市役所展望台から熊本城を眺めて、熊本名物の辛子蓮根にかぶりつく

九州縦断旅:熊本編

 旅行期間:2020年8月中旬

 

リベンジの辛子蓮根

熊本市役所前を通る市電の路線

九州旅は今現在は熊本城の見学を終了して、城の南側にある市役所前のメインストリートが見えている。この道を南に行けばJR熊本駅に行けるし、東に行けば細川家が愛した水前寺公園がある。「どっちに行こうかな?!」と思う前に、実はこの付近でもう一ヶ所だけ寄り道する場所がある。

 

熊本市内にて

熊本市役所前を通る市電の駅

こちらの熊本市電駅は「熊本城・市役所前駅」で、ちょっと欲張った名前にも見える。この駅が確かに熊本城本丸に最も近いけど、右側にある高い建物の熊本市役所が目の前にもある立地。観光客向けには「熊本城前駅」が分かり易いだろうし、市民向けには「市役所前駅」の方が都合が良さそうだろうという事で、結局どちらか一方のみにするという決断が出来なくて、このような「熊本城・市役所前駅」になってしまったと勝手に想像するのである。。

 

熊本市役所の前

このように市電の駅は熊本市役所の真ん前に造られている。市役所の建物から約10メートル程前にある駅なので個人的には「市役所前駅」の方が勝ちかもしれないけど、やっぱり熊本のシンボルでもある熊本城の最寄り駅というこだわりを捨てる事が出来なかったようだ。

 

熊本市役所前の看板

さて「観光中の大阪市民が、何故熊本市役所を訪れるのか?!」という疑問が起こっているのではないだろうか? この回のタイトルを見た人には理解できているかもしれないが、タイトルなどあまり見ずに読んでいる人に向けての問いである。

 

熊本市役所の玄関

そのヒントとしては、「逆に熊本市民は、このような理由で大阪市役所を訪れない。ただしこのような理由で神戸市役所は訪れる」というものである。

もっと分かり易いヒントは「無料で見れる」から!

 

 

熊本市役所の14階ロビーにて

熊本市役所の展望台フロア

熊本城周辺には高い建物が少なく、また観覧車や展望台を兼ね備えたタワーなどもない為に基本は下から見上げるだけ。なのでこのように熊本市内で最も熊本城を見やすい場所から城を見下ろせる最適なスポットであり、かつ無料で見物出来て、夜は22時まで開いているという絶好な場所である。

 

熊本市役所内【14階展望ロビー】

住所:熊本県熊本市中央区手取本町1-1 14階
【利用時間】平日 8:30~22:00 / 土日祝 9:00~22:00
  ※年末年始(12/29~1/3)は閉鎖

 

 

 

熊本市役所の展望台フロアからの景色

こちらは市役所から北西側を向いている窓からの眺め。こうやって見ると熊本城敷地内は木だらけのような景色に見える。なお奥には照明施設が少し見えている藤崎台県営野球場があって、その脇には国の天然記念物にも指定されている“藤崎台クスノキ群”も僅かに見えているように感じる。

 

このクスノキ群の存在をまだこの時に知らなくて、この後に近くの辛子蓮根店まで行ったのだが残念ながら見る事なく移動してしまった事を悔いている今。。

 

熊本市役所の展望台フロアから熊本城を眺める

やっぱり遠くから眺めると天守閣の存在が大きく感じる。西南戦争の時から約80年間に渡り歴史上から消えていた天守閣であるが、天守閣再興は熊本市民の悲願でもあった。なお個人からの寄付金で、最高額は当時のお金で5,000万円も支払った富豪もいたそうだ。

からし蓮君
からし蓮君

寄付金額は大事だけど、やっぱりその心の方が大切ばい!

 

熊本市役所の展望台フロアから熊本城を眺める-1

屋根が白く光っているように見えている天守閣。毎年春になると明治天皇を迎える際に植林した桜の木が開花して、とても綺麗な景色になるようである。この緑が溢れる景色も素晴らしいけど、熊本城のボランティア・ガイドさん達に話を聞いてみたら「やっぱり桜の時期が一番いいですよ!」と答えていたので、是非その機会にまた来てみたいと思う。

からし蓮君
からし蓮君

桜見ながら食べる辛子蓮根も最高ばい!

 

熊本市役所の展望台フロアの様子

こちらは熊本市役所の14階ロビーで、このフロアはレストランもあったけど、大半がこのように展望台ロビーとなっていて意外と広い空間になっていた。「市役所内が観光場所に!」と普通の旅行者はあまり発想しない為か、全然熊本城を眺める観光客の姿は見当たらなくて、昼食時の職員さん達ばかりだった14階ロビーであった。

いい景色が見られる場所なのでもっとPRしてもいいと思うけど、そうやってもあまり来ないんだろうね・・・

 

熊本市役所の展望台フロアから南側を眺める

まあ熊本城を見られる北西側の景色はいいけど、反対の東南側はこのように雑居ビルばかりなので、こちらの景観はイマイチである。まあ夜になると汚い場所が見えなくなって街灯や照明などの光が強調されて綺麗に見えるかもしれないが。。

 

熊本市役所の展望台フロアから南側を眺める-1

そしてこの市役所14階フロアの展望台をオススメする理由に、今この時は昼頃であったが、夜22時まで入場できるからだ(しかも無料です)。このフロアにはレストランもあるけど、別にレストランで食事する必要もなく熊本市内の夜景が一望できるのだ。

熊本城を一望できる、一番の場所です! 皆さんも熊本市内に来たら、是非寄ってみてください!

からし蓮君
からし蓮君

そして辛子蓮根も一緒に食べるばい!

 

熊本市役所内の景色

勿論普通に建物内は市役所なので、どこにでもあるような市役所の内観である。なので大々的に展望台の訴求をしている訳ではないので、普通に市役所にやって来た人には展望台の存在があまり知られる事が無いのであろう。

 

 

 

市電に乗り込み、移動する

熊本市電路線内に整備されている芝生

熊本市電の路面電車であるが、車両は意外と綺麗なのが多かったし、何よりも好印象だったのがこのように市電駅周辺の線路部分に芝生が植えられていた事である。大阪市にも走っている路面電車(通称「チンチン電車」)も、新しく駅舎が新築された天王寺駅前周辺にはこのように路線の一部が緑地化されているが、この熊本市では「市電:緑じゅうたん事業」として2010年度から取り組んでいるものである。

からし蓮君
からし蓮君

この事業も多くの寄付金から賄われているばい!

 

 

熊本市電の1日乗車券の看板

こちらの看板にもあるように、熊本市電1日乗車券(500円)は電車内でも購入が可能との事。電車に3回以上乗ったら元を取れるので、買ったら余計に市電に乗ろうとしてしまう副作用もあるけど・・・。

 

熊本市電の駅にある電光掲示板

そして市電というか路面電車って廃れ行く路線と思っていたけど、あまり電車路線の無い熊本市内では重要な存在になっている熊本市電。

このように「熊本城・市役所前駅」には小さい画面だけど、電光掲示板も設置されていて、少々ビックリした。。

 

熊本市電の車両

この熊本の市電は2路線があって水前寺方面から辛島町付近までは同じ路線を通っているが、その先で熊本駅前を通って田崎橋に向かう「A路線」と、JR上熊本という駅に向かう「B路線」に分かれている。運行上、到着する電車がそれぞれ交互に到着する訳ではないので、乗り込む前にしっかり A Bかを確認する必要がある。

このように車両に分かり易く路線が表示されているので、ちゃんと見ていれば間違える心配はないと思います!

 

熊本市電の車両-1

これから向かう場所は上熊本へ行く手前にあるので、こちらの B路線の電車に乗り込む。個人的にはあまり頻繁に車両がやって来ない所だと、電車に乗らずに歩きで向かう事が多いのだけども、1日乗車券を購入していたので「3回以上は絶対に乗る!」という気持ちになっていたのであった。。

 

熊本市電の車両内の景色

こちらは先程やって来た市電の車両内の景色である。路面電車って両脇に横向きの長い席だと思い込んでいたけど、一見バスの車内のようにも見える内観であった。なおこの熊本の市電は全国の交通系ICカードが使えるので、とても便利であった。

 

地方によってもこのような路面電車やバスなどで使える・使えないがあるので、出来る事なら全ての交通機関が利用できるようになってほしいけど、そこには色んなしがらみなどがあってそう簡単にはいかないみたいだ。

 

熊本市電の車両で上熊本方面に到着

そんな上熊本へ向かうB路線の電車に乗って、辿り着いたのが段山町。もう少し事前に熊本市の情報について調べていたら、この近くの藤崎台県営野球場周囲にある天然記念物の“藤崎台クスノキ群”なども見れたのだが。。

 

 

辛子蓮根の名店【村上カラシレンコン】にて

村上カラシレンコン店の外観

このお店は観光案内所に置いてあったパンフレットから見つけた、1957年に創業してから60年以上の歴史がある辛子蓮根専門店である。このお店では辛子蓮根の手作り体験もやっているが、参加は2人以上で予約がいるそうだ。

 

 

 

村上カラシレンコン店で購入した辛子蓮根

あまり広くて綺麗な店内ではなく、あくまで辛子蓮根を作る事を優先で内装は二の次といった感じであった。名物の辛子蓮根は蓮根1個分からの販売がメインのようだったけど、あまり日持ちがしないようで、蓮根1個分は大き過ぎたので店員のオバサンがオススメしてくれた蓮根の端のような小さめの辛子蓮根を購入してみた。

 

辛子蓮根の消費期限は2~3日の物が多いので、購入する前に確認しましょう!
からし蓮君
からし蓮君

昔起きた食中毒事件の後は真空包装が殆ど無くなったので、消費期限が短くなっているばい!

 

コンビニで購入した缶ビール

そして村上カラシレンコンでは店内には食べるスペースも無かったので、近くのコンビニへと向かう。そして缶ビール(500ml)を買ってイートインスペースで早速辛子蓮根を食べようと思ったら、コロナ禍の影響で店内イートインスペースは使用禁止だった。なのでコンビニの横にあったマンションの駐車場をイートインスペース代わりにして、早速ここで昼食を食べる事にした。

 

村上カラシレンコン店で購入した辛子蓮根-1

こちらの細長くて小さめのサイズで、1個150円。村上カラシレンコン店では、特製の辛子味噌を蓮根の穴に詰め込み、1日寝かしてから、これまた特製の衣を付けてカラッと揚げたもの。だから辛子蓮根の外側には辛子が付いてないけど、このように辛子をイメージするような黄色となっている。

 

村上カラシレンコン店で購入した辛子蓮根を食べる

こちらはそんな辛子蓮根の断面で、蓮根の穴に辛子味噌を詰めるので、その穴が大きい蓮根を食べる程に辛子の辛さを感じる。辛子蓮根も村上カラシレンコン店ではヘタの部分も売っていたけど、その部分は必然的に穴が小さいのであまり辛くないという。

 

美味しんぼの漫画の中で辛子蓮根を食べるシーン

漫画『美味しんぼ』コミック3巻に掲載されている「昼メシの効果」のワンシーン

ただ昔に漫画「美味しんぼ」で見た辛子蓮根の強烈な辛さとまではいかなかったけど、辛子部分を食べればそれなりに辛かった。

それとビールのアテとなって、暑い真夏の中で美味しくいただけました!

からし蓮君
からし蓮君

辛子蓮根は病弱だった藩主の為に、滋養強壮目的に造られた熊本伝統の食べ物ばい!

 

 

熊本市内の蔚山町

そして辛子蓮根を食べた場所から最寄りの市電駅は、さっきの段山町の南側にある「蔚山町(うるさんまち)」である。この地名を聞いて韓国の街を連想する貴方は、そこそこに韓国通であろう。このエリアは昭和30年代の地名変更によって、今では「新町」という地名に変わっているが、それ以前の地名であった「蔚山町」がこのようにして駅名として残っているのだ。

この「蔚山町」の由来は加藤清正が文禄・慶長の役で現在の韓国に渡って、籠城戦などを繰り広げた蔚山城に関係する。秀吉の野望は彼の死と共に終わりを告げたが、それに伴い帰国した加藤清正は朝鮮の蔚山地方の人々も連れ帰った。そんな彼らを住まわせたのがこの蔚山町だという。

今で言う北朝鮮の日本人拉致とも、あまり変わらないような・・・?!

 

再び乗った熊本市電の車両内の景色

ここで本日2回目の市電に乗り込む。1回乗車170円(大人料金)なので、1日乗車券500円がお得になるのは合計3回以上乗った場合。

なので「まだまだ市電に乗るぞ~~~!」と心の中で、1人つぶやくのであった・・・

 

水前寺公園にて

熊本市内の水前寺公園駅前

そして市電に乗ってやって来たのは、熊本市内繫華街付近から6つ目の駅になっている「水前寺公園駅」。観光パンフレットを見ていても熊本市内定番の観光地が熊本城以外には、こちらの水前寺公園位しかなかったので、日本庭園らしき場所は沢山見た事があるけど、他に選択肢も無かったので訪れる事にしたのである。

 

熊本市内の水前寺公園前入口

こちらは通称:水前寺公園と呼ばれる「水前寺成趣園」の入口参道前に広がる、お土産屋さんゾーンである。この水前寺成趣園は最盛期には年間200万人にもう少しな数の観光客が訪れたというが、今では年間約40万人となっていて、この時もコロナ禍の影響で閑古鳥すら鳴いていない状況であった。

今は海外に安く行く方法が出来たので、国内の観光地もインバウンド客頼りですからね・・・

 

熊本市内の水前寺公園前入口で待ち受けるくまモンの看板

ここでもやっぱりお出迎えしてくれるのは、熊本が生み出したスーパースターであるくまモン。ただくまモンに頼ってもコロナ禍の2020年はひどい結果になったのだろうが。。

 

水前寺公園前にあるお土産店など

水前寺成趣園内を見学する人は僅かにしかいなかったけど、それでも和服を着て回っている女性達を見かけた。恐らくこのお店で着物or浴衣をレンタルしたのかもしれない。男はあまり気にならないけど、女性が和服を着ていると何故か上品そうに見えてしまうのである。

 

 

水前寺公園の入口

この水前寺成趣園には、肥後に転封されてきた細川家を祀る出水神社があるので、このように入口には狛犬も置かれていた。なお、細川家の家紋は狛犬の台座にも描かれているように、蓮根を輪切りにしたような模様なので、これもあって辛子蓮根が熊本に定着したそうだ。

 

名勝【水前寺成趣園】

 

住所:熊本県熊本市中央区水前寺公園8−1
TEL:096-383-0074
開園時間: 8:30~17:00(入場は16:30まで)

 

 

 

水前寺公園の入口でチケットを購入する

という事で日本庭園なんてどこでも一緒のようにも思えるけど、ここは加藤藩の後を引き継いだ細川家の保養所跡なので、それなりに見学するものがあるのであろう。

 

水前寺公園の入口にあった、夏目漱石の石碑

その水前寺成趣園の入口を入ってすぐの場所には熊本県にも住んでいた事のある、日本を代表する小説家である夏目漱石の石碑も置かれている。夏目漱石は現在の東京大学を卒業後に英語教師として、愛媛やこの熊本に赴任した。なお、この熊本では4年3か月滞在して、その間に子供も生まれている。

 

水前寺公園の石碑

この水前寺成趣園は「水前寺公園」と呼ばれる事の方が多いみたいで、「幸せは~~、あ~るいて来ないっ!」の唄でも有名な水前寺清子は、熊本市出身だけにこの「水前寺」から取って芸名にしたそうだ。ちなみに清子は加藤清正から取ってもいるという。

 

 

水前寺公園の石碑-1

この石碑にもあるように「水前寺成趣園(じょうじゅえん)」とはちょっと呼びにくい。一般的には水前寺公園で通じるけど、正式にはこのように水前寺成趣園という名前なのである。

 

水前寺公園内にある、茅葺屋根の建物

さて「どんな日本庭園が広がっているのかな?!」と思って進んで行くと、まずは茅葺屋根の古そうな建物が見えてきた。しかしそれにしても暑くてコロナ禍の2020年8月は全然観光客が居ないし、売店の人達も諦め半分状態で営業しているような感じだったので、逆にのんびり感が出ていたのでゆったり楽しめそうな水前寺成趣園であった。

 

こんな旅はまた次回に続きます!

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