阿蘇山麓から大分県にある、日本最長の稲積水中鍾乳洞を目指す【九州縦断秋旅行記55】

九州縦断旅行記(秋)2020年-55

 旅行期間:2020年10月24日~28日
(From the foot of Mt. Aso, head for Japan’s longest underwater limestone cave, Inazumi, in Oita Prefecture.)

山奥にある娯楽施設

さて今回の九州旅も遂に最終日の朝を迎えました。ここは阿蘇山麓に造られている「阿蘇リゾートグランヴィリオホテル」の部屋から見えるゴルフコースで、このホテルに泊まる人の大半がここにゴルフするのが目的でやって来るような感じに思える光景である。

 

 

ホテルで朝食を!

このように朝早いと朝靄が掛かっている光景が見えますが、こんな阿蘇山が創り出した大自然の中にゴルフコースを造るなんて、人類は環境破壊をやり過ぎではなかろうか。それにゴルフ好きの人は、どこに旅行してもゴルフ優先の旅になる。昔会社の慰安旅行で沖縄に行ったものの、ゴルフをする人間中心の旅行となっていて、ゴルフをしない人間からしたら全然楽しめないものとなっていた記憶が蘇る。。

 

 

バルコニーからの景色 動画

 

 

泊まった部屋でベッド周りにコンセントが見当たらずに、仕方なしにこのテーブルを前に移動させて、その裏に隠れているコンセントを無理やり使用した。しかし朝に色々と触っていたら、この写真内にある物の中にコンセントが隠されていたのであった。。

 

このテーブル右側に置かれていた目覚まし時計のような物のフタを開けてみると、このようにコンセントの穴とUSBを差す穴が隠れていたのである。せめてこのようにフタを開けた状態か、もしくは外側に何かしらの表示をしてくれていないと、他にもここにコンセントが隠されていると気付かない人が居る事だろう。。

 

それはさておき、まずは朝食会場に向かう。この朝食会場は天井が高くて解放感のあるスペースとなっていて、また用意されているテーブルが円卓ばかりだったので、どちらかというとゴルフをする人達が昼食を食べる場所という印象を強く受けた。

 

ここでも朝食はビュッフェだったけど、特に阿蘇らしい食べ物は見当たらずに、このようにありきたりの料理が並べられている。

 

せっかく大自然に囲まれた所にホテルがある割には、このように都会から来た人でも食べれるようにという配慮か、洋食が多く並んでいた。

 

普通のホテルだと外国人も来たりする事もあって、それらの食べ慣れている洋食の方がどちらかというと好ましいのかもしれない。だけどやっぱり観光で来ていると、その土地らしい料理が無いと少々寂しく思うのである。。

 

ボクは基本的にゴルフをしなくて、遊びでは何回かしたけど、一昨年にオヤジが死んだ時に合わせてゴルフクラブも捨てたので、もうゴルフはするつもりがない。だから、わざわざこの阿蘇まで来てゴルフをしたいと思う人の気持ちが、理解しにくいのである。。

 

結局この日の朝食も、このように全然阿蘇らしくない物を食べるのであった。一応このカレーには赤牛が少々使われているらしいけど、そんなのカレーにして食べてみても全然分からないし・・・。

 

大分県の稲積水中鍾乳洞へ向かう!

今日の予定はというと、18時前後に熊本空港出発の便を予約しているので、それまでは自由に動ける。しかし同行する凸凹トリオから凸凹コンビの片割れとなってしまった朋ちゃんの行きたいとリクエストしていたのが

・大分県の「稲積水中鍾乳洞」
・13時から放水を行う「通関橋」
・阿蘇山の山頂

だった。しかし稲積水中鍾乳洞に向かうと大分県側まで行く必要があり、その往復時間が約3時間以上のロスとなる。だから稲積水中鍾乳洞に行くとなると阿蘇山よりも南西にある通関橋は、諦める必要があった。しかし全部見たいという朋ちゃんの意向を汲んで、動ける範囲で行くと決めて、まずは大分県側にある稲積水中鍾乳洞まで向かう事に。

エロ坊主オジサン
エロ坊主
オジサン

無茶苦茶な要望聞いていたら、飛行機に乗り遅れるけ!

まあ動ける範囲で頑張ります!

 

普通に走っても1時間30分程掛かる道のりで、渋滞とかしていたらもっと掛かりそうなルートとなっている。ちなみにこのホテルから大分県の稲積水中鍾乳洞に向かうよりも、先日訪れた宮崎県の高千穂峡の方がまだ少し近いのであった。

 

どこまで行けるかは別として「成るようにしかならない!」という気持ちで、まずは大分県側に進んで行く。これから向かう稲積水中鍾乳洞は、水中鍾乳洞としての長さが日本イチらしいけど、その代わりに結構山奥にあるので、意外となかなか辿り着かない。

 

その道中に川が見えて、そこに架かっていた橋が何ともいい雰囲気の物が多かったので、少し休憩も兼ねて写真撮影タイムとする。熊本県は朋ちゃんが見たいと言っていた「通関橋」のように、江戸時代に造られた石橋が結構残っている。鹿児島県の時に勉強した大工の岩永三五郎が建造に関与した橋も残っているので、次に熊本県に行く機会があればそんな石橋を見てみたい。

 

 

 

「稲積水中鍾乳洞」に到着!

そしてホテルを出発してから約1時間40分後に、無事山奥にある「稲積水中鍾乳洞」に到着します。ここまでの道もこの稲積水中鍾乳洞まで行けるようにと、専用道路と思える位に周囲には特に目立った物が見当たらなかった。。

 

 

”日本最大の水中鍾乳洞”と書かれているけど、日本で一番長い鍾乳洞という意味ではなくて、日本で一番長い水中鍾乳洞としての意味である。ちょっとややこしいけど、日本で一番長い鍾乳洞は岩手県にある「安家洞(あっかどう)である。この稲積水中鍾乳洞は基本的に水に浸かっている鍾乳洞なので、「水中鍾乳洞」という表現が使われている。

 

この稲積水中鍾乳洞を流れる水は、白山川から流れて来る天然水で”名水百選”にも選ばれている程に綺麗な水である。その天然水はどんどんとこの水中鍾乳洞の中を流れてきているので、ここではその天然水が源泉垂れ流しとなっている。1日に約7トンも湧き出る水らしいので、ここでは飲み放題となっている。

 

元々は普通に鍾乳洞だった穴に約8~9万年前に起こった、阿蘇山カルデラの大噴火の際に湧き出た火砕流によって、この白山川が流れていた中津無礼川の大部分が埋められてしまった為に、その行き場を無くした水がこの鍾乳洞に湧き出してきたという。なお今では近くを流れる中津無礼川の火砕流で埋まった部分の大半が、長い年月を経てそこを流れる水に削られていき、大昔のように水が流れる川となっている。それもあってこの水中鍾乳洞の水嵩が減って、発見される事に繋がったのである。

 

そんな稲積水中鍾乳洞の受付へと向かいます。なお、ここは一見古そうな鍾乳洞施設のように思えるけど、鍾乳洞が出来たのは何億年という気が遠くなる程に昔だけど、ここが観光施設として開発されてからは約40年程と意外と古くない。というのも他の鍾乳洞とは違って水に浸かっていた事で人目に気付かれにくかった事が大きく影響していたようだ。

 

この観光施設は約40年前に造られたものだけど、別府市を含む企業数社が共同で出資して運営を始めたが、自治体独特な放漫経営のツケが祟り経営が悪化して、2004年に別府市で不動産業などを営む「開世通商株式会社」に売却された。この開世通商株式会社という会社は元々はゲーム機をリースする会社だったが、途中から不動産事業に転換し、2004年にこの鍾乳洞を買い取った後は更に観光客を喜ばす施設を、次々とこの施設に造った。なので今では大きな観音様の像や美術館や昭和おもちゃ館など、楽しい施設が開設されているようだ。

 

 

そんな稲積水中鍾乳洞の受付には、こちらの千原ジュニアの色紙が何故かこのように特別な感じで展示されているのが見える。こちらはどうもKBC九州朝日放送の「DUOMO 千原ジュニアと九州で人気番組を創る番組」という番組で、千原ジュニアが訪れた時にもらったサインのようだ。

 

しかしこの番組、約31年間続いてきた『DUOMO枠』というバラエティー番組であるが、残念ながら2021年3月26日放送分で終了となってしまっている。。

 

稲積水中鍾乳洞の入口に向かう!

この稲積水中鍾乳洞の敷地内に料金を払って入ると、この園内に数か所ある施設も入る事が出来るようになっている。ただ意外とこの水中鍾乳洞の入口が地味になっているので、簡単に見つけられない人もいるようだ。

 

これから向かう水中鍾乳洞は、この洞窟として形成され出したのは恐竜が地球上に存在していたとされる、約2億年以上も前の事だという。それから長い年月を経て、鍾乳石が1cm出来るのに約100年以上も掛かるという程に、想像にも出来ない時間を掛けて鍾乳洞となっているのだ。

 

そして阿蘇山カルデラ噴火の影響で、この鍾乳洞に水が流れ込むようになってから、ここは水中鍾乳洞となっている。ここが約40年前頃に観光施設として開発され出した頃は、鍾乳洞の半分ほどまでが水に浸かっていたそうだけど、そのままじゃ観光出来ないのでその水を排出して水位を下げて鍾乳洞内を歩けるようにしているようだ。

 

およそ8万5千年前に起きた阿蘇山カルデラの大噴火はこの地にも火砕流を流して、阿蘇山周辺の地形を大きく変えてしまう事になる程に大きな噴火だった。しかしその時の火砕流によって行き場を無くした水は、勿論諦める事はせずに違う道を必死で探して、この鍾乳洞を見つけて染み出して流れていく事に成功するのである。

 

 

この説明パネルにも書かれているように、この水中鍾乳洞を発見したのは現代の子供達だったという。どうも江戸時代の人達も気付いていたらしいけど、水中にあるのでどうしようもなかったのかもしれない。そこでその穴をダイバーによる潜水調査を行ってみると、なんと1,000m以上もの穴が続いていたのであった。

 

この水中鍾乳洞で珍しい物が見れるのは、一旦鍾乳洞としての形が形成された後に大量の水が入り込んできて、その水が石灰岩などを削っていった為に穴ボコなどが出来ているという。鍾乳洞として独自な形を作った後に流れ込んできた水でトリミングされて、今ではそんな水位が減った為に変わった鍾乳洞の顔が露出しているという訳。

 

水中鍾乳洞までの通路には、このように屋根が設置されている。元々はここにはこの水中鍾乳洞しか見れるものがなかったのであるが、別府タワーも買い取った会社のやり手社長がここを買い取った為に、お客さんを楽しませる為の工夫が色々と込められている場所でもある。なお個人で鍾乳洞を所有するという事は、沖縄県宮古島にある仲原鍾乳洞とここの2箇所だけとか。

 

鍾乳洞の入り口では、このように滝が流れている光景が見られる。しかし実はこの滝のように見えるものは、この水中鍾乳洞内を流れる水を汲みだして、用水路から排出されている人口の滝だという。飲める位に綺麗な水を、豪快に放流しているとは何とも勿体ないようにも見える。しかし1日7トンもの水が湧いてくる場所なので、捨てているというよりは、湧き出てきた水をそのまま流しているだけと言う方がいいのかもしれない。

 

このように滝として流していると、その水しぶきが太陽光に照らされて虹のようにも見えるタイミングがあるそうだ。この時は虹は見えなかったけど、とても綺麗な水なので下流では蛍とかも生息しているようだ。

 

先日訪れた北九州市にある千仏鍾乳洞では、一部足首まで水に浸かる場所もあったけど、この水中鍾乳洞は洞窟の半分ぐらいまで水に浸かっているので、このように水を排出しないと普通に入る事が出来ないのである。

 

さて遠路はるばる阿蘇山から約1時間40分掛けてやってきた稲積水中鍾乳洞だったけど、ここも阿蘇山カルデラに大きな影響を受けた場所だったという事は、この時は全然知る由もなかったのである。。

 

こんな旅はまた次回に続きます!

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2020年10月下旬に訪れた、福岡県から開始して佐賀~長崎~大分~熊本を巡る旅の開始。なお今回は旅仲間と巡りますが、初日の福岡巡りは前乗りという事もあって、1人で巡ります!
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