九州縦断旅行記(秋)2020年-⑳
旅行期間:2020年10月24日~28日
(After playing with the cats at Karatsu Castle, we tasted Shoro Manju, a local specialty.)
名産品の饅頭は猫も好き?
ここは佐賀県でも北側の海沿いにある唐津市で、江戸時代にあった唐津藩の居城だった唐津城の天守閣最上階に来ています。ただこの唐津城の天守閣自体は元々から存在していなかった建物で、今いるこの模擬天守は1966年に新たに建造された物。
唐津城にて
ここに唐津城として存在していた時代に無かった唐津城の天守閣の建物だけど、観光資源として昭和の後半に建てられた模擬天守閣。しかし下手に無機質で背の高いタワーなどが造られるよりは、古来の日本文化の象徴的建造物でもある城の外観をしているので、日本人からすればそこまで抵抗感の無い模擬天守となっている。
日本全国ではこの地方の焼き物としては「伊万里焼」の方が断然有名になっているけど、その伊万里焼の源流に当たり、江戸時代には全国的に人気のあった焼き物の代表格が、この地で作られていた「唐津焼」だという。そんな唐津焼は明治時代になってから廃れてしまったけど、その文化を残す為にも今でも約70軒ほどの窯元が残っているそうだ。
この今いる唐津城の天守閣の建物は新たに造られた物だけど、その土台となっている天守台の石垣は江戸時代初期頃に造られた物で約400年を経過した年代物。しかしそんな石垣も老朽化してくるので、数年前に石垣の補修工事が行われて、その際には石垣から色んな物が発見されたという。
この唐津では「唐津くんち」という『ユネスコ無形文化遺産』にも登録された伝統的な祭りが、今でも行われている。ただこの訪問した2020年はコロナ禍の影響もあって、この祭りは中止になってしまったけども。。
そして天守閣内にはこの唐津の街で生み出された、ゆるキャラのようなオリジナル・キャラクターが出迎えてくれた。そのまずトップバッターだったのが、こちらの「さよ姫ちゃん」。こちらは万葉集にも登場する、”日本三大悲恋物語”の主人公としても有名な松浦佐用姫をモデルにしたキャラクター。ただ悲しみにくれたという佐用姫に比べると、さすがに明るい顔をしていたが・・・。
お次に出迎えてくれたのが、こちらの「唐ワン君」。 この「唐ワン君」は、唐津城築城400周年を記念した2008年に生み出されたゆるキャラで、実は2010年に開始した全国のゆるキャラ人気投票『ゆるキャラグランプリ2010』でナント2位に輝いているのである。なおその年に優勝したのは、滋賀県の「タボくん」と「ひこにゃん」である。
そしてその最後を務めるのは、こちらの「かんねどん」。この名前はこの唐津で昔から伝承されている、有名な笑い話の『勘右衛門話(カンネ話)』に由来するようだ。
日本全国のどんな地方の町に行っても、必ずその場所にはこれまでの長い時間の中で色んな歴史が繰り広げられた場所でもあるので、何かしらの見所がある。後はその見所に対してどれだけ興味を持てるかが、その旅を楽しめるかのポイントでもある。
さて唐津城天守閣内の見学を終えて、エロ坊主オジサンが待っていると言っていた敷地内の舞鶴公園に戻ってくるが、案の定姿が見えない。毎回予想している通り、必ずその場で待っていたためしがないが。。
松浦河 月あかくして 人の世の
かなしみさへも 隠さふべしや
by 斎藤茂吉
こちらには大正~昭和前半に活躍した、アララギ派を代表する歌人であり精神科医でもあった斎藤茂吉が詠んだ句碑が置かれている。
唐津城跡が舞鶴公園として生まれ変わり、その中心地には天然記念物の藤が植えられている。こちらは毎年4月中旬頃に綺麗に咲くという。
唐津城天守閣のように新たに建造された城の場合は、中に入ってお城の雰囲気を楽しむ建物というよりは、外から建物を見て楽しむ方がいいようだ。特に天守閣内部は近代的な建築物の内装にもなっているので、あまり城内では外の景色を楽しむ以外はそこまで楽しめない。。
この周辺のどこかをウロウロと散歩しているハズのエロ坊主オジサンを探していると、そんなハゲ坊主よりも可愛らしい猫ちゃんを発見する。
このような猫ちゃんも野良猫なのか? 周りの人が面倒を見ている地域猫かでその対応の仕方が変わる。というよりも人間に対して警戒心を持っているかで、触れれる猫かどうかの判断が変わってくる。
するとこちらのオジサンの足元に猫ちゃん達が群れており、このオジサンも「なんだか、猫にはモテるんだよね~!」と嬉しそうな顔をしていた。しかしこのような猫ちゃんは特定の人間を好きな訳ではなくて、エサをくれる人間が好きなだけな場合が多い。
特に先程のオジサンのように、不自然に足元に猫ちゃんが集まってウロウロとしているのは、何かしらの餌をあげた場合によく見られる行為である。なのでこのオジサンが好かれていた訳ではなくて、単に餌をもっと貰えるかもしれないと思ったから、猫ちゃんが周辺に集まっていただけだろう。
なので特に餌をくれそうに無い人間に対しては、このように全く興味を示さない猫ちゃん。ある意味冷淡な猫ちゃんであり、自分の欲求に素直な猫ちゃんでもある。
こちらは近くに停まっていた原付バイクのご当地ナンバープレート。何とも唐津らしい「唐津くんち」のデザインが可愛らしい。
人に対してそこまで警戒心を持っていないように見える猫ちゃんだったので、この唐津城周辺で地域の人達に世話されている地域猫だったのだろう。
猫ちゃんがこのように尻尾を立てて体を擦りつけてくる行為は、その人に対して好感を持っている証。ただそれもこのオジサンが猫ちゃんに対して喜ばれるホルモンを出していた訳ではなくて、隠し持っていた餌を少し与えたからであるが。。
ボクは普段食べ物を全く持ち歩かないので、このような場合に猫にあげる食べ物を持ち合わせない。道中に出会う猫ちゃんに餌を与えるという行為も、地元住民達からすると問題に繋がり易い行為なので、基本的にはあまりこういった猫などに餌を与える事は控えた方が良い。
ただ触るだけでも充分可愛いですよ!
唐津城に生息する猫 動画
そんな地域猫ちゃんと戯れていると、「スマン、スマン、遅れて・・・」と声が聞こえてきてエロ坊主オジサンがやっと現れる。どうやらちょっと周辺を散歩していて、この唐津名物でもある松露饅頭の置いてあるお店を探しに行ってきたので時間が掛かったと言い訳をしていた。。
こちらが途中立ち寄った海の駅でも置かれていた、唐津名物「松露饅頭」。餡子をカステラの生地で包んだ昔からのお菓子であるが、この唐津では「虹の松原」に生える高級食用キノコ:松露に似ている事もあって、昔から有名なお菓子となっている。
早速食べてみた所、「普通に甘くて美味しい!」と思うお菓子であり、特段変わった印象を受けなかった。
もっと感謝して食べんしゃい!
美味しかったよ~~!
そんな松露饅頭のカケラを猫ちゃんにあげると、嬉しそうにパクパクと喰いついていた。この唐津の猫ちゃんは、この美味しい唐津の名産品:松露饅頭を食べて育ってきたのだろう。
このように天高くそびえる五層になっている天守閣の唐津城、江戸時代当時は無かった天守閣だけど、このように景観だけ見るとそんなに悪くはない城であった。
こちらは唐津市のデザイン・マンホールだけど、この街の名物でもある「虹の松原」に因んだ松の木のデザインが象徴的になっている。
そしてエロ坊主オジサンから
この近くでイカの活き造りを食べれる店があるけ、そこで昼飯にしようや!
との事だったので、そのお店まで歩いて向かう事に。
普段は活け造りなど食べる機会があまりないけど、港から近い場所だけに新鮮な魚介が手に入る唐津ならではのイカの活き造り。
活け造りという物はその魚やイカが生きている状態で捌かれたものである。冷静に考えれば人間って残酷な生物であるが、食に貪欲でもあるので色んな料理を食べるのである。。
人間は世の中で一番罪深い生き物やけ!
こんな旅はまた次回に続きます!
よければ下記ブログ村のボタンをポチッとお願いします!
↓↓↓↓九州縦断(秋)旅行記:初回↓↓