沖縄旅行記2020年秋-㉓
旅行期間:2020年11月11日~14日(3泊4日)
( Sangui”, a beautiful isosceles triangle in Saifa Utaki [Okinawa Travelogue 23])
神秘的な空間
ここは沖縄県南城市の東側に位置する、知念岬近くにある琉球王国時代の聖地となっている「斎場御嶽(せーふぁーうたき)」。沖縄では未だに○○御嶽という聖地とされている場所が色んな場所で見られるが、その聖地でも最高峰とされていたのが、この斎場御嶽だという。
住所:沖縄県南城市知念字久手堅地内
営業時間:9時~18時頃(※安息日という休館日あり)
電話番号:098-949-1899
入場料:大人300円/小中学生150円
※入場券は南城市地域物産館でのみ販売
「寄満(ゆいんち)」に寄り道
そんな琉球王国時代の聖地に足を踏み入れて行き、聖なる場所を静かに見学していきます。次に見えてきたこちらの場所は「寄満(ゆいんち)」という、かつて首里城で国王用の食事を作る台所だった場所を差す名前が付けられているようだ。
ただここは祈り場なので実際にその名前に由来するような台所として使われていた場所ではなくて、この案内板にある絵のように神女達がここで祈りを捧げていた場所とされている。なので実際には台所として使われていた場所ではないので、ちょっとややこしい名前を付ける必要があったのかと思ってしまうが。。
ネーミングセンスはいつも時代も大事だサ~~!
しかしこのような祈り場も人々が丘などを削って出来た訳ではなくて、恐らく天然に出来たハズ。さっき見学してきたガンガラーの谷みたいに、昔洞窟があった場所が崩れた跡などにこのような空洞が残り、それを見つけた琉球の民が神秘的な雰囲気を感じてここを聖地にしたのだろう。
このような景色を見ると、自然が口を開けて待ち受けているかのような錯覚を感じてしまう。特に昔の人々は自然を神様とも重ねて信仰していたので、その神様が形になって表れているとも思い込んでいた事だろう。なお、奥にある四角い物は香炉となっていて、お祈り時にはこの香炉に線香をくべていた物だそうだ。
海外の観光客はそんな事知らずに、ベンチだと思って腰掛ける人もいるのよ!
沖縄県は明治時代に日本国内に組み込まれて現代人からすると日本だと思っているけど、歴史的にはそれ以前は日本ではなかった為に日本とは変わった独自の文化を築いていた王国でもあった。しかし小さな島国の弱点でもある競争力があまり無かった為に、琉球王国は沖縄内では長期政権を保っていたが、外からの侵略には簡単に敗れ去って滅びてしまったのである。
メインの「三庫理(さんぐぅい)」にて
そして道を進んで行くと、さっきまで観光客の姿はあまり見られなかったけど、ここにはそんな観光客の溢れている様子が見られたので、ここがこの斎場御嶽でも一番の名所である「三庫理(さんぐぅい)」だとすぐに理解できる。恐らくここに居る人達は奥の写真スポットで、記念写真を撮る順番待ちをしているようだ。
このポイントは斎場御嶽の案内で必ず写真が出てくる場所だけど、その写真を見ているとその脇にある二等辺三角形のようなポイントばかりに注目が行ってしまっているけど、本来はこの一帯がお祈りの場所として崇められている所である。
ここでもこのような突起した岩が見られるけど、大昔にはここも鍾乳洞だったという事だろう。しかし今では滴り落ちて来る水が枯れてしまったからか、全く水分が無さそうなカラカラな鍾乳石のように見えている。
この「三庫理(さんぐぅい)」周辺では、先程の物産館内に展示されていた勾玉が発見された場所でもあるという。斎場御嶽は”神の島”とされている久高島と首里城を結ぶ直線下に造られており、首里城の出張先という意味合いで造られていた物であり、このお祈り場に首里城にあった台所などの名前が付けられているのはそういった理由だからだろう。
この大岩が寄りかかって二等辺三角形の形にも見える、斎場御嶽でも最大のパワースポットして人気を集めている場所である。世界遺産に登録されてから多くの観光客がこのパワースポットを求めて集まるようになったらしいが、前まではこの奥まで入る事が出来たのだが、コロナ禍の影響もあって”三密回避”の為に現在はこのように柵が設置されて立ち入り禁止となっていた。。
コロナによって、聖地も閉ざされてしまったのよ・・・
確かにここで観光客が列を作ってまで写真を撮りたいのが良く分かる景色が待ち受けている。なおこの奥まで入れた時には向こう側から、”神の島”とされている久高島が見えるという。コロナ禍で入れなくなってしまった観光地も多いけど、この斎場御嶽もコロナによって入れなくなってしまったが、この聖地を守りたい地元民からすれば観光客に荒らされなくなった為にこのまま立ち入り禁止の継続を希望しているのかもしれないな。
どうもこの琉球王国の聖地に付けられている名前は、現代日本人からすると発音しにくい場所ばかりのように感じる。まあ冷静に考えれば日本ではなかった場所なので、日本の観光地と同じように簡単に発音できる名前になっていると思う方が間違いなのであるが。。
この聖なる壺はさっき見ていた2本の鍾乳石から、垂れて来る水を受け止める為に壺である。しかし今ではカラカラになっている鍾乳石にしか見えないので、雨が降ったりしない限り、この壺の水は増える事が無いように思えるが。。
さて沖縄でも最大のパワースポットとして大人気な斎場御嶽の「三庫理」を見学して、これにて斎場御嶽観光は終了となります。お祈りをする現地民以外だと、ガイドさん無しだと意外と早く観光が終わってしまう場所でもあった。。
そんな斎場御嶽の観光を終えて駐車場に戻ろうと来た道を戻っていると、さっきは見かけなかった可愛らしいくて人懐っこいような猫ちゃんが寄ってきた。前まで知らなかったのだが、猫ちゃんの片方の耳先端がカットされているのは「桜耳」という去勢された保護猫の証だという。
そんな猫ちゃんは待ち受けていた猫好きになっているボクを簡単にスルーして、後ろの人の方に向かって通り過ぎていった・・。
猫ちゃんが自分の方に来なくて、他人に向かう時の喪失感ほど悲しい時は無いですね・・・orz
「くだか島そば家」で昼食タイム!
さて斎場御嶽の見学を終了した時点で12時30分頃となっており、次の目的地はまたここから車で40分以上走った場所に行くので、その前にこの近くで昼食を食べる事にした。いつもだったら色んな飲食店を物色して時間を掛けてからお店に入るのだが、この辺りはそんなに飲食店が無いようなので時間を無駄にする事を考えると、こちらの「くだか島そば家」というお店に即決して入る事にしたのである。
こちらのお店は店内に入ってみると思った以上に客席があり、ホームページでは80名ほどが入る事が出来るようだ。しかしコロナ禍という事もあってか、ボクがお店に入った時にはその80席ある広い店内は閑古鳥が鳴いている感じだったのだが・・・。
そんな店内の片隅にはこのような三線やギターと共に、ライブ用の器材が置かれているのが見える。実はこのお店では不定期に三線のライブが行われているそうだが、さすがにボク1人しかいなかったのでその音色を聴くチャンスも無かったのだが。
さてまずはお店のメニューを見て、何を食べるか選ぶ事に。ここは斎場御嶽の近くにあり、また”神の島”ともされている久高島が見える場所でもあるので、それもあってこのお店の名前が「くだか島そば家」となっているようだ。単純に沖縄そばといっても、「くだか(沖縄)そば」、「よもぎそば」、「野菜そば」、「軟骨そば」、「てびちそば」など、色んなバリエーションがあるので悩み所である。
そんな沖縄らしい食べ物ばかりかと思ったら、麻婆豆腐やカレーなどのメニューもあったりで、色んな人に対応できるレストランという感じのメニュー表だった。個人的にはすぐにビールの欄に目が行ったけど、今日はレンタカーを借りてのドライブ日だったので、那覇市内に戻るまではアルコールが飲めないので我慢である。
そんな豊富なメニューから選んだのは、こちらの「野菜チャンプル定食」であった。沖縄そばは昨日早速、那覇市内の波上宮近くにある「まるや食堂」で食べていたので、次はゴーヤチャンプルーを食べたかったのだ。
しかし沖縄にやって来るまでは「チャンプル」という名前の料理には必然とゴーヤが入っている物だと思い込んでいたけど、このお店で初めてチャンプルという料理は卵と豆腐を使った炒めた料理の事を差すだけで、「ゴーヤチャンプル」はそんなチャンプル料理に+ゴーヤを加えるという意味合いになるという事を初めて知ったのである。なのでゴーヤはチャンプル料理に付き物ではなくて、あくまでもトッピングの一種に過ぎないという認識のようだ。
そして定食を頼むとここでは味噌汁ではなくて、沖縄そばが小さいお椀で一緒に付いてくる。なので定食を頼めばチャンプルと沖縄そばを両方楽しめるという訳である。
実は本場沖縄でゴーヤがたっぷり入っているゴーヤチャンプルを食べたかっただけに、ちょっと空振りしてしまったような野菜チャンプル。しかしこういった注文をしてしまった事で、逆にゴーヤの入ったチャンプルを食べたければ「ゴーヤチャンプル」と頼む必要があるという事を勉強したと思えば、大いに自分の人生にとってプラスとなるのだ。
ちゃんと沖縄料理を覚えて帰ってね!
この経験を活かして、今夜は美味しいゴーヤチャンプルを頂きましたよ!
肝心のゴーヤの無い普通のチャンプルだったけど、野菜好きなので美味しく食べれたのである。普段は沖縄料理を口にする機会が少なかっただけに、いい勉強となった。こういった経験も積み重ねていくと、味わい深い人間へと成長出来る事だろう。
アンタにはゴーヤのような苦みがあるけどな!(笑)
このお店でゴーヤチャンプルを食べれなかった事が、逆に那覇市内で美味しいゴーヤチャンプル料理と出会うキッカケになるのである。だからその時は不運だと思う事案も、それを後の人生に活かすかで大きく人生を変える事が出来る。
このお店のおかげで、ボクのゴーヤチャンプル・センサーが発動したようなもんです!
ゴーヤを食べれない人がいるので、ゴーヤ抜きのチャンプル料理もあるのよね!
沖縄というとここに置かれていた三線を使っての沖縄民謡などを聞くと、より沖縄らしさを感じて楽しめるのであろうが、今回の旅では残念ながら沖縄民謡を楽しむ事は無かった。1人旅だとのんびりと過ごすよりも、色んな所の写真を撮りたいという気持ちが強くて、ガシガシ移動ばかりしてしまうのである。。
そして車に乗り込み、次の目的地へと向かいます。次の目的地までは車で約50分前後も掛かり、意外と沖縄の大きさを感じるドライブになる。
次の世界遺産「中城城跡」にて!
そして辿り着いたのは、こちらも世界遺産『琉球王国のグスク及び関連遺産群』の1つとして認定されている「中城城跡(なかぐすくじょう)」です。首里城よりも古い時代に造られた、琉球王国の城だった遺構が残されている場所をこれから見学していきます。
こんな旅はまた次回に続きます!
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