「いい物は必ず売れる!」の信念で突き進んできたエース社の歴史【神奈川&東京旅67】

神奈川県&東京旅(2022年12月中旬)-67

訪問:2022年12月中旬(2泊3日)

ナイロンバッグの元祖!

どんな大きな企業も、最初は小さな会社から始まった。

今ではカバン業界では知らぬ者がいないエース社も、当然最初は創業者:新川柳作が兄と共に始めた小さな商店からスタートした。

 

 

 

エース社の歴史!

1940年に長兄と共に大阪市中央区谷町九丁目でスタートしたカバン製造卸業の会社は、1943年に戦争による徴兵令によって一旦廃業となる。

そして戦後の1946年に営業再開し、1950年に「株式会社 新川柳商店」を設立し、1953年には日本国内で最初にナイロン素材を使った「ナイロンバッグ」を開発した。

 

こちらは1953年に開発された「ナイロン エースバッグ」で、東レから新発売された未知の素材:ナイロンを使用して、”カバン革命”とも呼ばれる旋風を巻き起こすのである。

 

21世紀の現代に生きる我々からすれば、ナイロンバッグが無い時代すら想像出来ない程に日常にナイロンバッグが溢れているが、その歴史の裏にはそれを開発した人々の努力と苦労が必ずあるのだ。

江戸春男
江戸春男

本当に先人達には頭が上がらないぜい!

 

この新川柳作記念館には、創業者:新川柳作の名言が多く展示されており、こちらのガラスにも『私がやらねば誰がやる?!』という言葉が見える。

大坂黒門
大坂黒門

やり切った人が歴史を作るんヤデ!

 

新川柳作は当時全く知られていない新素材ナイロンの素晴らしさに気付き、いち早くカバンに使った。

しかし、新しい事をすると失敗も必ず付き物であり、ナイロンバッグもゴムの剥離や変色に悩まされたという。

 

1960年にアメリカのシュワイダーブラザース社(現在のサムソナイト社)の日本総代理店となった事が契機で、大きくエース社が発展していく時代となる。

なお、1963年には「新川柳商店」から、現在の「エース株式会社」に社名を変更している。

 

こちらは東レが開発した「デラクール(合成皮革)」を使った、「デラクールエースバッグ」というトラベルバッグ。

これもナイロンバッグと同じくらい大反響を呼び、他社も追随して”合皮”のカバンが続々と作られていくキッカケとなったカバン。

 

 

総代理店となったアメリカのシュワイダーブラザース社とは1964年に技術提携契約を結び、エース社は国内で大規模なカバン製造工場を建設した。

 

その国内の大規模工場で”国産スーツケース”として作られたのが、「サムソナイト デボネア」であった。

 

当時は1ドル360円の為替固定相場で日本人にとって海外旅行は「高嶺の花」であったが、新川柳作は将来的に日本人が海外旅行に出ていく時代を見通していた為に、国産スーツケースが大ヒットするのである。

 

現代では多種多様なスーツケースが安く売っている時代であるが、デボネアが発売された1967年頃にはスーツケースもその辺で簡単に入手できる物でもなかった事だろう。。

 

1960年代以降に飛行機を使っての海外旅行がどんどん増加していき、世界的にも以前の船旅に比べて一気に海外旅行に行き易くなった為に、世界的な旅行ブームに突入していく。。

江戸春男
江戸春男

時代毎に色んなムーブメントがあるぜい!

 

1960年は「飛躍の時代」と記載があったけど、次の1970年は「発展の時代」となっている。

1971年には国内の北海道:赤平工場が完成したのを機に海外にも進出していき、国内だけではなくて海外にも早速攻勢をかけていくのである。

 

そんな時代に約2000万個という空前の大ヒットしたのが、こちらの「マジソンバッグ」

てっきりアメリカから入ってきたカバンかと思いきや、開発したのはエース社で当時の若者達がアメリカの若者達に憧れを抱いていた気持ちを捉えて開発した商品だったという。

 

 

こちらは1975年に発売されたスーツケース「ワードローブ2」。

実はこの時代頃までスーツケースには、キャスター(車輪)が付いていないのが常識だった。

そしてスーツケースも現在のように縦置きではなく”横置き”が一般的だったので、今のように長方形ではなく横置き時に安定感のある台形の形が一般的だったという。

江戸春男
江戸春男

スーツケースにも革命が起きたぜい!

 

そして1980年は「熟成の時代」となり、品質を高めると共に積極的に中国にも進出していき、更にエース社が発展する時代となる。

朋ちゃん
朋ちゃん

どの時代も発展してるように思うけどね~!

 

スーツケースも元々はトランクが原型から始まり、電車での旅用に小型化され、更には飛行機旅が全盛となってポーターが使われなくなった為に、自ら持ち運びしやすいキャスターと取っ手付きスーツケースに進化していった訳である。

江戸春男
江戸春男

時代の進化に合わせて、スーツケースも順応してきたぜい!

 

こちらは1983年に発売された「バーミンガムクラブ」というビジネスバッグで、それまでは”素材ありき”で開発されてきたカバンから脱却しようと、デザイン優先で開発された商品だという。

大坂黒門
大坂黒門

経済的なゆとりが出来ると、デザイン性にこだわってしまうデ!

 

こちらは”多機能ビジネスバッグ”として開発された「エースジーン」で、ノートパソコンや携帯電話など無かったビジネスマンには考えられない程に、色んな物を入れる事ができるカバンとなっている。

元上司は、荷物を風呂敷に包んで出張してたと言ってましたね!(笑)

 

そして2008年にはエース社の創業者である新川柳作氏が、92歳で亡くなる。

オカン
オカン

白いアゴ髭が可愛いね♪

ちなみに現在のエース社の社長は血縁者ではなく、20歳代半ばでエース社に入社し、様々なブランドを展開してきた実績を持つ「森下 宏明」氏が2006年に45歳で社長に就任している。

 

こちらは2004年に発売された「プロテカ マニフィコ」で、国産スーツケース新ブランドとなる「プロテカ」シリーズのデビューにあたり、再びイタリア人デザイナー「ジウジアーロ」氏の先進的なデザインになっている。

 

こんな旅はまた次回に続きます!

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神奈川&東京旅(2022)

2022年12月中旬に『どこかでマイル』を使って訪れた、2泊3日の神奈川県&東京旅です。

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