松の木が再生中の舞子公園から眺める明石海峡大橋【明石&加古川旅8】

明石&加古川旅(2023年)-8

訪問:2023年1月下旬(1泊2日)

再生する松の木!

青空に映える明石海峡大橋と、その周辺に佇む国の重要文化財にも指定されている孫文記念館の建物。

孫文と呉錦堂を勉強した後は、周辺の緑を楽しむ為に舞子公園内を少し散策する事にした。

 

 

舞子公園内の散策!

江戸時代にこの周辺にあった舞子浜は、海沿いの浜に防砂林として植えられた松の木が目立つ休憩所だったという。

しかし、時代が進む毎に植えられていた松の木が老齢化し、周辺が開発されて環境破壊が進んでいき、そんな松の木も姿を消していく事になる。。

明石蛸一郎
明石蛸一郎

これは松じゃなくて、蘇鉄タコ!

 

現在の舞子公園内では、このようにかつての松の木だらけだった景観を復活させるべく、若い松の木が新たに植えられている光景をよく目に出来る。

 

その脇にはこちらの「明治天皇の歌碑」が設置されており、実に7回に渡って行幸の際にこの舞子浜に明治天皇が立ち寄ったという。

江戸春男
江戸春男

西国行幸の際には、丁度良い休憩地だったぜい!

 

近年の舞子公園は綺麗に整備されており、孫文記念館以外にもレトロな外観をした建造物がチラホラと見られる場所となっている。

 

現在の舞子公園内からは、このように再生中の新しい松の木越しに、明石海峡を横断するように架設された明石海峡大橋と、呉錦堂が所有する別荘跡の建物が一緒に見られる素晴らしい景観となっている。

明石蛸一郎
明石蛸一郎

数十年後には、この松達も大きく成長しているタコ!

 

新しく再生されつつある舞子公園内には、モダンな建造物も見られるが、奥に見えている建物は鐘紡紡績の元社長だった武藤山治が明治40年に邸宅として建てた洋館が残されている。

 

 

旧武藤山治邸にて

武藤山治は若い頃にアメリカに留学し、現地工場で実際に労働者として働いた事も活かして、帰国後は広告業や商社を経て鐘紡紡績に入社し、その辣腕を活かして鐘紡紡績を国内最大級の紡績会社に成長させた立役者でもある。

 

 

そんな武藤山治が明治40年頃にこの近くの舞子浜周辺に建てた洋館だが、その後に国道の拡張事業が実施され、ちょっと離れた垂水区の場所に移築された。

 

その後は「旧鐘紡舞子倶楽部」として保管され続けてきた建物で、2005年になってカネボウグループから兵庫県に寄贈され、この場所に移築されてきて、今では”登録有形文化財”にも指定されている。

 

 

なお、明治40年頃に建てられた武藤山治の邸宅は、この洋館と共に”和館”も造られていたが、1995年に明石海峡大橋建設に伴う周辺の道路事業により、残念ながら撤去されてしまっている。

明石蛸一郎
明石蛸一郎

明石海峡大橋が造られた事で、消えてしまった物も多いタコ!

 

他人からすれば「このような歴史的な建造物はできるだけ残した方がいいんじゃないか?!」と思うけど、100年以上も昔に建てられた木造建築物は耐震基準と共に資材の老朽化もあり、補修工事やメンテナンスにも多額の費用がかかるので、古い建物程に維持費がかかるので運用も難しいのだろう。。

 

今振り返ってみると、オカンのマスクがかなり上にずりあがっているので、既に顔のモザイクが不要な位に顔が隠れていて、笑える光景となっていた。

オカン
オカン

マスクがデカかったんや!

朋ちゃん
朋ちゃん

顔隠す為のマスクよね~!(笑)

 

 

なお、約110年前に造られた「旧武藤山治邸」の建物は入館料(大人100円)がかかるけど中に入る事ができて、中にはカフェも設置されていて、ゆっくり建物内でくつろぐ事ができる場所ともなっているようだ。

 

また今回はこの旧武藤山治邸内を見学しなかったけど、上の「matterport」というサイト経由でその建物内観を間接的に眺める事ができる。

朋ちゃん
朋ちゃん

ホントに今は便利な時代になったよね~!

 

今では目の前に明石海峡を横断する大きな明石海峡大橋が見えているけど、その裏にはこの大橋を建造する為に消えてしまったり、大きく変わってしまった地形もある事は、頭の片隅に置いておいた方がいいのかもしれない。

大坂黒門
大坂黒門

大きな物を造る程に、その周辺も変化するデ!

 

愛媛県のしまなみ海道を繋ぐ全長約4kmの来島海峡大橋は徒歩でも渡る事ができるが、この明石海峡大橋は徒歩で渡る通路は設置されていないので、少し残念に思えた。

オカン
オカン

4kmも歩きたくないけどな・・・

 

舞子公園の一角にはこの「根上がり松再生」が行われている場所があった。

 

かつては人の高さ以上に松の木の根が露出していた”根上がり松”を復活させようというプロジェクトで、盛り土した場所に数本の松の苗木を植え、それが成長して最終的に立派に育った松の木1~2本だけを残して、下の盛り土も撤去して、根上がり松を再現するという計画だそうだ。

明石蛸一郎
明石蛸一郎

自然は簡単に戻らないけど、再生できると良いねタコ!

 

大事な物は失って初めて、その価値が判る事が多い。

21世紀の人類にとっては、がむしゃらに産業発展を猛進してきた20世紀に大きく失ってしまった自然環境を、この21世紀にどれだけ再生できるかが、それ以降の人類の存続に繋がっていくのかもしれない。

 

明石海峡大橋のような便利な大橋を建設する事で大きな経済効果が生まれたが、逆に言えば、それだけ多くの自然環境を破壊してしまったという事でもある。

ナラ鹿
ナラ鹿

人間は動く度に環境を破壊する生き物ナラ!(怒)

 

しかし植物の生きる力は人間以上に逞しい為に、人間にどんなに破壊されても、時間が経てば知らぬうちに植物は徐々に再生してくる。

ブッダ君
ブッダ君

植物の生きる力は、人間以上じゃよ!

 

今はまだ小さいこの松の木も、数十年が経過する頃になると、この時の景観が信じられない位に大きく育っている事だろう。

そのように大きな松の木が生え茂った舞子公園を楽しみに、後年に再び訪れたいものである。。

 

こんな旅はまた次回に続きます!

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明石&加古川旅(2023)

2023年1月下旬に訪れた、1泊2日の兵庫県:明石&加古川旅です。

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