住用町の「フナンギョの滝」から育まれる命【奄美大島旅行記⑯】

奄美大島旅行記2020年-⑯

 旅行期間:2020年10月1日~5日

(Life nurtured from “Funangyo Falls” in Sumiyou Town [Amami Oshima Travelogue 16].)

やっぱり滝は綺麗!

奄美大島にあるマングローブでカヌーをする予定でやって来た、南側にある住用町。そのカヌーの予約時間まで余裕があったので、モダマ自生地を先に見学してまだ時間があったので、更に足を延ばして奥にある「フナンギョの滝」という場所までやって来ました。

 

【フナンギョの滝】

住所:鹿児島県奄美市住用町大字川内

 

ここには「フナンギョの滝⇒」という看板が見えるけど、ここは3台程車を停めるスペースがある駐車場で、これから先は徒歩で進むようになっている。

 

基本的には奄美大島の屋外観光スポットでは、このような「ハブに注意!」という看板が設置されている。今では生息数が少なくなっていて人間が被害に遭う確率も昔に比べると大幅に減ったそうだが、注意するに越したことはない。

 

 

フナンギョの滝へ向けて進む!

さてここから約7~8分程進めば滝があるというので、この舗装されていない道を徒歩で進みます。今回はハブ除けの棒を装備していなかったけど、奄美大島では”転ばぬ先の杖”代わりの保険として、道端に落ちている木の長めの枝とかを持ち歩いた方がいいかもしれない。

 

 

今回は三脚スタンドが護身棒代わりになったので、とても重宝しました!

 

この道では奄美大島でも他ではあまり見かけなかったシダ植物が、このように入口からこちらを歓迎してくれているかのように待ち構えている光景が見える。奄美大島では蘇鉄が沢山植えられているし、さっきはモダマ自生地があったりしたけど、このフナンギョの滝は木生シダ(ヒカゲヘゴ)が多く見られた。

 

この時は工事中でどんな工事が行われているかは分からなかったけど、このように工事中の看板が何個か見受けられた。こんな山奥で工事中なんて、ひょっとしたらこの舗装されていない道がコンクリートに代わるのかな?

 

このように道は軽自動車が1台通れるような幅の道だったけど、車の乗り入れは禁止となっている。だけどこんな山の観光スポットでは、車に乗って目と鼻の先にある駐車場に行くよりは、このように手前に車を置いて15分位歩いて登って辿り着いた方が有難みがある。

 

この辺りには工事中の看板が置かれていたけど、この時は周囲で工事している様子はなくて、静かな登山道となっていた。普段はもっと工事の人達がいるのかもしれないけど、全然この時は見る事が出来なかったのでラッキーではあった。

 

さっきの駐車場には1台車が停まっていたけど、ここでもまだ誰にも出会っていない。人が多い場所よりも人が少ない場所の方が好きなボクとしては、人が少ないに越したことはない。

 

このように奄美大島は基本的には、緑が溢れて自然を感じれる場所が多い。こういった山の中にはハブが住み着いているので人々があまり山に入らなかったのもあって、このような自然が守られてきたという説もあるんだとか。

 

というよりはリゾート地として、この奄美大島よりも南側にある沖縄や石垣島などが先だって開発されてしまった為に、この奄美大島が開発に取り残されたようにも感じる。しかし個人的には如何にも観光地と感じる場所や、海水浴客が溢れるリゾート地は好きではないので、ちょうど奄美大島ぐらいの”ゆるさ”がいい感じであった。

 

この山奥には水が湧き出ていて、滝から流れ落ちてくる水がこのように見えたり、近くにはそんな流れ落ちる水が合流して出来た「川内川」も見える。

 

 

「フナンギョの滝」を眺める!

駐車場から歩きだして約7分で、ハブに出会う事もなく無事に「フナンギョの滝」が流れ落ちてくる場所に辿り着く。ここでさっき駐車場に停まっていた車の先客団体と出会ったが、彼らは先程のモダマ自生地でも見かけた人達だった。恐らく地元のガイドツアーに申し込んで、この辺りを見学していたのだろう。

 

こちらには説明板が設置されていて、これによるとこのフナンギョの滝は「舟行(フナンギョ)」という、この周辺で切り出した木材を滝から流れ落ち出てくる川に流して、下流に送る場所だったからこのような名前が付けられているという。

 

奄美大島では昔ながらの信仰で、ノロという巫女さんに何か相談事があれば解決してもらっていた。このような場所はそんな巫女さんの修行の場でもあったそうで、男性ではなく女性が修行する場所だったようだ。

 

フナンギョの滝は思った以上の水量が流れ落ちている滝で、周囲にはこの時は誰もいなかったので独占して眺めれるなんて、観光客がそんなには多くない奄美大島らしい。それと滝が流れ降りる岩肌も水が掛からない場所には、植物がビッシリと生えており生命力の逞しさも改めて感じられる。

 

そんなフナンギョの滝を眺めながら、ここでも自撮り写真の撮影を試みる。このように三脚スタンドが仲間入りしたおかげで、孤独な1人旅もこうやって自撮りという新しい楽しみが増えたのだ。

 

 

流れ降りる滝を眺める! 動画

 

 

さてフナンギョの滝を満喫したけど、これから乗るカヌーの時間も迫っていたのでそろそろ来た道を引き返す事にする。そんな道にはこのような、ジュラ紀を思い起こさせる木生シダ(ヒカゲヘゴ)の木が立ち並んでいる。

 

海や空の青さは何百万年と生きてきた人類のDNAに美しい物として本能に刷り込まれているから綺麗に見えるけど、このような太陽の光を浴びて光合成を行う植物の緑色もとても綺麗である。

 

こちら「木生シダ(ヒカゲヘゴ)」はあまり普段は目にする機会がないだけに、つい見惚れてしまう。あとはこの辺りに恐竜が歩いていれば、ジュラシックワールドの世界観が広がっていた事だろう。

 

このヒカゲヘゴが沿道に植わっているだけで、この住用町に来ているというよりは、大昔の地球に居てるような気分になってしまう気がしたのであった。。

 

こちらはフナンギョの滝まで続く道の途中に見つけた、言うなれば「ミニ・フナンギョの滝」である。このような水も雨水が山に降って、その水が地中に入っていきその過程を経て濾過されて、また地中に含まれる養分を加えて流れて出ていき、その下流で新しい命を育んでいく事に繋がる。

 

そういう意味でこのような山奥の源流となっている滝から流れ出る水が、どれだけの生命体の命に関わっているかを考えるだけで、平伏してしまう位の存在である。

ブッダ君
ブッダ君

地球が50億年掛けて築いてきたシステムの前では、人間なんて鼻糞じゃ!

 

フナンギョの滝下流にある川内川にて

そして駐車場に戻って車に乗り込み、来た道を引き返している途中にちょっと車を停めれそうな空き地があったので、そこに立ち寄ってみる事にした。するとこちらには「一級河川起点」と標柱が建てられているのが見えた。

 

ここではこのように川に降りる階段も綺麗に造られており、意外と穴場のスポットなのかもしれない。そして夏場とかは川遊びする親子などを、よく見かけそうな雰囲気の場所でもあった。

 

このように目の前にはこの周囲の山から湧き出てきた綺麗な水が、大量に目の前を流れていく光景が見える。綺麗な砂浜で泳ぐのも気持ちいいけど、このような澄んだ川の中で泳ぐのも楽しそうだ。

 

 

ここの駐車場のような小さな空き地には車が1台停まっていた。そして川の周辺を見回してみると、川の上流に小さく1人の人影が見える。川に入ってウロウロしている様子をみると、この付近で魚を釣っているのかもしれない。

 

こちらは「川内川」という名前が付けられている川で、ここから見える場所はこのように自然の川ではなくて、人工的な川底となっていた。この川にはリュウキュウアユというこの南国地方固有種のアユが生息しており、沖縄では1970年代に絶滅してしまい、奄美大島だけで生息する絶滅危惧種となっている。そのリュウキュウアユがこの川内川では確認されており、生息数を増やす試みもあって、この辺りの川底はこのように手が加えられていたのかもしれない。

 

 

川内川を眺める! 動画

 

 

そんな奄美大島でしか見れない固有種リュウキュウアユなどの、多くの生命体を育む川内川。しかしその元を辿れば先程の フナンギョの滝のような山から湧き出る水が、そんな命の鍵を握っているのである。

 

こんな旅はまた次回に続きます!

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