神奈川県&東京旅(2022年12月中旬)-21
訪問:2022年12月中旬(2泊3日)
計3回のスイッチバック!
小田原駅から箱根登山電車:特急ロマンスカーに乗って、あっという間に箱根の玄関口である「箱根湯本駅」周辺にやって来る。
その線路脇には箱根行きの車が大混雑している「国道1号」の道路も見える。
湯本付近は片側1車線しか無いので、いつも混むのよね~!
箱根湯本駅で乗り換え!
そして「箱根湯本駅」に到着する。
ここから強羅駅行きの電車に乗り換える必要があるのだが、箱根に行くのは今回が初めてなので、「何電車か?」とかも分からない状態だった。。
なので「多分違う電車に乗り換えるハズ・・・」と思って、とりあえず出口に向かう。
しかし、一旦箱根湯本駅を出たものの、駅の外には別の電車駅らしき物が全く見られず、駅の案内を確認すると、同じ”箱根登山電車”の強羅駅行き電車に乗り換えればいいとの事だった。
という事で、再び箱根湯本駅の中に戻っていくのだった。。
同じように間違って、駅を出てしまう人もチラホラいるタマ!
箱根湯本駅で強羅駅行きの”箱根登山電車”は、【3番ホーム】からの出発となっている。
”箱根登山電車”っていう名前だから、箱根湯本からケーブルカーに乗ると思っている人も多いタマ!
ここには、平成22年に平成天皇・皇后両陛下のご乗車記念レリーフも設置されていた。
箱根には皇族の別邸などが今まで何軒も造られてきた為に、皇族も利用する避暑地や温泉療養地としても知られている。
『登山電車』という名前から、てっきり箱根湯本からケーブルカーに乗れるとばかり思っていたけど、冷静に考えてみると「登山電車」となっていたので、仕方なしにこの電車に乗り込む。。
この2022年12月は外国人観光客の入国の際に新型コロナウイルスの規制が緩和されていた為に、意外と多くの外国人観光客の姿を見かけた。
アジア系が多かったよな!
強羅駅に向けて動き出す電車! 動画
箱根湯本駅から強羅駅までは、塔ノ沢駅/大平台駅/宮ノ下駅/小涌谷駅/彫刻の森駅と合計6駅となっている。
ただしこの区間はさっき乗ってきた特急ロマンスカーのような特急電車はなく、各停停車路線となっている。
こちらは1つ目の無人駅で、最も利用客の少ない「塔ノ沢駅(とうのさわえき)」のホーム脇にある「深沢銭洗弁天」。
ちなみにこの「深沢銭洗弁天」は、松井証券を創業した「松井 房吉(まつい ふさきち)」が、ある日に弁財天が枕元に立った為に建立したという話があるという。
>大正9年の大反動 – 3月15日の株価大暴落-日本銀行HP(PDF)
なお、松井房吉は『売りの房吉』とも呼ばれ、1920年3月15日に発生した株価大暴落(※アメリカの大暴落は約半年前の出来事)で、空売りで巨万の富を得たとされている。
国を信用するな!
by 松井 房吉
大儲けした松井房吉は国の為に日本の国債を大量に買い込むが、敗戦して紙屑と化して大損してしまったという。。
バアさんも「国債は買うな!」って言ってたな・・・
「もう」は「まだ」なり、「まだ」は「もう」なり
by 松井 房吉
こちらは今でも証券業界でよく目にする名言となっており、普通に売り買いするタイミングではなく、人と逆のタイミングで動けという意味となっている。
みんなが買いたい時に売るのがベストだぜい!
そんな塔ノ沢駅では殆ど乗客は下りず、登山電車は次の駅に向けて出発していく。
すると「出山信号場」で電車は停まり、ドアは開かずに運転士と車掌が前後を入れ替わると、反対方向に『スイッチバック』して進んで行く。
『スイッチバック』は箱根登山電車の名物よ~!
スイッチバックで、先頭車両も最後尾車両に代わるタマ!
この箱根登山電車は明治21年(1888年)に、国府津駅~~小田原駅~~箱根湯本駅間を『馬車鉄道』として、馬が台車を引く鉄道からスタートしている。
それまでは人力車や籠でしか移動手段がなかった箱根方面に新しく鉄道が参入してきた為に、人力夫などの嫌がらせも多かったという。
大平台駅に向けて動く電車! 動画
そして2つ目の「大平台駅」の近くになると、また次のスイッチバックが行われる為に、手前には更に上に繋がる線路が反対方向に延びているのが見える。
2つめの「大平台駅」は、強羅駅区間まで合計3回に渡って行われるスイッチバックの中でも、唯一乗降駅で行われる場所である。
そのスイッチバックでは、横の線路に下りの登山電車が入ってきたが、下りの電車は箱根から帰る人が乗っている事もあって、箱根を満喫したお疲れが出て眠っている人の姿も見られた。。
この大平台駅で標高337mとなっており、数字だけ見るとそこそこに標高が上がってきたのが分るけど、まだ電車に乗っているだけなので、そこまで実感は湧かない。。
大平台駅を出発していく! 動画
大平台駅を出発してすぐに、3回目の最後となるスイッチバックが行われる「上大平台信号場」が見えてくる。
ここも「信号場」という文字から分かるように、駅ではなくスイッチバック専用のプラットホームとなっている。
スイッチバックしていく電車! 動画
箱根湯本駅から強羅駅までは、約440mの標高を登っていく為に、3回もスイッチバックが行われる。
その間には”80 ‰(パーミル)”という、1000m間に80mの高低差がある急勾配も含まれており、その部分が『日本で最もきつい勾配であり、世界的にも珍しい粘着式鉄道』として”土木学会選奨土木遺産”にも指定されている。
粘着式鉄道は、車輪とレールの間の摩擦力を利用して走る鉄道タマ!
新幹線も”粘着式鉄道”だぜい!
最初は「小田原馬車鉄道」として開業した路線も、約10年が経過した1900年から電気鉄道化されて、鉄道利用者も大幅に増えた。
その評判を聞いて、上の温泉村から路線延伸の要望を受けて、工事着工から7年以上が経過した1919年になって、ようやく箱根湯本駅から強羅駅までの運行が開始された。
しかし、1923年に発生した関東大震災で登山路線は崩壊し、その復旧が完了したのは翌1924年の年末だった。
関東大震災で、関東中が被災したぜい!
3度のスイッチバックを経て、3駅目の「宮ノ下駅」に到着する。
宮ノ下には『箱根七湯』とも呼ばれる宮ノ下温泉がある場所で、明治時代に創業した老舗「富士屋ホテル」には、チャーチル首相/ヘレン・ケラー/チャップリンなども宿泊したホテルとして知られているという。
富士屋ホテルは箱根で最も有名なホテルよ!
このように箱根というと「温泉」が代名詞な場所なので、せっかく箱根に来た事もあって温泉に入りたいと思ったけど、どこもそこそこなお値段がして、更にはオカンが温泉には全く興味がないという事だったので、今回は温泉に入る事は無かった。。
温泉はイラン!!
箱根で温泉に入らなかったら、何しに行ったのよ~?!
段々標高が高くなっていくと、このように車窓から見えている山の上がモヤってくる。
このような景色を眺めると、「”登山電車”に乗ってそこそこに標高を上がってきたな!」という実感を受けるのである。。
こちらは次の小涌谷駅手前に設置されている踏切。
ちなみにこの踏切は毎年正月に行われる『東京箱根間往復大学駅伝競走(箱根駅伝)』が通過するルートともなっていて、往路と復路でそれぞれ選手が通過する時間帯は、特別に係員が踏切手前で電車を停めさせる措置が取られているという。
登山電車より、箱根駅伝ランナーが優先タマ!
そして4番目の「小涌谷(こわきだに)駅」が見えてくる。
この小涌谷駅周辺は線路が不自然なカーブを描いており、当初は手前の宮ノ下駅から直進するトンネルを掘る計画があったが、山にトンネルを掘ると近くの源泉に悪影響が出る可能性があった為に、渓谷に沿ったルートとなって当初の予定になかった「小涌谷駅」が新設される事になったという。
登山電車に乗って箱根湯本駅から強羅駅まで一気に移動してしまうと、その間にある箱根らしい温泉街や、地形の成り立ちなどをあまり満喫できない。
だから、箱根に行くなら箱根登山電車がベストな訳でもなく、また箱根の良さを体感するにはバスなどの移動手段を使って再訪すべきな場所に感じたのであった。。
こんな旅はまた次回に続きます!
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2022年12月中旬に『どこかでマイル』を使って訪れた、2泊3日の神奈川県&東京旅です。