘調査によって、信長以前にこの地を治めていた斎藤道三から3代に渡っての居館跡の層も見つかっているという。

 

岐阜公園 織田信長居館跡の説明板

斎藤道三というと、信長の正室であった「濃姫(のうひめ)」の父親であり、”美濃のマムシ”とも呼ばれていたとされる戦国時代前半を代表する戦国大名でもあった人物である。

信長ボボ
信長ボボ

道三殿はとても奇才な方であったぞ!

 

岐阜公園 織田信長居館跡 景色 石垣跡2

そんな斎藤道三は息子に跡を継がせて隠居するが、孫を溺愛して一旦は跡を譲った子:斎藤義龍を廃嫡しようと画策した所、その動きをいち早く察知した斎藤義龍が大軍を率いて挙兵し、長良川河畔の戦いで斎藤道三は討ち取られて戦死してしまったという。

信長ボボ
信長ボボ

義父に援軍を差し向けたものの、間に合わなかったのが今も悔いが残って・・・

 

岐阜公園 織田信長居館跡 景色 石垣跡3

その後は斎藤義龍が道三を討ち取った約5年後に急死し、息子である斎藤龍興が家督を継ぐが、天下人となる織田信長に敗れて伊勢に逃れてしまう。

そしてその跡にこの美濃を征服した織田信長は、豪華絢爛な御殿を建造するのであった。

 

岐阜公園 織田信長居館跡の説明板2

そしてこの御殿跡には、日本庭園がいくつも造られて、更には多くの金箔が貼られた豪華な瓦もあったという。

信長ボボ
信長ボボ

金キラ趣向は猿ではなく、余が国内での火付け役じゃ!

 

岐阜公園 織田信長居館跡4

ここにあったとされる信長の御殿は、客人を盛大に持て成す場所としてではなく、奥方(濃姫)などにも豪華な部屋や庭園をあてがったとされている。

信長ボボ
信長ボボ

余ほどの愛妻家はおらんぞ!

 

岐阜公園 織田信長居館跡 景色 石垣跡35

それまでの国内常識からは考えられない位に豪華絢爛な建物が造られたのには、恐らく単に信長の異才だけではなく、”大航海時代”でヨーロッパからインド地方を経由して日本にまでやって来た、ポルトガル文化が大きく影響を与えたのだろう。

 

岐阜公園 織田信長居館跡 景色 石垣跡36

大航海時代で大きな繁栄を築いたポルトガル王国から伝来した文化は、ヨーロッパからアジア地方までを制圧する程に優れた物が多かった為に、それら海外文化を積極的に取り入れた織田信長が、次の時代のリーダーになっていったのも当然なのかもしれない。

信長ボボ
信長ボボ

余はいい時代に生まれたぞ!

 

 

金華山のロープウェイ!

岐阜公園 ロープウェイ

そんな岐阜城麓の信長館跡の上には、このようにロープウェイが運行されて、ちょうど真上を通過していくようになっていた。

なお、金華山の頂上付近に造られている現在の岐阜城まで登るには、約300mの登山道を登る必要がある為に、このロープウェイを利用して登っていく人が多い。

 

 

 

登っていくロープウェイ! 動画

 

 

岐阜公園 登っていくロープウェイ

なお同行していたオカンは歩きで登りたくなかったので、一足先に分かれて、この頭上を通っていくロープウェイに乗り込んでいた。

オカン
オカン

ロープウェイやったら、楽ちんやったデ!

 

ボクは下からオカンがロープウェイに乗っている姿を確認していたけど、ロープウェイに乗って満足中のオカンはこちらの存在に全く気付かなかったという。。

オカン
オカン

「アンタの存在なんて、気にしてられるか!」ってね(笑)

 

岐阜公園 岐阜城登城口への案内板

という事でボクは岐阜城の登山道の中でも、難易度が高いという「馬の背コース」を登ってみたかったので、信長の館跡を先に進んで行く。

信長ボボ
信長ボボ

馬の背コースは初心者は止めといた方がいいぞ!

 

岐阜公園 岐阜城登城口への橋

その道を進もうとすると、信長の御殿跡という雰囲気を少しだけ醸し出している、朱色の短い橋が見えてくる。

 

岐阜公園 岐阜城登城口へ

この辺りからこのような登りが始まっていく。

 

この岐阜城への登城口は10ルートほどあり、修学旅行生などは『七曲り登山道』という緩やかで整備されているが、その代わりに距離が長い”大手道”を通るのが一般的なようだ。

オカン
オカン

年寄りはロープウェイ、一択です!(笑)

 

岐阜公園 三重塔

そして階段を少し登っていくと、その上の方に朱色が鮮やかな三重塔が見えてくる。

 

岐阜公園 三重塔 案内板

こちらは大正天皇の即位を記念する事業の一環で、1916年5月に建立された「三重塔」だった。

この三重塔に使われた材木は、明治24年(1891年)に濃尾地方で起きた『濃尾大地震』で、倒壊した長良橋の古材が流用されているという。

鹿角クン
鹿角クン

犬山城天守も、この濃尾大地震で半壊したな!

 

岐阜公園 三重塔2

約100年程前に建立された、この三重塔は今では”国の登録有形文化財”にも指定されている。

なお、この三重塔内部には弘法大師の像が置かれているらしいが、三重塔前の門は閉められているので、その弘法大師像は拝む事ができないのであった・・・。

 

こんな旅はまた次回に続きます!

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