九州縦断旅行記(秋)2020年-㉞
旅行期間:2020年10月24日~28日
(The Okuno-in Temple is a great place to get some exercise when you visit Yutoku Inari Shrine.)
足腰は丈夫が一番!
佐賀県でも一番人気の神社である「祐徳稲荷神社」で、この神社内でも特に人気なのが山の上にある「奥の院」。この祐徳稲荷神社では平地部分に御神楽殿や15mの高さに造られている本殿の参拝が一般的なのであるが、参拝客の多くは山の上にある神社にお参りした方が御利益があると思って、登る人が意外と多いようだ。
祐徳稲荷神社の奥の院を目指して登る!
稲荷神社は神様の使いとして狐も祀られている神社なので、赤い鳥居と共に狐の像も沢山見かける事が出来る。日本人の大半が信じる神道と仏教という宗教は多神教なので、色んな動物にも神様が宿ると考えられている。しかし一神教の宗教では、神様は絶対神の1人だけど、それ以外には神様は存在しないという考えになっている。
この祐徳稲荷神社はこの奥の院まで続く階段がシンドイのが有名なようで、自分の健康度合いを試す試金石にもなっているような場所みたい。この祐徳稲荷神社に来たかった朋ちゃんも神社に参拝したいというよりは、山の上にある奥の院を見たいという気持ちが強そうに見えたが・・・。
ネットで事前に調べて、楽しみにしてたのよ~!(笑)
奥の院の階段を登っていく!① 動画
稲荷神社では「倉稲魂大神(ウガノミタマノオオカミ)」という神様が、主祭神として祀られている。この倉稲魂大神は一般的には「稲荷大明神」や「お稲荷さん」と呼ばれる事が多い。基本的には五穀豊穣をもたらす農業の神様だけど、人類の果てない欲望の末に商工業も含めた産業界全体の神様となっているようだ。
奥の院までは元気な人であれば、およそ10~15分で到着できる場所。しかしその道中は登り道が続くので、足腰に自信が無い人は休憩しながら登らないといけないので、30分位は登るのに掛かりそうだ。
稲荷神社に奉納されている鳥居には、その奉納した人や会社などの住所が書かれているので、それを見ながら進むのもそれなりに楽しめる。この祐徳稲荷神社は九州で2番目に参拝客が多いという人気神社なので、鳥居を奉納する人も九州全国の住所が見られる。
奥の院へ続く階段を登っていくと、周りには大きく息をする年配の方々が見えてくる。そして「まだか~~、あ~~シンド~~!!」というような悲鳴に近い声も聞こえだしてくる。。
奥の院の階段を登っていく!② 動画
「奥の院」に到着!
そして階段を登り出して約10分で、念願の奥の院に到着する。奥の院と言っても、このような稲荷大神の使いである白狐の霊を「命婦大神」として祀る命婦社しかないのであるが。。
稲荷神社に対して信仰心の強い人であれば、この上まで登る途中にいくつかの小さな神社それぞれにお参りして、最後に山の上にある奥の院を参拝するのが幸せな事なんだろうけど、散々大変な階段を登って辿り着いた年配の方々からすると、「なんや、これだけしか無いんか?!」という声まで聞こえたが。。
命婦社の更に奥もこのような小さな祠や鳥居などもあったけど、特に目立った神社も無いし、訪れていた人達もとりあえずテッペンまで登った優越感を得れたので、それで満足しているような雰囲気だった。
なのでそういった面ではこの山の上にある奥の院は、自分の体力を測れる場所と言った方がいいのかもしれない。また山の上にあるから、遠くまで見渡せる景色が待ち受けているので、それも普段運動しない人にとってのご褒美なのかもしれない。
そんなあまり見所が無かった奥の院だったので、ボクが写真を撮っている間に朋ちゃんはさっさと下に向けて降り出していた。
登っただけで満足なのよ~!
自分の足で登ったら、自分の足で降りるのが地球上の法則。たまにロープウェイなどの卑怯な乗り物が設置されている場所もあるけど、やっぱり自分の体を動かす事によって感じる有難みもある。
このように高い場所から見渡せる景色が待ち受けていたけど、特に大して注視したくなる物もなかったので、先を急いでどんどんと階段を降りて行く。。
それにしてもガツガツと元気に階段を疲れる事なく下って行く朋ちゃん。車の中では喋りが止まらないエロ坊主オジサンを相手にどんどん喋り続けているし、歩き出したら止まる素振りも見せずに動き続けるので、パワフルな馬のようだ。
「ヒヒ~~ン」ってね!・・・コラっ!!!
この道は登ってきた道とは違ったけど、道中にはこのように小さな祠が沢山設置されていた。信じ深い人からすれば1つずつ祠に手を合わせて行くのだろうけど、こちらは既に帰りモードに気持ちが切り替わっているので、祠なんて目に入っていないかのように降りて行くのであった。。
そんな祠には目が行かなかったけど、こちらの可愛らしいお地蔵さんに目が奪われてしまった。毛糸で編まれた帽子を被されて、目の前には鳥居も置かれている。このような景色を見ていると、何とも心が落ち着く瞬間でもある。
この設置されている赤い鳥居も、奉納した人の名前や住所が表側に書かれており、帰り道から下って行くとその名前が全然見えないので、意外と退屈してしまう帰り道でもあった。。
登りは毎回結構大変で時間が掛かるけど、下りはサクサク進めるので思った以上に早く本殿近くまで戻ってきた。しかし下で待っているハズのエロ坊主オジサンだけど、毎回の如く集合場所に戻ってもその辺を歩き回っているので、多分すぐには合流出来ないハズである。
いや~、毎回集合場所に来るのが早過ぎるのよ!
それにしてもこの神社が造られた約300年ちょい前は、これほどまでに豪華な装飾が施された建物だったのだろうか? 今見られる本殿は3代目の建物となっているけど、昔は物が豊かな時代ではなかったので、もっと質素な建物だったのかもしれない。
再び風鈴が並べて飾られている階段に差し掛かる。夏の風物詩のような風鈴のイメージがあるけど、このように雲一つない晴天の時には、その音色が余計に気持ちよく聴こえるような気がする。
こちらはこの祐徳稲荷神社の玄関ともなっている楼門だけど、こちらも鮮やかな装飾になっていて豪華な門構えとなっている。九州にある神社の中でも参拝者が特に多い場所なので、それ相応な装飾を必要としているのかもしれない。
さて朋ちゃんの方を見てみると、このように先程見た左馬の像をスリスリしている姿が見える。人間ってのはこういった縁起のいいとされている像を無意識に触りたくなるようだけど、この2020年はコロナ禍で新型コロナウイルスが接触感染する時代となってしまったので、このように誰が触れたか分からない場所を触るのはご法度なのであるが。。
その後も、もう一方の馬もスリスリしている朋ちゃん。ボクはこのコロナ禍の2020年に色々と国内旅行に行ったけど、「絶対コロナに感染してはいけない!」という強い気持ちを持っていたので、エスカレーターに乗っても絶対手摺には触らなかったし、旅行にも必ず消毒スプレーを持参していたしで、今まで感染せずに済んでいる。
神社ではコロナウイルスも神様に遠慮するのよ~!
そして下で待っているハズのエロ坊主オジサンとの合流場所である、祐徳稲荷神社の大きな駐車場に着いたけど、案の定エロ坊主オジサンの姿が見えない。。
ちなみにこの祐徳稲荷神社の駐車場がやけに広いと感じていたけど、なんとこの駐車場の場所には昔球場が造られていた時代があるという。そしてこの祐徳稲荷神社の駐車場にあった球場では、プロ野球の公式戦も行われた事があったという。そのプロ野球公式戦が初めて行われたのは、1950年にセパ2リーグに分裂した最初の年。しかもその試合でフォークボールの元祖”として有名な杉下茂投手が、”投手としてセリーグ史上、初めての満塁本塁打”を放ったのだという。
この祐徳稲荷神社には博物館もあって、そういった歴史も学べるようです!
待ち合わせの駐車場は広いけど、周りを見回してもあの特徴的な禿げ頭のエロ坊主オジサンの姿は、相変わらず発見できない。いつもながら待ち合わせ場所に居た試しがないので、すっかり恒例行事となっているエロ坊主オジサン探しが始まるのであった。
奥の方に人のように見える物があったので近づいてみると、こちら「愛野時一郎」というこの佐賀県鹿島市出身の実業家で衆議院議員にも当選した政治家の胸像であった。
愛野時一郎は彼の親が経営していた祐徳軌道:バス部門の後身として、「祐徳自動車」というバス・タクシー事業の会社が設立された時に社長となった。この祐徳自動車は武雄からこの祐徳稲荷神社を繋ぐ路線であり、また彼の一族が経営する祐徳グループはこの鹿島を代表する会社でもあるようだ。
祐徳稲荷神社から目の前を流れる川を挟んだ向かい側にある、大きな敷地の駐車場の奥にはこちらの看板にもあるように「鹿島明神社」という別の神社があった。どうやら鹿島鍋島家の藩祖が関東にある鹿島に由縁があって、その影響もあってこの地に鹿島という名前を付けたようだ。
この神社も階段から上が見えないけど、この上に登っていくとコスモス園やツツジが植えられている植物園のようにもなっていて、季節が合えば綺麗な景色が見られる場所ともなっているようだ。
さすがにエロ坊主オジサンがこの階段の上まで散歩に行っているのであれば探すのが大変だと思っていたら、
お~~スマン、ちょっと横にあった博物館で休憩していたんや~!
と、ひょっこりはんのようにヒョッコリと現れたエロ坊主オジサンであった。。
これもいつもながらの展開です。。(笑)
こんな旅はまた次回に続きます!
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