海洋生物の標本の中で、最も不気味なオオサンショウウオ:鳥取県立博物館②【鳥取旅行記24】

鳥取旅行記 2022年6月下旬-24

旅行期間:2022年6月下旬(1泊2日旅)

ブサイクではない?!

鳥取県立博物館 常設展示室 魚介類の展示

鳥取城跡にある「鳥取県立博物館」は、古代に生息していた生物からの展示があり、中々に見応えのある博物館となっていた。

 

【鳥取県立博物館】

住所:鳥取市東町2-124
営業時間:9時~17時頃
(※定休日:月曜&祝日の翌日)
電話番号:0857-26-8042
入館料:※常設展示 大人180円/学生以下無料/70歳以上も無料

 

 

 

「鳥取県立博物館」の見学!

鳥取県立博物館 ダイオウイカの標本

そして海洋生物の標本や骨格が天井からぶら下げられているコーナーとなってきて、その中でも特に目を惹いたのがこちらの、長いイカのような触手であった。

 

鳥取県立博物館 ダイオウイカの標本 触手レプリカ

この細長い触手は「ダイオウイカの触手(レプリカ)となっていて、5.3mもの長さになっているようだ。

 

鳥取県立博物館 ダイオウイカの標本2

こちらに展示されている「ダイオウイカ(大王烏賊)」”世界最大級の無脊椎動物”であり、また浅海ではその姿を殆ど見せない為に、幻に近い魚介類とされている。

 

鳥取県立博物館 ダイオウイカの標本3

その生態系はあまり解明されていないが、たまに海岸に死んだダイオウイカが漂着するケースがあり、その際に個体の生態系などを調査しているようだ。

 

鳥取県立博物館 ダイオウイカの標本 胴体部分

いきなり海岸にこのような数mもの不気味な巨体が打ち上げられているのを見ると、驚いて仕方ない事だろう。

 

その不気味な巨体の持ち主であるダイオウイカは、昔から「クラーケン」という巨大怪物話の元になっているようだ。

 

【ダイバー、泳ぐダイオウイカ撮影に成功】動画

なお、今年2023年の初めに、たまたま海を泳いでいたダイバーがダイオウイカを撮影して、話題となった。

 

鳥取県立博物館 漂着物について

鳥取県は日本海に面している事によって、海からの漂着物が多くて、その海岸に打ち上げられる海洋生物は『海からの贈り物』とも表現されている。

鳥取楽太
鳥取楽太

ただ、それより人間のゴミの方が多いラク・・・

 

鳥取県立博物館 ラッコの標本

こちらはまるで生きているかのようにも見えてしまう、ラッコの標本

普段は見れない生き物を標本にして飾る事は、学術的には大変素晴らしい事なのであろう。しかし、普段見慣れない標本には、少々驚かされてしまうのであるが。。

 

鳥取県立博物館 砂丘に生息する生物

砂漠じゃなくて”砂場”の鳥取砂丘では、その特別な環境により、独自の生態系が育まれているという。

 

鳥取県立博物館 大きなクモの標本

そんな中にはこんな恐ろしい姿をしたクモも生息しているようだが、一応この模型は10倍の大きさに拡大して製作した物となっている。。

鳥取楽太
鳥取楽太

このクモ、食べたら美味しいラク!

 

鳥取県立博物館 砂丘に生息する昆虫の標本

そしてそんな動物などが生息するという事は、その生物達の餌となる、更に小さな昆虫類も存在する。こちらには鳥取砂丘に生息している昆虫の標本が置かれていた。

 

 

鳥取県立博物館 イルカの標本

そして上を見上げると、このように鋭い歯が何本も並んだ、イルカの標本も吊るされていた。

普段は可愛く思えるイルカも、実際にその歯で噛まれてしまうと、もう可愛くは見えない事だろう。。

 

鳥取県立博物館 カメの標本

こちらには、それぞれに模様が違う亀の標本が並べられていた。

さっき見たカメツキガメのように、捕食者に狙われやすい小さな亀は噛む能力を発達させた種があるが、このような大き目の亀が噛みつくイメージはあまりないように思う。

 

鳥取県立博物館 カメの標本の顔

このような標本と”睨めっこ”をしても、絶対に勝てない。

なので、敢えてこの目を見ずに、代わりに鼻の穴を見つめる事にした。。

鳥取楽太
鳥取楽太

それでは「睨めっこ」と言えないラク!

 

鳥取県立博物館 中南米のカブトムシの標本

そしてこちらはいきなり鳥取県を飛び出して、”中南米”に生息しているカブトムシの標本となっていた。

小さな男の子にとっては、このようなカブトムシを集めたくなる年頃があるけど、ボクは昆虫類には全く興味が無かった記憶しかないが。。

 

鳥取県立博物館 アジアのカブトムシの標本

こちらはアジア地方に生息するカブトムシの標本があって、中南米に比べると、スリムな体型の印象を受けた。

 

鳥取県立博物館 世界のカブトムシの分布図

こちらは世界のカブトムシとクワガタの「分布マップ」となっていて、温暖な地域で両種が生息しているのが、色塗りされている地図を見れば分かる。寒い地域にはその寒冷な気候に耐えられる、毛皮などの断熱材が必要なのかもしれない。

 

鳥取県立博物館 マンボウの標本

こうやって海の生物の標本を見ていくと、陸上生物に負けない程に多種多様な姿が見られる。

特に海中の世界では、陸上ほどに重力の影響を受けないので、足の機能が要らない為に、体の構造自体が違っているのだろう。

 

鳥取県立博物館 フクロウチョウの標本

こちらはブラジルで生息する「フクロウチョウ」という種類の蝶の一種。

羽を開いた時に、見える羽の中に「フクロウ」のような目の模様が入っている事から、このような名前が付けられている。

 

この独特な羽模様を持った「フクロウチョウ」も、森の生態系のトップに君臨しているフクロウの目を真似てデザインした訳ではなく、進化の過程でこのような模様が偶然に出来てしまった種が生き残り易かった為に、その進化を繰り返して、これだけハッキリ目に見える種が生き残ってきたのだろう。

 

鳥取県立博物館 メガネアゲハチョウの標本

こちらは蝶の種類の中でも、人間界で人気の高い「メガネアゲハ」。羽部分に眼鏡をかけているかのようなデザインが入っており、またカラフルな色をしている種が多くて人気が高いのだという。

 

鳥取県立博物館 鳥取で独自に進化した動物達の説明

こちらのブースでは、島ではなく本州の一部となっている陸続きの鳥取県で、『本州のガラパゴス』とも言える独自な進化をしている生き物達の案内がされていた。

 

鳥取県立博物館 「カワトンボ線」の説明

「ガラパゴス」とはエクアドル領のガラパゴス諸島が独自の進化をしてきた事から、その意味が付けられている言葉である。

かの進化論を唱えたチャールズ・ダーウィンがガラパゴス諸島を訪れた後に、独自の生物だと思っていたガラパゴス諸島の生物が、南米の生物と似ている事に気が付いて、生き物はその姿でいきなり生まれた訳ではなく、長い時間をかけて変化していったという考えに辿り着いたキッカケを生んだ島でもある。

 

鳥取県立博物館 「フキバッタ」の生息

日本の北側では、青森県と北海道の間にある津軽海峡が「ブラキストン線」となって、そこを境に北側と南側で違う進化をしていったという線がある。この鳥取砂丘の平野部分は、昔に大きな川が流れ込んでいた為に、その川を境に東西で生物の進化が違っていった可能性が考えられているという。

 

鳥取県立博物館 イモリの標本

同じようなイモリも「広島型」と「篠山型」で、模様などが異なるようだ。人間も住む場所で肉体や性格が変化するように、動植物も同様に生息する場所でそれぞれに発展していったようだ。

 

 

鳥取県立博物館 アカサビザトウムシ(近畿型)の標本

こちらは、アニメ『新世紀エヴァンゲリオン』に出てくる【第9使徒:マトリエル】のような形をしている、鋏角亜門クモガタ綱に分類される節足動物の「アカサビザトウムシ:近畿型」(※10倍拡大模型)である。

 

この大きくて足の長いクモのように見えた「ザトウムシ」は、『新世紀エヴァンゲリオン』に出てくる【第9使徒:マトリエル】に似ている訳ではなく、恐らくザトウムシを参考にして第9使徒:マトリエルを創ったのだろうと思う。

 

鳥取県立博物館 アカサビザトウムシ(大山型)の標本

こちらは同じアカサビザトウムシでも『大山型』となっていて、この鳥取県付近を境に、同じ虫にも地理的変化が表れているという。

 

【ザトウムシの説明動画】

オカン
オカン

昆虫が苦手な人は、この動画見ない方がいいですよ・・・

 

なお、足の長いクモに見えてしまうザトウムシだけど、その長い脚が杖を突いて歩く盲目の「座頭(ざとう)をイメージしてしまう為に、その名前が付けられている。

 

『座頭市(1989)』 予告編

ちなみにこの「座頭」という言葉は現代人にとっては聞き馴染みがない言葉だが、昔は勝新太郎主演の映画『座頭市』でもあったように、江戸時代に盲目人の階級の1つが「座頭」と呼ばれていたという。

 

『座頭市』(2003)劇場予告編

江戸時代には盲目の障害者を救済する為に、按摩士や鍼灸士、琵琶法師や音楽を演奏する職業に就けた。というのも江戸時代の将軍に自分の身内に盲目の障害者が居た為に、それを憐れに思って救済したのが始まりだとか。

鳥取楽太
鳥取楽太

だから、ビートたけしも目が見えない役だったんラク!

 

鳥取県立博物館 クマタカの標本

こちらは、鳥綱タカ目タカ科に属する「クマタカ」で、日本までが最北端の生息範囲となっており、林の中では生態系の頂点に君臨する王様だった。しかし、今では人間達が地球上の王様となってしまった為に、このクマタカも絶滅危惧種の仲間入りをしている。

 

 

オオサンショウウオの登場!

鳥取県立博物館 オオサンショウウオの標本

そしてこちらは”特別天然記念物”にも指定されている「オオサンショウウオ(大山椒魚/Andrias japonicus)で、この個体は約57年間も飼育されていた物で、オオサンショウウオの標本の重さ(44.3kg)としては”世界最大級”だという。

 

鳥取県立博物館 オオサンショウウオの標本 顔

「オオサンショウウオ」という生物については、動画などでは見た事があるけど、標本としては初めてここで見たかもしれない。この個体は全長143cmもあり、いきなり川などで見かけたら、間違いなくこちらがビビッてしまう程の大きさである。

 

鳥取県立博物館 オオサンショウウオの標本 顔のアップ

なお、オオサンショウウオは貪欲な性格らしく、水中で見かけた動物などにも食らいついていく”ダボハゼ”的な生物のようだ。これだけ大きな口をしているので、蛇なども食べてしまうらしく、更には共喰いもしてしまうのだという。。

 

鳥取県立博物館 オオサンショウウオの標本 体

このオオサンショウウオは昔の人達にとっては貴重なタンパク源ともなっていたので、食用として食べられていたという。ただ、今となっては絶滅危惧種となって”特別天然記念物”にも指定されている為に、”食べてはいけない生き物”になっているが。

鹿角クン
鹿角クン

人間もダボハゼのように何でも喰うからな!

 

鳥取県立博物館 オオサンショウウオの標本 横から

この標本が大き過ぎて、いきなり動き出すドッキリが仕掛けられていないかと、思わず疑心暗鬼になってしまう程の標本だった。

 

鳥取県立博物館 生きたオオサンショウウオが入っている水槽

そしてこの鳥取県立博物館では、その標本になってしまったオオサンショウウオだけではなく、なんと生きているオオサンショウウオも飼育されているのだ。

 

鳥取県立博物館 生きたオオサンショウウオが入っている水槽 説明

こちらの箱の中で飼育されているオオサンショウウオは、2012年に広島市内の動物園で生まれた個体で、名前は「サン」と付けられた雌のようだ。

 

鳥取県立博物館 生きたオオサンショウウオが入っている水槽 本物

その飼育されている箱の中を見ると、オオサンショウウオのサンちゃんがどこに居るか、分かりづらかったけど、恐らくこの中央部分の茶褐色の物体が「オオサンショウウオのサンちゃん」のハズである。。

個人的は生きているザトウムシの方が見たかったな!

 

こんな旅はまた次回に続きます!

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