博多の聖福寺を訪れた後は、アジア美術館でアート作品の鑑賞【九州縦断秋旅行記③】

九州縦断旅行記(秋)2020年-③

 旅行期間:2020年10月24日~28日
(After visiting Seifukuji Temple in Hakata, visit the Asian Art Museum to view artworks.)

あまり見ないアジア系の作品

こちらは博多市内の祇園の近くにある、仏教寺が多く残っている場所にあった「聖福寺」の敷地内。日本で最初の禅寺でもある聖福寺の敷地は、国の史跡にも指定されている程の場所である。

 

 

聖福寺にて

2012年に大幅な改修工事が行われた仏殿では、このように綺麗な金色を施した仏像が見られる。個人的にはあまり金色の発色をしている仏像はギラギラしたイメージが強いので好きではないけど、仏教でも他の宗教でも太陽のように輝くように見える金色が好まれて、像の表面に金メッキのように貼られているようだ。

 

元々は信じる心が大事で金品はあまり必要としない宗教なんだけど、このような金キラな仏像を作ろうと思えば、それなりに費用がかさむハズ。なので信者に金を出させて金色の仏像を作って展示しているのは、その宗教のエゴが象徴されているように感じるのである。。

ブッダ君
ブッダ君

それだけ仏様の存在に憧れているという事じゃ!

 

こちらは寺の庭に施されている、ちょっと風変わりな装飾。寺の庭ではこのような装飾は殆ど見かける事が出来ないけど、ちょっと性格の変わった僧侶が作ったのかもしれない。

 

仏教寺と一口に言っても寺によって色んな違いがあるので、それを一括りに区別するのが元々は間違っているのかもしれない。そこの僧侶毎に個性があり、その個性で寺自体も変わるので、ちょっと変わった箇所があっても全然不思議ではないのだろう。

 

仏教は正確には中国から来たものではなくて、元々はお釈迦様(仏陀)が悟った内容を伝えたのがインドだとされている。しかし仏教という宗教としてはインドではヒンズー教などが元々根強かった為に、意外とインドでは仏教は流行らずに逆に弾圧されてしまった。しかしその後にインドを制したアショーカ王が自分の過去を悔やんで反省し、仏教に改心したのを機として仏教は広まっていくのであった。

 

こちらの石碑に刻まれている歌を詠んだのは、この博多出身の「鹿児島寿蔵」という歌人の物。この福岡県博多出身ながら鹿児島という名前がとても特徴的である。

 

そんな鹿児島寿蔵というアララギ派の歌人が皇居で詠んだ内容が、この石碑に彫られているという。昔は俳句がブームだった時代があるけど、そんな時代に活躍した人物なんだろう。

 

そして聖福寺を軽く見学した後に、境内にいた猫ちゃんに近寄って挨拶をしてみる。ただここの猫ちゃんは飼い猫のような感じはあまり見えずに、目やにが付いていたり、ちょっと汚かったりと野良猫ちゃんっぽい雰囲気だった。

 

しかもこちらの猫ちゃんが顔をボクのズボンにスリスリとしてくるとその目やにがズボンに付いたり、またボクの膝で爪とぎをしてきたりと傍若無人な猫ちゃんだった。もう少し人懐っこい猫ちゃんかと思っていたけど、意外と自由気ままに生きている猫ちゃんのようだった。

 

この寺にはこのように数匹の猫ちゃんを見かける事が出来たけど、それぞれにあまり近寄って来る事はせずに、出される餌だけを食べて生きている感じのように見える猫ちゃん達だった。。

 

そして寺が集まる地域の散策を終えたので、今度は中州の方へ足を運んでみる。数年前に博多に来た時に見た景色の記憶なんて殆ど残っていないので、気分的には初めて博多の街を訪れた気分になっているのである。

 

そして博多の街を歩いていると、このように大きな猫ちゃんのオブジェが見えてくる。こちらは『WeBase 博多ホステル』というドミトリータイプの客室を提供するホステルの、看板猫のようだ。

 

 

こちらの猫のオブジェは京都造形芸術大学美術工芸学科教授のヤノベケンジ氏の作品で『SHIP’S CAT』というタイトルが付いており、昔から船旅などで同行させていた猫ちゃんの宇宙旅行Verをモチーフにしているようだ。

 

 

このようなドミトリータイプの部屋には今まで一度も泊まった事がないだけに、とても興味がある。ただ同じ部屋に全く知らない外人などと一緒に泊まり、部屋でのプライバシーが無かったり、荷物が盗られる可能性もある為に、なかなかドミトリータイプの部屋に泊まろうとは思わないのであるが。。

エロ坊主オジサン
エロ坊主
オジサン

ドミトリータイプの部屋に泊まるより、カプセルホテルの方がいいで!

 

こちらの建物は「博多座」という演劇が行われる所で、九州最大級の演劇スペースとなっている。今見られる建物は2016年に大幅リニューアル工事が行われて、外観からしたら歌舞伎座のような雰囲気を感じさせない近代的な外観となっている。

 

そんな博多座には全く興味が無かったけど、立ち寄ろうとしていたのがその建物の道を挟んだ横にあった、こちらの「博多リバレインモール」という建物。ここの上でアジア人の美術展が行われているというので、最近少し絵画などに興味が出てきたボクは、ちょっと寄り道をしようという訳である。

 

この辺りはこのように「上川端町」という地名になっており、博多川の傍にあるからこのような地名が付いたようだ。

 

 

福岡アジア美術館の見学!

という事で昔の雰囲気が全く見られない上川端町で、その再開発の象徴的建物である博多リバレインモールの7~8階に設置されている「福岡アジア美術館」へと進んで行きます。

 

【福岡アジア美術館】

住所:福岡市博多区下川端町3-1
リバレインセンタービル7~8階
営業時間:9時30分~19時30分頃(※定休日:水曜日)
電話番号:092-263-1100

 

 

この「福岡アジア美術館」の常設展示である『アジアギャラリー』は、なんとたったの200円で観賞が出来る。しかもここがいいのは、展示されている作品全てが写真撮影可能な事。こういった美術館では色んな問題で写真撮影を禁止にしている所が日本国内では多いけど、やっぱり写真に残さないとその作品を見た記憶が殆ど残らないのである。

写真撮影可能だから、ここに来た訳で!

 

個人的は絵画と言うとヨーロッパの画家のイメージが強過ぎて、あまりアジア人の作品を見る機会がないように思う。恐らくそれはある程度の美術館規模だと、展示会をするのに世界的には無名なアジア人の作品を展示するよりは、世界的に有名なヨーロッパの画家の作品を展示しないと、お客にアピールできないし、来客も見込めないのだろうと思う。

 

世界的に有名なヨーロッパの画家の作品だと、もう死んだ人が多かったり、テレビや本などで既にその人の画風を見て先入観が出来てしまっているのであまり新しい驚きはない。しかし全く初めての画家の作品を見ると、その作品を見た時に色んな刺激を感じるのである。

こちらはレイザーラモンRGのクローン団体に見えてしまう・・・

 

こちらはラオスの女性をイメージした絵のようだけど、そんな中にしっかりスポンサーとして描かれているホンダやスズキの文字に目が行ってしまう。最初から日本国内での展示品としての作品を作る事を想定していた為に、日本企業の名前がより強調されているのかもしれない。

 

こちらは今年内乱が起きたミャンマーを描いた絵画。東南アジアはベトナムとタイしかまだ行った事がないけど、その次はミャンマーに行きたかったけど、この様子だと当分は行けないかもしれない。。

 

東南アジア諸国も独自の王朝がそれぞれの文化を築いてきたけど、ヨーロッパ諸国の侵略の前にはなすすべもなく、破れてしまう。こちらの絵はミャンマーで130年間も君臨したコンバウン王朝の様子を、宮廷画家達が侵略して戦いに勝ったイギリス人達に売る為に描かれたものだという。

 

このように独自の文化を築いてきた国も、目まぐるしく発展した強国の前には象と蟻のような関係で、あっさりと敗れ去ってしまう。しかし歴史的には弱い文明が滅びるのは世の常であるために、それは長い目で見れば取るに足らない事なのかもしれない。

 

そんな絵を描いたのはミャンマーの宮廷画家たちの次世代で、その新しい世代は西洋からもたらされた絵画の技法などを取り入れて、高基準の絵画を産み出していくのである。そう思うと常に侵略は悪い事ばかりでなく、負けた国などが勝った国の優れた技術などを導入して、人々は向上していくのでそう考えると悪い物でもないのかもしれない。

 

このような仏塔(パゴタ)はタイに行った際もよく見られたもので、この地域らしい特徴的な建造物である。勿論日本国内でも東南アジア系の仏塔が、色んな場所に造られているのを見かける事が出来る。

 

絵画によってはいつの時代に描かれたものかという記載が残されていないものもあるけど、このように上空を飛ぶ飛行機が描かれているという事から第一次世界大戦以降に描かれたものと推測されているという。

 

15世紀になってポルトガルから始まった大航海時代だったけど、アジア諸国を巡ると大きく文化の違う国を見て、その乗組員達は初めて見る全く自分達と違う文明を見て、大きく驚いた事であろう。なおこちらは中国の清朝の避暑地を描いたものだという。

 

中国というとアヘン戦争でイギリスに負けてしまい、中国4000年の歴史がアッサリ敗退してしまった。こちらの絵は中国旅行土産として、西洋人が国に持ち帰ったものだという。

 

こんな旅はまた次回に続きます!

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2020年10月下旬に訪れた、福岡県から開始して佐賀~長崎~大分~熊本を巡る旅の開始。なお今回は旅仲間と巡りますが、初日の福岡巡りは前乗りという事もあって、1人で巡ります!
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