JR最南端「西大山駅」に滑り込む電車に飛び乗って、鹿児島市内へ

九州縦断旅:鹿児島編

 旅行期間:2020年8月中旬~下旬

 

JR最南端駅から、じんべえへ

JR最南端「西大山駅」

ここは鹿児島県の薩摩半島にある、JR最南端駅である「西大山駅」のホーム。この駅は約20年前まで”日本最南端駅”だったけど、沖縄にモノレール路線が造られた為にその称号を譲り渡して、今ではJRの最南端駅となっている。そんなホームからは薩摩富士とも呼ばれてきた薩摩半島を代表する、名山の開聞岳が見える素晴らしいロケーションである。

 

鹿児島にて

JR最南端「西大山駅」のホームにある看板

鹿児島の薩摩半島はこの西大山駅から東側にある指宿辺りは観光客が多く訪れる場所だけど、それより西側の方へは殆ど観光客はやって来ない場所。だからこの辺りでもなんとか観光客を増やそうと、過去の歴史を掘り返して地元の偉人などを再発見して、それらの像や石碑などを造って観光客誘致に力を入れているようだ。

 

 

西大山駅にて

JR最南端「西大山駅」のホーム

ここはそんなJR最南端駅の「西大山駅」のホーム。ただそんな西大山駅は都会では考えられない位に簡素な無人駅で、一応屋根付きの座席が3つ用意されているだけであった。このJR指宿枕崎線も指宿より西側(枕崎方面)の利用客がとても少なくて、赤字路線となっている。それでも地元民の足ともなっている地方路線を何とか残そうと、線路は単線で、駅舎も最低限の施設だけしか用意されていないのだ。

 

 

西大山駅内の景観 動画

 

 

JR最南端「西大山駅」のホームから眺める開聞岳

そんな簡素な西大山駅だけど逆に何も無いからこそ、駅から見える開聞岳がより印象的に見える。

開聞茸
開聞茸

やっぱり人間が造り出したものより、大自然が創り出したものの方が美しいタケ!

桜島火さん
桜島火さん

大自然が創り出しているのは、何万年以上も掛かっているから半端ないド~~ン!

 

JR最南端「西大山駅」のホームにあった思い出ノート

そんな無人駅の片隅には、このように「思い出ノート」が置かれているボックスが設置されている。今までだったらちょっと待ち時間にそのノートを見ようかとしていたけど、このコロナ禍では誰が触っているかが分からないので、手を触れる事はしなかった。。

 

JR最南端「西大山駅」からの開聞岳の眺め

さて西大山駅に到着して約20分が経過して、そろそろ鹿児島市内方面への電車がやって来る頃合い。奥側にある踏切がカンカン!と音を立てて、電車が近づいてくるという警告を聞きながらスマホを構えて電車を待ち受ける。

 

JR最南端「西大山駅」に入ってくる電車

この指宿枕崎線では山川駅から枕崎駅間の利用客が少ない事もあって、この路線では2~3時間に1本しか電車がやって来ない。だからこの駅にやって来る電車の写真や動画を撮ろうと思って訪れる人は、前もって時刻表を確認しておかないと何時間もここで待たないといけない可能性がある。

 

 

JR最南端「西大山駅」に入ってくる電車1

「JR最南端の駅」記念碑開聞岳と、ホームに入ってくるJR指宿枕崎線の電車が揃った写真。この西大山駅は利用客は少ないけど、JRがこういった特別な駅として宣伝しているので、電車には乗らないけどもこの景色を写真撮りたい人達が多くやって来る場所となっている。

更に過疎化が進めば、いつか廃線になる日も来るかもしれない路線です・・・

 

 

西大山駅に入ってくる電車 動画

 

 

 

JR指宿枕崎線の電車に乗り込み、鹿児島市内へ移動

電車内の乗車券機

西大山駅まで車でやって来て記念撮影だけする人は多いけど、ボクはこの電車に乗らないと鹿児島市内へ戻れない。なのでもう少し動画などの撮影もしたかったけど、早めに切り上げて足早に電車へと乗り込む。そしてこのJR指宿枕崎線は無人駅が多いので、バスのように車内に設置されている整理券を乗車時に取る必要がある。

 

JR最南端「西大山駅」で電車に乗る

こちらは西大山駅から乗ったという「乗車証明書」である。さっきの西大山駅の向かい側にある商店でも「JR最南端の駅の到着証明書」を110円で販売していたけど、この乗車証明書の方が日付や時間なども入っていて、よっぽど記念品になる。ただこの乗車証明書は下車時に渡す必要があるので、記念品として持ち帰りたい人はもう1枚多めに取っておく必要があるけど。

開聞茸
開聞茸

西大山駅まで来てくれて、更に電車まで乗ってくれてありがとうタケ!

 

 

JR指宿枕崎線の車窓からの景色① 動画

このJR指宿枕崎線は採算が合わない赤字路線なので、電車が通る線路近くに雑草が沢山生えている。なので電車が通る時に雑草に車体が当たりながら「バタバタ~!」と音を立てながら走っていく光景は、この路線ならではかもしれない。

 

車内で読んだ島津斉彬の本

西大山駅から鹿児島中央駅までは、直通便であれば1時間50分で到着する。そんな鹿児島市内へ向かう道中に、今回の鹿児島旅で島津斉彬公について知見を広めるのが一番の目的だったので、先日古本で購入した『島津斉彬』(文春文庫:綱淵 謙錠 著)という1990年に発表された本を読んで、帰りの道中はお勉強タイム。

 

東郷どん
東郷どん

島津斉彬公はおいどんからしたら、雲の上の存在だった方ばい! だから皆さんも斉彬公について、もっと知って欲しいでごわす!

 

 

JR指宿枕崎線の車窓からの景色② 動画

 

 

JR指宿枕崎線の車窓からの景色

無人駅だけど放っておいたらどこでも雑草だらけになるので、定期的に雑草刈りを頼まないといけない。そして線路の点検や補修なども費用が掛かる。そして赤字路線だといっても地元民たちの重要なインフラにもなっている電車なので、簡単には廃線に出来ないという問題が地方を悩ませている。

 

 

JR指宿枕崎線の車窓からの景色③ 動画

 

 

夕暮れ時の鹿児島市内に到着

JR指宿枕崎線で鹿児島中央駅に到着

さて車内で島津斉彬公の事が書かれている本を読んでいると、読書に夢中になっている間にあっという間に鹿児島中央駅に到着する。さて今晩は長かったこの九州旅での最後の晩になるし、昨日の桜島サイクリングといい、今日の開聞岳登山といい、頑張ってくれた体に報いて”最後の晩餐”を楽しむ事にしよう。

 

鹿児島中央駅内にあった、食べ物の自動販売機

そして鹿児島中央駅構内には、この珍しいHOTな食べ物の自動販売機が設置されていた。夜中や朝方は閉まっている駅構内で24時間営業している自動販売機だけど、夜中に行き場を無くした乗客が駅内で飢えないようにという配慮からなのか?!

黒ブタ子
黒ブタ子

フライドポテトが2つあるのは、それだけ人気だからかなブヒ??

 

暗くなってきた甲突川

暗くなった鹿児島市内でとりあえずホテルがある天文館周辺へと向かう。その途中に何回も渡っている甲突川を見かける。鹿児島の歴史を全然知らなかった時は単に「ライトアップされていて綺麗な景色!」と思っていたけど、約20年程前まではこの甲突川に、江戸時代に肥後国の石大工達が築いた歴史的な石橋が架けられていた場所でもある。

 

奥に見えている光っている西田橋も綺麗なのはいいけど、昔の大名行列にも使われた古風な石橋の方が個人的には好きである。

暗くなってきた甲突川横にある、大久保利通像

そんな甲突川には、鹿児島が生んだ幕末の英雄の”人気が無い方”の像が設置されている。西郷隆盛と大久保利通はそれぞれに明治維新の立役者でもあり、似たような境遇で育ち明治政府の要人にまで上り詰めたけど、庶民は西郷隆盛の庶民的らしさを好んだようだ。そんな西郷隆盛を死に至らせる原因を作ったとして、鹿児島では嫌われる存在だったという大久保利通。

東郷どん
東郷どん

皆さん、利通はとてもいい奴やけ、奴を嫌いにならんでくだされ!

 

歴史時標「龍馬、お龍と薩摩でひと休み」にて

鹿児島市内にある竜馬像1

そしてまた「今晩の最後の晩餐は何を食べようかな~~?!」と思いつつ、お店を探しながら天文館周辺をブラついていると、鹿児島市内に7箇所設置されているという歴史時標(ときしるべ)の像が見えてきた。

 

 

鹿児島市内にある竜馬像

こちらの銅像となっている人物は他に設置されている像とは違って、鹿児島出身の人物ではない。「龍馬、お龍と薩摩でひと休み」とあり、日本で最初の新婚旅行としたとされる坂本龍馬夫婦についての銅像である。

 

鹿児島市内にある竜馬像2

1866年に坂本龍馬が尽力した薩長同盟締結直後に襲われて負傷し、その傷を癒す為に西郷隆盛などに誘われてこの薩摩を訪れたという。頭に被る笠を持ち、懐には刀を帯同しているのが見えている。まだこの薩摩にやって来た頃は刀を持ち歩いていた時代のようだ。

 

鹿児島市内にある竜馬像3

楢崎龍は坂本龍馬の奥さんだった人物。薩長同盟締結後に宿泊していた寺子屋で、外に竜馬を狙う刺客が多数いるのに気付いたお龍は機転を利かせて竜馬を屋上から逃がした。その刺客と応戦している際に重傷を負った竜馬が刀傷の治療で、湯治を目的として鹿児島に約3ヵ月滞在したのである。しかしその翌年末に坂本龍馬は京都で暗殺されて、結局竜馬との間には実子は出来なかったそうだ。

 

鹿児島市内にある夜行灯

近代的な建物だらけの天文館周辺に、このように「石燈籠(いづろ)通」と名前の入っている石燈籠が見えてくる。石燈籠とは仏堂に献燈するもので、これは島津貴久(島津氏第15代当主)の菩提寺である南林寺参道に置かれていたもの。

 

 

「魚人島 じんべえ」で最後の晩餐を!

鹿児島市内にある居酒屋「じんべえ」

そして天文館周辺周辺の居酒屋を探してウロウロする事約30分で、こちらの「魚人島 じんべえ」という海鮮居酒屋さんに入る事を決意する。この時は2020年8月のコロナ禍で閑散としている居酒屋が多かったけど、この店はとても活気があった。

 

 

 

鹿児島市内にある居酒屋「じんべえ」のメニュー

賑わっている店内に入ると店員さんから「予約していますか??」と聞かれて予約していない旨を伝える。1人だったのでカウンター席ならすぐに座れるかと思っていたけど、「席を作るのに10分程時間が掛かりますが宜しいですか??」と言われたのでしばらく待つ。すると3分程で席が用意されたという事でカウンター席に座る。

 

鹿児島市内にある居酒屋「じんべえ」のメニュー1

このお店は海鮮系が売りなようで、メニューには美味しそうな品々が並んでいる。アレコレと頼んでも全部食べれないので、海鮮丼一択で思っていたけど、このように美味しそうなだし巻きサンドなどにも惹かれそうになってしまう。。

黒ブタ子
黒ブタ子

食べたいと思ったものは、全部頼むブヒ~~!

 

鹿児島市内にある居酒屋「じんべえ」の瓶ビール

さてまずは「頑張ってくれた自分の体を褒めてあげたい!」という気持ちで瓶ビールを注文し、乾いた喉に黄金色の液体を流し込む。特に昨日と今日は「どれだけ汗が出るねん!!」と思う位に動き回って汗を掻いたので、またビールが格別に美味しいのである。

東郷どん
東郷どん

おいどんの時代には、ビールなんて高級品だったでごわす!

 

鹿児島市内にある居酒屋「じんべえ」のお通しのさざえ

ただこの「魚人島じんべえ」さんは、そこそこの広さがあってお客さんがギッシリだったけど、料理を作るお兄さん1人と料理を運ぶお姉さん1人だけの2人だけだったので、料理などが運ばれてくるまでかなり時間を要した。まあボクは全然急がなかったので問題なかったけど、それもあって席の準備なんかに10分も欲しいという事だったのかもしれない。

そしてビールを飲んで待つ事10分で、豪勢な”お通し”が運ばれてくる。

黒ブタ子
黒ブタ子

お通しでこんなサザエのつぼ焼きが出てくるの、凄いブヒ?!

 

鹿児島市内にある居酒屋「じんべえ」の店内

このお店で提供されている魚は、全て天然物のようだ。だから頼んだ海鮮丼が時間かかっても、それが楽しみで待ち続ける事も全然苦ではなかった。

 

 

鹿児島市内にある居酒屋「じんべえ」のお通しのさざえ1

こちらのサザエのつぼ焼きのお通しは480円(税抜)。中途半端なお通しが出てくるよりも、1個のサザエだけどこれぐらい豪華に見える方が当然嬉しい。しかも小さな火鉢の中にはちゃんと炭で火を起こしてくれているので、これから出てくる海鮮丼の期待度も急上昇していくのであった。

開聞茸
開聞茸

サザエもいいけど、キノコもこれで焼いて食べたら美味しいタケ!

 

鹿児島市内にある居酒屋「じんべえ」の豪華な海鮮丼

そして注文してから約30分経ってからやっと出てきた、「じんべえ」名物の具がはみ出る程の海鮮丼(税抜1,880円)である。去年(2019年)に甥っ子ちゃんと函館に行った時に楽しみにしていた海鮮丼を食べたけど、その時以上にこの海鮮丼は美味しかった記憶しか残っていない。

黒ブタ子
黒ブタ子

黒豚は最高だけど、それ以外だとやっぱり日本では海鮮ブヒ!

 

鹿児島市内にある居酒屋「じんべえ」の豪華な海鮮丼1

こちらは鯛の切り身であるが、これがまた大きいのである。

そして歯ごたえもあるし、嬉しくなってパクパクと海鮮丼に夢中になるのであった!

東郷どん
東郷どん

おいどんの時代より、今の時代の方が飯が旨そうでごわす!

 

鹿児島市内にある居酒屋「じんべえ」の内観

このお店では飲み放題もあったけど、1人では飲み放題する程に飲みたいとは思わない。ただそれにしても店舗の規模の割に店員2人で回しているお店だったので、逆に店員さんは息つく暇も無く、忙しそうに店内を駆けずり回っていた印象が残る。

 

鹿児島市内にある居酒屋「じんべえ」の豪華な海鮮丼2

そして大きな切り身だらけの海鮮丼ながら、しっかりとこのウニとイクラまでたっぷりと乗っかっていた。昔は全然食べたいと思わなかったウニだけど、これも歳を重ねると不思議なものでその美味しさに気付いてしまう食べ物である。

 

黒ブタ子
黒ブタ子

人間は何故こんなウニまで食べるようになったのか、不思議だブヒ!

 

鹿児島市内にある居酒屋「じんべえ」の豪華な海鮮丼3

そしてこちらのイクラは粒が大きくて、かつ口の中に入れて噛もうとしても弾力があって簡単に粒が潰れない。こんなプリプリで弾力のあるイクラは初めて食べたような気がする。それにしても出てくるまで約30分掛かったけど、「こんな美味しくて豪華な海鮮丼が1,880円(税抜)で食べれるなんてとても幸せだ~~~!」と1人心の中で呟きながら食べる最後の晩餐であった。。

 

こんな旅はまた次回に続きます!

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