坂上田村麻呂の子孫が建立した、平野区の杭全神社に感動!【南海平野線跡⑤】

南海平野線跡(2023年6月)-5

訪問:2023年6月

坂上田村麻呂!

国道25号線 杭全神社 参道前

平野駅跡から老舗和菓子屋に寄った後は、旧奈良街道を挟んだ北側にある「杭全神社」を訪れます。

 

 

杭全神社の鳥居をくぐる!

国道25号線 杭全神社 鳥居前

この平野区を代表する「杭全神社」の存在も、個人的には最近知ったばかりである。

平野区はあまり来なかったし、車で通ったとしても目の前の国道25号線を素通りしてしまうだけだったので、今まで全然縁が無かった地域でもある。

 

杭全神社夏祭り 2023年 

なお、毎年7月に行われる夏祭りでは、各町内のだんじりがこの杭全神社の鳥居をぐぐって参道を進んで、杭全神社の境内に進んで行く行事となっている。

 

平野区 杭全神社 参道を進む

だから最近になってようやく杭全神社の存在を知ってやって来た時には、この参道らしき道の先に「本当に神社がある?」と思ってしまった程だった。。

 

杭全神社 2023夏祭り 境内 屋台

ちなみに毎年7月に行われる夏祭りの時には、この参道を埋め尽くすように屋台が出店しており、普段の参道の静けさがウソのように思える光景ともなっている。。

 

平野区 杭全神社 参道脇 「神田」

杭全神社の参道を進んで行くと、左手に池がある場所があり、その脇にはこのような池ではないが水溜まりっぽい場所が見えてくる。

 

平野区 杭全神社 参道脇 「神田」 田植え体験

この水溜まりは前通った時から不思議に思っていた場所で、実は「神田」と呼ばれる、田植えについての儀式『御田植神事』を行う場所だった。

沈沈クン
沈沈クン

杭全神社周辺の小学生が対象みたいやな!

 

平野区 杭全神社 参道脇 「神田」景色

今から約100年前の平野区周辺には広大な田んぼが広がっていたが、21世紀の現代にはその田んぼの多くは住宅街と化していた。

しかし、昔からの大事な行事である『御田植神事』は、後世に語り継ぐ大事な儀式としてこのような活動が毎年行われているのだろう。

 

 

杭全神社の境内に入る!

平野区 杭全神社 入口

そのような景色を見ながら進んで行くと、神社の雰囲気が段々出てくる景色が見えてくる。

なお、杭全神社には車でやって来る人も多かったが、乗用車ではこの奥の門周辺まで乗り入れできるようだ。

 

【杭全神社】

住所:大阪府大阪市平野区平野宮町2-1-67
営業時間: 8時~17時頃
電話番号:06-6791-0208

 

 

平野区 杭全神社 入口 「巨楠」

そして境内の方に進もうとすると、その脇に”仁王像”のように神社に入ってくる人間を睨みつけるかのような迫力を魅せる「巨大な楠木」が立っていた。

 

平野区 杭全神社 入口 「巨楠」 見上げる

この巨大な楠木は”大阪府指定天然記念物”にも指定されている古木で、樹齢はなんと約1000年だという。

そして高さは約30mもあり、杭全神社でも圧倒的な存在感を醸し出している存在だった。。

 

平野区 杭全神社 入口 「山門」

そして参道を更に進んで行くと、こちらの「大門」が待ち構えているかのように目の前にそびえている。

 

実はこの「大門」、杭全神社の中で最も古い鎌倉時代に建立された建造物だという。

 

【村瀬先生のぶらり歴史歩き大阪・平野区前編

そんな歴史ある大門は国宝に指定される可能性もあったのだが、前の道が国道25号に整備された為に、『平野郷だんじり』の際に神輿をこの境内まで入れる必要性が出てきた。

 

杭全神社 2023夏祭り 境内 土台

その為に神輿を通れるように大門の下に石段を設置して高さを上げる工事をした為に、今でも文化財などに指定されないまま至っているという。

※2023年の夏祭り時に確認すると、このように座る場所として活用されてました。。

大坂黒門
大坂黒門

有効活用されていて、良かったわ!

 

平野区 杭全神社 境内 拝殿

そんな一番歴史ある建造物:大門をくぐると、広い境内に大きな拝殿の建物が見えてくる。

目の前にある拝殿も江戸時代末頃に建造された建物で、戦争時に空襲に遭っていない平野区だけあって、古い建物が残されている。

 

平野区 杭全神社 境内 拝殿裏 鳥居

その拝殿の裏側には、この杭全神社の主祭神が祀られている3つの本殿がある。

なお、その本殿前までは入れずに、その手前に設置されている連結した拝殿で拝む必要がある。

 

杭全神社の主祭神
・第一本殿:素盞嗚尊(すさのおのみこと)
・第二本殿:伊弉册尊(いざなみのみこと)/速玉男尊(はやたまのおのみこと)/事解男尊(ことさかおの みこと)
・第三本殿:伊弉諾尊(いざなみのみこと)

 

平野区 杭全神社 境内 拝殿裏 並ぶ本殿

日本神話の神様を祀っている場所だけあって、本殿周囲に生えている背の高い木々が、そんな神秘的な雰囲気を助長しているように感じる景色でもある。

 

 

平野区 杭全神社 境内 拝殿裏 並ぶ本殿を除く

この奥にある本殿は、3つ共に1500~1600年代に建造された歴史ある建造物でもある。

 

大阪市内でこれだけ古い建造物がそのまま残っている場所としては、とても貴重な杭全神社である。

沈沈クン
沈沈クン

みんな戦争で燃えてしまったからな・・・

 

平野郷 大阪市編入 記念碑 景色

そして杭全神社を出て脇道の方に進むと、こちらの「平野郷町 大阪市編入記念碑跡」を記念して建てられた記念碑を見つける。

沈沈クン
沈沈クン

記念碑跡を記念した石碑とは珍しいな!

 

平野郷 大阪市編入 記念碑

今では大阪市平野区となった「平野郷町」は、大正14年(1925年)に大阪市に編入された。

ちなみにその際にはまだ”平野区”はなく、住吉区に編入となった。

その大阪市への編入を記念して、この写真に写っている「平野郷町 大阪市編入記念碑」を設置したのだが、1995年に撤去されてしまったという。

 

平野環濠跡を見学

平野郷 「平野環濠跡」石碑

それからJR線路が走っている北側の方に進むと、「平野環濠跡」という石碑が見えてきた。

 

平野郷 「平野環濠跡」景色

この「平野郷町」は昔から周囲に”環濠”という、水堀兼水路が町の周囲を取り囲んでいた地域である。

ただ今ではその殆どが、埋められてしまっているが。。

 

平野郷 「平野環濠跡」景色2

この杭全神社の北側には、その環濠の一部だけが未だに名残りとして残されている。

昔は豊かな水の恩恵を受けて、周囲にある広大な田んぼで稲作をして暮らしてきた平野郷町。

 

JR平野駅 周辺の景色

そんな大阪中心部から離れた場所で環濠に囲まれて何百年も生活してきた平野郷町だったが、このJR電車と南海電車が平野駅を造った事によって、以前とは比べ物にならない程の発展を遂げるのであった。。

 

こんな旅はまた次回に続きます!

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