新千歳空港の北海道ラーメン道場で特に人気な海老そば一幻とチョコの歴史

北海道/札幌旅行記
 旅行期間:2020年9月1日~4日

漂う海老の香りとチョコの香り

新千歳空港の景色

約3年ぶりにやって来た北海道で最も大きい国際空港でもある「新千歳空港」。あとは飛行機に乗って大阪に帰るだけなのですが、まだまだ飛行機に乗るまで旅は続いているので、空港内の探検をしてみたいと思います。

メグちゃん
メグちゃん

よく添乗員さんは「家に帰るまでが旅行ですよ~!」と言ってたけどね・・・

 

 

新千歳空港にて

新千歳空港の北海道ラーメン道場

そして新千歳空港内ターミナルはとても広くて、飛行機に搭乗するまでの時間潰しをする場所が沢山ある。その中でも特に人気なのが、北海道ラーメンを食べ納めできる、国内線ターミナルビル3Fにあるこちらの「北海道ラーメン道場」だろう。

 

 

新千歳空港の北海道ラーメン道場の看板

こちらは”北海道ラーメン”としても人気な札幌ラーメン旭川ラーメン函館ラーメンの三大ラーメンの名店が合計10店舗出店している、大人気ゾーンである。その中でも特に地元の札幌ラーメンの店舗が多くて、激戦地札幌で生き抜いてきた名店が出店している。左側の看板に見えている「らーめん・そら」は今回の札幌旅で行きたいと思っていた、すすきのでも人気のラーメン店である。

 

新千歳空港の北海道ラーメン道場でも特に人気の「えびそば一幻」

こちらは今札幌でも人気急上昇の「えびそば一幻」というラーメン屋さんで、大量の甘えびの頭部をグツグツと煮込んで、甘えびの甘さが出ているコクのある赤いスープが特徴的なお店である。

 

 

新千歳空港の北海道ラーメン道場でも特に人気の「えびそば一幻」だけできていた行列

そしてここを訪問したのは2020年9月4日とまだまだコロナ禍の影響で、国内線利用客が少なかった頃だったので北海道ラーメン道場に出店していた他の店舗はガラガラだったが、この「えびそば一幻」だけはビックリする位にお客さんが詰めかけていて、このように更に8人程のお客さんが並ぶほどだった。

店の外まで、エビの匂いが漂ってましたね!

メグちゃん
メグちゃん

今の札幌では一番人気と言っても過言ではないと思うよ~!

モ~モ~子
モ~モ~子

甲殻類アレルギーには、地獄の北海道ラーメン道場だね・・・

 

新千歳空港の北海道ラーメン道場の看板

まだ15時半頃と昼食に宮の沢駅近くの「麺や六根」でラーメンを食べたばかりで、全然お腹が減っていなかったので、ここでのラーメン食べ納めはパスする事に。

イマイチ、空港での店舗では実際の店舗に比べると落ちるような印象があるので・・・

忙しいクマ
忙しいクマ

こういった機会にしか食べれない物もあるから、今がチャンスやったのに・・・

 

新千歳空港のロイスチョコレートのブース

という事で北海道ラーメン道場をパスして、前に新千歳空港を訪れた時にも寄ったロイスチョコレートのコーナーへと向かう。もし空港内を散歩してお腹が空けば、それはそれで北海道ラーメン道場に行けばいいのだし。

 

新千歳空港のロイスチョコレートのブースの半分は閉まっている

広大な売り場を新千歳空港内に構えていたロイスチョコレートのお店も、コロナ禍の影響で旅行客が激減した為にこのように一部のブースは閉鎖されているのが見える。今までは溢れる程にお客さんがやって来たのが、新型コロナウイルスのおかげで形も見られない程に空港では寂しい景色しか見れなくなった2020年。

 

新千歳空港のロイスチョコレートのブースの売店

「ただ僅かなお客さんでも来てくれるのなら・・・」という感じで、一部の売店は営業していたけど、3年前に来た時の華やかさは消え失せていた。今思えば「今日ある事は、明日もあると思うな!」というように、同じ日が来るとは限らない。しかしそんな日常に慣れて感覚がマヒしてしまうと、そんな日常ばかりがやって来るものと勘違いしてしまう。そういった意味では何事も常にリスク管理をして、有事の際には先を見た思い切った決断が求められるのだろう。

 

 

ロイズチョコレート・ワールドにて

新千歳空港のロイスチョコレート:ブース

そしてこの2020年の旅では前年までの海外旅行などでたっぷりといつもお土産を買い過ぎていた位だったので、戒めも込めてあまりお土産は買わないでおこうと決めていた一年であった。という事でロイズチョコレートの売店は通り過ぎて、奥に造られている「ロイズチョコレート・ワールド」のブースに向かうのであった。

 

新千歳空港のロイスチョコレート:ブースに展示されている品々

ここではロイズ社が収集した、チョコレート雑貨品などのコレクションが沢山展示されている場所。そしてこの「株式会社ロイズコンフェクト」(略称:ロイズ)はカタカナの名前だけど、札幌で1983年に創業された国内チョコレート・メーカーである。

 

新千歳空港のロイスチョコレート:ブースに展示されている品々を見学

今まであまりチョコレートの歴史を勉強する機会が無くて、その歴史について全然知らなかった。けど今日白い恋人パークでチョコレートの歴史について少々勉強した後だから、そんなチョコレート関連の展示物を興味持って見学する事が出来たのである。

 

ロイスチョコレート:ブースに展示されている、チョコレート関係のポスター

今までは何気なく飲んでいたココアもチョコレートの歴史を勉強した事で、カカオから造られているチョコレートが固形として流通する前にココアとして、まずは飲みやすく流通していた事に由来して今でも流通しているのを理解できた。チョコレート風のドリンクかと思っていたけど、まずは不味いチョコレートを飲みやすく改造した飲み物がココアだった訳である。

 

ロイスチョコレート:ブースに展示されている、チョコレート関係のポスター1

こちらはスイスに本社を置く、世界でも最大級の食品・飲料会社であるネスレ社のポスター。今ではネスレコーヒーやキットカットの製造販売元としても知られているが、その創業者であるアンリ・ネスレ(Henri Nestle)はその後の美味しく食べられる事になるチョコレートへと変貌させる手伝いをした人物でもある。

 

ロイスチョコレート:ブースに展示されている、チョコレート関係のポスター2

今では固形チョコレートが常識となってしまっているが、そもそもは飲むチョコレートが一般的だった。だから今ホット・チョコレートとして固形チョコレートを溶かして飲むというドリンクがあるが、これは飲むチョコレートから苦労して固形チョコレートに変換していった苦労を台無しにする飲み方かもしれない。

モ~モ~子
モ~モ~子

最終的に胃袋に入れば、同じだよ~!

 

ロイスチョコレート:ブースに展示されている、カカオの木

そしてこの「ロイズチョコレート・ワールド」では、そんなチョコレート雑貨についての展示品が沢山陳列されているけど、端っこにはチョコレートについてのお勉強が出来るコーナーもあったので、そちらをじっくりと見学する事にする。まずはこちらがチョコレートの原料となるものですね。

こちらは何の木か、分かりますか??

メグちゃん
メグちゃん

カカオの木よ!

正解です!このカカオの実がチョコレートの原料となります。

 

 

ロイスチョコレート:ブースに展示されている、カカオの木の説明

ただチョコレート自体は今では簡単に口にする事が出来るけど、このカカオの木や実はそう簡単に日本国内では見る事は出来ない。というのも元々は中南米地帯で栽培されていたもので、アメリカ大陸に侵略してきたスペイン人に注目されて、スペインに持ち帰りカカオがヨーロッパにもたらされる。そして現地で貨幣代わりとして流通していたカカオに希少価値を見出したスペイン人は、そのカカオの木をアフリカ諸国に移植させて大規模な生産をさせる。そして今となってはカカオの生産量の50%以上はアフリカ大陸となっていて、インドネシアが2位につけている。

 

ロイスチョコレート:ブースに展示されている、チョコレートの出来上がるまでの説明

今の時代では簡単に手軽なお値段で買えるチョコレート製品だけど、それがどのような歴史を経て、どういった原理で固形チョコレートが出来上がっているかまで、ちゃんと理解して食べている人は少ないハズ。だからそんなチョコレートを食べる手を一旦止めて、このようなチョコレートが出来るまでの歴史を知ると、より今食べているチョコレートが味わい深く食べれると思うので、このようなブースを見学する事をオススメする。

 

ロイスチョコレート:ブースに展示されている、チョコレートの出来上がるまでの説明1

まずは熟成したカカオの実が直ぐに擦り潰される訳ではなくて、そこから一旦発酵させる期間が必要なのである。まずは収穫したカカオの実を開いて、果肉を取り除いた下にあるカカオの実を採る。そんなカカオの実をバナナの葉で覆ったり、発酵菌を付けたりして、まずは果肉とカカオ豆を分離させる為に発酵させる。その時にカカオの実に本来ある渋みや苦みを少なくする作用もあるという。そして発酵を終えた後は数日間天日干しにして水分量が8%以下になるように乾燥させてから、袋に詰め込みチョコレート加工会社へ出荷されていく(乾燥させる事でカカオが腐るのを防止)。

 

ロイスチョコレート:ブースに展示されている、チョコレートの出来上がるまでの説明2

カカオ豆が出荷される際は、このような麻袋1つに50~70キロ程詰められる。なおチョコレート業界で問題となっているのが、このようなカカオ豆が出荷されるのが貧しいアフリカ諸国などで行われている為に、そのカカオ豆を育てる労働が安く買い叩かれている事。ボクらが今安く食べれているチョコレート業界の裏側では、そんな安い賃金で働かされているアフリカ諸国の人々が居て、しかも大人ではなくて子供を労働者として更に低賃金で働かせている現状がある。

チョコレートを口にしている人間としては、「知らない・・」では済まされない問題ですね・・・

モ~モ~子
モ~モ~子

動物でも同じだけど、搾取する側か、搾取される側のどちらかに立つかで見方が変わるね。。

 

 

ロイスチョコレート:ブースに展示されている、チョコレートの出来上がるまでの説明3

そして工場に運ばれたカカオの実はまず原料として問題ないかをチェックされて、そのチェックを通過するとまずはコーヒーと同じように焙煎(100~150℃にて)されて、その後にまずは荒く粉砕されて、そこで分離器に通されて使われない外皮と胚芽を取り除く。この工程を通り過ぎた、荒く粉砕されたカカオの実は「カカオニブ」と呼ばれるものになる。

 

ロイスチョコレート:ブースに展示されている、チョコレートの出来上がるまでの説明4

そしてメーカーによっては目指す味に近づける為に、違う「カカオニブ」を混ぜるブレンダーと呼ばれる配合過程を経て、グラインダーによって細く砕かれた「カカオニブ」が俗に「カカオマス」というペースト状態まで引き延ばされる。なおこの時点ではまだ一般的に口にしているチョコレートのような甘さも無くて、匂いや苦みのある状態である。最初にヨーロッパにカカオがもたらされた時代には、このような状態のカカオマスを熱湯に溶かして飲んでいたのである。

 

 

ロイスチョコレート:ブースに展示されている、チョコレートの出来上がるまでの説明5

そして次の工程には「カカオマス」に対して、事前にカカオマスから抽出されたココアバターや砂糖や粉乳を加えて食べやすい味に調整し、更に細かくしていく。

 

ロイスチョコレート:ブースに展示されている、チョコレートの出来上がるまでの説明6

今では何気なく行われているチョコレート造りの工程であるが、元々はカカオマスだけを飲んでいた中世ヨーロッパ人に改革が起きたのは19世紀に入ってから。それはカカオマスを分離して「ココアパウダー」(ココアの原料)と「ココアバター」に分離する方法を、オランダ人のホーテン親子が開発した。それによって今までは飲む直前に磨り潰さないと飲めなかったチョコレートが簡単に飲めるようになり、更にカカオ豆が本来持っている酸味をアルカリ中和する方法も発見した事により、ココアが大きく普及していく。

 

ロイスチョコレート:ブースに展示されている、チョコレートの出来上がるまでの説明7

そしてそのココアが出来る際に余ってしまっていた「ココアバター」が、少し後になってイギリス人が有効活用する方法を見つけ出す。「ココアバター」の特徴として25度以下だと凝固して固まるが、25度を超えるとだんだんと溶けだし、融点30~35℃程で完全に溶けてしまう性質がある。この作用を利用してカカオマスに砂糖と共にこの「ココアバター」を加える事によって、固形するチョコレートが生み出されたのである。だから夏場になると食べる前に溶け出してくるチョコレートは、その「ココアバター」の性質が大きく関与しているという訳である。

メグちゃん
メグちゃん

なるほどね、だから口に入れると溶けるのね~!

 

ロイスチョコレート:ブースに展示されている、チョコレートの出来上がるまでの説明8

しかしそれで固形チョコレートが開発されるが、まだまだ今のような食べやすいチョコレートではなくて、苦みなどが強かった。それを解消したのがネスレの創業者でもアンリ・ネスレ氏も加わって研究をして、19世紀後半に良質なスイスの脱脂粉乳を加えて、よりマイルドな味わいとなる「ミルク・チョコレート」が開発される。このようにチョコレートには重要な発明が何回かあって、その度に上質な物へと変貌を遂げていった訳である。

 

ロイスチョコレート:ブースに展示されている、チョコレートの出来上がるまでの説明9

カカオマスから分離された「ココアパウダー」に砂糖や粉乳などが加えられて、今普通に飲まれるココアとして加工されて出荷されていくのである。

 

ロイスチョコレート:ブースに展示されている、チョコレートの出来上がるまでの説明10

だから今までは何気なくココアを飲んだり、チョコレートを食べたりしていたけど、それぞれに元々は同じカカオの実から生まれたカカオマス兄弟なのである。

仁義スカンク
仁義スカンク

人間って、カカオの実からここまで美味しいものを作るんだプ~!

 

 

ロイスチョコレート:ブースに展示されている、チョコレート関連の展示物

昔の中南米の部族などでは、カカオの実が現地通貨として家畜や奴隷と交換されていたという。カカオの実に対しての重要性を見出していなかった侵略者のスペイン人であったが、そのような光景を目にした事で「これは思った以上に重要なものみたいだ!」という事で本国に持ち帰ったという。

 

ロイスチョコレート:ブースに展示されている、チョコレート関連の展示物1

そして固形チョコレートが開発された事によって、それをモールドさせる鋳型が造られる。そして固形チョコレートが普及すればするほどに、次第にその形状を特徴化させたチョコレートがどんどんと販売されていく。

 

ロイスチョコレート:ブースに展示されている、チョコレート関連の展示物2

今ではあまり目にする事が出来ない天秤のような測りであるが、まさにカカオの実は命を測る存在ともなっているのである。そしてカカオの実を何とか美味しく口にしたいというヨーロッパ人達の執念の形が、今のチョコレートとなっているのでもあった。。

 

こんな旅はまた次回に続きます!

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