九州縦断旅行記(秋)2020年-㊲
旅行期間:2020年10月24日~28日
(Cute and Instagram-worthy fruit-shaped bus stops along the Ariake Sea.)
どのフルーツがお好み?
佐賀県太良町の網焼き屋さんで美味しい牡蠣などを食べた後は、有明海沿いを更に南下して南側に見えてきた雲仙岳の方に車を進めていきます。そしてこの辺りで佐賀県から、長崎県(諫早市)に入った模様です。
「ときめき フルーツバス停通り」にて
有明海沿いに続く国道207号線を南下していくと、諫早市に入った場所でこちらの看板にあるように、楽しみにしていた「ときめき フルーツバス停通り」の看板が見えてきた。このフルーツ型バス停は1990年に開催された長崎旅博覧会の実施に合わせて、この小長井町が整備して造ったものだそうだ。
住所:長崎県諫早市小長井町国道207号線
この諫早湾沿いに可愛らしいフルーツの形をして、カラフルな色付けされているバス停があると知ったのは、前回の宮崎旅行中の事。宮崎県でイースター島長老会公認のモアイ像が並べられている「サンメッセ日南」の展示スペースに、九州の名所が張り出されていて、たまたまそこでこのフルーツ型のバス停の写真を見つけていたのだった。
雲仙岳までの通り道やけいいけど、昔に出来たから色褪せとるけ!
諫早湾近くから眺める景色 動画
エロ坊主オジサンの記憶では昔に造られたから、すっかり色褪せていて写真なんか撮っても仕方ないとの事だったけど、実際にそのフルーツバス停を見ると、このようにペンキ塗りたてみたく、とても綺麗な外観をしていた。
や~~可愛い~~!
こちらのバス停は長崎県営バスのバス停となっていて、勿論現役のバス停として使われているようだ。なお、このバス停はレモンかと思ったけど、「ミカンのバス停」のようだ。
そして道を挟んだ反対側のバス停は、こちらの誰が見ても分かる「スイカ型バス停」となっていた。設置されたのが1990年という事で約30年も前だけど、紫外線で色褪せてしまう度に何回も塗装し直しているのだろう。
こちらの国道207号線沿いにある長崎県営バス乗り場の内、16か所で合計5種類のフルーツ型バス停が造られているようだ。ただこちらのバス停は朝の通勤・通学時間帯は約30分に1本のペースでバスが来るけど、他の時間帯になると1時間~1時間半程のペースでしかバスが来ないようだ。
なのでここから先にあるフルーツ型バス停を見て回ったけど、これからバスに乗ろうとしてこの停留所内で待っている人の姿は確認する事が出来なかった。この海岸沿いにはJR長崎本線も通っているので、そちらを利用する人の方が多くて、バスの利用客は少なそうな感じがする。
次に見えてきたのは、こちらの「メロン型バス停」。こちらは先程見たミカンやスイカとは違って、メロンの外観を再現して白い網目のしわ(正式にはネットと呼ぶそうだ)まで、立体的に再現されている。なのでこちらのメロン型バス停の方が、手が込んでいる。
メロンの皮に入っている白い網目のしわは、これは中身の果肉と表面の皮のスピードが違う為に、そのズレた部分にこのようなしわが出来るそうだ。ただしこのしわが細かいから美味しいメロンだという訳でもないらしく、その成長過程によって千差万別な形状が刻まれるそうな。
このメロン型はそのしわが立体的になっているので、このバス停を塗装し直す際には手間が余計に掛かりそうにしか見えない。バス停の色を見ている分には、先にしわ部分の白色を全体的に吹き付けてから、メロンの皮部分に緑を塗装しているから、どちらかというと白っぽいグリーン色の皮色になっているような気がするような・・・。
知らんけどな・・・!
お次に見えてきたのはリンゴのようにも見えるけど、正解は「トマト型のバス停」である。多分これを見た人の多くはこの外観だけ見ているとリンゴにしか思えないのだろうが、これがトマトだと思う人は少数派のハズ。
ていうか、トマトってフルーツなの?野菜じゃないの??
トマトが野菜か、フルーツなのかという論争は意外と世界的に頻繁に起こっているそうだ。結論から言うと「その人の考え次第!」だそうで、明確な定義はなくて、国語辞典には『ナス科の多年草』とある。そして農林水産省では『果菜』という、果物と野菜に該当する食用果実の分類となっている。ただ国によってその認識度合いに差があって、日本ではトマトは野菜のイメージが強いけど、フランスなどではトマトはフルーツの仲間とされているようだ。
こちらはこのフルーツ型バス停を使っている長崎県営バスの時刻表。こちらは『大久保バス停』の時刻表だけど、1日13~14便のみの運行となっているようだ。最近はバスのみで全国を旅行するバス旅番組が人気のようだけど、地方に行けば行く程にバス移動は不便になってくるので、そのようなバスメインの旅を自分でする場合には下調べしておいた方が良さそうだ。
ただこのトマト型バス停は、この形だけよ~~く見ているとトマトではなくて、リンゴを設計したような形になっているように見える。日本ではトマトは一般的に野菜に分類されているので、恐らく最初の設計時点ではリンゴのバス停として進行していたのだろう。ただ途中で日本りんご協会などの許可を取っていなくて、リンゴ型バス停としての許可が無かった為に急遽トマト型バス停として切り替えたようにしか見えないのである。。
これも、知らんけどな!!(笑)
トマトよりは、断然リンゴよね~~!
そしてミカン・スイカ・メロン・トマトと5種類のうち、4つを確認したので次はラストの1種類だと思っていたら、またメロンが見えてくる。全部で16箇所用意されているバス停だけど、ランダムで5種類のフルーツとなっているので、順番通りに交互に並んでいる訳でもないようだ。
このフルーツ型バス停もバックが山道とかだったらあまり写真が映えないのかもしれないけど、バックはこのように諫早湾になっているので、天気が良い日は特にフルーツ型バス停がカラフルな塗装となっているので、とてもインスタ映え的なカラフルな写真を撮れるスポットとなっている。
そしてこのバス停の反対側に、ラスト1種類のバス停が見えている。さすがにこの色と形だと、一目見るだけで何のフルーツかは一目瞭然である。
こちら最後の1種類である「イチゴのバス停」。ただイチゴは『バラ科の多年草』であり、甘みがあるのでフルーツだと思い込んでいるけど、『食用に供し得る草本性の植物として、果実的野菜』と農林水産省では定義されているようだ。なので甘みのある野菜をフルーツだと思い込んでいたりするけど、野菜だと判断するのは国(政府機関)それぞれで、全世界的に同じ定義がされているというものでもないようだ。
こちらのイチゴも表面のツブツブがリアルに再現されていて、なかなか手の込んだ仕上がり具合である。なお現在流通しているイチゴは、オランダイチゴ属の栽培種『オランダイチゴ(Fragaria ×ananassaDuchesne ex Rozier)』だそうだ。名前から分かるようにオランダで18世紀に品種改良されたイチゴで、日本が鎖国していた江戸時代に唯一貿易を行っていた関係で日本へは江戸時代にイチゴが入ってきたが、一般的に庶民に流通したのは明治時代に入ってからだという。
この国道207号線を南下していると思っていたけど、このフルーツ型バス停があるエリアは諫早湾を南西に向かって進む道なので、初めは西側と思っていた対岸の山だけど、実際には南側であった。そしてこの先に見えている山は昭和生まれの人は覚えていると思うけど、1991年に大噴火をした「雲仙(普賢)岳」である。
それにしてもこのフルーツ型バス停の色がどれも綺麗過ぎて、この直射日光がモロに当たる場所に設置されているのに、これだけ鮮やかな色になっていたという事は最近新たに塗り直されたのかもしれない。最近のペンキなども改良されて紫外線に強い物が出てきているけど、紫外線に耐えれるインキ程に黒ずんだ色になってしまい、このような鮮やかさは出てこない。なのでこのバス停に使われているインキは、少ししか耐光性インキが入っていないインキだと思うので、ある程度したらこの鮮やかな色も飛んでしまって色褪せた感じになり易そうに見えるのである。
こう見えても、一応印刷業経験者です!
近くでイチゴ型バス停を見ると、イチゴに付いている小さなツブツブまでしっかり立体的に再現されているのが見える。なおこのツブツブをイチゴの種だと思い込んでいるけど、実際にはこのツブツブは『痩果(そうか)』と呼ばれて乾いた果実と分類されている。そしてこのツブツブの果実の中に、種子が入っているのである。
なので普段我々がイチゴの果実だと思って食べている赤い本体部分は、これは実は果実ではなくて、『花托(かたく)』という花びらや雌しべなどを支える器官だそうだ。そしてイチゴの花が咲く時は、この花托にある栄養素を吸収して成長するので、赤く熟した栄養素が吸い取られて白くなってしまうそうな。
そうか、花托を食べてるんか~!
花托は固くないんだね~!(笑)
このイチゴで5種類のフルーツ型バス停を見終わったので、後はそのどれかがランダムで設置されているだけ。もっとたくさんの種類を設置したら、ペンキの塗り替えとか設計が大変だったのかもしれないな。
ここから見ている雲仙岳だけど、ある程度の世代からすると大噴火したイメージを持っているので、少々近寄るのが怖い。しかし今でも活火山ではあるものの、噴火活動は最近では観察されておらず、小さな噴気活動や火山性地震は継続的には起こっているものの、現時点では警戒するレベルではないようだ。
やっぱり昭和生まれの人間だと「雲仙普賢岳」と聞くと大噴火したイメージが頭にあるので、今は大丈夫と言われても近寄りがたい。ただ桜島もそうだけど、地球の中心部近くでは常に高温のマグマが動いており、それが地球上に噴出されるのはごく自然な事で、今ではちゃんと定期的に観測されているので、噴火の前触れがあれば警報も出る。なのでそこまで怖がる必要もなさそうだ。
やっぱり国道沿いにカラフルなフルーツ型バス停が設置されていると、ここを初めて通った若者達は嬉しそうに写真を撮りたがっている姿が見える。ただバスの利用者もそんなに多くない割に、バス停のペンキ塗り替え作業などで結構経費が掛かりそうなので、いつまでこのカラフルなバス停が維持されるのか、少々心配でもあった。
一応その後もフルーツ型バス停を見かけるも、5種類全部を見かけた後なので、同じ形のバス停が続いているだけ。ただ「小深井バス停」では、国道脇を降りた場所に遊び心で造った「ブドウ」の房の形をしたオブジェを飾っているようだ(下記リンク参照)。
ただ国道を走っている分には、全く見えませんが・・・
それにしてもこのミカン型バス停は、レモンのようにしか見えない。皮の塗装が黄色過ぎるのかもしれないけど、レモンでもオレンジでもミカンとしても使えそうなデザインのようだ。
さて諫早湾に近づいて来たので、ドライバーを朋ちゃんに変わってもらいます。エロ坊主オジサンは早々に缶ビールを飲んでドライバーの資格を投げだしてしまったので、助手席でよく喋るナビ役に徹しています。
ただいま、エロナビは絶好調であります!(笑)
なぜ運転を変わってもらったかというと、運転していると全然写真や動画が撮れないから。これから雲仙岳の方に向かうには、裁判で長年揉めている堤防の上を走れる「諫早湾干拓堤防道路」を渡るので、是非その景色を写真などに収めたかったのである。
こんな旅はまた次回に続きます!
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