漫湖水鳥・湿地センターのマングローブ林干潟地で生きる生物を眺める【沖縄旅行記㉜】

沖縄旅行記2020年秋-㉜

 旅行期間:2020年11月11日~14日(3泊4日)
(View the creatures living in the mangrove forest mudflats at the Lake Mango Waterfowl and Wetland Center. [Okinawa Travelogue 32])

干潟で生きる生物

前回に引き続き、沖縄県の那覇市と豊見城市にまたがる川沿いにある「漫湖」を見学していきます。平日という事もあってここに来る観光客の姿は殆ど見かける事が無かったけど、代わりに元気な地元の小学生の社会見学のような団体と遭遇する。

 

 

漫湖水鳥・湿地センターの見学

そんな漫湖のほとりには、こちらの「漫湖水鳥・湿地センター」という環境省管轄の建物が造られている。漫湖は1971年に世界的に湿地を保護する条約として制定された『ラムサール条約』に登録されている場所で、その自然が管理されている。

 

【漫湖水鳥・湿地センター】

住所:沖縄県豊見城市字豊見城982
営業時間: 9時~17時頃(※定休日:毎週月曜日・他)
電話番号:098-840-5121
入館料は無料

 

 

とりあえず「漫湖水鳥・湿地センター」の建物に入るけど、そこまで興味を惹くものが見当たらなかったので、漫湖のマングローブ林に向けて架けられている橋の方へ進む事にする。

 

琉球王国時代にはこの近くの小高い丘の上に豊見城グスクという城があり、その城の北側に「チーヤ(津屋)」という名前の琉球石灰岩で出来た小島があったようだ。その当時は水があった湖に浮かぶような小島だったが、今ではこの辺りの水位が低くなった事もあって陸続きの場所となっているようだ。

 

この先の通路は「漫湖水鳥・湿地センター」が休館していたり、夜間の場合は立ち入り禁止となっている。何も気にせず今回は訪れたけど、月曜を外して訪れればその殆どは開館しているようだ。

※毎週月曜日以外に、「慰霊の日」(6/23)、「年末年始」(12/29~1/3)も休館のようです。

 

そんな漫湖に架けられている橋を進んで行くが、思った以上にこの橋に居るとマングローブ林に生えている植物の背が高くて、周囲の景色が全然見えない。しかし近くでは先程も見た小学生の団体が楽しそうに見学している声が聴こえるので、この近くに小学生の団体がいるのは間違いないのだが、ここからはその姿は見られない。

 

この見学用通路には所々にこのような案内板が置かれていて、この漫湖の干潟に住む生物などの解説がされている。この近くに蟹の形をした建造物が見られたけど、この干潟では何種類かの小さな蟹が見られるようだ。

 

このようなマングローブ林は先月訪問した奄美大島でカヌー体験をしながら見物したけど、このようにマングローブ林の中に入り込んでじっくりとその植物を見学した訳ではないので、今回はじっくりマングローブ林に生える植物の勉強が出来そうだ。

 

そして通路を曲がって進むと、正面には先程も少し立ち寄ったとよみ大橋と、その手前にはちょっとだけ見晴らしの良さそうな展望台が造られているのが見える。確かにこの通路から一段高い場所に登らないと、この周囲の景色が全然見えないので、それ用に設置されているのだろう。

 

 

湿地センターの通路を進む 動画

 

 

そしてその展望台の上に登ると、周囲の景色がよく見える。このように周囲には干潟とマングローブ林しか無いが、1960年代まではこの辺りが水に溢れていたとは思えない。しかもそれ以降にこのようなマングローブ林が出来たとも思えない景色でもある。

 

 

こちらが先程も訪れたとよみ大橋。沖縄県で最初の斜張橋であるが、斜張橋の特徴は支柱から斜めに降りるロープで橋を支えている所である。吊り橋との違いは、吊り橋だと支柱間に太いロープを張り、その太いロープから伸びるロープで橋を支える構造となっている。

オカン
オカン

なんとなく、分かるような、分からんような・・・?!

 

この展望台部分も2階相当の高さしかないけど、こうやって写真を見るともっと高台から撮影した写真のようにも見える。しかし自然環境も50年程経過すると、これだけ緑で溢れるようになってしまうのが分かる。ただこのマングローブ林も1990年代に地元のボランティア団体が、環境を守る為に植林した影響もあるようだ。

 

地元のボランティア団体からすると自然を増やそうと思い、良かれと思ってマングローブ林を植林したようだが、結果としてはマングローブ林の根っこが湿地帯を埋め尽くして水分が行き届かずに、乾燥した陸地となって逆に湿地帯を破壊してしまうという皮肉な結果となったようだ。

 

自然というものは緑を簡単に植えれば良いように思ってしまうけど、元の環境を保護しようと思えば、新しい植物や生物などは導入してはいけない。湿地帯に暮らしていた、このミナミトビハゼなども湿地帯が消えてしまうとその姿が見られなくなり、湿地帯ではなく単なるマングローブ林の漫湖となってしまった。

 

2007年から漫湖鳥獣保護区保全事業として、約5年掛けて約76,000㎡のマングローブ林が除去された。ただ闇雲に全てのマングローブ林を除去するのではなくて、水の流れを邪魔する場所に生えているマングローブ林などを優先し、この通路周辺や満潮時に野鳥が休憩する場所用としてのマングローブ林などは残されたようだ。

 

 

湿地で動く生物達① 動画

 

 

湿地で動く生物達② 動画

 

 

湿地で動く生物達③ 動画

 

 

この湿地帯をジ~~ッと眺めていると、小さなムツゴロウのようなミナミトビハゼや、同じく小さなカニたちがワサワサと動いているのが確認できる。なおこのミナミトビハゼはかつて沖縄では食用として捕らえられていた事もあるようで、地元民は「トントンミー」という名前を付けているそうだ。

 

 

湿地で動く生物達④ 動画

 

 

このように干潟にはミナミトビハゼやカニなどが、住処から出てきた穴ボコだらけとなっている。パッと見にはその小さな生き物がいるように思えなくて、彼らの体はこの泥地に同化した色合いになって見つけにくい。しかし、このようにジ~~ッと眺めていると、こんな小さな生物達が意外と沢山活動しているのを見れるので、不思議に楽しくなってくる。

 

湿地で動く生物達⑤ 動画

 

 

この漫湖と呼ばれるエリアは元々は湖のように水が張り巡らされている程の場所で、昔はここを船が行き交っていた程に水が溢れる程にあった場所。しかし人類はそんな自然も自分達の発展の為に、埋め立て工事などを行い、陸地へと変えてしまうのである。

 

しかし人類も大きく地球上の自然環境を破壊した後に、自分達の過ちに気付く。大きく地球上の自然環境を破壊してしまったが、その過ちに気付いた時に是正できれば、その影響は比較的小さく抑えられるかもしれない。

 

このような干潟に生きている生物達が死んでいっても、人類にはその生物達の悲鳴は聞こえない。そして植物達が発する悲鳴も人類には聞こえない。しかし、地球上では想像を絶する位の生命が悲鳴を上げており、これから21世紀を生きる人類は近代化に貢献した技術と引き換えに、失った自然を回復しないといけない運命に縛られる事になる。

 

 

一口にマングローブ林と言うけど、この「マングローブ」とは1つの植物の名前ではなくて、このような水性植物体の総称である。この漫湖で見られるマングローブ林では、こちらのパネルにある「メヒルギ(雌蛭木)」という、別名「琉球笄(リュウキュウコウガイ)」とも呼ばれる植物が多く見られる。

 

このメヒルギは奄美大島諸島からこの沖縄付近で生息する植物で、比較的定着性が高いのでそれもあって、この漫湖に植林されたのかもしれない。しかし、漫湖にとっては外来種となってしまうので、その環境が破壊されるのは時間の問題であったようだ。

 

隣にあるとよみ大橋から干潟の泥地を見ていると全然分からなかったけど、こうやってグラウンドレベルまで降りてくると、この泥地に数えきれない位の多くの生命が存在しているのが分かる。ミナミトビハゼやカニだけではなく、貝やゴカイの仲間など無数の生命がここで暮らしているのである。

 

この漫湖を訪れたのはその名前の影響だけで、このような自然環境を見たかった訳ではない。しかし、そういったショ~~もない好奇心のおかげで、このような自然溢れる場所を見学できたのである。なので、旅先ではホテルなどでゆっくりしているよりも、知らない土地を歩き回るだけで意外と多くの発見をする事が出来ると思う。

 

 

漫湖内を散策! 動画

 

 

そんな漫湖でのマングローブ林問題もあるけど、それと共に人類が大量消費時代となって廃棄するゴミも、この漫湖に溜まっていてそれも問題になっている。特に現代は自然に土に帰らないビニールやペットボトルなどの材料が、低コストで製作できる為に世の中で溢れており、そのゴミが世界中でプラゴミ問題を引き起こしている。

 

 

そして人類の引き起こしたプラゴミ問題は、確実にその影響を受ける動物や魚などの生物にダメージを与えて行っている。今では世界規模でプラスチックゴミ問題に取り組み始めているが、楽な生活を求め過ぎた人類はもう簡単には時代を逆戻り出来ない。今は身の回りに溢れるビニールやペットボトルが全くない時代で、現代人は生活する事が出来るとは思えない。

琉球姫
琉球姫

もうプラスチック生産は一切、禁止にしないとね!

 

このマングローブ林を見学していても、チラホラとゴミが漂着している様子が見られた。これでも定期的にゴミ掃除をしているらしいが、それを上回る程に人類がゴミを平気でその辺に捨てているという事実である。

琉球姫
琉球姫

もう地球上に人類は住めない程の罰を与えてもいいのかも?!

 

段ボール箱とかだったら時間が経てば自然の一部に帰るのであるが、このような発泡スチロールは自然には帰らない。発泡スチロールなどのプラスチック製品の多くはリサイクルとして回収されても、実際にはそのプラゴミの多くは焼却処分されて、実際に再利用されているのはごく僅かしかない。というのもプラゴミを再利用するにはコストが高く付き、また手間も掛るからだ。

 

人間はどんどんと欲張りになっていき、同じ製品でも安く販売しているお店に流れていく。するとプラゴミの処分に対して再利用するけどその分をコストに転嫁した商品は消費者から敬遠されて、仕方なしに安くつく焼却処分に回される。そういう風に目の前のコストだけで判断されている現実があり、それがまかり通っている限り、人類は地球環境を破壊し続けていく事だろう。

 

さてそんな自然環境の事をたっぷりと勉強出来た漫湖の見学、最後に「漫湖水鳥・湿地センター」に戻り、こちらの黒板の情報を確認する。ここを訪れたのは午前10時30分頃で、干潮時刻に近かったので水位が低かったようだ。なお、満潮になる頃だと、ここで見た水位よりも約150cmも高く水に浸かるので、また違う景色となる事だろう。

 

こんな旅はまた次回に続きます!

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