沖縄で約2万年前に暮らしていた古代人:港川人に想いを馳せる「ガンガラーの谷」【沖縄旅行記⑳】

沖縄旅行記2020年秋-⑳

 旅行期間:2020年11月11日~14日(3泊4日)
(Gangarra Valley reminiscent of the ancient people who lived in Okinawa about 20,000 years ago [Okinawa Travelogue 20])

どちらの顔が好き?!

さて引き続き、沖縄県南城市の「ガンガラーの谷」のガイドツアーは自然溢れる場所の中を進んで行きます。ただ既にこれまでに”男神”のある鍾乳洞の洞窟や、長~~い蔓を10メートル以上も垂れ流しているガジュマルの木などを見学しており、ここからは後半戦~締めという流れになります。

 

 

 

港川人に想いを馳せる展望デッキにて

自然が溢れる「ガンガラーの谷」ではありますが、一応観光地として営業している為に、所々はこのように見学客を飽きさせないようにちょっとした展望デッキなども造られていて、大自然のど真ん中に来たという雰囲気はあまり感じられない場所となっている。

 

ただこちらの展望デッキは鉄筋コンクリート造りではなくて、木組みで造られていた為にそれなりに自然の中にいる雰囲気を感じられる場所であったが。

 

そんな展望デッキに登ってみたが、想像していたよりはあまり周囲の景色を見回せる高台に造られていた訳でもなかった。実はこの展望台から海が見えるこの方向の先で、さっき説明があった「港川人」という約2万年前にこの地に住んでいた古代人の遺骨が見つかった場所があるという。

ガイドさんの説明が無ければ、何も感じない展望デッキだったと思います・・・

 

 

展望デッキからの眺め! 動画

 

 

そんな景色を楽しみにして展望デッキにあがると、思わず足を引っ掻けそうになったのが、ひょっこりとこのように頭を出していた蘇鉄らしき太い植物の幹。さすがに自然の中に造った展望デッキだけあって、この太い幹は切る訳にはいかなかったのだろう。しかし、大勢の人がここを訪れると、いずれこの部分に足を引っかけてケガをする人が出て、最終的には切られてしまうという結末が垣間見えるような・・・。

 

この展望デッキもその海側以外には特に目新しい景色が見える訳でもなくて、本当にガイドさんが居なければ「単に階段を登っただけ・・・」と嫌味を言われるような展望しか待ち受けていなかったような。。

 

そんなポカーンとしているツアー参加者さんに、ドヤ顔で港川人がこの川の下流付近で生息していたという説明をしてくれるガイドさん。やっぱり単に景色を見るだけでは分からない事が多いので、色んな観光地を訪れる場合には余裕があれば、観光ガイドの人を雇って説明してもらう方がより興味深い旅になる事だろう。

 

この下流で港川人が発見されたのは1970年頃。その港川人という名前を付けられた、約2万年前に生きていた古代人は地滑りに巻き込まれて穴に落ちて、そのまま埋められてしまって亡くなり、逆にその埋められてしまった事により約2万年が経過した現代に、綺麗な状態で骨が発見される事になったのである。

 

 

ちなみに恐竜が地球上に生息していたのは、数千万年前ともされており、その骨も現代に見つかっているので、そう考えると約2万年前の人骨が見つかってもそう不思議ではないようにも感じる。しかし約2万年前の人骨なんて風化して残存していないと考えられているだけに、この港川人の発見は大きなニュースとなったようだ。

 

そしてこの展望デッキで景色を満喫した後は、このガイドツアーも終盤に達して、後は少々となる。こちらはその道中の道端にあった虫食いの葉っぱだけど、このように茎の部分を残して綺麗に食べられていた。隣の葉っぱはちょっとだけ穴が空いている程度だが、この大きく食べられている葉っぱは特別美味しかったのかな?!

 

 

このガイドツアーは約1時間ちょいの時間だけど、このような短い時間でも参加者のちょっとした性格が見ていると分かる。人によっては先に行きたがる人もいるし、そのペアの相方は逆に後ろの方をマイペースで歩いていたりと、このようなツアーは景色を楽しむのと、そういった参加者の様子を見ているのも楽しめるのである。

 

このツアーの時はコロナ禍という事もあって、他の参加者とお話をする事は無かったけど、やっぱりツアーってのはそこに参加している人とのちょっとした交流が楽しい事もある。自分と同じタイミングで、同じ場所を同じように訪れるという事に、何かしらの運命を感じてしまうとより親近感が出るのである。

 

このガンガラーの谷では、このような崖崩れなどの跡が多々見られる。先程ガイドさんから説明のあった港川人は、このような崖崩れの隙間に巻き込まれて、約2万年という長期間に渡って静かに安眠していたという。。

 

さてツアーもそろそろ終わりな様子で、ず~~っと先頭付近にポジションを取っている奥様は相方よりもガイドさんとの世間話を楽しんでいるようだった。ボクも海外旅行ツアーに参加していた時はあんな感じで先頭集団に居たので、このように他の人に見られていたのかと感じる。

だからそれがどうだって事はないのですが・・・

 

こちら側にも地崩れが起こった場所などが見られる。鍾乳洞などの洞窟って綺麗に残存している場所ばかりを目にするので、それで綺麗に残っていて当然だと思いガチだけど、実際には地球上の洞窟では多々このように倒壊している洞窟があるという事が理解できたのである。

琉球姫
琉球姫

地球は作られて、壊れての繰り返しよ!

 

さてそろそろゴールに近づくような穴が見えてきて、その穴に吸い込まれていくように入っていく一同。ツアー参加時間は70~80分だったけど、全然長く感じる事はなくて、逆にあっという間に終わってしまったように感じた。

沖縄43
沖縄43

楽しい時間はあっという間サ~~!

 

もっと大自然の中で岩などをよじ登って進むなどをイメージしていただけに、ちょっと体がなまるというか、普段あまり歩かない人にはちょうどいいコースとなっている。歩く道も綺麗に舗装されているので、足を挫いたりとかせずに問題なく歩けるようになっていたのは流石観光地として営業しているからだろう。

 

 

古代人が暮らしていたという洞窟にて

そして最後にこのような大きな鍾乳石が乱立している洞窟に辿り着きます。この大きな鍾乳石の形を見るだけで、途方もない年月を掛けてこの形になっているのが分かります。そしてその気になればここでも”男神””母神”などを探せるのかもしれないけど、それは物好きに任せる事にします。。

 

そしてこの洞窟の中にはこのようにベンチがわざわざ設置されていて、最後にここに腰かけてガイドさんからの最後の説明などを受けて終了となるようです。もっとゴツゴツとした岩が椅子代わりだともっと雰囲気があったのですが、こういった椅子の方が観光客には無難なんでしょう。

 

そんな洞窟の入口付近の一角には、このようにロープで四方を張り巡らされて入らないようにされている場所が見られます。どうやらこの場所からも、ここに大昔に住んでいた古代人の骨が見つかった場所のようです。

 

その遺骨が発見された当時の写真が、これだという。なかなか人の遺骨が横たわっている写真というのも見る機会が無いけど、大昔の古代人だったらいいのだろうか? これが現代の人の遺骨だと写真に撮って見せびらかすのはタブーとされているが、大昔の人の骨は骨董品という感じに分類されるからか?

 

古代人はこのような洞窟を好んで住んでいたようだが、冷静に考えると今みたいに人が造った家に住んでいるという事がその当時はなかった為に、雨風が凌げる洞穴などに住んでいたのはごく自然な事。だから山奥などで遭難した人なども、自然とこのような洞穴を見つけてそこに遭難するのは、古代人のDNAを思い起こすからなのかも。

 

こちらには大きな鍾乳石の下に、小さな岩が固めて置かれているように見える場所もある。ここも何かしらの儀式で聖なる場所として人々に崇められている場所なのかもしれない。

 

それにしてもこれだけ大きな鍾乳石というのも、年に僅かにしか大きくならないので、膨大な年月を経過しているハズである。そう思うとこの鍾乳石を前にすると、我々人類の歴史など薄っぺらい物だと思われる事だろうが。。

 

ただこの鍾乳石もガジュマルの木の蔓のように地面に突き刺さる位まで伸びている物は少ないように見えるけど、実際には地面に突き刺さる程に成長した鍾乳石は鍾乳石と見なされずに、単なる壁として認識されてしまうからかもしれないな。

 

何とも雰囲気のある洞窟だったけど、そこら中にロープが張ってある事を鑑みれば、この辺りにはゴロゴロと古代人の遺骨が見つかった場所だったのかもしれない。

 

さてツアー参加者一同は用意されているベンチに腰を掛けて、一息ついている。体力のある人からすればこれぐらいの時間を歩き続けても何も問題ないと思うかもしれないけど、普段歩かない人や高齢の人からしたらそろそろ休憩したいタイミングだったのかもしれない。

 

 

最後の洞窟内の景観 動画

 

 

さてこの終わり際の休憩に合わせて、ガイドさんは休みなく港川人の説明をしてくれる。この1970年頃に発見された港川人の遺骨から復元された顔も、それから約40年が経過して復元技術が向上した事もあって、2010年Verの港川人はこのようによりリアルな顔つきに進化しているようだ。『こち亀』の秋本治さんから、『バガボンド』の井上雄彦さんに作者が変わった漫画のようにも見えるが。。

個人的には『こち亀』の両さんVerの方が好きですが・・・

 

そして古代人が暮らしていたと考えられている洞窟内で、約5分間の最後のガイドさんの説明が終了し、帰り道に進む一同。事前に予習していなければ単なる自然が溢れる谷だと思っていただろうが、来てみると人類の大先輩が暮らしていた場所だったのである。そんなかつての光景を想像しながら、サッサと帰る一同の足取りが軽かったのが意外ではあったが。。

 

帰り道もこのようにちゃんと整備されていて、期待していたようなワイルドな道を歩く事も無い。そして大きな岩崩れもなく、約2万年後に昭和~令和時代を生きた人として発掘される事も無く、ツアーは終わりを迎えるのであった。

 

一応最後の方にはこのような穴を抜けて進むのであるが、途中にオバケやハブが潜んでいるというようなドッキリは仕掛けられてなくて、普通に終わりを迎える。

 

そして出口を出て歩いて行くとガンガラーの谷の入口から道路を挟んだ反対側にあった、こちらの「おきなわワールド 文化王国・玉泉洞」に来ていたのである。実はこの「おきなわワールド 文化王国・玉泉洞」と「ガンガラーの谷」を経営する会社が一緒なので、通路を隔てて繋がっていた訳である。

ひょっとしたら「ガンガラーの谷」を見学したついでに、この反対側にあった「おきなわワールド 文化王国・玉泉洞」への見学に誘い込もうという作戦だったのかもしれないが、今日のスケジュールはガチガチに組まれているので寄り道せずに次の目的地に向かうのであった。。

 

こんな旅はまた次回に続きます!

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