大塚国際美術館旅行記 2022年6月-10
旅行期間:2022年6月上旬(当日旅)
まだまだ絵画!
by ギュスターヴ・モロー((Gustave Moreau)
オルセー美術館(フランス)
こちらはギリシャ神話に出てくる吟遊詩人だった「オルフェウス」が惨殺された後に、トラキア地方の娘がその首を拾って抱えているシーンが描かれている。
ただ、この作品を観ていた女子高生達からすれば、「これ、グロい・・・・」とか「キモイ・・・」とかの感想を抱いたようだが。。
それが自然な反応かもナルト・・・
住所:徳島県鳴門市鳴門町土佐泊浦字福池65-1
営業時間:9時30分~17時頃(※月曜定休日)
※ただし祝日の場合は営業し、代わりに翌日火曜日が休館
電話番号:088-687-3737
入館料:大人3,300円/大学生2,200円/小中高学生550円
(※前売券大人3,160円/大学生2,140円/小中高学生530円)
●美術館専用駐車場:無料 450台分あり
B1F近代絵画ゾーンの鑑賞!
by ヒュー・ゴールドウィン・リヴィエール(Hugh Goldwin Riviere)
ギルドホール・アート・ギャラリー(イギリス)
こちらはアダムとイヴを描いた作品で、昔までの裸体で描かれていた内容ではなく、近代風な洋服を身に纏った姿で描かれている。なので、これだけを見たら、「アダムとイヴ」の2人には思いにくい作品となっている。
by ルーク・フィルズ(Luke Fildes)
ロンドン大学ロイヤル・ハロウェイ・アンド・ベッドフォード・ニュー・カレッジ(イギリス)
こちらは19世紀に活躍したイギリス人画家「ルーク・フィルズ(Luke Fildes)」の作品で、主に貧しい庶民を描いた内容が多かったらしく、それが人気を博したという。
by デヴィッド・ロバーツ(David Roberts)
バーミンガム市立美術館(イギリス)
そしてこちらは個人的にお気に入りの、イギリス人画家「デヴィッド・ロバーツ(David Roberts)」の作品である。
デヴィッド・ロバーツは風景画を得意としていて、当時はまだ西洋諸国からすれば未知の世界に近かったエジプトなどの景色を多く描いている。写真が無かった時代に、昔のスフィンクスやピラミッドなどの姿はこのデヴィッド・ロバーツの絵画が参照される事も多いようだ。
そしてエジプト以外にも、ヨルダンやイスラエルを訪問して多くの絵画を残している。ヨルダンの世界遺産「ペトラ遺跡」では、途中の露店で「デヴィッド・ロバーツ」の作品のコピーが販売されていたのを思い出す。
by グスタフ・クリムト(Gustav Klimt)
オーストリア美術館(オーストリア)
こちらは「グスタフ・クリムト」の代表作ともなっている『接吻』で、日本からの独自文化がヨーロッパに渡って、それで刺激されて生まれた『ジャポニズム』の影響を強く受けているという。
それまであまりヨーロッパには金箔を貼り付ける絵画は存在しなかったが、日本では古来より屏風などで金箔を貼り付ける手法が用いられている作品が多い。
by グスタフ・クリムト(Gustav Klimt)
ノイエ・ギャラリー(アメリカ)
こちらもクリムトの作品で、2006年に当時史上最高の金額で売却されたという。絵画の値打ちはその売却金額が示す訳でもないのだが、2010年代には更に絵画の取引で多額の金額が付けられていっている。
それだけお金が余っているという事かもしれないナルト!
by ジャック=ルイ・ダヴィッド(Jacques-Louis David)
ルーヴル美術館(フランス)
そしてこちらは特別室に飾られていた、大きな絵画「ナポレオン1世の戴冠式」を描いた作品。
1807年に描かれたとされるこちらの作品は、幅約10m、高さ約6mと、かなりの大きさとなっている。
この中央に立って冠を授けようとしているのが皇帝ナポレオンで、最初は自らに冠を被せる構図となっていたのが、後に修正されて、皇妃に冠を授けようとするシーンに変更されたという。
なお、皇妃ジョゼフィーヌはこの作品が描かれた当時に40歳を過ぎていたが、ナポレオンからの命令により、20歳代の若さで描くように指示されたという。
人って、自分を”良く魅せたい”という願望があるナルト!
by レオン・ベリー(Léon Belly)
オルセー美術館(フランス)
キリスト教と違ってイスラム教は”偶像崇拝が禁止”されている事もあって、イスラム教に関する絵画作品はあまり見る事が出来ない。その為にイスラム教徒の世界ではあまり絵画が発展してこなかったが、代わりにモスクなどの寺院内の装飾などに凝ったデザインや手法が生み出されていった。
そしてB1Fには、こちらのあまり広くない通路があって、このように電飾が巻き付けられた木っぽい物が置かれていた。
このような通路を使って進んだりすると、自分がどの位置にいるかが把握できない事もあったりで、迷子になってしまいそうになる大塚国際美術館であった。。
by フランシスコ・デ・ゴヤ(Francisco de Goya)
ヒスパニック・ソサエティ・オヴ・アメリカ(アメリカ)
そしてここから、スペイン画家界の巨匠である「フランシスコ・デ・ゴヤ」の作品が並ぶ。
ゴヤはスペイン王国の宮廷画家として活躍し、国王家に関わる肖像画などの作品を多数残している。
by フランシスコ・デ・ゴヤ(Francisco de Goya)
スエーカ公爵家(スペイン)
こちらはスペイン王族で最年少で枢機卿ともなり、第13代チンチョン伯だったルイス・アントニオの娘「マリア・テレサ」。両親がゴヤと懇意にしていた事もあり、この娘の肖像画が多く残されているという。
by フランシスコ・デ・ゴヤ(Francisco de Goya)
プラド美術館(スペイン)
40歳過ぎにスペイン王国の宮廷画家となったゴヤだが、後にナポレオンが率いるフランス軍がスペインに侵略しに来て占領されてしまう。しかし、後に占領されたスペイン人達は独立の機運が高まり、独立運動を行うようになった。
だが、独立運動を弾圧しようとするフランス軍兵士達により、活動に参加していた人々が処刑されてしまう。その処刑シーンを描いた作品だが、処刑する側も目を背けながら銃を構えているのが印象的である。
by フランシスコ・デ・ゴヤ(Francisco de Goya)
プラド美術館(スペイン)
こちらは1788年にスペイン王国の新しい国王となった、「カルロス4世」の家族を描いた作品である。
by フランシスコ・デ・ゴヤ(Francisco de Goya)
プラド美術館(スペイン)
この有名な『裸のマハ』は、西洋美術史の中で初めて実在する女性の”陰毛部分”を描いた作品とされている。
そんな禁じ手の絵画を制作した為にゴヤは裁判所まで出頭させられて質問を受けたが、誰からの依頼かという事は一切明かさなかったという。しかし、後に当時の首相だった「ゴドイ」の家から、この絵画が『着衣のマハ』と共に見つかった為に、今ではゴドイの依頼作品だと考えられているそうだ。
ゴヤの「黒い絵」ゾーン
ゴヤは晩年にマドリード郊外に別荘を購入し、その壁に飾る絵画を14枚制作した。
ただ、ゴヤは46歳頃に病気の為に難聴になって聴力を失ってしまい、ここの作品はそれ以降に描かれた作品となっている。
by フランシスコ・デ・ゴヤ(Francisco de Goya)
プラド美術館(スペイン)
そんな別荘に描かれた作品シリーズは、『黒い絵』という名前が後年に付けられている。
こちらはその『黒い絵』シリーズの中でも、代表作として有名な『我が子を食らうサトゥルヌス』である。
ローマ神話に登場する農耕神「サトゥルヌス」は、産まれてきた自分の子供の1人が、自分を破滅の道に導くという予言を聞かされた為に、自分の子供を食べ殺すシーンを描いている。
by フランシスコ・デ・ゴヤ(Francisco de Goya)
プラド美術館(スペイン)
またこの『黒い絵』シリーズ作品の多くで、下地に風景画が描かれた跡が残っているらしく、それらを塗り潰してダークな世界観が描かれたようだ。
晩年に病んでいたような雰囲気やな・・・
by フランシスコ・デ・ゴヤ(Francisco de Goya)
プラド美術館(スペイン)
目の前で多くの人々が殺される戦争や虐殺を目の当たりにすれば、否応が故にも心が病んでしまうのかもしれない。
あんなに美しい宮廷画家の作品だったのに、晩年は黒ずくめの作品に囲まれていたゴヤ。
by フランシスコ・デ・ゴヤ(Francisco de Goya)
プラド美術館(スペイン)
しかし、そんな辛い経験をした事も、後になって見ればその人間にとっては”良いスパイス”となって、独自の味になるのかもしれない。嘆き悲しむだけだと何も起こらないけど、画家としてその時の心境をキャンパスに描くと、それもまた芸術作品になるのである。
by ジョヴァンニ・セガンティーニ(Giovanni Segantini)
ザンクト・ガレン美術館(スイス)
こちらはアルプスの風景画などを得意にしていた、19世紀のイタリア人画家「ジョヴァンニ・セガンティーニ」の作品。
湖面に顔を近づけている羊さんが、とても可愛いな!
by フェルディナント・ホドラー(Ferdinand Hodler)
ベルン美術館(スイス)
こちらは、上半身裸の男達がその辺で寝ているシーンを描いた作品だが、個人的には左側の男の驚いた顔に、とても興味を惹かれたのである。何かが黒いシーツの中に侵入してきた印象を受けるが、これほど驚くにはそれなりの物が侵入してきたのだろうと予測する。
このような驚いた顔は、滅多に表現できる物ではない。まさに命を取られんがばかりの顔にも見えて、もう少しで目玉が飛び出そうな雰囲気でもある。
ボクが驚くと、ナルトが飛び出るよ(笑)
by フェルディナント・ホドラー(Ferdinand Hodler)
ベルン美術館(スイス)
そんな作品は、19世紀に活躍したスイス人画家「フェルディナント・ホドラー」によって描かれている。
ホドラーはクリムトと共に”世紀末芸術”を代表する画家として有名らしく、さっきの驚いた顔もその「世紀末芸術」の1つだったようだ。。
こんな旅はまた次回に続きます!
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