仏教の象徴である歴史的な仏像が大挙して並ぶ、東京国立博物館が素晴らしい!【神奈川&東京旅37】

神奈川県&東京旅(2022年12月中旬)-37

訪問:2022年12月中旬(2泊3日)

至高の芸術!

上野 国立博物館本館 「彫刻」ブースを進む

前回に引き続き、東京の上野市にある「東京国立博物館」の見学が続きます。

江戸春男
江戸春男

これから当分、東京国立博物館見学が続くので覚悟するぜい!

 

【東京国立博物館】

住所:東京都台東区上野公園13番9号
営業時間:9時30分~17時頃(※定休日:月曜日他)
電話番号:050-5541-8600
総合文化展観覧料:大人1000円/大学生500円/満18歳未満&満70歳以上は無料

 

 

 

彫刻ブースの見学!

上野 国立博物館本館 「彫刻」 『十一面観音菩薩立像』

こちらの仏像は、7世紀の唐時代の古代中国で作られた『十一面観音菩薩立像』

貴重な”白檀”という香木の一材から全身を彫り出された作品で、別パーツとして取り付けられている物が無い力作でもある。

※国の重要文化財

ブッダ君
ブッダ君

中国の仏教もインドから伝来した証拠の品じゃ!

 

上野 国立博物館本館 「彫刻」 『如意輪観音菩薩坐像』

こちらは鎌倉時代の13世紀に作られた、『如意輪観音菩薩坐像』

「如意輪観音」は観音菩薩の変化身の1つとされ、あらゆる願いを叶える観音様ともされている。

またこの仏像の頭部内には、光背や小さな仏像なども収納されているという。

 

上野 国立博物館本館 「彫刻」 『吉祥天立像』

こちらは10世紀の平安時代に作られた『吉祥天立像』

「吉祥天」とは古代インドのヒンズー教の女神が仏教に取り入れられたもので、ヴィシュヌ神の妃ともされていたようだ。

日本では「弁才天」と混同される事が多く、七福神の1人ともされた時代があり、色んな神様が混じって複雑化している事が理解できる神様でもある。

ブッダ君
ブッダ君

それぞれの宗教では、解釈の仕方が違うから大変じゃ!

 

上野 国立博物館本館 「彫刻」 『地蔵菩薩立像』

こちらは13世紀の鎌倉時代に作られた『地蔵菩薩立像』

「地蔵菩薩」とは釈迦が入滅してからの”無佛時代”に、人々を救済する為に釈迦から委ねられた菩薩の一尊だという。

また日本国内では「道祖神」と融合した為に、路地など至る場所に地蔵様の像が設置されている姿を見かける事ができる。

 

上野 国立博物館本館 「彫刻」 『大日如来坐像』

こちらは11~12世紀の平安時代に作られた『大日如来坐像』

この「大日如来」は真言密教の教主であり、森羅万象の根源でもあると考えられている。

※国の重要文化財

 

上野 国立博物館本館 「彫刻」 『不動明王立像』

こちらは11世紀の平安時代に作られた『不動明王立像』

この「不動明王」は”大日如来の化身”ともされ、密教特有の尊格ともなっている。

※国の重要文化財

 

『不動明王立像』の顔は、左目を瞑って口から牙を出し、左側に辮髪を垂らしているスタイルは9世紀頃に流行った特徴となっているようだ。

ブッダ君
ブッダ君

仏像にも流行りのポーズがあるんじゃ!

 

 

上野 国立博物館本館 「彫刻」 『十二神将立像』

こちらは13世紀の鎌倉時代に作られた『十二神将立像』

「十二神将」は薬師如来を守る12人の守護神だが、ここ東京国立博物館ではそのうちの5体だけが展示されていて、残りの7体は他の博物館にて保存されているという。

※国の重要文化財

黒玉親父
黒玉親父

『仏教版:聖闘士星矢』みたいタマ!

 

上野 国立博物館本館 「彫刻」 『十二神将立像』1

こちらはその十二神将の1人である「巳神」で、それぞれに”十二支”の名前が付けられている。

 

上野 国立博物館本館 「彫刻」 『十二神将立像』2

こちらは「戌神」で、「悪い子はおら~~んか~~!」というようなポーズをしているようにも見える。。

 

上野 国立博物館本館 「彫刻」 『十二神将立像』3

そんな怖い顔をしている戌神と打って変わって、おどけた様な表情をしていたのが「申神」だった。

ブッダ君
ブッダ君

猿みたいな顔をしとるんじゃ!(笑)

 

上野 国立博物館本館 「彫刻」 『愛染明王坐像』

こちらは13世紀の鎌倉時代に作られた『愛染明王坐像』

愛染明王は真言密教の神であり、全身真っ赤な愛の神でもある。

※国の重要文化財

 

上野 国立博物館本館 「彫刻」 『愛染明王坐像』2

この「愛染明王坐像」は厨子・光背・台座などがセットとなっており、このような状態で残されている品は貴重だという。

また、この木像は奈良にあった「内山永久寺」にて所蔵されていたが、明治時代の廃仏毀釈によって廃寺となり、歴史的な建物や文化財は離散してしまった。

その為に、この「愛染明王坐像」が今では東京国立博物館にて所蔵されているという訳である。

ブッダ君
ブッダ君

明治時代は仏教破壊の時代だったんじゃ!(怒)

 

上野 国立博物館本館 「彫刻」 『文殊菩薩騎獅像』

こちらは13世紀の鎌倉時代に作られた『文殊菩薩騎獅像および侍者立像』

この像は奈良の興福寺に伝来した物で、文永10年(1273年)に仏師:康円(こうえん)によって制作された事が判明している。

 

 

上野 国立博物館本館 「彫刻」 『文殊菩薩騎獅像』2

獅子に乗っているという文殊菩薩と、その獅子の手綱を引く優填王(うでんのう)

この一行は『渡海文殊(とかいもんじゅ)として海を渡るとなっているが、その”海を渡る”という表現は島国らしい日本独自の表現で、中国では『五台山文殊(ごだいさんもんじゅ)として聖地:五台山を巡るという表現になっているようだ。

鹿角クン
鹿角クン

中国は大陸だからな!

 

上野 国立博物館本館 「彫刻」 『木彫根付』

こちらには「根付」と書かれた木彫りの人形類が見られたが、この「根付」というのは江戸時代に小物に取り付けられていた紐付きの”ストラップ”的な存在だった物。

 

上野 国立博物館本館 「彫刻」 『木彫根付』2

江戸時代になると常備薬を入れる為の印籠が大名家などで使われるようになっていき、印籠に取り付ける「根付」がそれに伴い増えていき、武士から庶民まで多くの人々が愛用するアイテムとなっていった。

 

上野 国立博物館本館 「彫刻」 『牙彫根付』

というのも江戸時代までの和服にはポケットがなかった為に、小物に紐付きの「根付」を取り付けて携帯する事が多かったという。

 

しかし、明治時代に入ると西洋から入ってきた洋服が流行って庶民の服装も大きく変わり、それまでとは一変してポケットのある服装となった為に、次第に「根付」は廃れていったという。。

黒玉親父
黒玉親父

そして現代になって、ストラップとして甦るって事タマ!

 

 

上野 国立博物館本館 「彫刻」 ブース内観

日本人って自分が住んでいる日本の歴史を知った気になっているけど、このような博物館に所蔵されている作品を見ていると、自分が今まで知らなかった事が数多く存在する事に気付く。

そういう意味では、このような博物館の見学をする事によって、”より知識の増えた日本人になれた気がする”東京国立博物館見学である。

 

こんな旅はまた次回に続きます!

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神奈川&東京旅(2022)

2022年12月中旬に『どこかでマイル』を使って訪れた、2泊3日の神奈川県&東京旅です。

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