九州縦断旅:鹿児島編
旅行期間:2020年8月中旬~下旬
桜島周辺の憩いの場所
今日は鹿児島にある活火山でも有名な桜島の島内にやって来て、その桜島を一周するサイクリングの途中です。何とか桜島を半周して美味しいチャンポンの昼食を食べ終わった後で、残り半周の後半戦も頑張っていきます。
桜島サイクリング旅の道中
普段から自転車によく乗っている人などであれば桜島一周(約36km)は約2時間ちょいで走れるらしいけど、最近はあまり自転車に乗っていない”にわかチャリダー”だと休憩を省いて一周約3時間ほどは必要になる。そして桜島の道路は平地の部分もあるけど、想像していた以上に高低差があって上り坂が連続で続く場所もある。
そうなると普段からよほど自転車に乗って鍛錬している人じゃないと、その坂で止まらずに漕ぎ続けるのは困難な程の坂だった。だから休憩時間などを含めても約4時間以上はサイクリングには掛かると想定しておく必要がある。
桜島内道路の分岐点にて
先程美味しいチャンポン料理を出してくれた「椿の里」の女将さんが紹介してくれた、”綺麗で面白いお姉さんがしているというお勧めのカフェ”は桜島港のゴール方向から逆の道を進む必要があった。そんな分岐点である国道220号線の合流地点が見えてくる。
桜島周遊サイクリングで重要な分岐点でもある、この県道26号線と国道220号線の合流地点。今回ボクが選んだ左回りルート(時計回り)だと、この分岐点は成り行きで右に曲がって桜島港側に進んでいくのでそこまで大きく問題はない。しかし反対の右回りルートだとここで勘違いして直進してしまうと、桜島から出てしまうのである。
「桜島」という言葉を聞くと県外の人は独立している島に思ってしまうけど、約100年前に起こった大正大噴火の際に流れ出た溶岩によって、大隅半島の垂水地区と桜島はこのように陸続きになってしまっている。
なので初めて桜島をサイクリングするには、この分岐点はとても重要な所!
長距離のサイクリングに慣れていたりまだ元気だったりすると判断もちゃんと出来るけど、久々のサイクリングに疲れている”にわかチャリダー”だとこの辺りでこのような行き先案内も見逃してしまう可能性もある。
そして安全をみて寄り道せずに桜島港を目指すには道なりに右方向へ進むのであるが、さっき「椿の里」の女将さんに教えてもらったお店に行くにはこれを左側(霧島方向)へと逆方向へ進む必要がある。この時点でまだ自転車を返す最終時間に対して約2時間30分も残っていたので、ここはその教えてくれた店に行ってみる事にする。
常にチャレンジしていく気持ちが世界を変えていくでごわす!
垂水地区へと進む
帰り道とは一旦逆方向へ進む事を決断して、桜島と陸続きになった大隅半島側の垂水地区を目指してペダルを漕いでいく。今では綺麗に道路が舗装されているけど、この辺りは鹿児島でも重要な船の建造工場があった所だという。
江戸時代には国内で戦艦を造る事が、江戸幕府によって禁止されていた。しかし19世紀に入ってからは産業革命を経て色んな技術の開発に成功して、強国となってきていた先進国のヨーロッパ諸国がアジアにデカイ船を乗り付けてくるようになった。そんな危機感を日本全土の中でも一番間近で肌に感じていた薩摩藩は、ペリー来航の影響もあっていち早く幕府から”特例”の承認を貰って西洋式軍艦の建造に着手した。
その日本初の西洋式軍艦「昇平丸」が建造された場所が、今では大正大噴火の際に流れ出た溶岩に飲み込まれてしまったという、ここにあった瀬戸集落であった。
教えてくれたオススメのカフェは、この看板に書かれている「道の駅たるみず」の向かい側にあるお店だという。ここからは約3kmという事で、自転車でも10分ほどは掛かりそうだ。なので往復する事を考慮すれば最低約20~30分のタイムロスとなる。
牛根大橋を渡る
そんな標識を見ながら進んで行くと「牛根大橋」という橋が見えてくる。約100年前に起きた大正大噴火の際に流れ出た溶岩で垂水地区とは陸続きになった場所というのは、さっきの分岐点があった場所よりも先のもう少し西側。この部分はまだ陸続きではなく、このような橋が渡されている。なおここにあった牛根大橋の英語文は「Ushineohashi Bridge」となっていたけど、直訳すると「牛根大橋・橋」とダブルで橋の名前が連呼される感じになっていた・・・。
あまり細かい事は気にせんでよかと!
昔は船の建造場所となっていた瀬戸集落があった所だからか、牛根大橋の下付近にはこのように沢山の漁船が海に停泊しているのが見える。ただ普通に桜島を一周するルートを選んでいたら、このような橋から眺める景観を見る事が出来なかったので、この逆走ルートを選んで良かったと実感した。
この牛根大橋は2008年に開通した、全長381mの”バランスドアーチ橋”(Balanced Arch Bridge)という形状の橋。なお橋に使われている部品も火山灰が多い地域だけあって、火山灰があまり積もらないように丸い柱になっているという。
国道220号線の向こうに見えているのは、川のように見えるけどこの錦江湾の端っこ。元々は桜島は名前の通り島だったので、この右奥の方で陸地続きになっている場所が約100年前に溶岩が流れてきた場所。
牛根大橋を渡る 動画
全長381mの牛根大橋を渡ると垂水地区に入ってくる。なお牛根大橋を自転車で走る際は車線があまり広くない車道よりも、片側にだけ造られている歩道を通った方が広くていい。この辺りにはあまり歩行者は見かけないので、自転車が通る分には特に問題なさそうだった。
同じ鹿児島県内ではあるけど、鹿児島市内側の薩摩半島とは違って大隅半島側にやって来た。この辺りの海にはこのように漁船がチラホラ見えて、昔からこの地域でも漁業が盛んなようだ。
そして炎天下の中で道沿いに「道の駅たるみず」を目指して一本道を走っていると、横に曲がる道にこのように「牛根麓埋没鳥居展望公園」という案内が立っていた。
ここに来るまでに桜島内で2箇所の埋没鳥居を既に見ていたけど、穴場の写真スポットかもしれないという気持ちでここも行ってみたくなった。しかしその脇に入っていく道を見ると、このように先が見えない上り坂が続いている光景が見える・・・。
先が見えない上り坂だったので、ここはパスして先を進む事にした。なお後ほど訪れたマミーズカフェのマミーさん曰く「ちょっと高台にあって登るのに時間は掛かるけど、その分いい景色が見れるからオススメの場所ではある!」と言っていた。
この時は寄り道しなかったけど、もしここに寄っていたら自転車の返却時間に間に合ってなかった。。
たまには諦める事も大事でごわす!
この国道220号線は海岸沿いを走っている道なので、このように海岸線沿い道だから障害物なく桜島の景色を眺める事が出来る。なかなか桜島を眺めるにはいい場所であるけど、逆に桜島が大噴火した時は風に乗って火山灰が多く降り積もる場所でもあるという事。なので大噴火した時はすぐに避難した方がいい場所でもある。。
どこに逃げてもワシの偉大さは変わらないド~~ン!
人間は母なる大地も大事であるが、生命の母でもある碧い海に惹かれるものである。なのでこのような海岸線をサイクリングしていると、とても気持ちが良かった。さっきまで肩で息をする位に疲れていた事もすっかり忘れて、快適に海岸沿いを進んで行くのであった。
桜島から国道220号線を進んで垂水地区にやって来ているけど、道沿いにはそんなに建物は見られない。昔から桜島が大噴火した時は被害が大きかった場所だけに、そんなに経緯もあって住民がそんなにいないのかもしれない。
そして牛根大橋を渡ってから約10分で「道の駅たるみず」に到着する。なお目的のマミーズカフェというのが、この道の駅の向かいだというので脇目を振らずに目的のお店を探すのであった。
なおこの時は全然気づかなかったけど、この道の駅「たるみず湯っ足り館」は約1年程前の2019年10月に鹿児島を訪れた時に真っ先に寄り道した場所だった。あの時は鹿児島空港まで”西郷どん”が迎えに来てくれて、そのまま大隅半島を南下して途中で桜島が見える足湯のあったここに連れて来てくれていたのである。
そしてその訪れた時にここの食堂でカンパチ丼を食べて、更に運転手であった”西郷どん”に遠慮せず瓶ビールを飲んでいた場所だったのである。約60mに渡っての長い足湯コーナーが設置されていて、遠くに桜島を眺めながら足湯に入れる気持ちいい場所である。
それに気付いていたら、ここにも寄り道していたのに・・・orz
それと「日の丸発祥の地」という日本初の西洋式軍艦:日昇丸のオブジェとかもあるらしいので、その歴史も勉強できるポイントです。
野菜ソムリエのいるお店「マミーズ・カフェ」にて
そんな道の駅たるみずの正面辺りに行くと横断歩道が設置されていて、その向かい側に目的地の「マミーズ・カフェ」という建物が見えてくる。もっとしっかりとした建物かと思っていたら、意外とトレーラーハウスを改造したような感じの建物だった。
さて炎天下の桜島でサイクリングをした事によって辿り着けた、地元民たちにとっての人気店である「マミーズ・カフェ」。この地域の人であれば知っているお店かもしれないけど、県外から観光にやって来た人は、まず向かいに造られている道の駅側に行ってしまうし、桜島サイクリングをする人にしては桜島を外れてしまうコースにあるので、まずやって来れないお店でもある。
ここには5~6台ほど車が停めれる駐車場があったけど、時間も時間だけあってそんなには混雑していない様子。さてどんな”面白い綺麗な人”に出会えるかと楽しみな気持ちで、お店に入る事にする。
そして店内で事前に「椿の里」の女将さんに動画を見せてもらっていたのもあって、すぐに「このお姉さんが女将さんの言っていたマミーさんだ!」と分かった。店内には他にもお客さんがいたので、ここは普通にマンゴーアイスを頼んで様子を見てみる事にする。このお店ではカレーなども人気があるようでオススメ品であったけど、さっき美味しいチャンポンを食べてお腹いっぱいだったので、アイスをチョイスしてみた。
暑い時期にはアイスがより美味しく感じてしまうブヒ!
ここのお店にいてる通称「マミー」さんが、鹿児島県内で初めて野菜ソムリエの資格を取得した人物だという。そして何よりもここをオススメされたのがそのマミーさんの人柄がとてもフレンドリーで、初めてお店にやって来た人に対して構える素振りもなくて普段通りのウエルカムな雰囲気でまるで友達かのような対応をしてくれる所だ。なのでそんな楽しいママさんの雰囲気が造り出す和やかなお店の雰囲気に呼び寄せられるように、店内には常連客のオジサンなどがたむろする場所となっていた。
このコロナ禍2020年に”GO TO キャンペーン”に便乗して日本国内を旅行したけど、やっぱり注意しないといけないのは旅行先現地で出会った人達とのコミュニケーションの際のディスタンス。特に地方に行けば行くほどに相手側の距離が近く感じるけど、相手は普段通り良かれと思ってそういうフレンドリーな対応をしてくれる事が多いけど、万が一コロナウイルスがそこで拡がっては困る。
なのでどうしても一歩引きガチな対応になりつつあったけど、ここではとても温かい気持ちで常連さんと共に受け入れてくれたマミーさん。勿論この辺りで採れた美味しい野菜を使った料理なども人気があるみたいだけど、やっぱり人気店になる最大の要素は物ではなく、そのお店を開いている人間の魅力である。
記念写真撮影の為にマスクを外したけど、普段はちゃんとマスクを付けてますよ!
都会の繁華街でよく見かける全国的に展開しているチェーン店を見るとあまり入りたくならない。それはそのチェーン店は全国的に品質を維持する為に従業員の個性を尊重して活かすとバラツキが出るので、マニュアルという個性を閉じ込めるものを作って画一的な品質を作り上げる。
ただしそうなるとある程度の品質は保てるかもしれないけど、平均点以上の点数は出ない。ボクとしては全国的にチェーン店を展開するお店よりも、地方のたった一店舗だけしかお店を出せないけど、そんなお店に最大限自分らしさを注力して営業しているお店が大好きである。
という事でここマミーズ・カフェもまた再訪したい場所に追加となりました!
カレーや焼き芋も人気らしいから、食べてみたい~~ブヒ!
おいどんも綺麗なマミーさんと、一緒に写真が撮りたいでごわす!
こちらはマミーさんが敷地内で育てているというインド原産の植物で、とても栄養分が高いという。ここのマミーさんは鹿児島県内で初めて野菜ソムリエという資格を取得しているだけあって、野菜にも詳しい。そんなお店で桜島周辺の美味しい野菜料理が食べれるなんて、これ以上の幸せはないであろう。
ワシも美味しい野菜、食べてみたいド~~ン!
こちら「マミーズ・カフェ」の看板にもあるように、黒豚カレーや野菜カレーなども食べたい。だからもう一回桜島に行きたいけど、さっき食べて命を救われたチャンポンも食べたい・・・。
なのでマミーさんの野菜カレーか「椿の里」のチャンポンか、どっちにしようかと悩む今日この頃・・・
迷ったら両方とも食べればいいブヒ!
という事でマミーさんの温かさもあって30~40分程休憩させてもらった「マミーズカフェ」。ただ自転車の返さないといけない最終時刻が刻一刻と迫って来ていた。この時点で15時30分頃で桜島ビジターセンターが閉まるのは17時という事で、残り時間は約1時間30分。普段から自転車を漕いでいる人には問題ないかもしれないけど、”にわかチャリダー”にとっては坂道で自転車を押す事も考慮すると結構ギリギリな残り時間であった・・・。
こんな旅はまた次回に続きます!
よければ下記ブログ村のボタンをポチッとお願いします!
↓↓↓↓九州縦断旅行記:初回↓↓