阿蘇山麓で愛くるしい、熊本名産のあか牛と触れ合う【九州縦断秋旅行記62】

九州縦断旅行記(秋)2020年-62

 旅行期間:2020年10月24日~28日
(At the foot of Mt. Aso, interact with cute red cows, a specialty of Kumamoto.)

名産のあか牛と馬

4泊5日だった今回の九州旅も、遂にラストの観光地となる阿蘇山麓にやって来ました。前回訪れてから約2ヵ月ぶりの阿蘇山だけど、今日も天気がいいので阿蘇山山麓もその美しい光景が見えている。

 

 

阿蘇山麓で放牧される赤牛

ここ阿蘇山では『熊本地震復興を祈念・阿蘇地域の振興PR』を目的とした「阿蘇パノラマラインヒルクライム」という大会が、定期的に開催されているようだ。走りと自転車に競技が分かれており、それぞれにこの登山道約11kmを走るコースとなっていて、一般参加でも問題なく登録できるようだ。

(※参加費必要、自転車は日本自転車競技連盟(JCF)に加盟する必要あり)

 

 

ここ阿蘇山麓にはその広大な自然を生かして、このように熊本名産のあか牛が放牧されている光景が見られる。しかしここは農場で、また家畜伝染病予防の為に関係者以外は立ち入り禁止となっている。

九州チャン
九州チャン

勿論、触りたくても触ってはダメよ~!

 

この登山道路脇で見えるだけでも数十頭のあか牛が、このように間近で見る事が出来る。このように金色っぽく茶褐色に見えるのが一般的に「あか牛」と呼ばれる「熊本あか牛あか毛和牛」という名称の肉用牛。ただ「あか牛」というとこの熊本県だけではなく高知県も同じようにあか牛と呼ばれる肉用の牛が存在しているけど、この熊本あか牛とは異なった歴史や配合を経て現代に至っている。

 

普段あまりこのような自然な場所に放牧されている牛の姿を見る事が出来ないだけに、とても新鮮で可愛くも見えるあか牛。牧場に押し込められている牛って臭いイメージがあるけど、ここでは全然臭くなかったし。

 

 

放牧されているあか牛 動画

 

 

勿論観光客はこのあか牛に触ってもいけないし、エサをあげてもいけないのであるが、このようにあか牛達は人間に慣れているからか、道路側まで寄って来る。

 

そしてこちらの一匹はスマホを向けると、まるで「早く撮ってモ~~!」とでも言っているかのような顔を突き出して、阿蘇山をバックに記念写真を求めてくる。この柵付近にいてもおっとりした牛なので、角で突き刺される恐れはないけど、自然の動物なので何をしてくるかは分からないので下手に近寄る事はオススメしない。

 

このあか牛は熊本県と高知県のブランド牛だけど、国内で流通する国内牛の中では約5%前後の生産量しかないという。ただこのような和牛は名前からして日本原産の牛を改良した牛というイメージはあるけど、実は海外産の牛の血統も入っているのである。

 

今では日本人にも大人気の牛肉であるが、実は明治時代になるまでは基本的に牛肉は食べられていなかったそうだ。というのは日本では昔から牛肉を食べる文化がなく、仏教などの影響もあってむやみな殺生が禁止されていたので、当時の牛は肉用ではなくて「役用」という農耕を手伝う牛として飼育されていた。

 

封鎖的な文化が続いた江戸時代が終わり、開国文化に大きく舵を切った明治時代に海外の食文化が入って来て、牛肉を日本人も食べだすようになる。だから江戸時代の殿様は現代の御馳走であるすき焼きや焼き肉やステーキなどを、殆ど食べれていなかったようだ。また一説には昔の日本人にはあまり成人病と言う現代の三大疾病には罹らなかったというが、それはこのような肉を食べる機会が殆ど無かったからとされている。

 

そして農耕用として飼育されてきた国内種の牛だったが、「役肉用牛」と肉としても食べるのに向いている牛の開発に明治政府が舵を切り、外国種であるスイス原産の大きな乳肉役兼用牛:シンメンタール種と交配されて、その後に肉用牛として更に品種改良されて、今食べられるあか牛となっている。

 

 

愛らしいあか牛ちゃん 動画

 

 

このあか牛の正式名称は「褐毛和種熊本系」と言うらしく、高知県のあか牛とは毛並みの色が違ったり、身体的特徴が異なるので見分けれるという。この熊本のあか牛の体重は平均470kg前後と、全国的に生産されている黒毛和種に比べると、少し大きなガタイをしているようだ。

 

 

あか牛を間近に眺める! 動画

 

 

今では普通に食べられる牛肉も、江戸時代までは日本人は全然食べていなかったという歴史があった。それから農耕用兼肉用として品種改良がされた国内牛だけど、トラクターなどの便利な機械が発明されると農耕用としての役割が無くなってしまい、肉用のみとしてただ人間に食べられるだけに生まれくるという悲しくも思える牛となっているのであった。。

朋ちゃん
朋ちゃん

こうやって見ると可愛らしくて、昨日食べた肉とは思えない~!

 

 

阿蘇山麓で放牧される馬

そしてその牛が放牧されている場所から道路を挟んだ反対側には、こちらも熊本名産の馬が放牧されている光景を目にする。ここでも数十頭の馬がのんびりと時間を過ごしている風景が見られる。

 

熊本県の郷土料理では馬肉がとても有名だけど、実はこの熊本県で食べられる馬肉やその辺で販売されている馬肉が全て熊本産の馬肉とは限らないようだ。『平成27年畜産物流統計』(農林水産省発表)による国内での馬の畜産数は、1位がこの熊本県、2位が福島県、3位が青森県となっている。だけどこれはその県で生まれた馬の数ではなくて、あくまでも飼育されている馬の数。

 

この飼育されている馬の数には、他の県で育った牛や外国で育った馬などを輸入して、その場所で飼育されている馬の数も含まれているのだ。だから熊本県産の馬は実はとても貴重なものになる訳だけど、昔は「国内で3ヶ月間飼育したら、原産国(原産地)は日本のその飼育された場所になる」というルールがあって、カナダ産の馬でも3ヶ月飼育されたら「熊本県産の馬」として売り出す事が出来たそうだ。

 

その後平成16年(2004年)に、”日本農林規格等に関する法律”である「JAS法」が改正されて、「最も飼養期間の長い場所を原産地として表示する事」に変わったという。この熊本県で生まれた正真正銘の「熊本県産の馬」は実は200頭もいないらしく、「熊本の馬刺し」「熊本直送」などと表記されている馬肉はその殆どがカナダからの輸入馬で一部は北海道のばんえい競馬に使われる馬の肉が流通しているという。。

九州チャン
九州チャン

だから本当の熊本産馬の肉は、貴重なよ~!

 

 

だからエロ坊主オジサンは熊本県の話題になると、常々に

エロ坊主オジサン
エロ坊主
オジサン

熊本でも店によって、馬肉の味もピンキリやけ!

と言っていたが、実際には熊本県だからといって熊本県産の馬肉が食べれる訳ではなくて、ばんえい競馬用の馬やカナダ産の馬の肉が出てくる場合が大半のようだ。

 

だから

エロ坊主オジサン
エロ坊主
オジサン

美味しい馬肉を食べたければ、高い値段の馬肉を選べ!

とも言っていたけど、その通り熊本県だからと言って熊本県産の馬の肉を食べていると錯覚するのは間違いなのである。

 

 

なので熊本県に来て馬肉のお土産を買う際も、その商品の裏側にある表示内容をちゃんと確認しないと、熊本のお土産ながら「北海道産のばんえい競馬用の馬の肉」とか「カナダ産の馬の肉」とかを、ドヤ顔でプレゼントしてしまいかねないのである。。だから熊本県産の馬肉を買いたければ、しっかり表示を確認して「国産馬肉」「熊本県馬肉」ではなく、「熊本産馬肉」という高い商品を選ばないといけないのである。

 

 

放牧されている馬 動画

 

 

ただこの阿蘇山登山道路の途中で放牧されているあか牛や馬の肉がとても美味しそうに思えるのは、このように阿蘇山の素晴らしい景観と大自然が広がってストレスなく放牧されているからだ。馬も牛も人間と同じように大きなストレスを抱えて生き続けていると、劣化しやすい。だから人間もそうだけど、このようなノンストレスな環境で時間を過ごすという事がとても大事なのである。

 

 

阿蘇山の草千里ケ浜にて

さて目の前であか牛や熊本産の馬を見れたけど、実際に目の前で肉が食べれる訳ではないので、登山道路を登って阿蘇山中腹の景色が綺麗に見渡せる「草千里ケ浜」にやって来る。

 

 

ボクは約2ヶ月前にこの草千里ケ浜を訪れているので、下の大きな施設前に造られている有料駐車場は避けて、上にある無料の駐車場に車を停める。これで前回にここを訪れた経験が活かされた瞬間でもあった。なおこの草千里ケ浜とは山なのに海辺のような名前が付いているけど、ここの中腹にある穴ボコに降った雨が溜まって浜のように見える事から名付けられたのだろう。

 

そしてここからの景観が素晴らしいのは、このように阿蘇中岳の噴火口から立ち昇る煙を見る事が出来るから。このように普段はあまり噴火口に近づけない活火山だけど、このような煙を見ると地球がいまだに日々活動を続けている事を実感できる瞬間でもある。

朋ちゃん
朋ちゃん

わ~~阿蘇山サイコ~~!

 

さて今日は時間が無かったのでまだ昼飯も食べていないけど、ここの売店などを見ていいのがあれば今頃昼食もいいかもしれない。なおこの時は14時頃で、帰りの飛行機までの時間も余裕があった。

 

そして阿蘇火山博物館の1階にあるお土産コーナーを見ていく。面白いデザインのパンツが好きなボクだけど、このくまモン柄パンツには、イマイチ地味な感じもして触手が動かなかった。。

 

別にデザインもそんなに変ではなかったけど、ここに展示されているのが干からびているような、色褪せている感じだったので、それもあって触手が伸びなかったのだろう。。

 

ボクにとっては2ヶ月ぶりに熊本県を訪れたけど、こんな早くに再訪するとは思っていなかった。そして前回は阿蘇山噴火口には残念ながら近づけなかったけど、今回はそのリベンジも兼ねた阿蘇山であった。。

 

こんな旅はまた次回に続きます!

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2020年10月下旬に訪れた、福岡県から開始して佐賀~長崎~大分~熊本を巡る旅の開始。なお今回は旅仲間と巡りますが、初日の福岡巡りは前乗りという事もあって、1人で巡ります!
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