開聞岳を下山し鹿児島ロマン街道を歩いて、名湯「開聞温泉」を目指す

九州縦断旅:鹿児島編

 旅行期間:2020年8月中旬~下旬

 

下山してからもまだ歩く

開聞岳下山途中の景色

さてさて鹿児島県の薩摩半島南部にある、”薩摩富士”とも呼ばれる開聞岳。そんな鹿児島を代表する山の山頂まで登って、後はひたすら登ってきた道を下っていくだけ。しかし意外と同じ登山道だけど登り時とは違って、下りの方が石ころが多い砂利道は滑りやすい。なので意識して歩幅を短くして、下っていく必要がある。

 

鹿児島を満喫ウォーキング

開聞岳下山途中の景色1

登山と一口に言ってもその登る山によって、全然難易度は変わってくる。勿論標高の高さによってそれは変わるけど、この開聞岳みたいに”日本百名山”に名を連ねていると、有名さに釣られて登山客がやってくるのでそれで登山道も比較的整備されているようだ。

 

 

開聞岳を下山していく

開聞岳下山途中の景色2

その下山途中にはこのように倒れている木の下をくぐって通ったりして、普段登山しない人間からするとアスレティック気分で楽しめる。

 

開聞岳下山途中の景色3

下りは重力によって加速するからか、登りの時よりも5割増しで早く進めているような気分。さっきまであれだけ肩で息をしながら足が疲れていた状態が嘘のように、下りはまるで駆け抜けていくような気持ちだった。

本気になれば、空を飛べたかもしれません!(笑)

 

開聞岳下山途中の景色4

でもそうやって調子に乗っていたら、下りだけで4~5回は足元の石ころの上で転んでしまった。ただこの辺りの石ころの上ではひっくり返ってお尻を打っただけだったけど、9合目辺りの岩場では滑って足首を岩にぶつけてしまった。それで足首は少し腫れたものの、幸い下山する時には痛みがなく、この下山後に結構歩いたけど何とか歩ける事が出来た。

なので登山時は登りよりも、油断する下りに注意しましょう!

開聞茸
開聞茸

登りも下りも、どちらにも注意タケ!

 

 

開聞岳登山道3合目に到着

開聞岳下山途中3合目の景色

さて登りよりも下りの方が早かったので、あっという間に3合目に到着したような気分。たまにスレ違う登山客に元気よく挨拶をしながら進んでいく。スレ違う登山客も中年女性が1人で登っていたり、70歳前後のようにお見受けした夫婦が仲良く昼前から登山しようとしていたりと様々。

開聞茸
開聞茸

登山中の出会いも楽しいタケ!

 

開聞岳下山途中3合目の景色1

普段こういった山道を全然通らないけど、なんか映画を見ているようなシーンである。個人的にこういった景色を見て思い出すのは、何回見ても飽きない映画『プレデター』である。今まで何十回も再放送を見てきたけど、毎回初めて見るようにテレビ画面に喰いついてしまう。こんな山道を這いずり回っていたシュワちゃんの姿を思い出す瞬間。。

 

開聞岳下山途中3合目の景色2

そして開聞岳登山中には、結局動物とは出会わなかった。本来はこのような自然が残っている場所には野生動物位いると思っていたけど、人間がよく出没するし、場合によっては駆逐されてしまっていたのかもしれない。

 

開聞岳下山途中2.5合目の景色

開聞岳登山を生半可な気持ちでチャレンジしたけど、何だかんだで無事に頂上まで到達してから下山も出来た。2合目からスタートしての登りは2時間17分、そして下りは2合目までが1時間40分。気持ち的には登りの半分の時間で駆け下りてきたイメージだったけど、そこまで早く下山出来た訳ではなかったみたい。

 

 

開聞岳下山途中2.5合目の景色1

当然だけど頂上付近とは違って麓に降りてくればくる程に、地面の傾斜が緩くなってきているのが体感できた。10年以上も前にちょっとだけ登山した時は、通っている皮膚科の先生が山登り好きで奈良県の山登りに誘ってくれて登った。その時はそんなに標高が高い山ではなかったけど、この開聞岳登山道のように分かり易い道が無くて、獣道みたいな所を等高線図を見ながらアチラこちらに進んで行く先生の後ろに付いて行った。てっきり山登り時の道を知っているものと思っていたけど、実は全然道など分からずに等高線図を見ながら自分の勘に頼って、彷徨いつつ進んでいく事が楽しいのだと先生は言っていた。

だから単純に登山と一口に言っても、それぞれ毎に楽しみ方が全然違うのである。

開聞茸
開聞茸

迷いながら色んな景色を見て楽しんだり、とにかく短時間で登って下りる人間など、様々タケ!

 

開聞岳下山途中2.5合目の景色2

そしてやっとアスファルトが見えてくる。この人口のアスファルトの道路を見て、ホッとした気持ちともう開聞岳を降りてしまった寂しさを感じる瞬間でもあった。しかし寂しいという気持ちを感じるのは、それだけその出来事が楽しかったからでもある。

そう思うと開聞岳と、開聞岳登山道を整備してくれている人達に感謝である!

開聞茸
開聞茸

いやいや皆さんゴミを捨てずに、怪我無く登山を楽しんでくれれば幸いタケ!

 

開聞岳下山途中登山道まで戻ってきた景色

開聞岳登山道の入口は、この2合目から。この登山道まで戻ってきたけど、最初に来た時にもこの道標の上にタオルが掛けられていた。てっきりこの道標も暑そうだからわざわざこのようにタオルが掛けられていたのかと思っていたけど、冷静に考えればどこかでタオルを拾った人が忘れ物だという意味でここに置いていたのだろう。。

 

開聞岳下山途中登山道まで戻ってきた景色1

こんな真夏の時期だったけど登山中はそこまで暑さを気にしなかった。この真夏は屋外に出ると、どうあがこうと暑いのには変わりない。であればそんな暑さなど気にせずに動いて、たっぷりと汗を出して動いた方が気持ちがいい。そしてこの登山中に沢山汗が出たので、それもあってか途中にトイレに行きたいとも思わなかった。

 

開聞岳下山途中登山道まで戻ってきた景色2

さてとりあえず開聞岳の麓まで降りて行く。この開聞岳にやって来る人はキャンプは別として、基本的には登山を目的にする人ばかり。そしてそんな登山を終えた人達は、車などで次の目的地に行くのだろう。ボクは電車で開聞岳までやって来ていたけど、電車の本数は少なく、バスもいつ来るか分からなかったので、次の目的地までは徒歩で進む事にした。

 

 

鹿児島ロマン街道を長崎鼻方面へ進む

開聞岳下山し、開聞中学を横切る

こちらは開聞岳の麓に建てられている開聞中学校の校舎。年々過疎化が進んで行く地方では、年を追う毎に生徒数が減少の一歩を辿っている。そう思うとこれからこのような地方の学校もドンドン少なくなっていくのだろうか。

 

開聞岳下山し、開聞中学を横切る1

そんな開聞中学校を横目に見ながら、長崎鼻方面へと徒歩で進んで行く。勿論周りにはこのクソ暑い真夏というのもあって、他に歩いている人は全く見かけない。先程の中学校も夏休みで全然ひと気もなかったし。

 

開聞岳下山し、開聞中学を横切りながら横目に開聞岳を眺める

ある人は「開聞岳は登るものではない、眺めるものだ!」と言っていたけど、それは登った事のない人が言うセリフ。山は見ているだけだと何も分からないけど、実際に登ってみるとその山らしさを凄く体感できる。その山らしさという個性は、やっぱり遠くから眺めているだけでは理解しにくい。

開聞茸
開聞茸

だから登山時は、よく味わいながら登るタケ!

 

開聞岳下山し、開聞中学を横切りながら横目に開聞岳を眺める1

でもやっぱり開聞岳は周囲に高い建物や山などが無いので、このように標高924mの高さしか無くても綺麗に見える。そういう意味では、ここに開聞岳があればこその百名山に名を連ねているのかもしれない。もしこの開聞岳が阿蘇外輪山の辺りにあったとしたら、日本百名山に仲間入りする事も無かったのだろう。

開聞茸
開聞茸

薩摩半島からは出たくないタケ!

 

鹿児島ロマン街道を進む

開聞岳登山を無事終えた後は、まず汗を掻いた体を綺麗にしたいと思って長崎鼻方面へ向かう途中にある名湯「開聞温泉」に行く事にする。この薩摩半島には指宿の砂蒸し温泉が有名だけど、それ以外にもチラホラと温泉はあるけど、この開聞温泉はマイナーな地元民が行くような小さな温泉。この開聞町に来たのに開聞岳だけを楽しむのではなく、その土地を歩いて色々と開聞町らしさを満喫しようという作戦であった。

開聞茸
開聞茸

開聞町はのどかで静かで、良い所タケ!

 

鹿児島ロマン街道を進む1

開聞温泉は、この県道243/242号線を進んで行くとある長崎鼻という薩摩半島南端の岬の、手前辺りにある温泉。場所が中途半端な場所にあるので、観光客が立ち寄りにくい場所でもある。

 

 


開聞岳登山を終えた麓付近からは、徒歩にて約1時間近くで到着する見込み。開聞岳を上り下りした後だったけど、意外と下りが気持ちよく降りれたので疲労感は全然感じなかった。それに平地だと基本あまり疲れを感じる事がないし、この暑さも週に何回か炎天下の中を3~4時間程ウォーキングしていたので、特に気にもならないし。

東郷どん
東郷どん

おいどんの時代は歩くしかなかったと、今では車と言う便利な乗り物があるでごわす!

 

鹿児島ロマン街道を進む2

そしてこの観光標識には『かごしまロマン街道』という名前が付けられていた。そう言えば昨日訪れた桜島にも同じ看板も見かけた。この『かごしまロマン街道』というのは「日本風景街道」の1つで、主にその地方の良さを観光向けに訴求するもののようだ。だからこの県道243/242号線だけがこの街道という訳ではなく、あくまで開聞地方の良さをアピールする為の物で、他には指宿だったり桜島だったり、他にも九州内にも色んな場所に設けられているようだ。

 

 

鹿児島ロマン街道を進む3

まあドイツでよく耳にする「ロマンティック街道」的なものだろう。普通に県道○○号線とか呼ぶよりも、その地方らしさを感じて欲しい目的もあるのかもしれない。そんな事を思いながら、このような1本道を歩く。勿論今はそんな鹿児島ロマン街道のど真ん中に立ってはいるが、これはあくまで写真を撮る為に道路中央にいるだけで、普段歩くのは歩道である。

 

鹿児島ロマン街道を進み、ヤシの木が立ち並ぶ景色

ただ他に人影は全然見えないし、車も少ししか見ない。なのでおそらく人為的に植樹されたようなヤシの木を見ながら、ひとりロマンティックな気分に浸って歩くのであった。。

開聞茸
開聞茸

登山後だったけど、1人で楽しそうに歩いていたタケね!

 

 

鹿児島ロマン街道を進み、ヤシの木が立ち並ぶ景色1

このロマン街道はドライブやサイクリングしながらだと、その景観がいいので気持ちいいのだろう。でも車やバイクに乗っていると、せっかく誰かがある程度労力を掛けて作ったこのような光景も、あっという間に通り過ぎてしまう。なのでボクのように歩きでこのロマン街道を歩くのが、一番満喫できる方法だと思う。

ただこんな所を歩く人は殆どいないので、とても勿体ないです・・・

 

鹿児島ロマン街道でヤシの木と開聞岳が立ち並ぶ景色

そしてこの辺りの自動販売機で水分補給をする。そんな水分補給の休憩時に振り向いて見ると、このような開聞岳とヤシの木が上手い事調和した景観が見えていた。それにさっきまであの山の頂上に居たのもあって、より感慨深い景色にも見えていた。

開聞茸
開聞茸

実はその場所が、隠れたベスト写真スポットなのタケ!

 

鹿児島ロマン街道でヤシの木と開聞岳が立ち並ぶ景色1

この辺を車で走る人はたぶんこの開聞岳などの景色を見慣れている為に、誰も停まりもせずに通り過ぎて行った。「灯台下暗し」という言葉にもあるように、これは県外から来た観光客の目線だからこそ、この景観に着目出来たものである。そう思うとこういう景色を見慣れて感動できない鹿児島県人は、ちょっと残念に思ってしまう瞬間でもあった。。

東郷どん
東郷どん

最後にもう一回開聞岳の、雄大な景色を見たかったでごわす!

 

鹿児島ロマン街道でヤシの木と開聞岳が立ち並ぶ景色1

さてそんな景色なんかに少し見惚れつつも、これからまだまだ目的地が設置されているので、これぐらいで歩みを止める訳には行きません。先に進んで行くと、分岐点が見えてきました。長崎鼻方面へはこの道を真っ直ぐに行かないといけない。

 

鹿児島ロマン街道を進んで行く

真っ直ぐ行けば長崎鼻方面だけど、ここを右斜めに曲がっていくと開聞岳の麓にある公園に辿り着けるようだ。その麓からでも開聞岳登山道の2.5合目まで、繋がっていて登山できるようになっている。

 

鹿児島ロマン街道を進んで行く1

そしてこの開聞岳麓には「いぶすきゴルフクラブ開聞コース」というゴルフコースも造られている。この手前の道を歩いている時に、道沿いに続く林の向こう側にひと気を感じていたけど、ゴルフコースだった訳だ。

開聞茸
開聞茸

ボクに断りなく造ったゴルフコースで、まだボクもプレイした事ないタケ!

 

 

鹿児島ロマン街道を進んで行く2

後で調べてみたらこちらの先にある「開聞山麓:自然公園」には、『トカラ馬』という在来種の馬が放牧されている。このトカラ馬はその名前からしても分かるようにトカラ列島(主に喜界島)で昔から飼育されていた、背の低い馬。昔は農耕などにも使っていた馬だけど、段々利用価値が無くなってきてここの開聞岳の自然公園ともう一箇所に移されて飼育されている。

しかし今では農耕などは機械に頼る時代なので昔みたいに馬や牛に頼る事もないので、その存在を持て余している。そして小さくて特に変わりのない馬なので、そんなに観光資源としても活用される事もなく、特に目立つ事もなくここで飼育されているようだ。

 

 

鹿児島ロマン街道を進んで行く3

普通の人であればこのような8月の炎天下の下で、約1時間ものウォーキングは今の時代「正気の沙汰ではない!」と思う人も多いのかもしれない。だけど健康の事を考えると日々歩いて体を動かしておかないといけない。ただ「今の時期はちょっと暖か過ぎるだけで、逆に汗がかけて気持ちいい時期である!」と思うとそんな暑さも意外と気にならないのである。

気は持ちようなんで、真夏のウォーキング時はこのように考えるといいですよ!

東郷どん
東郷どん

これを試すのは自由やけんど、ノンクレームでお願いするでごわす!

 

鹿児島ロマン街道を進んで行く4

民家はチラホラと見えるけど、全然人が見えない。車は少し程度は走っていたけど、自転車や徒歩の人は全く見かけない。この辺りに住んでいる人が完全な夜行性にしか、思えないような感じであった。

 

鹿児島ロマン街道を南に進んで行く

そのまま鹿児島ロマン街道を歩いて行くと、この辺りで県道243号線がいつの間にか242号線に変わる場所に差し掛かる。そしてこちらの青看板には、「フラワーパークかごしま」という怪しげな施設名が出てきた。この看板に名前が出ているという事はたぶん観光客が訪れるようなスポットなんだろうと思うけど、個人的には「フラワーパーク」というとJRAの競走馬を思い出してしまう。。

 

そのフラワーパークという馬は1996年に短距離GIの高松宮杯スプリンターズステークスを制して、その年の最優秀短距離馬にも選ばれた馬である。今から20年以上も前の馬だけど、この1996年の高松宮杯では1200mになって初めてのレースで、しかもあの無敵の三冠馬ナリタブライアンが出走し話題にもなったレースでもある(結果は1着フラワーパーク、ナリタブライアンは4着に)。

 

鹿児島ロマン街道を南に進んで行く1

そんな風に暑い炎天下の独り歩きをしていると、ふらっと道陰からタオルを頭に被ったオジサンらしき人が道の反対側を歩き出した。まさか全然歩いている人を見かけなかったけど、こんな所でお目に掛かれて、まるで仲間を見つけれたような感覚に陥りかけた。しかしこのオジサンらしき人が地元の人か、観光で来た人かは分からなかった。それと何故かお腹付近に携帯ラジオのようなもので、ビヨンセっぽい音楽をガンガン流しながら歩いていたのであった。。

そんなオジサンに対して、急に闘争心が湧き出て徒競走みたいになって見事抜かしました!(笑)

 

こんな旅はまた次回に続きます!

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