夜のモスクワ市内をひとり散策して、乱暴に走る地下鉄に振り回される【ロシア旅行記⑫】

ロシア旅行記:2日目
阪急交通社ツアー「お1人様参加限定:ロシア7日間」
-2020年3月12~18日

モスクワの夜

ライトアップされた、夜のモスクワ市内にある建物

夜のモスクワ市内の散策もすっかり楽しんで、そろそろいい時間となってきたのでホテルに戻る事にする。

 

 

夜のモスクワ市内にて

ライトアップされた、夜のモスクワ市内

こちらには5本程の道路が交差する、車が沢山行き来する場所で大きな十字架を構えた像とその奥にはクレムリンが見える。

 

ライトアップされた、夜のモスクワ市内にあったドローン禁止の看板

ここにドローン飛行禁止の看板があった。近年はどんどん安価なドローンが販売されて、誰でもドローンを飛ばせる時代になった。確かにドローンは飛んでいる鳥から見たような景色を見れるので惹かれるけど、飛んでいる最中に故障して落ちたりすると周辺に被害を与えるので、市街地では飛行禁止になっている所が多い。

 

ライトアップされた、夜のモスクワ市内にあるウラジーミル1世像

大きな十字架を持っているこちらの像は、ロシアをキリスト教の国にしたキエフ大公時代のウラジーミル1世(Владимир Святославич)である。彼の治世時代にビザンチン帝国で国教となっていたギリシャ正教を、このロシアの地に持ち込み国教としたので、彼は”聖公”とも呼ばれている。

 

夜のモスクワで「ロシア国立図書館」を眺める

こちらの建物は「ロシア国立図書館」(Российская государственная библиотека)で、ヨーロッパでは最大の図書館で世界でも最大級である。1862年に設立されて、ロシア革命の後は「レーニン国立図書館」と呼ばれていたが、ソビエト連邦崩壊後の1992年に今の名前へと変わった。

マトちゃん
マトちゃん

ただ昔の名残で未だにこの図書館を「レーニン国立図書館」と呼ぶ人も多いのよね!

 

夜のモスクワで「ロシア国立図書館」前に陣取る像を眺める

そんな国立図書館前には静かに腰掛ける、髭もじゃのオジサンの像がある。こちらはロシア文学でも最も有名なフョードル・ドストエフスキー(Фёдор Достоевский)である。

『罪と罰』という彼の代表作は読んだ事はなくても、その名前だけは聞いた事があるハズ!

 

夜のモスクワ市内から見える、ライトアップされたクレムリン

中央奥に見えるのはトロイツカヤ塔(Троицкая Башня)で、クレムリンの城壁を構成する20ある塔の1つ。そしてそんな塔の中で、最も高い80mの高さの塔である。

 

 

夜のモスクワ市内から見える、街の景色

こちらの建物は「マネージ」(Манеж)という名前が付けられている展示場。今はスペイン出身の芸術家であるサルバドール・ダリ(Salvador Dalí)関係の展示が行われているようだ。

 

夜のモスクワ市内から見える、街の景色-2

結局今日は約1時間半ほど、夜のモスクワ市内を散策した。想像よりも寒くはなくて、初めは被っていたニット帽子も歩いている内に暑くなってきたので、ほぼ脱いだ状態であった。

 

夜のモスクワ市内から見える、街の景色-3

23時を過ぎていたけど、さすがのモスクワ中心地も走る車の数は減りつつあった。

 

劇場広場にて

夜のモスクワ市内から見える、街の景色-4

革命広場や赤の広場の北側に拡がるこのエリアも、沢山お買い物したりする場所があるらしく、まだまだ見るべき所が沢山残っている。

 

夜のモスクワ市内で見た、ライトアップされたボリショイ劇場

そして見えてきたのはこれまたモスクワ市内を代表する建物である国立アカデミー・ボリショイ劇場(Большой театр)。ただロシア語ではボリショイ劇場というと”大きな劇場”という意味で、どの都市にもほぼ大きな劇場があるのでロシア人からするとボリショイ劇場はどこの都市にもあるものとなる。

 

昔のモスクワ市内にあったボリショイ劇場周辺の広場の様子

昔のボリショイ劇場

初代のボリショイ劇場は1780年にこの地に建てられ、その後2度の焼失により1825年に再建される。しかしまたも焼失してしまい、1856年に再建された建物が今に至る。この時に正面入り口の上にある、4頭の馬を率いた馬車に乗る太陽神アポロンの像が設置された。

 

夜のモスクワ市内で見た、ライトアップされたボリショイ劇場-2

2005年に老朽化の為の修復作業で一時休館となり、2011年までの間に約300億円掛けて修復されて今に至るボリショイ劇場。オペラとバレエが開催される劇場の座席数は、2000席を超えるそうだ。

 

 

ボリショイ劇場を眺める 動画

 

 

夜のモスクワ市内でボリショイ劇場前の広場にあったプレート

劇場前の広場には「DAIMLER BENZ(ダイムラー・ベンツ)」のプレートが飾られていた。

 

地下鉄に乗ってホテルに向かう

夜のボリショイ劇場から近くの地下鉄駅に向かう

さて夜のモスクワの写真を撮り終えて、いざ地下鉄の駅へと向かいます。この広場周辺は地下鉄路線3本が乗り継げる場所なので、便利な所。

 

夜のボリショイ劇場から近くの地下鉄駅に向かう-2

建物に入って下に向かって階段を降りて行ったら改札があったけど、その周辺には券売機が無かった。近くの係員に聞いたら「上で売っている」との事だったので、地上階へと戻り乗車券を購入する。

 

 

夜のボリショイ劇場から近くの地下鉄駅の券売機

一応有人の窓口があったけど、券売機の方が簡単に購入できるのでこちらを使ってみる。ちなみにロシアや海外では自動販売機はあまり信用されておらず、自動販売機で購入した乗車券の磁気が悪くて残高無しで発行されたりする場合も多いので、現地の人々は並んでもなるべく有人窓口で購入するんだとか。

 

夜のボリショイ劇場から近くの地下鉄駅の券売機-2

まあ回数券などの単価が高い乗車券を購入する場合だと有人窓口の方がいいんだろうけど、ボクがこれから購入するのは1回乗車券なんで。券売機の表示はロシア語と英語の2種類で切り替えが可能だが、1回券を買うのにわざわざ英語に切り替えるのも面倒なのでそのままの画面でタッチする。

 

夜のボリショイ劇場から近くの地下鉄駅の券売機-3

モスクワの地下鉄(メトロ)の1回乗車料は、距離関係なしに57ルーブル(約90円)。

 

夜のボリショイ劇場から近くの地下鉄駅の券売機-4

そしてコインを入れてボタンを押すと、処理中の画面になる。数字があれば何となく意味が分かりそうな感じがするけど、ロシア語のキリル文字だけだと何が表示されているかサッパリである。。

 

夜のボリショイ劇場から近くの地下鉄駅で購入した搭乗券

モスクワ地下鉄の自販機では、毎回丁寧に乗車券のレシートまで出てくる。ヨーロッパの乗車券自販機ではよくレシートが出てくる場合が多いけど、たいがいレシートは要らない人がそのまま置いていく事が多いので、取り出し口にレシートが貯まっている事がある。

 


モスクワ地下鉄メトロの乗車券 水に浸けてふやかしてみた

そして使い終わった乗車券を家に帰った後で、水に浸してみる。この乗車券は紙で造られているので、水に浸けてふやかすとフヤフヤになる。

 

モスクワ市内の地下鉄メトロの乗車券 水に浸けてふやかして透かすとICチップが見える

こんな紙製乗車券の中には、薄~~いICチップが埋め込まれていて、それが残高などを記録しているのである。

 

モスクワ市内の地下鉄メトロの乗車券 水に内蔵されていたICチップ

そして紙を慎重に剥がすと、このような薄い基盤が入ったICチップが出てきた。薄い紙の裏側には粘着シール層が張られていて、それでICチップをサンドイッチしていた。

紙製だから安価に製造できるのだろうが、逆に精度が少し落ちてしまうのだろうと予測してみる。

 


ボリショイ劇場近くの地下鉄駅構内

それはさておき、再び夜のモスクワ地下鉄構内へとやってきました。警戒していたニセ警官とは残念ながら、出会う事が出来ませんでした。21世紀となり安定してきたロシア連邦になって、ニセ警官などは徐々に数を減らしているのかもしれませんね。

 

ボリショイ劇場近くの地下鉄駅構内のエスカレーター

そして相変わらず、長~~~いエスカレーターを下って行きます。

モスクワの人が逆に日本に来たら、「エラク浅い場所に造っている地下鉄ダナ~~!」と思うんだろうな・・・

 

ボリショイ劇場近くの地下鉄駅構内の看板

ホテルに帰るにはグリーンの2番路線に乗る必要がある。モスクワの地下鉄構内は主にロシア語と英語の2種言語での表示になっていたけど、ロシア語と英語の発音が違ったので、車内アナウンスで次の駅の確認がしにくかった。

 

ボリショイ劇場近くの地下鉄駅構内-3

ここはモスクワ市内へとやって来た時に、まず到着したチェアトラーリナヤ駅。縦溝の入った柱は、先程見学した救世主キリスト(ハリストス)大聖堂の初代建物に使われていた柱が流用されているという。

 

ボリショイ劇場近くの地下鉄駅構内で電車を待つ人達

モスクワの地下鉄構内は他の国に比べると全然広告が無くて、”古き良きロシア”のイメージを感じれる空間になっている。

 

 

ボリショイ劇場近くの地下鉄駅構内で電車を待つ人達-2

広告だらけの日本のような駅は、民主主義のデメリットであるかのように金至上思想に囚われた結果なのであろう。

そう思うと意外とリラックスできるモスクワの地下鉄!

 

 

荒々しくホームに入ってくる地下鉄車両 動画

 

 

夜の地下鉄から降りる人達

23時半頃だったけど、地下鉄車両には多くの人々が乗っていた。混雑する道路を回避して、この地下鉄を利用する市民が多いのだろう。

 

夜のモスクワ市内を走る地下鉄のとある駅構内

ホテルの最寄り駅までは約30分は掛かるのだが、車内アナウンスがイマイチ聞きづらく、車両も古くて車内に現在の位置とかの電光掲示板が無いので、今の駅を確認する為に一度途中の駅で降りる事にした。

 

夜のモスクワ市内を走る地下鉄のとある駅構内-2

この駅は派手さはなかったけど、いかにもソビエト連邦時代に造られたという感じがする年代物の内装をしていた。

 

夜のモスクワ市内を走る地下鉄のとある駅構内-3

こうやって広告の無い地下鉄構内なんて、ひょっとしたらモスクワだけなのかもしれない。

そう思うと貴重なモスクワ地下鉄の乗車体験である。

 

夜のモスクワ市内を走る地下鉄のとある駅構内にあったソビエト連邦のマーク

傍らにはソビエト連邦時代のマークが入っている。このマークは三日月の形をした鎌とハンマーで構成されていて、当時は支配される側だった農民と労働者階級の団結を表しているという。

 

夜のモスクワ市内を走る地下鉄のとある駅構内-2

崇高な目標を掲げた「ソビエト社会主義共和国連邦」も、所詮は人が支配する国。時の支配者が理想世界よりも自分の利益を最優先にして行動した為に、最終的にはガタガタになり崩壊するのである。

 

夜のモスクワ市内を走る地下鉄に乗り込む人達

モスクワの地下鉄が2分に1本やって来るので、時間があれば1駅毎に降りて色んな駅構内を見学するのも楽しいだろうな。

マトちゃん
マトちゃん

モスクワ地下鉄の駅を巡るツアーなんかもあったりするのよ!

 

夜のモスクワ市内を走る地下鉄車両内の路線図

日本で電車に乗ると最近は最新型車両が多く、当然の如く車両内には電光掲示板があり今どの位置にいるかが分かるようになっている。

そういう最新の機器に慣れ過ぎていると、逆に海外に行った時に苦労するのである。。

 

夜のモスクワ市内を走る地下鉄車両内の様子

この時3月中旬はロシア国内ではまだコロナウイルス感染者は、累計100人にも達していなかった時期。なので地下鉄車両内でマスクを装着している人の姿は殆ど見かけなかった。

 

夜のモスクワ市内を走る地下鉄構内にあったレリーフ

そしてホテルの最寄り駅へと無事に到着する。モスクワの地下鉄にはソ連時代の面影が、多く残る大事な場所だと思う。今は憎まれるソ連時代の面影は、このまま後年に残してもらいたいと個人的に思う。

 

ホテルから最寄り地下鉄駅に到着

昨日は地上へ出る出口を間違えて辺鄙な所に出てしまったけど、今日は同じ轍は踏まない。

 

最も危険な事は、敗北よりもむしろ自分自身の敗北を認めるのを恐れる事であり、その敗北から何も学ばない事である!
 by  ウラジミール・レーニン

マトちゃん
マトちゃん

今のロシア国民はスターリンを尊敬してないけど、レーニンを尊敬している人は多いのよ!

 

 

ホテルから最寄り地下鉄駅に到着-2

見事ホテル最寄りの出入り口に辿り着きました。

人間は学習する生き物なので、前向きにドンドン頑張りましょう!

 

宿泊しているミラノホテルの夜に見た外観

そして人通りの少なくなった通りをホテルに向かって歩いて行く。こちらの大きな建物が宿泊しているミランホテルである。

 

宿泊しているミラノホテルの夜に見た外観-2

一応4つ星で世界中の航空会社のCAさん達も愛用する、ミランホテルである。

 

スーパーマーケットで購入したチョコレートのお土産

こちらのチョコレートがロシアでも一番人気でパッケージも可愛い、「アリョンカ(алёнка)」というメーカーの物である。こちらはオカンの要望に応えて、箱買いしたもので100g板で1つ49.90ルーブル(約80円)で売っていた。

こうして楽しかった夜のモスクワの街散策は、終了するのであった!

 

こんな旅はまた次回に続きます!

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2020年3月中旬に訪れたロシア。この3月中旬はコロナウイルス騒動の影響で旅客が減っていたので、ガラガラに空いた空港と飛行機でロシアの首都モスクワへと向かって旅立つのであった。。
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