大塚国際美術館旅行記 2022年6月-7
旅行期間:2022年6月上旬(当日旅)
鑑賞も休憩が必要!
さて大塚国際美術館鑑賞も、B1Fの近代絵画ゾーンにやって来た。この辺りで既に展示されている作品も、約1000点の半分を残す程となってきた。
住所:徳島県鳴門市鳴門町土佐泊浦字福池65-1
営業時間:9時30分~17時頃(※月曜定休日)
※ただし祝日の場合は営業し、代わりに翌日火曜日が休館
電話番号:088-687-3737
入館料:大人3,300円/大学生2,200円/小中高学生550円
(※前売券大人3,160円/大学生2,140円/小中高学生530円)
●美術館専用駐車場:無料 450台分あり
B1F「近代絵画」ゾーンの鑑賞!
by エドゥアール・マネ(Édouard Manet)
オルセー美術館(フランス)
今回の大塚国際美術館滞在時間は、午前10時頃~16時30分頃までの約6時間半となっていた。
ただ、当初に想定していた以上に”全部の写真を撮らない”という作戦が効いたようで、全部見て回るには少し余裕が出てきた頃合いに思えた。

人生には諦める事も肝心ナルト~!
by ピエール=オーギュスト・ルノワール(Pierre-Auguste Renoir)
クラーク美術研究所(アメリカ)
そして”フランス印象派”の画家としても世界的に有名な「ルノワール」の作品が見えてくる。
中世の高名な画家も早く死んだりしていたが、近代に近づくと医療の発達もあって、長生きする画家が増えてくる。このルノアールは70歳代後半まで生きていたので、彼も数千点とも言われる作品を制作している。

絵画の絶対数が増えるには、それを買ってくれる人が増えないといけないナルト!
by ピエール=オーギュスト・ルノワール(Pierre-Auguste Renoir)
ボストン美術館(アメリカ)
”芸術の都”というと世界の中では「フランスのパリ」がまずトップに挙げられるが、そのフランス人の気質と、新しいものに対しての寛容性などの街の雰囲気が芸術とマッチしたのかもしれない。
by クロード・モネ(Claude Monet)
ネルソン=アトキンズ美術館(アメリカ)
こちらはルノアールと共に19世紀を代表する、フランスの印象派の画家「クロード・モネ(Claude Monet)」の作品である。
芸術作品というと1人で創り上げていくイメージがあるけど、実際には多くのレベルの高い人達との交流を経て、その芸術性が磨かれていった。その為に多くの芸術家が集まったパリでは、芸術文化が大きく花開くのである。

昔の芸術家は、みんなパリに行っていたな!
by クロード・モネ(Claude Monet)
オルセー美術館(フランス)
こちらは白い日傘を持って、背景に青空の広がる丘から眺めている女性の作品。
個人的にこの絵を観ると、2013年にスタジオジブリ作品として上映された『風立ちぬ』の映画のワンシーンを思い出してしまう。この映画は日本を代表する「宮崎駿」の監督作品となっていて、主役の堀越二郎の吹き替えには、あのヱヴァンゲリヲン・シリーズの総監督としてもお馴染みの「庵野秀明」が務めていた作品でもある。
『風立ちぬ』(2013)予告編

空に~憧れて~~♪
by クロード・モネ(Claude Monet)
モルマッタン美術館(フランス)
そして絵画を描く人口が増えた事によって、また世界的な交流が行えるようになってきた近代には、色んな考え方が織り交ざって多様化されていく。その為に新しい絵画のスタイルがどんどん確立されていき、中世時代みたいにキリスト教の聖書にあるエピソードの絵画が相対的に少なくなっていく。
by エドガー・ドガ(Edgar Degas)
オルセー美術館(フランス)
この芸術の進化にとって大事な物は、まずは「お金」である。いくら素晴らしい腕を持っている芸術家が誕生しても、絵描きに没頭できる環境でなければ、腕を磨く事ができない。
by エドガー・ドガ(Edgar Degas)
オルセー美術館(フランス)
そんな「お金」と共に大事なのが、芸術家同士の交流であり、”芸術家の多様性”である。
芸術家のイメージというと”孤高”な雰囲気があるけど、多くの画家が他の芸術家から大きな影響を受けている。色んな技術も本などの書物でその技術を後世の人間に伝えていったが、このような絵画も多くの画家達の作品と共に、多くの輪を広げていった。
by カミーユ・ピサロ(Camille Pissarro)
エルミタージュ美術館(ロシア)
近代といっても19世紀頃の街並みが描かれている作品を観ると、このようにまだ街中に馬車が溢れている様子が伺える。
こういった時代に生きていない現代人にはちょっと理解しにくいけど、この馬車を引っ張っていた馬の馬糞が街中に転がっていて、常に悪臭に悩まされていた。しかも、都会になればなる程に人が増えて、それに比例するように馬車が増えたので、人が多い所ほどに多くの馬糞の上を生きていた事になるようだ。
by ジョルジュ・スーラ(Georges Seurat)
シカゴ美術研究所(アメリカ)
そして今何気なく着ている洋服の起源にも、色んなその洋服の形になった所以などが隠されている。
右側の黒い服を着て、黒い傘を持ったご婦人のスカートのお尻部分が跳ね上がっているのが見えているけど、このようなスカートは庭でしゃがんで用を足す際に、その部分が見られないように隠す役割があったという。

ベルサイユ宮殿の庭が、直のトイレだったなんて・・・
by ジョルジュ・スーラ(Georges Seurat)
ナショナル・ギャラリー(イギリス)
このように服装などもその時代の流行りに応じて、大きく移り変わっていく。それは人間の次から次へと湧いてくる向上心と共に、目新しさや流行りなどに刺激され、絵画のスタイルなどと共に文化が大きく変動していくのである。
鳴門海峡の橋へ向かう!
そして鑑賞時間に余裕が出来た事もあって、美術館から歩いて行ける「大鳴門橋」へ向かう事にした。
普段は滅多に絵画を鑑賞する機会がないだけに、2時間も3時間も鑑賞し続けてくると、疲れると共に見る気力も無くなってくる。その為に気分を入れ替えてリフレッシュさせるべく、散歩をするのであった。
大塚国際美術館の正面出入口から、大鳴門橋にある遊歩道入口までは、徒歩で約15~20分ほどの距離。
大塚国際美術館は”当日のみ再入館可能”となっている。
なお、HPなどには「必ず退出時にお申し出ください」と記載されているので、外出する際には係員さんに声を掛けて出るように!
大塚国際美術館から鳴門海峡大橋までは、蛇行した車道沿いの歩道を進む他に、途中に歩行者専用の道がある、
歩行者専用の道は階段を登って進む必要があるが、この道の方が海沿いの景色を見ながら進めるので、徒歩で向かう人にお勧めの道である。
そんな整備された歩行者用の階段を登っていると、「大きな木の棒が落ちてるな~~!」と思って見ていた物が、近くに寄って見てみると、なんとヘビの死骸だった。ヘビの死骸なんて始めて見るので、ひょっとしたら死骸ではなく脱皮した皮かと思ったけど、万が一近づいた際に飛び掛かってくる可能性も想定して、無視して先に進んだのである。

『君子、危うきに近寄らず』は名言だな!
「お茶園 展望台」にて
そんな蛇の死骸らしき物を無視して進んで行くと、「お茶園 展望台」という展望台の建物が見えてくる。
この目の前にある鳴門海峡は、その渦巻く海流が名物でもある場所なので、普段なら橋を見る事が多い展望台だけど、今日は下の海面も眺める必要がある。
住所: 徳島県鳴門市鳴門町土佐泊浦
この鳴門海峡は日本の海の中でも”難所”として昔から有名な場所で、これまで多くの船が苦しめられた場所である。しかし、今では1985年に架設された約1600mの長さの「大鳴門橋」が、その激しい渦の中にそびえ立っている景色が見られるようになっている。
この場所からは先程まで滞在していた大塚国際美術館の建物も、このように見えている。一見には緑の中に埋もれているかのように見える美術館だけど、周囲の環境に溶け込むかのように山を削って造られている。
展望台からの眺め! 動画
そして大きく波打っている鳴門海峡と、そこに架かる大鳴門橋の下を通ろうとする船が目に飛び込んでくる。この鳴門海峡では、渦巻きを観覧する船だけではなく、今でも多くの貨物船が通過している。
ただ海流というのは潮の満ち引きで引き起こされる自然現象で、時間帯によっては渦が穏やかになる時間帯もある。その為にこの鳴門海峡を通過する貨物船などは、その穏やかな時間帯を狙って通行する事が多いようだ。
そして展望台というと、やっぱりここにもこちらの「双眼鏡クン」が居たのである。
この双眼鏡クンは、スカイブルーとホワイトにカラーリングされていて、空と雲のコンビをイメージするようなデザインになっていた。
さっき登った展望台は、まだ改装されてから日が経っていなかったらしく、どうりで建物の外観が綺麗だった訳だ。普通はこのような潮風が直接吹き付ける場所に立っている建物が、色褪せるのが早かったりするのだが、まだペンキが塗り立てだった為に綺麗だった。
そしてその展望台から大鳴門橋まで向かう小道の脇には、3軒ほどの商店と食べ物屋さんが並んでいた。ただ、このように観光客しか来ないような場所は、2020年に発生した新型コロナウイルス騒動の影響で、売り上げが大きく落ち込んだ為に、何となく暗い雰囲気を感じたのであるが。。
ある1軒の商店の前に、紐で繋がれていたワンちゃんを見かける。商売柄、知らない人ばかりが目の前を通る事もあって、少しはこちらに興味ありそうな顔をしていたものの、吠える事もなく、近寄っても来なかったが。。
そして大鳴門橋には、橋の下に展望用の遊歩道(見学有料)があるので、そこまで足を延ばして、噂の鳴門海峡の渦を直に見に行く事にした。
この橋の手前ぐらいには、大塚国際美術館の鑑賞に疲れたような観光客が、ボクらと同じようにリフレッシュする為に橋に歩いてやって来ている姿をチラホラと見かける。
そして程なく、「大鳴門橋遊歩道:渦の道」の入口に辿り着く。ここから見える鳴門海峡の渦も、時間帯によって激しい時と穏やかな時がある。
その為に、渦の流れが急な時間帯を前もって上記公式HPで調べてから、訪れた方がいいかもしれない。
なお、この大鳴門橋は自動車専用の橋となっているが、その下部分に「四国新幹線」が造られた際に線路を設置できるスペースが併設されて造られているのである。
現段階では「四国新幹線」が開通する見込みは殆ど消えてしまっているが、2023年になってその線路スペースを「自転車道」として整備して、2028年度に開通する計画を発表している。

ただ、明石海峡大橋も自動車専用道路なので、一緒に自転車道を造らなアカンで!
こんな旅はまた次回に続きます!
よければ下記ブログ村のボタンをポチッとお願いします!
↓↓↓↓大塚国際美術館旅行記:初回↓↓
