琉球王国の歴史的なお宝を見ながら、勉強できる沖縄県立博物館は続く!【沖縄旅行記㊶】

沖縄旅行記2020年秋-㊶

 旅行期間:2020年11月11日~14日(3泊4日)
(The Okinawa Prefectural Museum continues, where you can learn and see the historical treasures of the Ryukyu Kingdom![Okinawa Travelogue 41])

差し歯じゃないよ!

旅行時にその土地の事を勉強するには、その土地に造られている博物館に行けば、色んな事を勉強する事が出来る。せっかく訪れた旅先では、その土地が今までに経験してきた色んな歴史を知る事によって、その旅がより深い味わいとなる。なので、旅中は出来るだけ色んな事を学ぶつもりで活動すると、よりその旅が自分にとっての財産となる。

 

 

 

沖縄県立博物館の見学は続く!

この沖縄周辺の諸島は、他の陸地から遠く離れている事もあって生態系が独自の物になっていると思いガチであるが、実は東南アジア方面から流れて来る黒潮などの影響によって、色んな動植物の種子が運ばれてきている。なので、目の前が海だから分断されている訳ではなくて、海の流れによって色んな物が運ばれている事にも目を向ける必要がある。

 

人間は基本的に陸上でしか生活できないので、海中の様子を普段は見る事が出来ない。しかしこの温暖な黒潮の流れの中には、このようなアカウミガメなど多くの生物が生息していて、彼らは陸上など関係なしに温暖な海域であれば自由に行動している。

 

奄美大島旅では初めて海に潜ってのシュノーケリング体験を行ったが、その水中でアカウミガメを見れたのはとてもいい経験になった。実際に泳いでいるカメを水中で肉眼に見られる機会なんて少ないので、こういった経験は人生にとって素晴らしい財産となる。テレビ番組などではよく見る事が出来るが、肉眼で見る事はまたプライスレスな体験でもある。

 

そのアカウミガメの隣には、タカのような鳥が展示されている。こちらの鳥はタカ目タカ科に分類される「サシバ(差羽)」という、渡り鳥の一種である。

 

この「サシバ」という名前で思い出すのは、同じく奄美大島旅で峰田山展望台を訪れた際にデカいカメラで撮影していたオジサンが狙っていた鳥が「サシバ」だった事だ。この時はサシバという鳥が居るという事すら知らなかったので、サシバ⇒「差し歯」にしか聞こえなかった。。

しかしこの経験で名前を憶えて、今その経験が活かされています!

 

このサシバは夏を過ぎると、迫りくる寒い冬を見越して秋頃から越冬の為に南国に渡って行く。その途中に日本列島を縦断していく際に、奄美大島などを通り過ぎるタイミングを狙って、先述の峰田山展望台に居たオジサンがカメラで狙っていたという訳だ。

 

このサシバは日中に行動し、平均時速40km、1日の航続距離は約500kmほども移動するとか。ただ渡り鳥となると、島の間隔が長い列島などでは、それ位長い航続距離を飛べる能力がないと生きていけないのだろうが。

 

こちらにはサシバの繁殖地や、南下ルートが示されている。主に中国大陸や朝鮮半島や日本本土辺りで繁殖し、鹿児島付近から沖縄や台湾を経由してフィリピン方面に移動するようだ。

 

こちらにはネコの剥製も展示されているが、意外と猫の剥製を見る機会って少ないように思う。猫は人間がペットとして飼っている事もあって、世界中のどこにでも生息しているから珍しい種でも何ともない。しかし、沖縄など自然が残っているエリアでは、逆にこのような飼い猫が捨てられて野生化し、在来種の小さな野生動物などを狩ってしまうので、それで在来種の小動物などの個体が激減する現象も起きている。

琉球姫
琉球姫

ペットは気軽な気持ちで飼ってはいけないのよ!

 

それにしてもかなりの広さを持つ沖縄県立博物館。これぐらい広い場所だと嫌になる位、沖縄の勉強をする事が出来るけど、その反面あまり沖縄の歴史に興味を持っていない人からすると、宝の持ち腐れ状態になってしまいそうにも思う。

 

次に展示されていたのは、初日に訪れた玉陵の陵墓に飾られていたという「玉陵勾欄獅子」の小さな石像。玉陵が造られたのが今から約500年前とされているので、その当時に造られた物であればかなりの年代物となる。しかし、陵墓の外側に飾られていた事もあって、雨風を受けて風化しているのでその顔の凹凸はかなり摩耗していて平らになっているのが分かる。

 

こちらは「海表恭藩の印」という物で、琉球王国が中国大陸に送った使者が当時の清の皇帝から贈り物として、持ち帰った品のようだ。現代の日本は契約の際にはハンコが必要なハンコ文化となっているが、その文化はこのように中国大陸からやって来ていた事が分かる。

 

 

1800年頃のハンコだというが、このようなハンコも実用性というよりは、贈与する記念品としての意味合いが強いので、実際に使われる事は皆無だったかもしれない。

琉球姫
琉球姫

逆にどんな場面で使えばいいのかな?!

 

琉球王国では神職を務めるのは男性ではなく、女性だった。この考えは日本本土とは異なっており、男性ばかりが神職を務める世界的な宗教から見ると、異質な宗教だった事だろう。ただ、神様からすれば、神職は男でも女でも関係ないだろうと思うかもしれないが。。

 

そんな沖縄でも祭は行われており、海の彼方からやって来た神様を盛大にもてなしていたという。神様役はこのような仮面を被って現われるらしいが、大きな福耳はここ沖縄では福をもたらす重要なパーツだった事が分かる。

 

こちらは霊廟だった玉陵の記念館でも見た、「厨子(ずし)という遺骨を納めていた骨壺。玉陵に保管されている厨子も、時代によってその形が大きく変わっており、その当時の流行りや文化などが入れ替わりを見せていた様子が垣間見られる形ともなっている。

 

こちらはそんな厨子を運ぶための神輿で、現代の霊柩車のような物だろう。亡くなった人への弔いの気持ちを籠めて、最後の行進で見送る。死者の扱いは万国共通である。

 

ただ沖縄では風葬という、死者をそのまま墓地に放置して、自然に骨だけの状態になるまで待ってから、その後に骨を洗って骨壺に入れる風習があった。土葬や火葬ではなく、あくまでも自然に身を任せるという、自然の恵みに活かされているという考えの沖縄らしい風習である。

 

なので沖縄では個別のお墓にも風葬が設けられている為に、1つのお墓のスペースが広く造られている。ただ現代では風葬の風習は少なくなっているらしいが、その風習の影響を受けてのスペースの大きな墓は未だに沢山あって、新しいお墓を作るスペースが段々無くなってきているという問題があるんだとか。

 

そしてここからまた三線コーナーへと移る。音楽という文化も人類には欠かせない物で、その音楽を奏でる楽器もその地方独自の物が開発されている。なのでギターの一種のようにも思える三線だけど、沖縄の文化が籠められた楽器なので、その勉強も必要である。

 

この三線がまたカッコ良く見えるのが、蛇の革が一番目立つ所に用いられている事。この独特な蛇の革模様が三線の風格を、一段上に押し上げている。

ハブ男
ハブ男

三線は蛇の犠牲の上に成り立っているという事を忘れるなブ~~!(怒)

 

ただ一口に三線といっても、このように色んな形があり、沖縄でもそれぞれの地域によって異なる形になっているようだ。実際に三線を触っている人であれば分かるのであろうが、素人から見たら全部同じようなものにしか見えないが。。

 

 

沖縄ではハブの革が三線に用いられているが、近年その数を減らしつつあるハブなので、今後は動物愛護の問題もあってこのような三線が造られる事も少なくなっていくのかもしれない。

ハブ男
ハブ男

もしこの革が人間の革だったら、嫌でしょ!もっとハブを大事にしなさいブ~~!

 

そして約1時間掛けての沖縄県立博物館の見学は、ひとまず終了。こちらは出口付近にあった、手作りのシーサー像が並んでいた。こうやって見ると笑顔のシーサー像は、まん丸の目の玉をしている像よりもひと際存在感を放っているように見える。

 

博物館の見学だけで約1時間掛かったけど、ここは沖縄県立博物館には美術館も併設されており、その美術館の見学も同じように約1時間掛かっているので、ここで計2時間に渡って見学とそれなりの時間を要した。しかし、まだ終わりではなく、特別展示コーナーが残っているので、まだ油断してはいけないのである。

 

特別展示のある2階フロアに上がってくると、大きな龍の頭の石像が見えてくる。この龍の頭はかつて首里城本殿の脇に飾られていた石像で、首里城に造られた龍の像としては3代目に当たる物だそうだ。

 

こちらの写真がかつて首里城本殿前に設置されている時の姿を残したもので、3代目の龍柱は1945年の沖縄戦で首里城と共に攻撃を受けて首部分が破壊されてしまった。しかし、龍の像自体は全損しなかった為に、残った部分がここに保管されているようだ。ちなみにその後に復元された首里城の本殿には、新しく造られた4代目の龍柱が設置されていた。

 

こちらは第二尚氏王統の霊廟として造られた玉陵に飾られていた獅子の像を模って、新たに復元した石像。実際の獅子の像は長年外に設置されていた為に雨風などで風化していたりしているので、部分的に摩耗してしまっているが、こちらはその原型を再現して造られている。

 

 

特別展示『岩石』も見学!

さて2階フロアにそのような石像関連が置かれていたかというと、2階のブースではそんな岩石などの特別展、その名もそのまま『岩石』という展示が行われていたからだ。なお、こちらの入場料も含まれていた1DAYパスポート券を購入していたので、これからこちらも見学する事に。

 

こんな旅はまた次回に続きます!

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