稲積水中鍾乳洞には、昭和レトロを前面に出した施設なども楽しめる【九州縦断秋旅行記58】

九州縦断旅行記(秋)2020年-58

 旅行期間:2020年10月24日~28日
(Inazumi Underwater Cave also has facilities with a retro Showa era feel.)

社長の営業努力!

ここは大分県側にある「稲積水中鍾乳洞」という、日本イチ長い水中鍾乳洞としても有名な場所。ただ他の場所の鍾乳洞などとは違って、昔から観光客が多く訪れていた場所ではなくて、まだ観光施設として開業してから40年程しか経っていないという。

 

 

 

稲積水中鍾乳洞を進む!

このような鍾乳洞は基本的に天井には地上に通じる穴は無いので、ここではこの照明が無ければ真っ暗な場所となる。しかしここでは色んな色の照明が設置されており、先程見たようなブルー色のライトで照らされている場所だと、何だか神秘的な場所に見えてしまうのである。

 

こちらは鍾乳洞に在りがちな「無限界」という名前が付けられている。昭和以前の体育会系スポーツでは根性論が当たり前で、限界など無いかの如く厳しく指導されていたが、平成のゆとり教育以降の子供達は厳しい言葉を言われただけで、辞めていく子も多いという。

朋ちゃん
朋ちゃん

やっぱり子供は厳しく教育しないとね~!

 

 

鍾乳洞の景観 動画

 

 

本来は真っ暗な鍾乳洞なので、このような照明の設置仕方で大きくその印象が変わる。そういう意味では技術屋や電気工事士のような人に任せるよりも、空間アーティストのようなデザイナーに照明設置を依頼した方が良さそうにも思える。

 

こちらは左側ルート「新生洞」の最終到達地点である「大サンゴ洞」である。ここは天井に大きく割れ目が入っているかのように、上の方まで穴が続いている光景が見られる。

 

今日の観光は熊本県阿蘇山を離れて、この大分県側まで来たけど、ここを見終わった後はまた熊本県まで戻らないといけない。しかも今日の夜には飛行機に乗って帰らないといけないので、あまり悠長な時間はないのであるが、同行する朋ちゃんのアチコチ行きたいという要望をこなすにはタイトに見学しないといけない。しかし何だかんだ見学していると、ついつい時間が多めに掛かってしまっていた。。

朋ちゃん
朋ちゃん

「急ぐ」と言っていた割に、意外とゆっくり写真撮ってたね!

やっぱりドコでも写真は撮らないとね!

 

このような大きな空洞が出来た事や、何万年以上も掛けて鍾乳石が出来た事も、こんな洞窟に溢れんばかりの水が湧きだしてきた事も、地球が起こした奇跡である。そう思うと地球上で生きているのではなくて、地球上に生かされている人類であるという事を認識するのであった。

 

長い洞窟には日が差し込まないのでコウモリなどが生息しているイメージもあるけど、このような観光地として整備されているスポットでは、そんなコウモリなども駆逐されているのか、全然その姿は見られない。

 

このように洞内には神々しい光景を目にする事が出来る。下側の白く凍った霜のように見える箇所は、まだ地下水に含まれた石灰石が付着してそんなに時間が経過していない成長段階の部分だという。なのでこの鍾乳洞は未だに成長を続けているのが、分かる光景でもある。

 

 

さて最奥まで到達したので、後は入口まで戻るだけ。しかも今日はあまりゆっくり見学している時間も無いので、帰り道は少し早道で戻る事に。

 

そして日の届かない洞窟内にも関わらず、このように洞内に設置されている照明脇には、そんな照明の光からも光合成して逞しい生命力を見せつける植物の姿を見る事が出来る。てっきり太陽光でしか光合成が出来ないのかと思っていたけど、このような照明からでも力を得れるようだ。

 

約40年前に開発された段階では、この洞内はまだ多くの湧き水で浸かっていた状態だった。しかし観光地にする為に洞内に湧き出ていた大量の水は、用水路を作成してそちらに水を流しているという。なのでこの洞窟入口脇に見る事が出来た滝は、その用水路から排出された洞窟内の水だったのである。

 

この稲積水中鍾乳洞は最初は別府市が中心となって開発した観光地だったが、経営内容が悪化して約20年程前に別府市内の不動産業を営む会社に売却されて経営権が移った。そしてその新しい会社がアレコレと知恵を絞って、観光客を楽しませる工夫を行っている。

 

このように照明1つでも工夫するだけで、趣が感じられる空間に様変わりする。このように食べると捨てられる貝殻を再利用して造られた照明など、意外と細かい点で工夫がなされているのに気付く。

 

結局最初に別府市を中心とした経営母体は、自治体独自の杜撰な体質が最後まで抜けなかった為に、赤字の垂れ流し状態になっていた。自治体の公務員が施設などを経営しても、その収支で大きく儲かったとしても自分の手取りが増える訳ではないので、基本的には経営に対してのモチベーションが湧かない場合が多い。

 

特に公務員は定められた通りの仕事をしているだけで、給料と終身雇用が約束されているので、そんな状態では自分の未来を棒に振ってまで上司と対立するという事はなかなか起こらない。そして予算は勝手に湧いてくる税金を使って自分の懐が痛まない為に、経営に対して身が入らないのである。

 

さてあんまり焦った気持ちで観光するのも面白くないけど、鍾乳洞は行きの際に見た場所を通って帰るので、帰りはそこまで注視する程の景色もないので、足早に戻っていく。

 

ここに来るまでは水中鍾乳洞という存在すら知らなかったので、わざわざ阿蘇山麓のホテルから片道約1時間40分掛けて来た甲斐があった。

朋ちゃん
朋ちゃん

でしょ~~!こう見えてちゃんと調べてるんだから!

 

このようにイタリアのカプリ島名物の「青の洞窟」を連想させるような、ブルー色のライトで照らされた池。

 

2018年にイタリアのカプリ島に行った時は、楽しみにしていた「青の洞窟」も数日雨が続いて水位が高いという事で、入れなかった・・・。この青の洞窟は結構入れない事も多くて、入れたらラッキーのようだ。

オカン
オカン

私は一発で入れたよ!

 

水中鍾乳洞の出口は一方通行となっており、入口に入ってきた道とは違う道を進んで外に出ていく。このように約40年前にオープンした場所だけあって、ちょっと古めかしい印象を受ける出口である。

 

 

「昭和タイムトリップ:ロマン座」にて

そして出口を進んで行くと、退出門ではなくて、このような「昭和タイムトリップ:ロマン座」という建物に繋がっているようだ。なぜこんな鍾乳洞の出口にこんな建物が造られているのかは分からないけど、とにかくここを通らないと外に出れないようだ。

 

そんな入口脇には何故か恐竜のオブジェも設置されていたりで、ちょっとしたパラレルワールド感が出ている。どうも約20年程前にこの鍾乳洞を買い取った業者が、観光客を楽しませる為に何か所かの施設を造った1つのようだ。

 

名前の通り、館内には昭和前半の世代が懐かしく思えそうな光景が待ち受けている。今の若い世代からすると、平成時代でしか育っていない子もいるので、そんな若い人達からば骨董品屋のようにも見える場所なんだろう。

 

この施設を買い取った、別府市で不動産業などを経営する開世通商株式会社という会社が、その古い建物の物件内にあった邪魔な荷物を、捨てるのもお金が掛かるからとここに持って来て展示しているようにも思える光景。

 

今ではすっかりブラウン管のテレビも見かける事が無くなってしまったけど、このようにチャンネルがツマミになっているのはまさしく昭和前半の世界である。昔はこのチャンネルのツマミを外して、他人がチャンネルを変えられないようにしていたという。

 

もう現代では死語になりつつある「キャバレー」という、ネオンサインが見えている。

 

NHK番組のドキュメンタリー72時間「歌舞伎町 さよなら人情キャバレー」の回では、東京歌舞伎町で53年営業を続けてきた老舗キャバレーが惜しまれつつ閉店する様子が放送されていた。なので今の若い世代にとっては、キャバレーと言っても通じない事だろう。。

 

この昭和レトロ館は特にコンセプトとかが書かれていなかったので意図は測りかねるが、昭和の古き良き時代の雰囲気を思い出す場所にしたかったのかもしれない。

 

パチンコというとボクの世代だと、ハンドルを回すと自動的に玉が飛び出るシステムになっているけど、昔は屋台にあるパチンコ台のように1玉ずつバネが付いたハンドルを引いて、玉を打ち込んでいたようだ。そして今では考えられない事に、みんな立ったままパチンコ台に熱中していたという。。

 

古き良き時代とは言いながら、そこで感傷に浸るのは現代に付いていけない虚構感があるから。歳を取っても中身が若い人は、時代に遅れる事なく、新しい物を頑張って受け入れて時代について行く。そう思うと歳を取っても昔のいい時代を思い出すのではなくて、次の新しい出来事に心を惹かれる人間になっていきたいと思う。

 

 

昭和タイムトリップ館の景色 動画

 

 

今ではすっかり姿を消してしまった「純喫茶」。そして街中では殆ど見かける事が出来ない、井戸水を汲み上げる手押しポンプなど、すでに文明から消え去りつつある昭和の想い出が閉じ込められた空間となっていた。。

 

こんな旅はまた次回に続きます!

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2020年10月下旬に訪れた、福岡県から開始して佐賀~長崎~大分~熊本を巡る旅の開始。なお今回は旅仲間と巡りますが、初日の福岡巡りは前乗りという事もあって、1人で巡ります!
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