沖縄旅行記2020年秋-㊱
旅行期間:2020年11月11日~14日(3泊4日)
(Rather than visiting the tranquil greenery of the garden, we were more interested in the cats outside.[Okinawa Travelogue 36])
期待のニャン!
1799年の琉球王国時代に中国からの使者などをもてなす為に造られた「識名園」という、中国風の琉球庭園を訪れています。ここは沖縄県で『琉球王国のグスク及び関連遺産群』として世界遺産に認定された場所の1つで、琉球時代の景色が復元された場所になっています。
識名園の中庭にて
琉球王国は元々は中国の属国でもあった場所なので、中国文化が至る場所で見られて、このような庭園内に造られている石橋も中国文化の影響を受けている。ただこの場所は中国からの使者をもてなす場所でもあったので、その影響で中国っぽい装飾が多かった庭園なのかもしれない。
そんな識名園の真ん中にある心字池の隅には、「滝口」と呼ばれる水が落ちていく場所が造られている。この場所の近くには昔八角形の建物が存在していたようで、滝のように流れ落ちる水からのマイナスイオンを楽しんでいたと考えられている。
滝口の景観 動画
この心字池の水は庭園内にある育徳泉という泉からの湧き水が何百年に渡って潤っており、その余剰な水がここから流れ落ちていっている。リラックスできる場所になっている庭園なので、ここ琉球王国でもこのような小さな滝のような物が造られていたようだ。
先月訪れた奄美大島では、ここ沖縄に比べてあまり手の付かない自然環境があったのでハブが出そうな雰囲気があったけど、ここ沖縄の那覇市はそれなりの都会になっているのでハブなどが出そうな雰囲気を感じなかった。しかし、ハブが出てこないという訳でもないので、万が一の可能性を頭の隅に入れて行動する必要はありそうだ。
今日は残念ながら快晴ではなく、どんよりと曇った天候。先月訪れた奄美大島では晴天続きで、とても綺麗な景色の印象が記憶にこびりついているけど、この沖縄滞在時にはあまり天候には恵まれなかったので、沖縄の景色はそこまで記憶に残らなかった。。
晴れているだけで、景色って全然綺麗に見えるよね!
そんな池の周囲を歩いていると、こちらの「舟揚場」という池に浮かべる舟を揚げる場所がある。この庭園内の池では、単に周囲から眺めているだけではなくて、船に乗ってのんびりと楽しんでいたようだ。
沖縄は日本の本州とは違って、だいぶ離れた南国にあり、その亜熱帯気候下で見られる植物なども珍しいものがある。なお、こちらの木はTHE BOOMの代表曲『島唄』でも有名な「デイゴ」の木である。
【島唄 THE BOOM】 動画
この木だけを見ているとあまり実感が湧かないデイゴだけど、春~初夏になると赤い花を咲かすのが印象的で、ここ沖縄県ではデイゴは県花ともなっている。デイゴの木はマレー半島やインド周辺が原産とされていて、日本では沖縄県が生息できる北限にあたるとか。
このように庭園の中を歩いていると、さっきまで池や石橋や御殿などの人工物があったと思えば、このように森に入り込んでしまったかのようにも感じる、自然環境も備えられている。このような自然の景色を見るとハブが出て来そうな雰囲気をどうしても感じてしまうが、今回の滞在時にはハブは見かける事はなかった。
1945年の沖縄戦は海上のアメリカ軍戦艦から、信じられないくらいの砲弾が沖縄本土に打ち込まれた。そんな無数の砲弾の中には未だに不発弾として地中に埋まっているものも多いらしく、度々不発弾が見つかって処理が行われてるようだ。
デイゴ以外にもアカギの木なども見られて、沖縄は熱帯性気候なので色んな種の植物が見られる貴重な場所。植物マニアからすれば、とても楽しめる場所なのだろう。しかし、あまり植物に興味が無い人間からすると、同じような木にしか見えないが。。
植物についても勉強すると、旅が楽しくなるよ!
この識名園も沖縄戦争時に破壊されてしまったというので、この目の前に広がる緑の大群も戦後に育った新世代の植物なのだろう。今の日本人もそうだけど、この植物達も戦争の経験がないものばかりになってきているのかもしれないな。
こちらには「防衛隊が掘った塹壕跡」という案内板が見える。戦争を知らない世代からすると、地下にアリの巣のような塹壕を20世紀の日本人が沢山造っていたという事実すら知らないと思うけど、地上戦が行われた沖縄では色んな所で穴掘りが行われていた。
日本軍もそうだけど、その後ベトナム戦争でアメリカ軍と戦ったベトコンも、森で穴を掘ったりしてのゲリラ戦を駆使して見事アメリカ軍を打ち破った。西洋人よりアジア人の方が、自然を使ったゲリラ戦が得意だったのかもしれない。
ここ識名園は琉球王国時代の中国風庭園でもあり、また植物園でもある。だから、このような目の前に広がる緑を一緒くたにしないで、それぞれの植物を1つずつ見て、勉強していけば自分の経験値に大きくプラスになる事だろう。
展望台である「勧耕台」にて
そして識名園の南西側に造られているのが、展望台でもある「勧耕台(かんこうだい)」という場所。ここからは目の前に障害物などが無いので、下に広がる那覇市内の景色が見渡せる。なお、さっきこの識名園に来る途中に渡った識名トンネルは、この下にある。
その近くにあった、こちらの「勧耕台」と文字の入った記念碑も復元された物で、破壊されてしまった記念碑の拓本を採って、正確に復元した物なんだとか。
こちらの説明板によると、この勧耕台からは海が見えないので、中国の使者にここ琉球が海に浮かぶ小さな島に思われないようにという思惑もあった展望台だったようだ。またこの「勧耕台」という名前は、ここから国王が景色を眺めた時に下で農地を耕す庶民達を見れる事から来ているようだ。
展望台と言っても、特に高台というよりはこの下が低くなっているので、勝手に見下ろせるような場所。この那覇市は自分で歩いて見るとよく分かるけど、結構起伏の激しい坂道の街になっているので、歩いてきた方がこの識名園が高い場所に造られている事が理解できる。
ここからは確かに海が見えないので、小さい島には思えない景色に見える。ただ昔と違って、現代はすっかり都会となってしまっているので、全然畑を耕している人の姿は見えないが。。
勧耕台からの眺め! 動画
この識名園を見学した後は、ここから首里城近くまでを結ぶ、昔の石畳の街道らしき跡を見に行くのだが、その途中で墓地群に迷い込んでしまった。沖縄のお墓は本州の小さなお墓とは違って、小さな砦みたいなゴツイお墓なので何とも言えない雰囲気である。
さて一通り庭園内を見学したけど、受付前に居た猫ちゃん以外に中まで猫がいるかと思っていたけど、1匹だけ人慣れしてない猫ちゃんを見かけたぐらい。
ボクにとっては沖縄訪問は2回目だけど、どちらかというと海の沖縄よりも、このような熱帯性植物が豊富な緑の沖縄というイメージが強く頭にこびりつく。また日本国内では見られない、古代琉球王国の文化が何ともいい雰囲気を醸し出しているのも良い感じであった。
こちらは昨日ガンガラーの谷でもよく見かけた、クワズイモの葉っぱ。隣のトトロが雨宿りに使っている葉っぱに似ているので、何とも親近感を感じてしまうが、この樹液には毒性があるので扱いには注意しないといけない。
「手のひらを太陽に~透かしてみれば~~♪」という歌があるけど、葉っぱもこのように太陽光に透かして見てみると、とても綺麗な緑色をしている。地球上の自然界では、この緑色が太陽光を吸収して栄養素に変える重要な色素でもある。
識名園前で猫ちゃんと戯れる!
そして約50分間も滞在した識名園だけど、実は外にいた猫ちゃんと戯れるのを心待ちにしていた。しかし、さっき受付前で見た猫ちゃんが消えていたけど、別に違う猫ちゃんが寄ってきてくれた。
識名園の猫ちゃん!① 動画
このように人間に警戒感を持たずに寄って来る猫ちゃんは、概ね人の世話を小さい頃から受けていると思われる。そうでない猫は警戒心の塊であるが、人慣れしている猫ちゃんは一筆書きのようにコッチに向かって真っすぐやって来る。
今までは猫に興味を持たなかったけど、一口に猫といっても目の色がちょっと青みがかっていたり、細かい所を見てみると色んな違いがある。人間と同じように遺伝子によって毛並みから目の色まで変わるようで、そういう面に着目して接すると飽きないのである。
識名園の猫ちゃん!② 動画
こんな旅はまた次回に続きます!
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