白い恋人パーク【チョコトピアマーケット】で、石屋製菓の歴史を学ぶ

北海道/札幌旅行記
 旅行期間:2020年9月1日~4日

失敗後の行動

 白い恋人パーク【チョコトピアマーケット】

さて札幌市内にある北海道土産でも有名な石屋製菓の工場でもある「白い恋人パーク」の見学は続きます。1500円の入場料金を支払って『プレミアムファクトリーコース』に参加して、【チョコトピアハウス】でプロジェクションマッピング映像を見学して、次に【チョコトピアファクトリー】で製造ラインの見学をして、最後にやって来たのが【チョコトピアマーケット】というカフェや体験コーナーなどがあるアミューズメントパークのようになっている場所。

 

白い恋人パークのチョコトピアマーケットにて

 白い恋人パーク【チョコトピアマーケット】のステンドグラス

『プレミアムファクトリーコース』というツアーが始まって、所要時間約40分後で辿り着いた【チョコトピアマーケット】。チョコレート造りを体験できるコーナーなどがあって、この「白い恋人パーク」を見学する女子達にはお楽しみの時間が開始となる場所かもしれないけど、ここでチョコレートを口にしたいとは思えない人間にはあまり興味が無い場所でもあった。

モ~モ~子
モ~モ~子

みんなチョコレートを食べるのが楽しみで来ているのにね~!

 

 白い恋人パーク【チョコトピアマーケット】のトイレのロゴ

石屋製菓では黒猫のロゴマークを使っているだけあって、トイレの表示もこのように猫ちゃんマークとなっていた。このトイレの男性女性表示は、結構その建物などの個性が出る場所なので観光先では特に注意して見ているとそこそこに楽しめる。

 

 白い恋人パーク【チョコトピアマーケット】内

コロナ禍前だったらもっとお客さんが入っていたのかもしれないけど、この時は2020年9月4日というまだまだコロナ禍の影響を受けていた頃だったので、このようにあまりお客さんの姿は見えなかった頃。

 

 白い恋人パーク【チョコトピアマーケット】内1

このように光が差し込んで気分いい席のカフェなどもあって、女子だったらここでちょっと休憩したくて仕方がない場所なんだろうけど、チョコレートを食べたいとは思っていない男性からすると立ち寄りたいとも全く思わない場所。

 

 

 白い恋人パーク【チョコトピアマーケット】内2

こちらはさっきの博物館に置かれていたマイセンなどの高級カップの上に乗って、記念写真を撮影できる写真スポットとなっていた。普段なら順番待ちが出来ていても不思議じゃなさそうな場所だけど、残念ながら人の姿は見えず。連れの人間がいたら写真を撮りたいスポットなのだろうけど、1人で来ている人間にはここもあまり興味がない場所。。

 

 白い恋人パーク【チョコトピアマーケット】内3

この【チョコトピアマーケット】には、このようなちょっと昔のレトロなおもちゃや雑貨などが展示されているスペースがあった。お店のようにも見えない事がないけど、これはあくまで本当のショップではなくて、チョコトピアマーケットの雰囲気を盛り上げる為の飾りといったスペース。

 

 白い恋人パーク【チョコトピアマーケット】内4

ここも自撮りしたい人向けのようなスペースにも見える場所。しかしこのような場所での自撮りは興味が無いので、ここもサッと写真を撮るだけ撮ってから、先に進むのである。

 

 白い恋人パーク【チョコトピアマーケット】内5

こちらもここの雰囲気を盛り上げる為に、昔の西洋スポーツ雑貨などが飾られているのが見える。最近の北海道ではカーリングが人気らしいので、それに合わせてカーリング道具が少し多めに陳列されているのが見える。

 

 白い恋人パーク【チョコトピアマーケット】内のギャラリー

お次はアートギャラリーで、ここも世界の名作をパロった石屋製菓風の絵画が展示されている。

 

 白い恋人パーク【チョコトピアマーケット】内のギャラリー1

フランス印象派の巨匠「ピエール・オーギュスト・ルノワール」の有名な作品である『ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏会』(Bal du moulin de la Galette)がモデルとなっている絵。なおこちらの絵の本物は大きいサイズと小さいサイズの、2種類が作られているという。そして大きい方の絵画は今ではフランスのオルセー美術館に所蔵されている。

 

 白い恋人パーク【チョコトピアマーケット】内のギャラリー2

こちらの絵画のモデルはもはや地球上で知らない人はいない程とも思える、世界で最も有名な絵画ではなかろうか。そんな絵画界のマドンナに、大胆不敵にも「白い恋人」のお菓子を持たすとは、石屋製菓もなかなかの強気な攻めであろう。

 

 白い恋人パーク【チョコトピアマーケット】内のギャラリー3

そんなチョコトピアマーケットの様子を一通り見てみたけども、個人的に興味がないコーナーばかりだったので、先を急ぐとする。

 

 

 白い恋人パーク【チョコトピアマーケット】内を進む

この【チョコトピアマーケット】までは有料でチケットを買わないと入場できないゾーンで、ここから階段を降りて行く先の【チュダーハウス】と呼ばれている売店などがある建物は、入場無料で自由に入れる場所となっている。

 

 白い恋人パーク【チョコトピアマーケット】内を進む1

そして有料ゾーンから無料ゾーンの【チュダーハウス】へ下る階段の脇には、このような音楽を奏でながら動く人形が設置されていた。

「また来てね~~!」と言っているような感じだったかも?!

 

【チュダーハウス】にて

 白い恋人パーク【チョコトピアマーケット】内の石屋製菓についてのパネル

そしてこの【チュダーハウス】は1階部分と2階部分で構成されていて、そんな何か所かにあるコーナーの中でも興味を持ってのは、やはり石屋製菓の歴史が描かれている「イシヤミュージアム」であった。この世界がコロナ禍に沸いた2020年を1年過ごして、後からこの1年でどう成長したかと振り返ってみると、歴史に対して好奇心がかなり出てきた1年であったと思う。

 

 白い恋人パーク【チョコトピアマーケット】内の石屋製菓についてのパネル1

だからチョコレートを味わえるカフェなどをスルーしても、このようにその場所に関する歴史ヒストリアが記されている場所では、足が止まってしまうのだ。今では当たり前のように目の前にある物も、必ずそれにはここに至る歴史がある。だから目の前にある事を当然の事だとは思わずに、ここに至るまでの歴史を紐解いて調べていくと、色んな発見が出来てとても楽しく思えるのだ。

忙しいクマ
忙しいクマ

歴史が好きになってきたとは、名実共にオッサンになったんやな!(笑)

 

 白い恋人パーク【チョコトピアマーケット】内の石屋製菓についてのパネル3

1947年に創業された石屋製菓は元々は10名程の従業員で始めた会社であるが、今では関連会社を含めて1,200名を超える程の大会社へとなっている。そんな右肩上がりに会社が成長したのには、1976年に生まれて大ヒットした商品「白い恋人」無しには語れないだろう。

 

 白い恋人パーク【チョコトピアマーケット】内の石屋製菓についてのパネル4

そんな「白い恋人」というヒット商品が生まれる事になったのは、その前にラング・ド・シャというドイツのクッキーを自社商品『シェルター』という名前で売っていたのに始まる。当時は札幌オリンピックが無事に開催された後の時代に、高度経済成長期に入っていた日本では、貧しい国ではなくてだんだんと高級志向に民衆がシフトしていく時代だった。

 

 白い恋人パーク【チョコトピアマーケット】の展示

そこで石屋製菓ではラング・ド・シャの自社製品『シェルター』に、当時流行っていたホワイトチョコレートを挟んでみると、とても美味しかったという。そして商品化が決まり、各方面への売り込みが始まる。北海道内の百貨店には全て出向いて担当者に置いてくれるように依頼したり、新千歳空港へ売り込みに行ったりもしたそうだ。

 

 

 白い恋人パーク【チョコトピアマーケット】の展示1

ただその当時はまだ大きい会社ではなかった石屋製菓では、新千歳空港での知名度も無いし、誰に売り込んでいいのか分からないからという事で、普通にANAの一般カウンターに売り込みに行ったという。そしてその際に試食してもらって「白い恋人」の味が気に入られたので、その後ANA機内食に採用されて、一気にその知名度が全国に広がったそうだ。

 

 白い恋人パーク【チョコトピアマーケット】内の石屋製菓についてのパネル5

そして大ヒット商品となった「白い恋人」のおかげで、1992年には新しい社屋に移転し、1995年にはその場所に「イシヤ・チョコレートファクトリー」としてオープンする。なおここを訪問する2~3年前に北広島に新しい工場が出来て、製造ラインの何個かは新しい工場に移っているので、ここでは白い恋人とバウムクーヘンの製造ラインのみしか見学が出来なかった訳である。

 

 白い恋人パーク【チョコトピアマーケット】内の石屋製菓についてのパネル6

そして2003年には「イシヤ・チョコレートファクトリー」という名前だった工場を、「白い恋人パーク」という名前に変えてリニューアルオープンした。このような販売業では会社名よりも商品名の方が有名になり過ぎて、いっその事商品名を前面に出してみた作戦である。

 

 白い恋人パーク【チョコトピアマーケット】内の石屋製菓についてのパネル7

そしてそんな順調だった石屋製菓に大事件が起きたのは、こちらにもあるように2007年の事。ただ正確にはその発覚する10年程前の1996年頃から継続的に2~3割の商品の賞味期限が改ざんされていたという。だから2007年に発生した事件ではなくて、2007年に世間にバレてしまったというのがただしい表現かもしれない。

 

 白い恋人パーク【チョコトピアマーケット】内の石屋製菓についてのパネル8

この2007年はこの石屋製菓と共に、その数か月後には大阪の船場吉兆でも、お客が残した料理の一部を繰り返し提供していた事件が発覚する。この賞味期限や消費期限といったものがどれほどに影響を与えるものかは分からないけど、料理を提供する側からすると「まだ食べれるのに勿体無い・・・」という考えが前提としてあったから起こったものかもしれない。しかしこれらの事件がここまで大きくなったのは、それが勿体無いレベルではなくて、廃棄しなければならない物をお客をダマして提供して利益を得た事にある。

 

 白い恋人パーク【チョコトピアマーケット】内の石屋製菓についてのパネル9

石屋製菓の場合はそんな賞味期限の改ざんを続けていたものの、中で働いている良識のある社員が内部告発をしたが、当時の上層部はそんな都合の悪い告発を握りつぶしてしまう。そして会社の上層部に告発しても意味が無いのを知った社員は、保健所に内部告発をリークしたのが始まりである。

 

 白い恋人パーク【チョコトピアマーケット】内の石屋製菓について

そして店頭に並んでいる石屋製菓の商品は全て自主回収される。ただその際に動きが速かった事は、当時の2代目社長が逃げ場がないと悟り、自ら退任を申し出て、また創業者一族ばかりだった役員を1人(後の3代目社長となる人物)だけ残して血の入れ替えを図った事。オーナー会社はその個性が上手く発揮できている時はいいけど、一旦甘い汁を吸う事に慣れてしまうと、後戻りできなくなってどんどんと会社は腐っていく事になる。この賞味期限問題と同時期に、同社が販売するアイスクリームやバウムクーヘンから黄色ブドウ球菌や大腸菌などが検出されて問題となっていたが、これも会社が腐ってきていたサインだったのだろう。

 

 

 白い恋人パーク【チョコトピアマーケット】内の石屋製菓について1

個人的には腐り切っていた中小企業オーナー会社で働いていた身なので、いい会社の雰囲気はあまり知らないけど、腐っている会社の雰囲気はよく知っている。入社してから9年連続で赤字経営が続き、さすがに銀行もお金を貸してくれなくなった頃に東証一部上場企業に買収された。しかしここでその会社が前オーナーなど創業者一族4人が役員にいたのを、1人も首にする事なくそのまま経営したのが大問題であった。結局その会社がダメになったのは2代目オーナーとその兄弟連中があまりにもデキが悪すぎた事にあるのだが、買収した上場企業にとってはそんな1つの会社運営よりも世間体の方が重要だったのである。だからその買収した会社を早急に改善させる事は二の次だった訳。そして案の定、買収されてから5~6年が経つけど、その働いていた会社は未だに赤字経営となっている(赤字経営といっても毎年1億円以上の負債・・・)。

だから早急に事態を改善させたい時程、すぐにトップを変える必要があるという事を思い知った訳で・・・

東郷どん
東郷どん

腹切りして責任が取れない奴は、トップには向かんでごわす!

 

 白い恋人パーク【チョコトピアマーケット】内の石屋製菓について2

だから自社製品を全部回収して3~4ヶ月間に渡って操業が中止されるという会社の危機に際しても、思い切った経営陣の刷新を行った石屋製菓。お客さんを騙して商売するという事は、一番してはいけない事である。その大きな教訓を手に入れる事が出来た石屋製菓は、その事を忘れずに営業を続ける限り、まだまだどんどん成長していきそうな感じに見える。

 

 白い恋人パーク【チョコトピアマーケット】にあった模型

”ピンチはチャンス”という言葉があるけど、人生には山あり谷ありという程に色んな事が起こる。そしてそれらの出来事には全て関連性があって、その全てが繋がって人生が出来上がっていく。

東郷どん
東郷どん

辛い時程に立ち上がって進むという事が大事でごわす!

 

 白い恋人パーク【チョコトピアマーケット】内の石屋製菓についてのパネル2

今では2007年の事件時に創業者一族で唯一役員として残されていた、2代目社長の息子が今は創業者3代目社長となっている。その3代目社長は色んな夢を抱いて、積極的に色んなプロジェクトを手掛けている。オーナー会社の良い所が出るか、悪い所が出るかは両面性が必ず備えられている。だからそういった事を理解した上で見守っていく必要があるのかもしれない。

 

こんな旅はまた次回に続きます!

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