九州縦断旅:北九州編
旅行期間:2020年8月中旬
九州で一番人気の鍾乳洞?!
今日はまず福岡県北九州市平尾台にある、国の天然記念物にも指定されている『千仏鍾乳洞』にやって来ています。約1km前後の距離がある鍾乳洞内の気温は年平均して16度前後で安定している為に、この訪れた真夏の時期だと鍾乳洞内はとても気持ちのいい天然の避暑地として楽しめる場所でもあります。
千仏鍾乳洞内の散策
この千仏鍾乳洞内で一般的に見学できるスペースは、入口から900m入った照明設備がある場所まで。その中間地点である「奥の細道」と名付けられた場所からは、足元が溢れ出てきた地下水に浸かりながら進んで行きます。そしてそんな風に足元を水に付けながら、バシャバシャと進んで行くのがこの千仏鍾乳洞のウリなんだとか。
更に進んで行くと「飛龍壁」と書かれた札があり、入口からの900mまでもう僅かの場所である。それと鍾乳洞内は基本的に真っ暗なので、このように蛍光灯があちらこちらに設置されている。その蛍光灯の光が当たる周辺には、このように苔が生えたり雑草が生えたりしている光景を目にできる。
ここでも上の蛍光灯の灯を目掛けて、雑草が伸びていっているようにも見える。理科の実験じゃないけど、こんな穴倉でも照明さえあれば植物は成長できるという証かもしれない。
いよいよ「あと50mで電気照明がおわります」と書かれた札が見えてきた。
ちなみに帰り道にすれ違ったオジサンに「あと、どれくらい距離ある??」って聞かれたので、この札を参考に「あと50m程ですよ!」と伝えると、そのオジサンは「えっ、あと50mもあるの!!」と驚いていたが。。
そしてその残り50m表示札の先に、この鍾乳洞内の通路でも通りにくい場所があった。ひたすらスマホを片手に持って撮影しながら進んできたけど、ここを通る時はさすがにスマホを一旦ポケットにしまって通った方が良さそうだ。
ここだけはこのように身を屈めて、頭を低くしないと通れない場所だった。もしジャイアント馬場やアンドレ・ザ・ジャイアントなどが千仏鍾乳洞見学に来ていたら、ここで諦めて帰ってしまったかもしれない程の狭い通路だった。
奥の壁には「日暮天井」と札がある辺りから、急に前に進まなくなってきた。というのもここから最奥までは20m程しかなく、通路も細いので先に進んで行っている人をこの辺りで帰って来るのを待ってから進まないといけなかったからだ。
混雑していない普通の平日だったら鍾乳洞の往復はもう少し早く出来るのだろうけど、さすがにコロナ禍の盆休みだったからか、この鍾乳洞だけは観光客が他のどの場所に比べても多かった。
そして折り返してきた人達を見送ってから、我々も前に進んで行きます。ボクの前では本日合流した、佐賀で教師をやっている”佐賀の岡ちゃん”がグイグイと進んで行く姿が見えます。彼女は大学時代にボート部に所属していたので、どちらかというと体育会系の気質があるようでした。
こちらの全身ズブ濡れになっていたお兄さんは、途中でコケてしまった訳では無く、真夏の暑い時期だったから敢えて自分から鍾乳洞内に溢れている冷たい地下水の流れに楽しそうに飛び込んでいた。
ヘタなプールで泳ぐよりも、この鍾乳洞で泳ぐ方が記憶にも残って、案外いいかもね!
鍾乳洞の最奥部分まで到達
そして鍾乳洞入口から約38分かかって、やっと一般的に行ける最奥部分に到達した。これから奥は照明設備がないけど、道自体はまだ約300mほど続いているようだ。ヘッドライトなどを装備した状態ならまだ先へと進めそうだけど、奥に行けば足元を流れる地下水が上半身位までの水位になるようで、それなりに準備が要りそうだ。
特にそんな先へと進む準備もなかったし、車で待機している”エロ坊主オジサン”が「1時間で行ってこい!」と言っていたので他の人達同様にここで折り返すとする。その前に”佐賀の岡ちゃん”との記念写真を近くにいた人に撮って貰う。
とりあえず900m地点まで進んだ証拠写真といったとこかな?!
行ける最奥地点まで進んだので、今通ってきた道を戻っていく事にする。何でもそうだけど行きの道は時間が掛かるけど、帰り道は意外と早く過ぎてしまうような気がする。時間も行きは38分掛かったけど、帰りは半分の19分しか掛からなかった。
さっきもあった”ジャイアント馬場が進めない、腰砕けゾーン”(※勝手にボクが命名)が、当然の如くまたやってきた。ただ体育会系女子の”佐賀の岡ちゃん”は、難なく難所を涼しい顔をして通っていく。
この鍾乳洞も行きの際は前が詰まる事が多かったけど、帰り道はあまり列が詰まる事もなく、スイスイ~~という感じで進んで行けた。そして足元もゴムサンダルを履いていたからか、特に滑り易い事もなく、結局コケる事もなかった。
こちらも行きの時に目立っていた鍾乳石の「初音乳」だけど、帰り道は皆さん先を急ぐかのように進んで行っていたので、全然相手にされていなかった・・・。
この鍾乳洞の中でも、一番二番を争う程の鍾乳石なのにである・・
この千仏鍾乳洞は基本的に車じゃないと来れない程に、電車の駅などから離れている。そして約100台あるという駐車場はこの午前11時頃には既に満杯になっていた。単純計算してみると車1台に2~3人が乗ってやって来ているとすると、この千仏鍾乳洞には200~300人が居た計算になる。
帰り道でもこのように停滞している場所があったけど、進む人よりも「帰る人達を早く追い出そう!」という思考が働くのか、基本的には帰る人達を優先して通してくれたような気がする。
そして千仏鍾乳洞内で水かさが深い場所では、このように地下水が流れている場所が薄いブルー色になっていて、綺麗な水って感じを受けた。勿論地下水だから綺麗なんだろうけど、色んな人の足がジャブジャブと浸かっている水なので、基本的には口にしない方がいいのだろうけど。
鍾乳洞内で楽しく遊ぶ子供 動画
こちらには「蝙蝠城」とあったけど、行きの時には見えない場所に札が飾られていた。照明が無ければ真っ暗な洞穴なので、蝙蝠が生息していても不思議ではない場所だったけど、これだけ多くの観光客が訪れる場所だったからか、全然コウモリの姿を目にする事は出来なかった。
そしてこちらにも「養老の滝」と札が張られたのを見つける。ここも行きの時は目に入らずに、このように帰り道でしか札が目に入らない場所だった。滝とある程に水が上から落ちてくる場所ではなかったけど、僅かな水が長い年月をかけて滴り落ちてきて出来た鍾乳石がその下に見られた。
「養老の滝」と聞くと、”日本の滝100選”にも入っている岐阜県にある「養老の滝」をイメージする人も多いかもしれない。敢えて同じ滝の名前を付けたのか、それとも全然知らずに同じ名前を付けてしまったのだろうか?!
この千仏鍾乳洞内散策が、この九州旅行中でも最も人口密度が高かった場所だった。この北九州の後は大分の別府温泉や、熊本県の阿蘇山周辺や熊本城、鹿児島県の市内や薩摩半島や桜島などを巡ったが、これ程の人口密度になる場所はなかった。
この鍾乳洞内の散策では高低差が無い為に、鍾乳洞の案内にも「お歳を召した方でも安心して、鍾乳洞内の見学ができます!」という表示があったけど、この鍾乳洞内は問題ないけど駐車場に上がる坂が最大の難関だと思う。。
このように帰り道はサクサクと進み、中間地点「奥の細道」を過ぎて地下水ゾーンを抜けてしまう。せっかく楽しくて童心に返れる地下水ゾーンを、もう少し時間があれば満喫したかったと思う気持ちに後ろ髪惹かれそうになる頃合いであった。
一回鍾乳洞の一番奥まで進んでしまうと、この入口から前半の通り道は楽勝に感じる。やっぱり人間は色んな事を経験すればする程に、大きくなっていくんだな~~という事を実感する瞬間であった。
こちらには「大石柱」と言う札が見える。あまり鍾乳洞に興味の無い人からすると、どの鍾乳石も同じようにしか見えないだろうけど、この鍾乳洞に愛着を抱いている人が頭を振り絞って名付けたネーミングなんだろう。
宗教によっても色んな考えがあるけど、こんな鍾乳石もある神様が杖を振って一夜で出来たものではなく、何千~何万年の歳月をかけて一滴一滴の繰り返しがここまで大きな形を形成したのである。そう思うと”塵も積もれば山となる”ではないけど、”石灰成分の混じった水一滴一滴が積もれば、大きな鍾乳石となる”という感じだろうか。
さて天井がだいぶ広くなってきて、そろそろ入口が近づいてきました。駐車場では昼食の店を予約していた”エロ坊主オジサン”が「12時に店に到着するには、11時までに戻ってこい」と言っていたので、足早に戻ります。
それもあってか、ガシガシという感じに帰り道は早く進みます。確かに鍾乳洞内は涼しくて全然汗を掻かなかったので、疲れた感じも全くなかった。
そして鍾乳洞の入口を入ってから約57分後に、とても雰囲気のある造りになった鍾乳石が連なっている入口に辿り着きます。そしてこの涼しかった鍾乳洞内を出ると、外はまた灼熱の世界が待ち受けているかと思うと、ちょっと足が止まってしまいそうな所でもあります。
この鍾乳洞の入口の垂れ下がっている鍾乳石が、何とも言えない重厚な歴史を感じさせるような形になっていた。この鍾乳洞内で滞在したのは僅かに約1時間だけだったけど、この鍾乳洞が何万年も掛かって形成してきた歴史的な重みを少なからず感じ取れたような、楽しい鍾乳洞散策であった。
鍾乳洞を出ると、これから鍾乳洞内へと進んで行く人達がゾロゾロとやって来る姿が見られた。こんな山の中の鍾乳洞がこれほど人気だとは意外だったけど、このコロナ禍の中で旅行が出来ずにイライラが溜まっていた人達が近郊の自然溢れる観光地に殺到しだした最初の頃だったようだ。
千仏鍾乳洞の散策終了!
さて鍾乳洞の見学を終えて、左側通行になっている出口の通路を進んで行きます。皆さん、満足気な感じで帰路に着いているようでしたね。
この千仏鍾乳洞の受付付近には全然さっきは気付かなかったけど、このような小さい滝があった。鍾乳洞に入る前は意識が鍾乳洞に集中していたからか、全然気付かなかったようだ。
横には鍾乳洞を祀るお地蔵さんがあったけど、鍾乳洞を見学に来ていた人達は誰一人として、そんなお地蔵さんには興味が無かったみたいでみんなスルーであった。。
確か鍾乳洞の入口で「鍾乳石の持ち帰りは禁止!」って書かれてたけど、このように売店では鍾乳石が売られていた。そういえば「鍾乳石の販売は禁止!」という表示がなかったので、売るのは良かったのかもしれない。。
そして濡れたサンダルを返却してティッシュで足を拭き、靴下と靴を履いて駐車場に戻る。しかしそこに待ち受けているのは、この写真ではあまり伝わらないかもしれないけどかなりの急斜面の帰り道なのである。
周りで同じように鍾乳洞の散策を終えて、この帰り道を登る人達は既に疲れてウンザリしたような姿勢で何とか必死に帰り道を登っているように見える。なお、帰りの上り坂は階段を登った方が登り易いと思う。
駐車場で首を長くして待っているハズの”エロ坊主オジサン”は、意外と短気なのであまり待たせてはいけないと思って急斜面を進むも、振り返ると”佐賀の岡ちゃん”は既にお疲れのようで遅れていた・・・。さすがにボート部であろうが、ここまでの急斜面を登る運動は普段からしていないようだった・・・。
オレ、意外と短気なんでその辺ヨロシク!
そして予定の午前11時を4分程オーバーして、”エロ坊主オジサン”の待っていた車に辿り着く。そして車は千仏鍾乳洞の駐車場を出ていこうとすると、反対側には駐車場の空き待ちの車がズラ~~っと並んでいるのが見える。
そしてもう少し先に進むと、ご覧のようにまだまだ駐車場待ちの車がズラズラ~~っと並んでいた。恐らくこの辺で待っている人達は最低駐車場に辿り着くだけでも、約30分以上は待たないといけない感じのようだった。
そして先に進むとまだまだ車の列が途切れる事なく、連なっている光景を目にする。下手したら70~80台程の車が駐車待ちで並んでいたかと思う。そう思うとまだ駐車場に待ち無しで入れた午前10時前頃までに、現地に来れて良かったと思った瞬間であった。。
住所:福岡県北九州市小倉南区平尾台3-2-2-1
【営業時間】
平日:9時~17時 / 土日祝:9時~18時
※秋冬シーズンは日没まで。冬シーズンの入洞受付は16時15分まで
【入場料】・・・現金のみ
大人900円 中学生600円 小学生500円 4歳以上の幼児400円
【駐車場】 100台程の駐車スペースあり
・鍾乳洞内は膝下まで浸かるので、膝上までのズボンがベター
・鍾乳洞前に無料でサンダルの貸し出しあり
・鍾乳洞見学時間は往復50~60分程
こんな旅はまた次回に続きます!
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