奈良市元旦初詣(2023年1月)-9
訪問:2022年12月大晦日~2023年1月1日
鹿もいない二月堂!
2023年元旦深夜に、薬師寺・唐招提寺・東大寺という、普段なら拝観料金が必要な世界遺産の寺を無料で見学して、大満足な正月を迎えた。
しかし、楽し過ぎて東大寺の見学を終えた頃には午前3時頃となっていて、JRの始発朝5時までもう少し時間があったので、東大寺周辺を散策する事にした。
二月堂に向かう!
そして近くにある国宝の建物「二月堂」に向かう路地を進んで行くと、このように「鹿、発情期!危険!!」という張り紙が見えてきた。

オレは今でも普段から発情期やけ!(笑)
この張り紙を見て思わず周囲を警戒してみたけど、さすがに午前3時頃には鹿の姿はこの辺りでは見られなかった。。
こちらは二月堂に向かう参道ともなっている路地で、その脇には茶屋が数軒並んでいるが、既に午前3時頃となっていたのでシャッターは閉じていた。
ちなみに2022年4月にNHKで放送された『岩合光昭の世界ネコ歩き:奈良』の番組内で、この脇にある茶屋で世話している猫ちゃんが映っているシーンがあった。
ちなみに約10日程前に訪れた際にはその猫ちゃんを見かけたが、この訪問時はちょうど茶屋の女将さんが帰る車に、その黒猫らしき猫ちゃんを呼び込んで帰って行ってしまった。。
その近くには、このように煌々と照明が照らされた綺麗なトイレも設置されていた。
流石に多くの観光客が訪れる奈良公園近くだけあって、トイレも夜中でも安心して使えるようになっていた。
そして二月堂に向かう階段を進んで行くが、この辺りまで来ると、東大寺の大仏殿周辺と違って、ひと気が殆ど感じられなくてヒッソリとしていた。
「東大寺:二月堂」というと、1669年頃に再建された本堂が国宝にも指定されている歴史ある建物。
また名前にもあるように毎年2月末に行われる『お水取り(修二会)』という、松明の火を掲げて走り回る行事が名物な場所でもある。
そんな二月堂の参道にもなっている灯籠が立ち並ぶ階段も、正月だけにこのように明るくライトアップされているので、あまりひと気が無くても心配せずに歩けるようになっていた。
元旦深夜の二月堂にて
その参道階段を登っていくと、微妙にライトアップされた二月堂の本堂が見えてくる。
この二月堂でも元旦0時より法要が行われていたけど、さすがに午前3時頃にはそれも終わっていたようで、静かな雰囲気だった。。
ただ、二月堂の舞台も午前3時頃でもまだ入れそうだったので、とりあえず階段を登って上に行くとする。
それにしても、さっきから寺に寄進してくれた人の名前が彫られた石碑が、階段脇にビッチリと並んでいるのがよく見られる。
全く参拝客がいないという訳でもないけど、さすがに午前3時頃だと、ポツポツとたまに人を見かけるレベル。
奈良市内には午前3時頃でも参拝客がそれなりにやって来ているけど、やっぱり人気なのは東大寺:大仏殿と春日大社に集中している。
そんな”ポツポツとたまに人を見かけるレベル”の二月堂で、階段を登り切った所で周囲を見回していると、そこ居たオジサンがいきなり声を掛けてきた。
そのオジサン曰く、階段脇にある碑の中でも、この「大阪府枚岡市」というのが僅か10年程しか存在しなかった市なので、とても貴重な物だよとの事だった。

そのオジサンも、誰かにそれを言いたくて仕方なかったんだろうね!
この時はそのオジサンのいきなりな説明に「へえ~~~~・・・」と返事をしただけで、「枚岡(ひらおか)市」について全く興味が無かった。

大阪人でも「枚岡」って聞いても、「枚方の間違いかな?!」と思う奴が多いデ!
しかし、この2023年に生駒山を何回か登りに行った際に、その西側麓に「近鉄:枚岡駅」があって、その近くにある「枚岡神社」では祭も行われている様子が見られた。
その枚岡神社の裏にある登山道を登っていくと、この「枚岡展望台」という場所が生駒山中腹に造られている。
2023年にいきなり気が狂ったかのように何回も生駒山に登りに行ったけど、個人的にはこの「枚岡展望台」からの展望が一番気に入った。
というのも生駒山の上にある展望台と違って中腹にあるので、目の前に見えている大阪の街が近くに見えるし、展望も前の木々を剪定してくれているので視界が開けてよく見えるからだ。
隣にある「額田展望台」も同じような高さにあるのだが、そこは目の前にある木々が邪魔して綺麗な展望が見えないだけに、余計にこちらの展望台がよく思えるようになっている。
ちなみにここからは、大阪の夜景もよく見えるスポットに化す。
この時も展望台に夜景を撮影に来たオジサンに捉まって、暗くなるまで約2時間滞在して大阪市の夜景を撮影した。

王子はオジサンにモテるね!(笑)

王子は男前やけ、オジサンにも人気や(笑)
正月深夜に東大寺に初詣に来た参拝客は、大仏殿とセットで二月堂も巡る人もいるかもしれないけど、周辺には全く屋台が出ていないので、若者達はあまりここまで足を延ばさないのかもしれない。
本堂では煌々と照明が照らされていて、窓口では暇そうな顔をした寺関係者のオジサンが、こちらの様子をじ~~っと伺っている様子が見られた。
ここ二月堂でも御朱印の受付を行っていたが、午前3時頃の人が少ない時間帯でも閉める事ができずに、仕方なしにボ~~ッとしているような雰囲気だった。

また王子がオジサンに狙われてる~!(笑)
そんな寺関係者の視線を無視して、舞台のある方へ進んで行く。
ここは元旦深夜でも一般開放されているので、自由に行き来できた。
そんな舞台から眺める西側の夜景で、奥に見えているのが大阪府と奈良県を分けるようにそびえる生駒山である。
元旦深夜には「初日の出」を見に来る人が結構多いらしく、2024年の元旦深夜に行きたい場所の候補と、一応今の時点でなっているが。。

冬の生駒山の上は、寒いデ~~!
このように二月堂の舞台で夜景を眺めていると、チラホラには人の姿を見る事が出来た。
冷静に考えれば、この二月堂の本堂も「国宝」に指定されている”日本の宝”なので、こうやって深夜にも関わらず無料で見学出来ているのはとても幸せな事である。

タダで国宝に触れれる、奈良の元旦深夜シカ!
ここではお馴染みの「擬宝珠」も見られて、昔から格式の高い人がやって来る場所だったようだ。
ちなみに今の本堂は、江戸時代の第4代征夷大将軍「徳川 家綱」に援助を受けて再建された建物なので、当然のように擬宝珠も設置されていた。
二月堂ではこのようにライトで照らされているというよりも、このような提灯類で灯りが照らされているので、古来の日本的な雰囲気も醸し出していた。
この二月堂は昼間に来た事があるけど、このように深夜にやって来ると、全く違う雰囲気の場所ともなっている。
寺や神社では昔から信仰を捧げる人々からの寄進を受けて、成り立ってきた商売でもある。
だが、現代は昔ほどに”宗教”に頼る人も多くなく、スマホ1つで世界中の人々の発信する情報を得れる時代なので、寺自体も昔ながらのやり方ではなく、新しいやり方で収入を増やす方法を模索していかないといけない時代でもある。
なので21世紀の寺もYoutubeやインスタグラムで情報を発信したり、生配信を行ったりしている所も多く見受けられる。
これだけ世界中の人々と繋がり易い時代になったので、それを活かして世界中でその教えを理解してくれる檀家を増やしていくのも大事なのかもしれない。
中央奥に見えている生駒山の山頂付近が明るくなっているけど、あの辺りが生駒山上遊園地で、年越しイベントでも開催していたのかもしれない。
大晦日のみ、生駒山上遊園地駐車場が無料となる。
近鉄電車の生駒山ケーブルカーは大晦日も一部終夜運転。
そして二月堂奥の廊下階段を降りていくと、前を歩いていた老夫婦のオジサン曰く、「この廊下は、お水取りで松明を持った僧が走り回る所だから、天井にはススが付いているんだ!」と喋っているのが聞こえた。
東大寺二月堂照らすお松明「お水取り」

火事に注意だシカ!
こんな旅はまた次回に続きます!
よければ下記ブログ村のボタンをポチッとお願いします!
↓↓↓↓奈良元旦初詣:初回↓↓
