東京国立博物館で見られる伊万里焼きの歴史と美しさ【神奈川&東京旅39】

神奈川県&東京旅(2022年12月中旬)-39

訪問:2022年12月中旬(2泊3日)

輸出用!

上野 国立博物館本館 「陶磁器」ブース

国内でも最大級の「東京国立博物館」内は、流石に広くてまだまだ展示品が終わりそうにない。

約12万点以上の文化財が収蔵されているだけに、写真を撮り続ける作業だけでもかなりの体力を要する場所となっていた。。

 

【東京国立博物館】

住所:東京都台東区上野公園13番9号
営業時間:9時30分~17時頃(※定休日:月曜日他)
電話番号:050-5541-8600
総合文化展観覧料:大人1000円/大学生500円/満18歳未満&満70歳以上は無料

 

 

 

陶磁ブースの見学!

上野 国立博物館本館 「陶磁器」ブース  『鼠志野鶺鴒文鉢』

ここからは「陶磁ブース」となっており、早速焼き物が見えてくる。

こちらは16~17世紀頃に作られたとされる『鼠志野鶺鴒文鉢』で、”鼠色地”に白い文様の『鼠志野』が特徴的な作品となっている。

内側部分に白い模様が出来たものを岩に見立てて、その岩にとまる1羽の「鶺鴒(せきれい)を描いている。

江戸春男
江戸春男

鶺鴒はスズメの仲間だぜい!

※国の重要文化財

 

上野 国立博物館本館 「陶磁器」ブース  『一重口水差 銘 柴庵』

こちら16~17世紀頃に作られたとされる『一重口水差 銘 柴庵』で、白い長石粒を多く含んでいる信楽の土を使った”信楽焼き”らしい特徴が出ている作品ともなっている。

※国の重要文化財

 

上野 国立博物館本館 「陶磁器」ブース  説明パネル

陶磁器は中国大陸や朝鮮半島から渡ってきた歴史があるが、日本国内でもそれぞれの土地で特徴が違う陶磁器が造られていく。

また安土桃山時代の終盤に豊臣秀吉による『朝鮮出兵』により、朝鮮半島の窯元から職人を連れ帰り、彼らの技術がまた国内の陶磁器を大きく塗り替えていく事にもなる。

 

上野 国立博物館本館 「陶磁器」ブース  説明パネル2

人類が大昔に作っていた陶磁器は「土器」と呼ばれ、今とは違って窯を造るという発明がなかった為に”野焼き”で作っていた。

しかし、後に窯を発明した事により、より高い温度で焼き物を作る事によって、色んな風合いの焼き物を作れる道が拓いて行くのであった。

 

上野 国立博物館本館 「陶磁器」ブース 『自然釉大壺』

こちらは12世紀の平安時代に愛知県の”常滑窯”で作られた『自然釉大壺』

焼き物を焼く際に、窯を燃やす薪が灰となり、それが窯内の高温に晒されて自然と釉薬状になって、壺の外側に付着して独特の外観を作り上げている作品である。

※国の重要文化財

江戸春男
江戸春男

たまたまじゃなく、ちゃんと狙って作っているぜい!

 

上野 国立博物館本館 「陶磁器」ブース 『黄釉牡丹唐草文広口壺』

こちらは14世紀の鎌倉時代に作られた『黄釉牡丹唐草文広口壺』で、愛知県瀬戸地方で輸入されてきた中国風陶磁を真似て、国内で作り上げられた作品。

※国の重要文化財

 

上野 国立博物館本館 「陶磁器」ブース 『肩衝茶入 銘 二王』

こちらは16~17世紀の安土桃山時代~江戸時代初期に掛けて作られたとされる『肩衝茶入 銘 二王』

備前国で作られた”茶入”で、お茶ブームに沸いた当時の茶会では必須アイテムだった事だろう。

 

上野 国立博物館本館 「陶磁器」ブース 『反鉢』

こちらは17世紀の江戸時代に備前国で作られた『反鉢』で、口縁の一部が立ち上がった形状になっており、茶人の好みが反映されているという。

こちらの作品も窯を燃やす際に薪の灰が掛かってできた「黄胡麻模様」と、反鉢の上に丸い小物を載せて重ね焼きして表現した「牡丹餅模様」が特徴的な作品となっている。

黒玉親父
黒玉親父

黒玉子を載せたのかもタマ?!

 

 

上野 国立博物館本館 「陶磁器」ブース 『白楽獅子香炉』

こちらも17世紀の江戸時代に作られた『白楽獅子香炉』で、中国から伝来した香炉のデザインを参考に、京都楽焼の二代目となった「常慶(じょうけい)が制作した作品となっている。

江戸春男
江戸春男

言われると、”中国風な作品”にも見えるぜい!

 

上野 国立博物館本館 「陶磁器」ブース 『染付山水図大鉢』

こちらは17世紀の江戸時代に作られた『染付山水図大鉢』で、朝鮮半島から連れ帰った職人の技を伝授され、世界的に人気の陶磁器となる『伊万里焼き』の初期段階の特徴を見せている作品。

江戸春男
江戸春男

古代中国でよく描かれた「山水図」が綺麗だぜい!

 

上野 国立博物館本館 「陶磁器」ブース 『染付布袋図皿』

こちらも17世紀の江戸時代に作られた『染付布袋図皿』で、同じく『初期伊万里焼き』の特徴がある作品。

『初期伊万里焼き』は朝鮮出兵で連れ帰った朝鮮の職人が佐賀県有田地方で作った為に『有田焼き』としても知られている。

エロ坊主オジサン
エロ坊主
オジサン

オレの絵が描かれとるけ!(笑)

朋ちゃん
朋ちゃん

エロ坊主オジサンじゃなくて、布袋さんよ~!(笑)

 

上野 国立博物館本館 「陶磁器」ブース 『色絵飛鳳文輪花大皿』

こちらも17世紀の江戸時代に作られた伊万里焼きの『色絵飛鳳文輪花大皿』だが、江戸時代に入ると大名同士の結束を強化する為に贈り物を贈呈する事が多く、その際に綺麗な彩りをした伊万里焼きが贈られる事が増えていったという。

※重要美術品

 

上野 国立博物館本館 「陶磁器」ブース 『染付雪景山水図大皿』

こちらは18世紀の江戸時代に作られた『染付雪景山水図大皿』で、佐賀にあった鍋島藩の藩窯で作られた”鍋島焼き”の作品となっている。

 

伊万里焼きや有田焼きの極意を受け継ぎ、鍋島藩専用の藩窯として部外者出入り禁止の場所で、全国の大名宛の贈答品として生産され、大きな利益を上げたという。

エロ坊主オジサン
エロ坊主
オジサン

オレが連れてってあげた事が良い経験として生きてるようだな!

朋ちゃん
朋ちゃん

あの時は時間が遅くて、殆どの窯元が閉まってたよね~!(笑)

 

上野 国立博物館本館 「陶磁器」ブース 伊万里焼の説明パネル2

日本の伊万里焼が発展して世界的な人気になったのは、17世紀に中国製の陶磁器が入手困難になり、ヨーロッパがその代替え品として、中国風の陶磁器を制作していた日本に目を向けたからでもある。

日本の伊万里焼きはそれまでの中国製陶磁器には見られない”日本独特の色合い”が人気となり、海外からの注文が殺到する事になる。

そして江戸時代後半には、更に彩色が鮮やかになり、金色の装飾溢れる作品なども生み出されていくのである。

江戸春男
江戸春男

下手に海外品に関税をかけると、それが痛手になるケースもあるぜい!

 

 

上野 国立博物館本館 「陶磁器」ブース 『色絵花卉図大皿』

こちらも18世紀の江戸時代に作られた『色絵花卉図大皿』で、ひと昔前の伊万里焼きデザインに比べて、一段と鮮やかな色使いが目立つ作品となっている。

このような大皿作品はヨーロッパの貴族向けに作られた物で、宮殿内の装飾品として飾られる事になったという。

 

上野 国立博物館本館 「陶磁器」ブース 『色絵獅子鳳凰文有蓋大壺』

こちらも18世紀の江戸時代に作られた『色絵獅子鳳凰文有蓋大壺』という蓋付きの大きな壺で、古代中国の故事によく出てくる「諌鼓鶏(かんこどり)が蓋の上に取り付けられているのも見られる。

江戸春男
江戸春男

「閑古鳥」とは違うぜい!

 

 

上野 国立博物館本館 「陶磁器」ブース 『色絵獅子鳳凰文有蓋大壺』

このような鮮やかな大壺はヨーロッパ向けに作られた物が多く、薩摩藩で作られていた”薩摩焼き”なども有名である。

海外向けの作品だったので、ヨーロッパから逆輸入品が国内の博物館に飾られているケースも多い。

 

上野 国立博物館本館 「陶磁器」ブース 『青磁盤』

こちらは11~12世紀に中国:北宋時代末期の僅かな期間にだけ生産された、宮廷御用達の「汝窯(じょよう)」で作られた『青磁盤』の作品。

汝窯は約20年間しか生産されずに、現存する作品は世界中でも100点にも満たない数しかないという。

 

上野 国立博物館本館 「陶磁器」ブース 『青磁盤』2

なお、こちらの作品は古美術品の収集家でもあった小説家の「川端 康成」が所有していたもので、木箱の蓋裏には川端 康成のサインが入っているのも見える。

 

上野 国立博物館本館 「歴史の記録」ブース

そして陶磁器コーナーは終わって、次は「歴史の記録」コーナーへと向かっていきます。

オカン
オカン

まだまだ、終わりそうにないな・・・

 

こんな旅はまた次回に続きます!

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神奈川&東京旅(2022)

2022年12月中旬に『どこかでマイル』を使って訪れた、2泊3日の神奈川県&東京旅です。

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