首里城の端にある展望台「東のアザナ」から眺める、那覇の景観【沖縄旅行記⑪】

沖縄旅行記2020年秋-⑪

 旅行期間:2020年11月11日~14日(3泊4日)
(The view of Naha from the observatory “Azana of the East” at the edge of Shuri Castle [Okinawa Travelogue 11])

首里城から眺める那覇の街

那覇市の高台に造られている、琉球王国時代の城跡だった「首里城」。第二次世界大戦時に壊滅的に破壊されてしまった首里城だけど、戦後に大規模な復元工事が行われて、2019年には首里城内の東側に位置する、この「白銀門」などが新しく復元されて今では見学できるようになっている。

 

 

 

白銀門をくぐり寝廟殿を見学

この「白銀門」は首里城周辺に二重に構築されている城郭の内側の門として造られている物で、その詳しい創建年は判っていないらしいけど、内側の城郭が造られたのは15世紀頃だったかもしれない。なお今見られる門は2019年に復元された物で、まだ比較的新しい物となっている。

 

その門を潜り抜けると、目の前には「寝廟殿(しんびょうでん)という国王が亡くなった後に遺体が安置されていた建物があった場所が見えてくる。こちらも2019年に復元された物であるが、復元されているのはその建物の土台部分だけで、建物については詳しく分かっていないので土台だけとなっている。

想像力が必要となるコーナーですね!

 

そこから次に進む小さな通路があったけど、沖縄といえどもここは日本なので、ご丁寧にそんな復元された城郭に「頭上注意」のプレートが貼られているのが見える。親切な日本ではこのように頭をブツけそうな場所を事前に警告してくれているのは有難いけど、せっかく昔ながらの景観を再現しているのにこんな警告プレートを設置してしまうと、その景観が台無しのように思えてしまう。

 

その警告に従い頭をブツけないようにくぐった後は、左手に高台へと続く階段が見えてくる。このエリアは約13年前にこの首里城を訪れた時には開放されていなかったエリアなので、今回が初潜入である。

 

こちらには「城壁に登らないで下さい」と書かれた警告板が見えてきたが、さっきの頭上注意に比べると、この警告は張られててもいいかなと思ってしまう。もしこの警告が無ければ、城壁によじ登っている観光客に向けて注意する事が出来ないので。。

城壁を見ると、その上に登りたくなる症候群が発動するのですが・・・

 

 

「東のアザナ」の展望台から!

その階段を登っていくと「東のアザナ」という名前が付けられている高台に到着する。ここは展望台ともなっているので、このように首里城本殿周辺や、那覇市内の景観を一望できる場所となっていた。

 

この部分は標高およそ140mという、那覇市内でも高い場所にあるので周辺の見晴らしがとても良い。また近くにはここより大きな建物や山なども無いので、この那覇市内を見渡す事が出来るようになっている。

 

古代の城は敵が攻めてきた時などにすぐに分かるように高台に造られている事が多いけど、この首里城も周囲よりもひと際高い場所に造られていた。ただ首里城の周囲も近代化もあって、このように多くのマンションや住宅が立ち並ぶエリアとなってしまったようだが。

 

 

展望台からの景観! 動画

 

 

この首里城復元計画は約30年掛かって、2019年にやっと東側のこの部分も工事が完了したと喜んだのも束の間、その年の10月末に火災が起きて本殿周辺が焼失してしまう。何とも残念な火災ではあるが、この首里城本殿も過去に何回も焼失している歴史があるので、また再建されてより素晴らしい本殿が造られる事を期待したい。

 

沖縄は琉球王国時代に造られた城ばかりで、やっぱり日本本土でよく見られる城の石垣とは城郭が違っている。城壁としては似たような構造かもしれないけど、どちらかというと中国大陸の影響を大きく受けていた象徴のような城郭に思える。

 

ここまで登って来る時には気付かなかったけど、このような公園のような緑地も整備されているのが見える。そしてこの奥側には海があって、中国大陸と日本本土との貿易拠点として、発展していった那覇の街も見える。

 

先程は「城壁に登らないで下さい」という警告板が張られていたけど、確かにこの沖縄の城郭の上は平らになっているので、活発な観光客からするとこの上に登りたくなる誘惑に駆られてしまいそうな場所である。海外なら観光名所でも怪我をすれば自己責任となっているが、日本ではその場所を管理する側に責任が押し付けられるので、いちいち警告板を設置しとかないといけないのであろう。

 

この高台にある展望台で心地いい沖縄の風を浴びて、かつ那覇市内の景観をじ~~っと眺めた後は、そろそろ次の場所に向かう事にする。個人的にはあまり沖縄という地に思い入れは無かったけど、次にまた再び沖縄の地を踏みしめる時にはこの首里城が新しく復元されているだろうか?!

 

 

御内原ノマモノ内ノ御嶽にて

そして城郭をゆっくりと降りて行くと、こちらの「御嶽(うたき)」と呼ばれる、琉球神道の神様が居る神聖な場所が見えてくる。この御嶽は沖縄の色んな場所で見る事が出来て、驚く程に沖縄県民達にとって神聖な場所と考えられているようだ。

 

なお御嶽は琉球王国時代には男子禁制の場所だったらしく、女性しか立ち入る事が出来なかったという。というのも琉球神道では、神に仕えるのは女性と決められていた為で、こういった所も本土の神道などと異なる点である。

 

ここの御嶽もこのように植物が生えているようにしか見えないけど、ここに神様が住んでいるというように思われているのだろう。

 

展望台ともなっている「東のアザナ」への登る道は一方通行になっていたので、帰りは違う階段を降りて下って行く。この時は台湾系っぽい観光客を見かけたけど、展望台からの景色を満喫した後はスマホを見ながら帰っていく姿が見られた。今どきはすぐにスマホを見てしまう人がとても多くなっているけど、やっぱりこういった歴史的な場所に来ているのだから、もっと自分の肉眼にこの光景を焼き付けるかの如く、眺めた方がいいのではと思ってしまう。

沖縄43
沖縄43

まあ、そう熱くなんなくても人それぞれサ~!

 

湯屋にて

そんな首里城御庭を去ろうと戻っている途中にも、何やら遺構跡が見えてくる。こちらはちゃんとした入口がある訳でもなく、この壁の隙間からその中に入るようだ。

 

ここは「湯屋」となっていた場所らしく、こんな高台にもお風呂が造られていたと考えられている。隣にあった建物跡からは薪を燃やしたような炭の残骸が発見されている事から、ここでお湯を沸かしていたとも考えられているようだ。

 

確かにここは高台だけど国王など身分の高い人が住んでいた事もあって、やっぱり最低限お風呂は無いといけなかったのだろう。

 

ここも詳しい建物の様子が不明なので、このように浴槽だけが造られている。もしここで源泉が湧き出ていれば、ここで「首里城で足湯!」を楽しめるのであるが。。

 

この首里城御庭には係員のオジサンがチラホラと立っていたけど、その人達も意外と喋りたいのか、1人のオジサンに話しかけてみたら意外と色々と教えてくれた。人によって違うのだろうけど、お喋りが好きな人や、首里城の歴史などを教えてあげたいと思っている人程、よく喋るのかもしれない。

 

こちらの小屋は先程中を見学した、この首里城で世界遺産に認定されている「旧首里城の遺構跡」に造られている建物である。ただ遺構跡といっても岩の残骸のような物しか見えないけど、今から500年程前に造られた首里城跡が残っている貴重な遺構なのである。

 

首里城では「赤瓦の漆喰はがしボランティア」が募集されて、瓦に付いた漆喰を剥す作業が行われていたけど、その漆喰を剥すのに結構力を入れてゴシゴシと擦らないといけないので、意外と重労働だという。

 

 

そんな漆喰剥しの作業現場のテントやテーブルなどは、作業時間を終了していたので片付けられていた。恐らく毎日作業が始まる前にテントやテーブルを設置して、その作業が終わればそれらを片付けているようだった。

 

何とも痛々しい景色となってしまった首里城。しかしそんな焼け跡の首里城でも、やっぱり沖縄を代表する観光地でもあるので、それなりに観光客の姿が見られる。来る観光客からすると、この焼け跡の状態も今しか見る事が出来ないし、実際に自分の目で焼け跡を見たいという気持ちがあった事だろう。

 

帰りはこちらの「淑順門(しゅくじゅんもん)から出る事にした。こちらは入口だった奉神門とは異なり、本殿から東エリアが国王や親族のプライベートエリアとなっていて、その地域を仕切っていた女官組織専用の門だったようだ。

 

城とは言えども、国王やその親族のプライベートルームも備えられていた首里城。酒池肉林みたいな世界だったかは分からないけど、国王も息抜きする時間は必要である。

 

この周辺には出口側から入ろうとする人を監視する係員のお姉さんがいて、琉球っぽい服装をしていたが、今どきのトランシーバーなどで交信をしていたので、古代の琉球王国の雰囲気からいきなり現代に引き寄せられてしまったかのように感じた一瞬であった。。

琉球姫
琉球姫

もう琉球王国は滅びてしまってますので・・・

 

こんな旅はまた次回に続きます!

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