タイランド旅行記:2日目
【個人旅行-2020年1月27~31日:3泊5日旅】
怪しい日本語が並ぶ場所
さてバンコクで迎えた旅行2日目の朝。泊まったホテルは朝食が付いて無いので何か自分で調達する必要があります。そんなホテル周辺の道に出ると、オバチャンが何か料理を作っている屋台があります。そんな屋台で今日は朝食を食べてみるとします。
バンコクの午前中
そんなオバチャンが営業していた屋台で作っていたのは、こちらのラーメンのような見た目の麺料理。肉や団子まで入って、60バーツ(約200円)というお値段。どうもタイでは「クワイチャップ」と呼ばれる麺料理のようだ。
テーブルの上には色んな調味料の入った瓶が並んでいたけど、あまり色々と入れるのが好きではないボクは、このタコスみたいなのを入れて食べてみる。見た目以上に辛くなくて、麺はラーメンのような感じではなく春雨っぽいような感じの麺で、予想以上に美味しかった。
あ~~ウマい!朝飯は食べたけど、この屋台の麺料理は別腹!
横では一応朝飯を食べた”バリ島オジサン”が相変わらず、飯にガッツイているのが見える。なお元消防士らしく、がっちりした体型と食欲をしている。
ちなみにこの”バリ島オジサン”は昨年7月のトルコ旅行で知り合った、バリ島が好きで向こうで小さな個人のツアー会社を立ち上げて現地従業員を雇っての副業的な活動をしている62歳(当時)のオジサン。ただず~~っとバリ島に住んでいる訳では無く、普段は栃木県に住んでいて、年に数回バリ島を訪問しているそうだ。
朝食を食べた後は特にこれといった行きたい所もなかったので、”バリ島オジサン”にどこか案内してもらう事に。
バンコクはアジア諸国の中でも急成長している国で、色んな場所にこのような24時間営業のジムとかもあった。タイ全土では約5万人前後の日本人が住んでいるらしく、日本に比べると物価が安いので年金生活者とかが老後を過ごす為にタイに渡ってくる人もいるそうな。
昨年12月にバルト三国に行った時もツアー参加者さんの中で、2人がタイに在住経験があった。だからヨーロッパに行くよりもバンコクの方が多く日本人と見られる人を街中で見かけた。
という事でまずは日本人街である「タニヤ通り」へ向かい、それからガイドブックに載っていた”タイで二番目に高いタワー”である「キングパワー・マハナコーンビル」の最上階にある展望台に向かう事に。
地下鉄がある、昨日のスクムウィット駅まで歩き、そこから「シーロム駅(Si Lom)」まで向かう。
地下鉄の1回乗車券は距離制で、駅間の距離によって値段が変わる。ここでも乗り放題券や回数券のようなものもあるけど、今回の滞在ではあまり電車には乗るつもりが無かったので普通に1回券を28バーツ(約100円)で購入する。
暑いバンコクでは地下鉄の方が構内が涼しいし、車などが排出する排気ガスに晒される事が無いので快適である。
日中のタニヤ通りを散策
地下鉄「シーロム駅(Si Lom)」に到着し階段を上がると、目の前には大きな交差点がある。ここもバンコク中心部に近いだけあって、道路の交通量は多い。
そしてそんな大きな交差点に架かる歩道橋には、「THAI – JAPANESE BRIDGE」と文字が入っていて更には日本の国旗が見える。この橋は『タイ日友好橋』と呼ばれていて、日本国とタイ王国の友好関係を表すものとして1992年に日本政府から無償での資金援助を受けて造られた歩道橋である。
ちなみにここから徒歩圏内に日本大使館がある。
そんな橋から少し歩くと、いきなり日本の街のような店舗が目に入ってきた。
住所:Khet Bang Rak Krung Thep Maha Nakhon 10500
ご覧のように日本語だらけ・・・他の国みたいに日本語っぽいようなお店ではなく、日本人がちゃんと日本人の思考で造ったような街である。
日本とタイとの友好関係は意外と古く、約500年前から始まる。元々は15世紀末に琉球王国がタイとの交易を始めたのが起源とされている。そして戦国時代に突入した日本では多くの武士が活躍したが、秀吉が天下を統一し家康によって安泰な国となった日本。しかし戦国時代に溢れていた武士たちは活躍の場を失った。
そこで一部の武士たちは当時はまだ情勢が不安定だったタイに渡り、傭兵として出稼ぎに行ったのである。最盛期には500人前後の武士達がタイに渡ったとされている。有力大名程に多くの武士を抱えていたが江戸時代になると戦乱が無くなったので、九州薩摩地方では武士としてのプライドを捨てきれずに、懐に刀を差したまま農作業をしていた武士もいたという。
日本に居る時は「世界の山ちゃん」って聞いても何も思わないけど、海外に出てみるとその名前がまんざらではないように思えてくる。ちなみにこの社名はある社員が冗談で言っているのを、当時の社長が気に入ってこの社名に変えたそうな。。
今ではタイには2店舗、バンコク市内に出店している「世界の山ちゃん」。
そんな武士の傭兵たちはアユタヤに日本人街を造ってタイに住み着くが、徳川幕府が行った鎖国により日本との交流するすべを失いタイと日本と交流は途絶える。そしてタイに渡った日本人達は現地民との混血化が進み、日本人は消滅していく事になる。
バチカンに派遣されたスイス兵のように、戦乱が終わった後に外貨稼ぎとして武士は使われる事なく、築かれて来た侍文化は衰退の道を辿る事になる。
こんな面白い看板は、まさに日本の街そのままである。ただこの通りのお店は日本人や欧米人などの観光客を相手にしている為に、一般よりは料金が高めだそうだ。
暗くなるとこのタニヤ通りは店の前で団体で客引きをするオネーチャン達で溢れるが、昼間はご覧の通りにガラ~~ンとして寂しい限り。
こちらの大きな建物の中にはスターバックスが入っている。タイには300店舗を超えるスターバックスの店が進出していて、バンコクには50店舗前後があるそうだ。平均月収だけ見れば約10万円と、日本と比べると半分くらい。しかしスターバックスが提供するドリンクの料金は、日本国内での料金と大きくは変わらない。
でもそんなスターバックスにはタイに住む若者達が沢山やって来る。若者にターゲットを絞ったスターバックスらしく”スターバックスのドリンクを飲む事がステータス”と、若者達の潜在意識に擦り込まれているのかもしれない。。
「キングパワー・マハナコーンビル」に向かう
初めてのバンコクの街を歩いていると、314mの高さを誇る「キングパワー・マハナコーンビル」(King Power MahaNakhon)が見えてきた。タイ国内では二番目の高さを誇るビルで、2015~2018年まではタイ国内で一番高い建物であった。
バンコクではアジアの街らしく、道沿いにこういった屋台が所々で見られる。こういう街中の屋台での料理が食べれない人は、アジア圏への旅行は無理だろうな・・。
ただタイにはベトナムと違って、白人が多く移住しているように見えた。そんな中には道を堂々と上半身裸で歩くオジサンも居たりと、カオスな街でもある。
段々と「キングパワー・マハナコーンビル」が近くなってくると、その面白いビルの形状がハッキリと見えてくる。ちょうど中間辺りが削れたような”テトリス的な”形のビル。建物が完成した当時は「マハナコーンビル」だけで呼びやすかった名称が、2018年に建物を購入したタイ大手免税店キング・パワー・インターナショナル・グループ(King Power International Group)が建物の名前に宣伝用に自社の「キング・パワー」を付け加えたのである。
世界的に高い建物を造っても、直ぐにその記録が越えられるのはその定めでもある。当初は2019年に完成するハズだった615mの「スーパータワー(The Super Tower)」の建設が予定されているので、それが完成すればこの「キングパワー・マハナコーンビル」もタイで三番目に落ちてしまう事になる。
ただ世界的に高い建物には付き物の、建設計画が途中で難航し頓挫する事も度々で、この「スーパータワー」も完成の目途は立っていないようだ。
先程前を歩いていた上半身裸の白人男性は、近くにあった噴水でお顔を洗い、うがいまでしている様子。
太陽の光を反射する「キングパワー・マハナコーンビル」は近代的なSF映画に出てきそうな外観。わざわざ高い建物を登るのを趣味にしている人達に休憩場所を提供しているかのようだ。
建設中の「キングパワー・マハナコーンビル」 動画
314mで78階が野外展望台になっている。しかし”バリ島オジサン”は高所恐怖症なので、一緒には展望台へ行かないので「君だけ行ってき!」との事。昔は消防士でもあったので高所恐怖症など全然なかったらしいのだが、最近歳を取ってから自律神経が乱れてきたのか?高所恐怖症が出てきたという。
タワーの前の道には歩道橋が架かっていて、そこには日本語でも「ようこそ」と書かれている。
「キングパワー・マハナコーンビル」の足元に到着
タニヤ通りから歩く事、約10分で「キングパワー・マハナコーンビル」の足元に到着する。
(King Power MahaNakhon)
住所:114 Naradhiwat Rajanagarindra Rd, Silom, Bang Rak, Bangkok 10500
タワーの足元から見上げると、真ん中付近のいびつに削れたように見えるブロック部分が際立って見える。SF映画で『トータル・リコール』(コリン・ファレル主演の方)や『インセプション』に出てきそうな、近未来的な形のタワー。
逆にこの部分が無ければ外観では大した特徴がなく、ただ高いだけの建物となってしまう所なのでこれはいいデザインだと個人的には思う。
マハナコーンビルを足元から見上げる 動画
高いタワーの上には登れないけど、高いタワーの足元だと全然余裕な”バリ島オジサン”。
歳取ると急に高い所が怖くなって登れないんだよ。だからタワーの展望台は1人で楽しんできてね!
これから最上階の屋外展望台へ昇る予定の男。最近はすっかり目の前に高い建物が見えると、登りたくなる性格となってしまった。
タワーの正面玄関の前には、怪しい象さんのような像が置かれている。
近くでそんな象の鼻の先を見ると、単なる鼻先ではなく、蛇の頭のようになっていた。
まるで1990年に公開された映画『トレマーズ』(Tremors)で出てくる化け物の口先のようにも見える。。
ヒンズー教の神”ガネーシャ(gaṇeśa)”の象のように思うが、確かガネーシャって首から上だけが象だったような。というのも色んな説があるのだが、簡単に言うと頭を切り取られたガネーシャは象の頭を代わりに取り付けられたからだとか。。
「さて、彼が展望台に行っている間に何をしようかな?とりあえず建物内を探索して、ビール売ってたらビールでも飲んでおこうかな?!」と思っていそうな”バリ島オジサン”の後ろ姿。
マハナコーンビルの展望台へ向かう
そして入口からビル内に入ると、とても涼しい。さっきまで外を歩いてきたので、汗を掻いていたけど建物内に入ると一瞬にして汗が引くような感じの空調だった。
そしてマハナコーンビルの展望台及び”スカイウォーク(SKYWALK)”部分の入場がセットになったチケットを、880バーツ(約3,000円)で購入する。今までの高いタワーの展望台の中では一番のいいお値段だったと思うけど、これでも一応割引価格で定価は1,000バーツ。
入口でチケットをかざしてエレベーターフロアに進むけど、ボク以外にこれから展望台に上がる人間は誰も居ないみたい。タイを一番多く訪れる外国人は一番が中国人で二番目が日本人。
いつもなら大勢の中国人観光客で溢れるマハナコーンビルの展望台だけど、この時は1月27日から中国政府が「海外への団体旅行禁止」を打ち出した為に全然中国人観光客を見なかった。
だから世界的にコロナウイルスが拡がる前の今年1月下旬~3月頃は、中国人観光客団体が居ない快適なシーズンだったとも言えるかもしれない。このエレベーターフロアの天井には逆さまに建物が伸びた都市みたいだった。
エレベーターで展望台まで登る 動画
こんな旅はまた次回に続きます!
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