パーク内にイースター島のモアイ像が飾られている「サンメッセ日南」【宮崎旅行記⑧】

宮崎県旅行記2020年-⑧

 旅行期間:2020年10月18日~22日

何故宮崎にモアイ像が?!

宮崎県旅初日は青島や近くの城跡がある公園を訪れた後に、国道220号線を南下して鵜戸神宮を目指して進んで行きます。あまり寄り道していると神社が閉まってしまうかもしれないけど、道路沿いにこのような写真スポットがあると、ついいつもの癖で寄り道をしてしまうのである。

 

 

いるか岬にて

ここは「いるか岬」と呼ばれる場所になっており、昔はここからイルカの群れを海岸に見る事が出来たので、このような名前の由来になっているようだ。今ではイルカを見れる場所というよりは、クネクネと曲がりくねる国道220号線で一服する休憩場所のような感じになっている。

 

【いるか岬】

住所:宮崎県宮崎市内海

 

 

宮崎でも青島から南部に続く鹿児島県の志布志までの海岸線は、『日南海岸国定公園』に指定されている。この日南海岸国定公園は日本国内では最初に海中公園として、認定されたものだという。

 

 

いるか岬からの景色 動画

 

 

モアイが目印の「サンメッセ日南」の入口

そしてイルカ岬を後にして更に道を南下していくと、道沿いに「サンメッセ日南」の看板が見えてきて、その奥には大きなモアイ像も見えてくる。

 

 

この宮崎県に何故かモアイ像が並べられている「サンメッセ日南」という場所の存在は、昔知り合いが訪れた時に写真を送ってくれてその時から知っていたけど、何故ここにモアイ像を展示しているのかは知らなかった。

 

こちらはサンメッセ日南の入口ゲート前に1体だけ設置されているモアイ像。この施設は17時で閉まり最終入場はその30分前までなので、残念ながら閉まっていて中に入れない人用に入口に置かれているのかもしれない。

 

その脇にはこのような説明板が設置されていて、どうやら本場のイースター島でのモアイ像修復に携わった奈良の石大工である左野勝司氏が制作した物だという。

 

今は16時頃で閉館まで約1時間あるのでサンメッセ日南を見学する時間はあるけど、ここを訪れるとこれから行こうと思っていた鵜戸神宮が閉まってしまうかもしれない。どうするか少し迷うけど、ここまで来たら中に入ってみるしか選択肢が無いように思える。

 

入場料金は大人800円と、あまり大きな観光名所が無い宮崎県の施設の中では、そこそこに”いいお値段”の部類に値する入場料。でもそれなりの入場料金を取るという事は、それなりの料金に見合った施設であるという事の裏返しだと思う。

 

 

「サンメッセ日南」パーク内を見学!

そして車で入口を進んで行き、道を登っていくと見えてきたゲートで入場料金を支払う。本場のイースター島を訪れてモアイ像を見た事ある人には物足りない場所かもしれないけど、イースター島に行った事のない人には魅力的な場所。

 

まずはパーク内の駐車場に車を停める。この辺りは車などでしか来れない場所なので、ここでは220台分もの駐車場が用意されている。そしてパーク内は思った以上に広いので、有料のカートなども用意されている。(5人乗りカートは30分1,000円でレンタル可能)

 

いつかはイースター島にも行きたいと思っているけど、イースター島を訪れるパックツアーのパンフレットなどを見ている分には、その旅行代金はそれなりにいいお値段がする。だから世界中を行き尽くした後位じゃないと、中々行こうと思わない場所だと思う。

 

パーク内は結構広くて、モアイ像だけではなくて色んな施設なども盛りだくさん。ただその代わりに凹凸がある地形に造られているので、それなりに昇り降りしたりして健康面ではいい運動にもなる場所だった。

 

サンメッセ日南内にはビロウ樹やヤシの木などが植えられているので、この景色を見るだけで南国ムードが出てくる。しかしパーク内の通路にはスピードは落としているものの車やカートなどが通っているので、よそ見していると危ないのでしっかりと周囲には注意して進む必要がある。

 

駐車場から直ぐにモアイ像が設置されている景色が見えるのかと思っていたけど、一回駐車場から降りてこちらの方を回り込まないと辿り着けないようで、「簡単にはモアイ像を見せないよ!」とメッセージが送られているようにも思える。。

 

こちらに足を組んで座っている真っ黄色の像は「ヴォワイアン像」という、等身大の像が設置されているのが見えてくる。こちらの像は成安造形大学の今井祝雄名誉教授が作った作品で、これと別の場所に7色の7体の像が寄贈されているという。

 

「ヴォワイアン像」の名前の由来はフランス語から来ているようで、「見る人」という意味なんだとか。

日向夏男
日向夏男

見る人というよりは、人から見られる像に思えるよ!

 

このサンメッセ日南には、崩壊していたイースター島のモアイ像の修復に力を貸した会社などが、イースター島から感謝の証として世界で初めてイースター島の長老会公認として、最も代表的な7体の「アフ・アキビ(Ahu Akivi)」が完全復元されて設置されている。

 

このように日南海岸線沿いに造られているサンメッセ日南は、晴れていればもっと気持ちよく感じれる場所でもある。ここのメインはモアイ像だけど、この広大な海を見れるスポットでもあるのは忘れてはいけない。

 

 

「アフ・アキビ」があるモアイ広場にて

モアイ広場に続く道を進んで行くと、海沿いに7体並んでいるモアイ像が段々近くに見えてくる。それと同時にその前で楽しそうに記念写真を撮影する若者達の姿も見えてくる。なお世界中にはモアイ像を真似て造られた、同様なモアイ像を見る事が出来る。なのでイースター島の長老会が公認したモアイ像だからといっても、他の場所で見れるモアイ像とそう変わらないみたい。

 

7体並ぶモアイ像(アフ・アキビ)の周りには記念写真を撮っている団体が居たので、近くに設置されていた案内板に目を通す。イースター島は国で言えばチリに属している小さな島で、周囲400km範囲内には島はなくて、有人の島までは約2,000kmもの距離があるという本当の孤島となっている。

 

そんな孤島のイースター島では独自の文明が栄えて、10世紀頃からモアイ像が造られ出したと考えられている。孤島だった為に外敵の侵略が無かったので、島独自の信仰が生まれてそれが発展してモアイ像を創り出すようになったという。そして部族毎にモアイ像の仕上がり精度を競うようになり、次々に精巧なモアイ像が造り出されていったと考えられている。

 

しかしイースター島では18世紀頃を最後に、新しいモアイ像は造られなくなる。『文明の崩壊』の作者:ジャレド・ダイアモンドは著書で、広くはないイースター島で人口が爆発的に増えた為に、現地民たちが近くの森などの資源をむやみに伐採し過ぎて、土地が痩せ細り食糧が採れなくなって、仕舞いには食糧を争って部族間の抗争が起きて滅亡の原因になったと指摘している。

 

イースター島には18世紀になってオランダ海軍が西洋人として初めて発見し、後にはイギリス人探検家のジェームズ・クックも上陸している。その頃にはモアイ像の半分ほどが倒されており、中にはモアイ像作成途中の状態で放置されてしまっている像も見かける事が出来たという。

そしてイースター島は暗黒時代を迎えて、19世紀までに生き残った島民は奴隷として島外に連れ去られて、更にはやって来た西洋人から感染症という置き土産を貰い、孤島だっただけに感染症に免疫力の無かった弱点が露呈して、あっという間に人口が激減したのである。

 

だからそんなイースター島の悲しい歴史を知っていると、このモアイ像を見てもあんまり手放しで楽しむ事は出来ない。しかしそんな悲惨なイースター島の歴史なんか知らない若者達には、単なるインスタ映えスポットにしか思えないモアイ広場。。

 

 

モアイ広場の景色 動画

 

 

今のイースター島では日本人などが協力して、倒れていたモアイ像などが修復されて、今では世界遺産として登録されている。世界七不思議にも数えられるモアイ像だけど、行き過ぎた人口爆発の結果がどういう結末を迎えるかを教えてくれているかのようにも思えるのだ。。

 

こんな旅はまた次回に続きます!

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