目の前に知覧茶畑が広がる大野岳公園は、開聞岳も綺麗に見える薩摩半島イチの展望所【熊本&鹿児島旅行記12】

熊本&鹿児島旅行記2021年12月-12

旅行期間:2021年12月頭(2泊3日旅)

素晴らしい眺め!

ここは知覧茶畑に囲まれた、南九州市頴娃町にある標高466mの「大野岳」。そこにはこの大野嶽神社や大野岳公園が造られており、また山頂まで登ると、周囲360度のパノラマな景色が見渡す事が出来る展望も待ち受けている場所である。

 

 

 

大野嶽神社のボロボロな仁王像!

南九州市頴娃町郡 大野嶽神社 鳥居

そして大野岳公園の駐車場から、大野嶽神社の敷地を通って公園の方に進んで行く事にした。この大野嶽神社の創建年月は不明らしいけど、700年以上前に造られたと考えている。そしてこの古そうな鳥居の脇には、江戸時代前半頃に造られたという、二対の狛犬像と仁王像が立っている景色も見られる。

 

南九州市頴娃町郡 大野嶽神社 仁王像

江戸時代の「元禄」時代(1688~1703年頃)に造られたという歴史ある仁王像も、このように右手の先が壊れてしまっていた。どうやら明治時代を迎えて、明治政府が打ち立てた仏教を廃絶を廃絶する目的で発せられた”廃仏毀釈(はいぶつきしゃく)の影響で、この仁王像も壊されてしまったという。

 

南九州市頴娃町郡 大野嶽神社 壊された仁王像

その仁王像のもう一方は、このように頭と両腕が取れた悲惨な形となっていた。しかし、今となっては”苦難を耐え抜いた”として『不屈の仁王像』として崇められており、この仁王像にわざわざお参りしにくる人もいる程なんだとか。

 

南九州市頴娃町郡 大野嶽神社 案内板

江戸時代には徳川家康がキリスト教を禁止にして、その代わりに仏教を国教とした為に、江戸時代の日本国内では沢山の仏教寺が存在していた。しかし、明治時代となってそれまでの江戸幕府の勢力を弱める為に、その仏教を廃絶に追い込もうとした明治政府。その煽りを受けて、仏教寺の歴史的な遺物が多く失われてしまう悲しい出来事でもあったようだ。。

 

大野岳公園にて

南九州市頴娃町郡 大野岳公園 入口

そして神社の敷地を抜けて進んで行くと、綺麗に整備された「大野岳公園」の敷地に出てきた。意外と鹿児島県民も来た事がないという大野岳だが、個人的には大変気に入った展望スポットとなったのである。

 

南九州市頴娃町郡 大野岳公園 展望台へ向かう道

ただ、この付近からでもそこそこに素晴らしい景色が見られるけど、更に上の頂上には2つの展望台が設置されていて、上まで登った方が更に素晴らしい景色が見られる場所となっていた。

 

南九州市頴娃町郡 大野岳公園 茶寿階段

そんな頂上まで登る階段には『茶寿階段』という名前が付けられていて、”108歳を祝う茶寿”にかけて108段の階段が用意されていた。

オカン
オカン

歳取ると、先が見えない階段を見たら”絶望”しか感じなくなる・・・

 

南九州市頴娃町郡 大野岳公園から見える開聞岳

そんな階段を登りたくない人でも、このように公園部分からでも、雄大な”薩摩富士”とも呼ばれる「開聞岳」の景色が見られる場所となっている。

オカン
オカン

ワタシはここで充分やけどな・・・

 

そして開聞岳だけではなく、こちらの先には薩摩半島で一番のカルデラ湖「池田湖」も見られる。イッシーという怪獣が住んでいるという伝説もある池田湖だが、ここから眺めると火山が噴火した後にその凹んだ場所に出来た「カルデラ湖」という事がよく理解できる光景ともなっている。

 

 

大野岳公園からの眺め! 動画

 

 

南九州市頴娃町郡 大野岳公園の展望台

そして茶寿階段の途中にもこのようなロッジ風の展望所も設置されていて、毎年正月の初日の出の際に多くの人がやって来て、初日の出を拝む人気スポットともなっているようだ。

 

 

南九州市頴娃町郡 大野岳公園 茶寿階段を登る

そして勿論大野岳の上からの絶景を見たかったので、108段もある「茶寿階段」を駆けるように登っていく。すると、階段の途中にこのような「還暦」などの説明があって、階段昇りに疲れた人が休憩するベンチ代わりともなっていた。

 

 

「大野岳しろろ展望台」にて

南九州市頴娃町郡 大野岳公園 しろろ山頂展望台

そして山頂まで登っていくと、頂上には2つ展望台が設置されていた。まずは階段から近かった、北側に向いて造られている「大野岳しろろ展望台」の方へ向かう事にした。

 

南九州市頴娃町郡 大野岳公園 しろろ山頂展望台の景色

朝は綺麗に晴れて青空が顔を出していた晴天であったが、午後にかけて雲が広がってきて、絶景を眺めるにはちょっとふさわしくない天気となりつつあった。

 

 

しろろ展望台からの景色! 動画

 

 

南九州市頴娃町郡 大野岳公園 しろろ山頂展望台の方角案内

山頂に造られている2つの展望台でも北側にあるので、この大野岳から南側にある開聞岳があまりよく見えないかと思っていたけど、”とある理由”で開聞岳を眺めるにはコッチの展望台の方が良かったのである。

開聞茸
開聞茸

電波塔や電線が邪魔して、景観を邪魔しているんだよ・・・

 

南九州市頴娃町郡 大野岳公園 しろろ山頂展望台 から見える開聞岳

奥に見える開聞岳の山頂付近には、帽子を被っているかのような水蒸気が集まって景色が見られる。富士山などでも見られる、標高が高い山ならではの光景である。

 

南九州市頴娃町郡 大野岳公園 しろろ山頂展望台 から見える池田湖

こちらは池田湖方面であるが、さっき温泉に浸かった鰻池は意外と見えなかった。こうやって見ると、鰻池の存在感よりも、圧倒的に池田湖の存在感が勝っているのが分かる。

 

南九州市頴娃町郡 大野岳公園 しろろ山頂展望台 から見える茶畑

それとこのように周辺に広がる、茶畑が一面に見られる。今まではお茶の生産地というと”静岡県”の代名詞でもあったが、このような一面が茶畑となっている光景を眺めると、この鹿児島県がお茶生産地で国内一になったのが理解できる光景でもあった。

 

南九州市頴娃町郡 大野岳公園 しろろ山頂展望台 から見える太陽光パネル

そして北西側には、茶畑に混ざるように太陽光発電のパネル群も見られる。最近は農家の高齢化などによって農地が放棄され、その広大な跡地にこのような太陽光パネルが設置される光景が国内に増えてきているけど、こういった自然を壊して太陽光パネルを設置する太陽光が、”地球環境に優しいエネルギー”とは全く思えないのであるが。。

 

 

南九州市頴娃町郡 大野岳公園 「きらり展望台」

石油・天然ガス・石炭などの化石燃料を使わない太陽光発電だが、その代わりに自然環境を破壊して太陽光パネルが設置されていく。なので将来的により環境を破壊していく太陽光発電であるが、2022年に勃発したロシアとウクライナ戦争で、化石燃料が高騰した影響で、更に太陽光発電が世界的に多く導入されていくのであるが。。

開聞茸
開聞茸

地球環境を破壊したツケは、近い未来に返ってくるよ!

 

 

「きらり展望台」にて

南九州市頴娃町郡 大野岳公園 「きらり展望台」 景色

そして大野岳のもう1つの、南側に造られている「きらり展望台」も訪れてみた。こちら側は大きな展望所の建物が造られておらず、このように崖から眼下を眺めるような光景が待ち受けていた。

※崖ではありません。

 

 

「きらり展望台」からの眺め! 動画

 

 

南九州市頴娃町郡 大野岳公園 「きらり展望台」から見える光景

こちらは大野岳から西側の景色で、薩摩半島の西側の枕崎方面となっている。開聞岳より西側の枕崎方面にはまだ訪れた事がないので是非訪れてみたかった地域であったが、今回は訪れる時間がなかったのでまたの機会に楽しみにとっておく事にした。

 

南九州市頴娃町郡 大野岳公園 「きらり展望台」から見える光景2

そして南側の展望所だったので素晴らしい開聞岳の景観が見られる事を楽しみにしてきただけに、このように電波塔のような障害物が立てられて、開聞岳の景観が邪魔されている光景が待ち受けていたのには正直ガッカリしてしまった・・・。日本人は自然の素晴らしい環境が創り出した景観よりも、自分達の利便性を優先する種族なので、こういう事も平気なんだろうが。。

 

南九州市頴娃町郡 大野岳公園 「きらり展望台」で記念撮影

その為に開聞岳をバックにした記念撮影は出来なかったものの、代わりに枕崎方面をバックにした記念撮影を行う。ただ、だいぶ雲が出てきたので、そろそろ雨が降りそうな天気にもなってきていた。

 

南九州市頴娃町郡 大野岳公園 「きらり展望台」で記念撮影2

ひと気が全くなかった「大野岳公園」だったので展望を期待していなかったが、このように大野岳頂上からは素晴らしい景色が見られる光景が待ち受けていたので、大満足だった2人組。

オカン
オカン

ブフフ・・・階段は疲れたけど・・・

 

南九州市頴娃町郡 大野岳公園 「きらり展望台」から降りていく光景

さてオカンは既に知覧茶畑を見飽きていた御様子だったので、早々に大野岳を降りて、今度は知覧茶を販売しているお店に向かう事にした。ただ、このように頂上まで登った帰り道の階段を下っている途中にも、奥に池田湖が見えて楽しめる帰り道でもあった。

 

南九州市頴娃町郡 大野岳公園から見える茶畑

そして駐車場まで戻ってくると、その脇に造られていた展望台の柵に、「茶」にまつわる詩が綴られているのが見えた。

『七転び茶起き』『茶縁も良縁』などと聞いた事のある諺の“茶Ver”となっていた。

 

今では国内で一番のお茶の生産地ともなった鹿児島県だが、お茶を栽培する農家の高齢化もあって、これから徐々に生産量が減っていくと考えられている。これは鹿児島県だけに関わらず、少子高齢化社会を迎える日本全体の宿命であり、これから沈みゆく日本列島の課題でもある。

 

南九州市頴娃町郡 大野岳公園付近の茶畑

このような茶畑は年に4回収穫されるというが、その収穫方法も最近では機械によって行われているのが主流となっていて、昔ながらの手摘みは少なくなっているようだ。このように人手が減って昔ながらの方法ではなく、どんどん機械化されていくのは地方に限らずに、世界的な流れになっているのである。

 

こんな旅はまた次回に続きます!

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