九州縦断旅行記(秋)2020年-㊾
旅行期間:2020年10月24日~28日
(Shopping at the “Toretate Market” that I found in Amakusa on my way to Kumamoto City!)
天草のデコポン!
ここは熊本県に属する天草下島。天草四郎で有名な東シナ海に突き出している島だけど、一口で天草というのは意外と大雑把な表現で、実際の所は天草諸島で構成されており、その中でも特に有名で面積の大きいのが一番西側にある、この天草下島。だから世界遺産にも加わった、隠れキリシタンが多く住んでいた﨑津集落に行きたい場合はこの天草下島を目指す必要がある。
天草諸島をドライブ!
さて今日は朝から苓北町のホテル周辺にあった富岡城を見学した後は、島の西側の道を南下して大江天主堂と﨑津集落もついでに見学済。とりあえず同行している凸凹トリオの1人である朋ちゃんの、天草に訪れた時に行きたい場所のリクエストを叶えた為に、一行はこれから熊本市内を目指して進んで行きます。
「天草とれたて市場」にて休憩!
そして天草上島に渡り、途中に見かけた「天草とれたて市場」に立ち寄ります。どうやら昨日の晩御飯の際に食べた、この天草独自の鶏:天草大王を買いたいというリクエストがあったようだ。

昨日美味しかったから、天草大王が欲しいのよ~!
こちらはJAが出店しているお店で、このように「デコポン」の看板が目立つお店。このデコポンは熊本県の名産品の柑橘類であるが、実はこの「デコポン」という名前自体はこの柑橘類の種類を表す名前ではなく、登録商標なのである。本来は「シラヌイ(不知火)」という、「清見」と「ポンカン」を交配させた種類だそうで、このデコポンという名前は熊本県果実農業協同組合連合会(熊本果実連)が権利を持っており、熊本果実連傘下の団体が一定基準をクリアした時に使える名前となっているようだ。

なので熊本特産デコポンは、熊本でしか基本手に入らないようです。。
この天草諸島は思った以上に広くて自然が豊かな地域であるが、観光地としては先程訪れたカトリック教会などしか目立った物はなくて、教会を訪れてしまうと後はこういったお土産を買うだけしか楽しみが無くなってしまう場所でもあった。。
普段はあまりこういったJA関係のお店に入る事は無いけど、このような自然豊かな地方を訪れると、その場所で採れた野菜や果物などが普段よりも美味しそうに見えてしまうので、ついつい手が出てしまうのである。
こちらで販売されていた「EMボカシ」とは、米ぬかなどの有機物を発酵させた肥料で、畑などに撒くと栄養素が多いので成長しやすいという農家が買い求める商品。なのでこちらは一般の観光客が買っても、あまり使い道がない商品。。
店内に入ると観光客というよりも、地元の人達で溢れている。地元の人達と言ったって、みんながみんな農業をしている訳でもないので、野菜や果物を手に入れる為にはこのようなJAのお店に来ないといけないようだ。
こういったあまり目立った建造物などが無い、のどかな地方に来るとやっぱりこのような果物なども、余計に美味しく見えてしまう。観光客からすると旅先ではちょっと買いにくいブドウだけど、「天草のブドウ」というだけで脳みそが勝手にブドウのイメージを一段階美味しい物に格上げしてしまうような気がする。
この天草ではデコポンだけではなくて、みかんなどの柑橘類も栽培している。この天草市では色んな野菜や果物が普通に栽培されているけど、デコポンを覗くと全国的に生産量が多いのが「びわ」のようだ。びわだと熊本県では収穫数が一番で、国内でも上位に入るみたい。
なお今回の旅に同行している凸凹トリオの御2人であるが、その2人はボクの事を「王子」と呼ぶ。勿論ボクがそう呼ばれる程の爵位を持っている訳ではない。ではなぜこう呼ばれるかというと、この2人と出会ったバルト三国ツアーが原因である。
ボク位の歳で働かずに海外旅行をしている人間というのは、日本人の一般概念からすればある程度金銭的に余裕を持った人に思えるらしい。だから毎回ツアーに参加すると、噂話好きの奥様達の間でボクの身辺について色んな事が話題に出るみたいで、このバルト三国ツアー時もそういった話が陰で噂されていた。そしたらあるオジサマがボクの事を「王子様」と言ったらしく、それから数人がボクの事を王子と呼ぶ事になったのである。

ボクは何と言われても気にしないタイプなので、特に問題はないです!

意外と知らん人の前で「王子、王子!」というのも、結構恥ずかしいんやけ!
旅行はこういった地方に来ると名所の景色も良いけど、やっぱり女性陣からすると、このような現地らしい食材のお土産が欲しくなってしまう。普段はなかなかあまり買えない海の物などを見てしまうと、ついつい欲しくなってしまうので我慢する事が結構大変なのである。
海が近い事もあってあおさの佃煮も販売されているけど、これもご飯とかに掛けて食べると美味しいもの。無ければ無いで全く問題ないのであるが、一度このあおさの美味しさを知ってしまうと、欲しくてたまらなくなってしまう。。
「自然食品」とか「天草の味」などという文字が入っているだけで、より購買心が芽生えてしまう。若い頃と違って40歳代になってくると、このような自然の恵みがたっぷり詰まっている商品がとても欲しくなってしまう。。
この2020年はあまりお土産を買い過ぎないという目標を立てていたので、お土産の選定は慎重に判断する。しかし何個かは買ってしまうので、どうせ買うなら自分の欲しくなる物を買おうという事で、可愛らしいパッケージが目に付いたこちらの南蛮羊羹を購入。南蛮貿易を求めてカトリック教の宣教師を受け入れた、天草の歴史が表れているパッケージである。
こちらは何とも熊本県らしい、一目であのキャラクターだという事が分かる鍋敷き。料理好きのオカンにプレゼントしてあげようかと一瞬迷うけど、既に愛用の鍋敷きを持っているので、新たなゴミを増やす可能性が高いのでここは買いたい気持ちをグッと堪える事に。。

別に買ってきてくれてもエエんやけど!
この鍋敷きは他にもこのようにマスク代わりにも使える品だった。同行する朋ちゃんも「美人に修正して!」とのリクエストがあったけど、代わりにくまモンの顔に差し替えても面白かったかもしれない。

私だけは美しくしてね、これ命令よ~!!
有明海沿いに東上する!
有明海を左手に見ながら国道324号を東に進んで行くと、先程の市場で購入した「南蛮羊羹」を製造販売しているイソップ製菓が右手に見えてきた。1949年創業の天草市にある菓子メーカーであるイソップ製菓だけど、これもさっきの市場で南蛮羊羹を買わなければこの景色を見ても全く何も思わなかったハズ。この景色が印象に残ったのもさっき土産として南蛮羊羹を購入したからここで気付いた訳で、そういう意味ではお土産を買うという行為は色んな新しい発見をもたらしてくれるのだ。
有明海沿いをドライブ! 動画
左手には昨日ぶりの有明海が見えている。道中では有明海名物の海苔の生産も行われていたりで、今日も穏やかな景色が見られる。佐賀の方でも有明海は見れたけど、この熊本県になる天草からも有明海を眺める事が出来る。
更に車で走っていると、左側の金網の外側に何やらタコの像が見えてくる。ちなみに天草大王を買いたいと言っていた朋ちゃんは、先程のお店ではイマイチ直感にピンとくるのがなかったらしく、まだ天草大王を購入していないという。
という事でここにも道の駅があるようだったので、また少し寄り道をしてみる事にする。旅には寄り道が付き物であり、また寄り道をする事により意外な発見をする場合もあって、『急がば回れ!』である。

王子の寄り道に付き合うと、無駄に時間掛るだけやけ!
道の駅「有明:リップルランド」にて
ここは道の駅「有明:リップルランド」という場所で、天然温泉があったり、レストランや物産館もあったりで、複合的な施設となっている。そして奥には教会のような建物が見えているが、あれは「サンタマリア館」という隠れキリシタンなどの資料が沢山展示されていた場所。しかし今では閉館となっており、残念ながら隠れキリシタンの資料は見れなくなってしまっている。
ここでは南国ムードを醸し出すかのように、ヤシの木かフェニックスのような木が海岸沿いに植えられている。日本人はこのような木を見かけると勝手に南国ムードを頭にイメージしてしまうけど、このような木は南国原産なので輸入してから移植されたものである。なのでこれらは作られた南国イメージなので、元からこの木が生えていたと思うのは間違いである。

宮崎でもフェニックスの木が沢山植えられてるよね~!
ここがその道の駅を含む複合施設になっているリップルランドの駐車場。有明海沿いを走る国道からは、一段高い場所に造られている。
この有明海沿いの海岸は「四郎ヶ浜」と名付けられており、キリシタン達が暴動を起こした『島原の乱』ではここに総大将を務めた天草四郎が上陸したという伝承があるそうだ。天草四郎はこの時16~17歳ぐらいの少年だったが、どのタイミングでこの海岸に上陸したかは詳しく分からない。
奥の方に見えている海岸がその「四郎ヶ浜」で、環境省が選ぶ「快水浴場百選」というのに天草で選ばれた3箇所の中の1つとなっているようだ。ちなみにその3箇所は、熊本県の中でも天草にある3箇所だけしか選ばれていない。
凸凹トリオのエロ坊主オジサンと朋ちゃんは物産館の方に向かったけど、ボクは買い物よりも景色の写真などが撮りたいので、1人海岸の方に延びる陸橋へと足を進める。
陸橋を進んで階段を降りて行くと、このように絵馬が飾られている光景が目に入る。ここは神社ではないハズなのに、どうしてこのように絵馬が飾られているのか? こういう光景を見ると人間って生き物は、自分に都合のいい生き物であるという事を再認識するのである。
そんな有明海沿いに飾られていた絵馬の中で、1つだけ書かれているのを見てみる事にする。するとこのように「早くいい彼女を見つけて、結婚できますように! 頑張るぞ!!」と書かれているのが見える。この絵馬などには人間の欲望が溢れている。。
タコで有名なのは兵庫県明石市が有名だけど、この天草でもタコは昔から有名だという。そして明石のタコは昭和30年代に発生した冷害によって全滅してしまって、そのタコを再生させるのにここ天草のタコを明石に放流したのだという。そういう意味では明石のタコは天草のタコの子孫でもあるようだ。
そして天草ではそんなタコを活用して、近年に『タコによるまちづくり』として町興しをしているようだ。そしてこちらのタコの像は2007年に造られたタコ供養塔「祈りダコ」だという。タコに感謝する天草の地方色が、色濃く表れている像であった。。
こんな旅はまた次回に続きます!
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