九州縦断旅行記(秋)2020年-⑬
旅行期間:2020年10月24日~28日
(The former beach has been reclaimed and is now home to the 234-meter high Fukuoka Tower.)
埋め立てられた結果
福岡市内で早良区にある「サザエさん通り」という、長谷川町子さんゆかりの地を進んできて、海岸脇に建てられている高さ234mの福岡タワーまで辿り着きました。勿論この福岡タワーの上には展望台が用意されているので、そこから福岡市内の景色を見下ろす事が目的でやって来たけど、すぐに建物に入る訳ではなくて、まずはこのタワー周辺を散策してみようと思います。
住所:福岡県福岡市早良区百道浜2-3-26
営業時間:9時30分~20時頃
電話番号:092-823-0234
◆誕生日の前後3日間(計7日間)は展望台入場料が無料!
(※期間1度だけ、証明書必要)
タワー周辺の「福岡市海浜公園」にて
この福岡タワーは”21世紀へ漕ぎ出す光り輝く鏡の帆”をイメージした外観で造られているので、鏡のように反射するガラスの前で若い女の子達は今どきのダンスの練習をしている。
この福岡タワーは電波塔となっているので高さ234mだけど、展望台として一般客が入れる(有料)のは123mと建物の半分ぐらいの場所までしか入れない。
この福岡タワーは「福岡市海浜公園」に造られており、『日本で一番高い海浜タワー』という称号があるようだけど、その前に”海浜タワー”という言葉自体が明確な定義がないように思う。海浜公園に造られているから海浜タワーなのか?、それとも海岸から100~200m以内にあれば海浜タワーなのか?
というよりもこの「福岡市海浜公園」となっているエリアは、昔までは海だった場所である。この辺りはウォーターフロント地区として1982年頃から1986年に掛けて埋め立て工事が行われて、約140ヘクタール(東京ドーム約30個分の面積)の埋め立て地となっている。
大阪や東京もそうだけど、大都市になればなる程に開発できる土地が少なくなってくるので、段々と海側に土地がせり出していく。昔の戦国大名達は川の流れを変えて都合のいいように整地していたけど、ここまで大きく海にせり出して土地を造るなんて、当時の技術からしても想像すら付かなかった大技だろう。
この辺の通りまでは一応さっき通ってきた「サザエさん通り」の一部のようだけど、サザエさんの作者である長谷川町子さんが福岡に約2年間住んでいた頃には勿論この場所は存在していなかった。
サザエさんの作者:長谷川町子さんは、ここのもっと手前(南側)にあった当時の海岸線沿いを歩いている時に、サザエさんに登場するキャラクター達の名前を考案したとされている。なので今ウォーターフロントという名前になっているこの場所は、そんなサザエさんのキャラクターを産み出した海を破壊して造られている場所でもある。
そんな福岡タワーの足元近くには、このようなピラミッドもどきの噴水が用意されている。ここは浅いので夏場だと子供達が裸足になって、走り回りそうな場所。
どうせだったら福岡タワーの展望台から夜景を見たいので、まだ展望台に向かうまでは早過ぎる。もう少しこの海岸周辺を散策してみる事に。
福岡タワー周辺の景色 動画
今ではこのように普通に見れば海岸が広がっている景色だけど、この景色は全て人工的に造られたものである。勿論この砂浜に使われている土も、他所から持ち込まれたものである。ただ和歌山県の白い海岸がある白浜などは昔から和歌山県きっての観光地として有名だけど、今の白浜海岸の白い砂は実は他所から持ち込まれている砂なので、ある意味偽られている海岸でもある。
この辺りはウォーターフロントと呼ばれる埋め立て地の再開発地区だけど、この海岸に出っ張っている場所は洋風の街並みをイメージした造りになっている。
この開発が行われた頃は高度経済成長期の後のバブル時代だったので、このように海外の都市に憧れる日本人向けの建物が選ばれたのであろう。しかし今では日本もすっかり経済成長率が下がってしまい、他国から観光客を呼び寄せて観光大国を目指しつつある国。そういう意味ではこの洋式な街並みも時代遅れ感が否めない・・・。
思い切った再開発が必要かも。。
大阪でも結構な場所が埋め立てられて、昔は海の下に沈んでいた場所とは思えない場所が多いけど、やっぱりそういった事実を知ってしまうだけで何だか味気ない海岸に見えてくるのは気のせいかな?!
百道浜の景色 動画
この奥にはウエディング用の会場があったりでリゾート感を醸し出した場所になっているけど、この時はコロナ禍の影響もあって意外と閑散としていた。。
この埋め立て地には奥に見える福岡ドームやヒルトン福岡シーホークなどの建物も、同じように埋め立て地に造られている。数年前に福岡を訪れた際に福岡ドームの博物館を見学したけど、その時にはこの辺りが埋め立て地とは全然気付かなかった。
例年だったら10月下旬でも海岸には多くの人達が来ていたのだろうけど、この2020年は全国的に観光地が閑散としていた年。なので孤独にひっそりと1人旅する人間にとっては都合良かったけど、何とも言えない年だった。
サザエさんの凄い所は、このシルエットを見ただけで日本国民全員が「これ、サザエさんでしょ!」と言える事かと思う。そう思うと国民的キャラクターの力は計り知れないけど、その裏では作者が亡くなるとその版権争いでドロドロな泥試合が繰り広げられているのかもしれない。。
福岡タワーに入場!
16時半を過ぎてそろそろお天道様が傾いてきだした時間帯だったので、満を持して福岡タワーの中に入っていく。するとすぐに待ち受けていたのが、こちらの「フータくん」という2008年に福岡タワー開業20周年を記念して生み出されたキャラクター。
特に変わったネーミングでもないキャラクターで、「性格は優しく恥ずかしがり屋」との事。
こう見えてオレも恥ずかしがり屋やけ!
こちらの福岡タワー展望台の入場料は、大人1名800円。そんなに高くはないけど、安くもないという絶妙な価格設定。ただ最近のボクはこういった高い展望台に行って、そこからの写真や動画を撮る為に必ず行ってしまう場所となっている。
こういう高層ビルの上にある展望台のアルアル話で「まずは入場時に記念写真撮影をするけど、1枚の値段が高過ぎて買えない・・・」があるけど、ここでは小さい写真は1枚無料で貰えるようだ。
こういう場所での有料記念写真を買っている人は、まず見かけないような。。
展望台へ向かう昇りエレベーター 動画
福岡タワーの展望台にて
123mの展望台まで直通のエレベーターで約70秒乗ると、一気に展望台に到着する。そんな展望台へと足を踏み出すと、まずはいきなり安田大サーカス:クロちゃんのハロウィンコスプレしたパネルが出迎えてくれる。
「なぜ福岡タワーでクロちゃん??」って思うけど、クロちゃんは福岡出身ではなくて広島出身。ただ単に今人気の芸人とコラボしただけのようだった。。
さすがに高さ123mの展望台からだと、先程下を散策していたマリゾンという海岸に突き出した結婚式場などがある場所も簡単に見下ろす事が出来る。なお海岸に突き出すように建物が造られているので、波を防ぐ為にその後ろに波止場が設置されているのが分かる。
北側にはこのように博多湾が広がっており、博多の街が海と共に発展してきたという事が分かる景色も見れる。やっぱり昔から大きく発展する街には、海から物資を持ち運びできる港が必須なのだろう。
福岡市内でも天神付近は商業地のビル群が多いイメージだったけど、福岡市でも西側に行けば行く程にすぐに住宅地が広がっているようだ。確か数年前に福岡にやって来た時に泊めてもらった後輩君の家も、この奥の方にあったハズ。
さてまだ陽が沈んでいないので、夜景を見れるまでは1時間程はこの展望台で待たないといけない。なおこの展望台エリアにはトイレが無いので、トイレに行きたければ下に降りないといけない。そうなると再入場は出来ないようなので、この福岡タワーでは展望台に上がる前にトイレに行っておく必要があるのである。
こんな旅はまた次回に続きます!
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