宮崎県旅行記2020年-㉒
旅行期間：2020年10月18日～22日
とぐろを巻く猫！
ここは日本神話に出てくる神様達の爪痕が残る、宮崎県は高千穂町。この高千穂町でも一番観光客が訪れる高千穂峡は先程見学を済ませ、近くにあった高千穂神社も訪問済み。次は廃線になった線路を観光用に再生したトロッコ列車が運行しているらしいので、そこを訪れるつもりであったけど、グーグルマップに出てきた「ねこのしっぽ」というこの近くにあるカフェに惹かれていた。
いつからアンタ、そんなに猫好きになったんや？！
高千穂町にて
その「ねこのしっぽ」というお店はこの高千穂神社からは歩いて行ける範囲にあるので、駐車場に車を停めたまま徒歩で向かうとする。すると高千穂神社の前の道の向こう側に、このような像が見えたので近寄ってみる。この2020年はそこそこに国内旅行をしたけど、このような像はそれなりに活躍した過去の偉人などがモデルにされているので、旅途中で見かけた銅像を調べるだけでも結構な勉強になるのだ。
この像は特定の人物ではなくて、この高千穂で代々伝わる伝統的な神楽の1つである「鈿女(うずめ)」を踊った様子が再現されているようだ。
毎年この近くにある高千穂神社では11月下旬に『神話の高千穂夜神楽まつり』という神楽が夜に行われており、重要無形民俗文化財に指定されている”高千穂の夜神楽全33番”の内から4つが夜を徹して行われるという。なお今では観光客向けに毎晩20～21時に、その神楽が披露されるという。
日本神話によると洞窟に閉じこもった天照大御神をおびきだそうという作戦で、この楽しく愉快な様子で踊る”鈿女(うずめ)の舞”を行った。すると作戦通りに外の賑やかで楽しそうな雰囲気に惹かれて、閉めていた大岩をこじ開けて顔を出して来た天照大御神を捕まえて外に引っ張り出す事に成功したという。
神様もやっぱり1人だと寂しいんや！
こちらは先程訪れた高千穂神社だけど、ここから見ると改めて境内に生えている杉の木の高さが分かる。境内に入る前はあまり意識していなかったけど、境内で樹齢800年を超えるという秩父杉や他にも背の高い杉を見て感激したからこそ、ここから改めて眺めるとその杉に目が行ってしまうのである。
そんな像を見た後に古民家カフェの方に向かって歩こうとすると、また交差点近くに何かの記念碑のような物が見えてくる。こちらは四文字熟語が彫られているように見えるけど、どういった意味合いが込められているのか？
横にはこのような説明用の碑が立てられており、どうやらノーベル文学賞を受賞した川端康成がこの高千穂町を訪れた時の記念に残した言葉が彫られていたようだ。
川端康成が高千穂峡で感じたのは「山川不老」という、山と川は何万年以上も掛けて形を変え続けて生き続けているという事だったようだ。確かに山や川といったものは、常に形を変え続けているので衰えるという事はないのだろう。
さて道路脇に設置されている像や記念碑などを見学した後は、この近くにある古民家カフェ「ねこのしっぽ」へと歩いて向かいます。道路にはこのように背の低い灯篭のような物も設置されていますが、灯篭というよりはガードレール代わりのようにも思えます。
そして足元に見つけたのは、高千穂町のデザインマンホール。さっき高千穂峡で見た真名井の滝の脇を遊覧ボートで楽しむ姿がメインで描かれているデザインとなっている。
鬼八塚にて
そしてその道から中に入って行くと、途中にこの「鬼八塚」というお墓っぽいものを見つける。見た感じはお墓のように思えるけど、道の真ん中に造られているので個人のお墓には思えない。
その脇にはこちらの説明板が設置されていて、日本神話に出てくる三毛入野命という神様がこの高千穂町に住んで悪さを働いていた鬼(鬼八)を成敗して、その鬼のバラバラになった亡骸の首をここに埋めた場所とされているのが、この「鬼八塚」だという。
この鬼八は三毛入野命に切り倒されるが、なんと翌日には息を吹き返したという。なので三毛入野命はもう復活しないように、体を三分割に切り刻んで鬼八を葬ったという。三毛入野命側からすると英雄話であるが、鬼八側からすると何とも残虐行為の話である。。
高千穂町の古民家カフェ「ねこのしっぽ」にて
そして歩いて5分程で目当ての古民家カフェらしき建物が見えてくる。この2020年はコロナ禍の為にこのような飲食店などが休業している場合が多かったけど、軒先に見えた「OPEN」の文字を見て思わず安堵する。
田舎ではOPENの文字を掲げていても閉まっているお店もあるので、油断は禁物です！
この古民家カフェ「ねこのしっぽ」、店内に猫ちゃんがいるとかは分からなかったけど、ただ高千穂峡の近くで「ねこ」と付く名前のカフェだったので猫ちゃんが居るのを勝手に期待していた。それとお店の駐車場は隣にあるソレストホテルの駐車場を借りているようだ。
猫カフェに行きたい訳でもなかったけど、さすがにこのような店名にもなっているし、オーナーが猫ちゃん好きじゃないとこんなお店を開かないだろうと思いながら店内へと向かう。
すると店内の玄関脇にある棚には、こちらの昼寝中でご機嫌が少し斜めそうな顔をした猫ちゃんが出迎えてくれる。海外旅行をし出してから猫ちゃんに徐々に興味が出てきたボクだけど、野良猫ちゃんと飼われている猫(保護猫含む)は人間への警戒心が全然違う。なのでこの猫ちゃんは恐らく飼い猫だったので、人間が近寄っても逃げる素振りなど一切見せなかった。
そしてガラガラ～～っと扉を開けて店内へと入る。この古民家は築約60年が経過している建物を改装したお店のようで、店内には今流行りの猫ちゃん雑貨が沢山置かれているのが見える。
このお店に入った時間は14時20分頃と昼食には遅い時間帯で、店内にはお客さんの姿は1人も見られなかった。だから店主のママから「お好きな席にどうぞ！」と言われたけど、ガラガラの店内でこのセリフほどにどこに座っていいのかを考えて少々困る。お店側からすると他にお客さんが居ないから好きな席を選んでいいよという意向なんだろうけど、1人で来る客目線からすると、大きなテーブルを独り占めすると後でもし団体客が入ってきた時に迷惑をかけているような気持ちにもなるし。。
そんなの気にせんでも、邪魔だったら店側から言ってくるわ！
ここは薬膳ランチなども用意されているようだけど、昼食には少し遅い時間でお腹もあまり好いていなかったので、ランチは選ばずに代わりにケーキセットを注文する。そしてそのケーキが出てくるまでの間に、一旦玄関を出て先程見かけた猫ちゃんの様子を見に行く。
「ねこのしっぽ」の看板猫？ 動画
そして頼んだのが、こちらのケーキセット。普段は外では自分からケーキを頼む事はないのだけど、ここでは何かが魔を差したようにケーキを頼んでしまった。ランチはちょっと量が多いように思えて、量の少ないケーキを選んだという訳。
個人的な先入観では店内に人懐っこい猫ちゃんが1匹ぐらいいて、足元とかに寄って来るようなイメージを抱いていたけど、店内には猫ちゃんは1匹も居なかった。どうやらもう少し猫ちゃんが出勤している日もあるらしいけど、この時は玄関脇で見た猫ちゃん1匹だけだった。
女子なら別腹とばかりに、または15時のおやつとばかりにケーキに飛びつくのであろうが、ボクとしては消去法で残ったメニューがこのケーキだった。だからこのように自分で昼食代わりにケーキを頼んで、そのケーキを食べるのは記憶にはない位の行為であった。
そしてゆっくりとケーキを食べていると、次の目的である近くにある廃線を利用したカートの宣伝ポスターが目に入った。そのポスターを見ると出発時刻が書かれていて、次の出発時刻が約15分後となっていた。もし次の出発便を逃すとその次は40分後なので、この出発を逃すまいと慌ててコーヒーを飲み干し清算して店を飛び出す。
ママさんから「えらいセッカチな人ですね！」と言われちゃいました・・・
ゆっくりくつろいで次の便を待てばいいのに！
高千穂あまてらす鉄道の乗り場にて
一気にまだ温かいコーヒーを飲み干して古民家カフェを飛び出し、高千穂神社の駐車場まで駆け足で向かう。すると途中ですれ違う人から、「こんなのんびりした田舎で、なんでこの人は慌てて走っているの？！」という目で見られながら車に駆け込み、教えてもらった駅跡まで急ぎで向かう。
さっきの古民家カフェ「ねこのしっぽ」で見たポスターだと、14時40分に出発となっていた。そしてここに到着したのはその2分前の14時38分。しかしこの2019年に改定されたポスターを見ると、なんと時刻が変更になっていて次は15時からの出発となっていた。(※グランド・スーパーカートの時刻表は、現在とは変わっているので必ずHPを確認してください )
田舎では慌てなくても、どうにかなるよ！
とりあえず慌ててやって来たけど、今日は天気も悪くないので何とか目的のグランド・スーパーカートには乗れそうだ。なお強風時や雨天時は運行が中止になるそうなので、もし天候面で不安があれば事前に連絡した方がよさそうだ(※ただし事前予約はできない)。
こんな旅はまた次回に続きます！
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