大塚国際美術館旅行記 2022年6月-5
旅行期間:2022年6月上旬(当日旅)
バロックの巨匠!
さて1000点以上の所蔵品を誇る、徳島県鳴門市にある「大塚国際美術館」。
飾られている絵画はレプリカ品というよりは、原画を繊細にコピーした『陶板複製画』というタイル画である。原画と同じようにキャンバス地に描いた作品ではなく、タイルに焼き付けて転写している作品の為に、原画と比べると殆ど経年劣化をしないとされている。
住所:徳島県鳴門市鳴門町土佐泊浦字福池65-1
営業時間:9時30分~17時頃(※月曜定休日)
※ただし祝日の場合は営業し、代わりに翌日火曜日が休館
電話番号:088-687-3737
入館料:大人3,300円/大学生2,200円/小中高学生550円
(※前売券大人3,160円/大学生2,140円/小中高学生530円)
●美術館専用駐車場:無料 450台分あり
B2F「バロック」ゾーンの鑑賞!
by レンブラント・ファン・レイ(Rembrandt Harmenszoon van Rijn)
アムステルダム国立美術館(オランダ)
B2Fバロック絵画ゾーンにやって来て、その中でも巨匠として知られる「レンブラント」の作品が飾られているブースはまだまだ続く。そしてレンブラントは肖像画を得意としていた事もあって、人物の顔の描写には目を見張る作品が多い。
by レンブラント・ファン・レイ(Rembrandt Harmenszoon van Rijn)
エルミタージュ美術館(ロシア)
こちらはエルミタージュ美術館で観賞した作品の中でも、特に記憶に残っている作品『放蕩息子の帰還』である。
自分勝手な生き方をして家を飛び出していった放蕩息子が、泣きながら戻ってくるのに対して、やっぱり実の親からすれば可愛いものなのだろうが、その周りに居る人達からすれば、迷惑にしか思えない雰囲気がとても伝わってくるのである。
ウチの放蕩息子、誰か引き取ってくれへんかな・・・
放蕩息子と言うより、時限爆弾みたいに思えるけ(笑)
by レンブラント・ファン・レイ(Rembrandt Harmenszoon van Rijn)
アムステルダム国立美術館(オランダ)
こちらはレンブラントの生活が破綻して、ユダヤの貧民街に住み着いた時代に描かれた作品だとされている。
『聖ペテロの否認』 とは、キリストがローマ兵に捕まって最後の晩餐に連行されていく際に、第一使徒でもあるペテロはキリストとの関与を問われながらも、3度も否認したとされている。キリストはユダの裏切りなど弟子の裏切りを予言していたが、実際に目の前で否認された事がショックだったのか、連行される中でチラっと振り返るキリストの姿も描かれている。
by レンブラント・ファン・レイ(Rembrandt Harmenszoon van Rijn)
アルテ・ピナコテーク(ドイツ)
そして磔にされてしまう、イエス・キリスト。弟子の裏切りやローマ兵士が自分を捕まえにやって来る事を事前に知っているのであれば、逃げればよかったように思うけど、このような磔が”自分の運命”だと悟ったのか、大人しく捕まって処刑されるのである。
by レンブラント・ファン・レイ(Rembrandt Harmenszoon van Rijn)
ベルリン国立美術館(ドイツ)
こちらはレンブラントが直接描いた作品ではなく、レンブラント工房の弟子達が描いて仕上げた作品だと考えられている。
それもあってか、肖像画の焦点はメインの顔にではなく、頭に被っている”黄金の兜”になっている。
そして通路を進んで行くと、吹き抜け部分にB3Fで見た『システィーナ・ホール』が見えてくる。
下から眺めるより、こちらのB2Fバルコニー部分から眺めた方が奥の壁画となっている『最後の審判』がよく見えるようになっている。
そこそこの西洋絵画好きな人だったら楽しくて仕方のない大塚国際美術館だけど、普通の人だったら、そろそろ鑑賞疲れが出て来そうな頃合いとなってきた。しかし、オカンはさっき早めの昼食を食べて休憩した事もあって、意外と元気だった。
そら、金払って来ているんやから、もっと楽しむで~♪
by フランス・スナイデルス(Frans Snyders)
ティッセン=ボルネミッサ美術館(スペイン)
こちらは「フランス・スナイデルス」という、17世紀前半に活躍したフランドルの動物&静物画家の作品。
まだ生きているかのようなロブスターを目の前にして、その奥に居る猫ちゃんにどうしても目が行ってしまう。
最初はほぼ全てに近い展示品の写真を撮る気持ちが少しだけあったけど、さすがに展示品が多過ぎて早々にギブアップした。そしてこの美術館は写真を撮る場所ではなく、”作品を鑑賞する場所”なので、気になった作品の写真を撮りつつも、しっかり自分の目で作品を見ていく事も大事である。
by ディエゴ・ベラスケス(Diego Velázquez)
プラド美術館(スペイン)
そんな1000点を超える展示品の中でも、やっぱり自分が過去に実際にこの目で見た事のある作品には、思い入れがある事もあって思わず注視してしまう。
こちらはマドリードのプラド美術館に飾られていた、スペイン王宮の宮廷画家だった「ディエゴ・ベラスケス」の代表作である。
この大作のメインは、こちらの「マルガリータ王女」となっている。彼女はスペイン国王:フェリペ4世の娘で、特に可愛がられていたようだ。それもあって、このマルガリータ王女に関する肖像画は多く描かれていたようだ。
そしてこの作品には、この絵を描いたベラスケス自身の姿とされる人物も描かれている。画家は自分の肖像画であればよく描いている人が多いけど、このように国王から依頼の作品に自分の姿を描き入れるという事は、それだけ大きな信頼が寄せられていたという事の裏返しかもしれない。
by ディエゴ・ベラスケス(Diego Velázquez)
プラド美術館(スペイン)
こちらはスペイン国王:フェリペ4世の息子で皇太子となる「バルタサール・カルロス・デ・アウストリア(Baltasar Carlos de Austria)」を描いた、ベラスケスの作品である。ただし、成人する前に死去してしまっており、成人した凛々しい姿の肖像画が描かれる事は無かったのである。。
by メインデルト・ホッベマ(Meindert Hobbema)
ナショナル・ギャラリー(イギリス)
こちらは17世紀終わり頃に、オランダ黄金時代の画家「メインデルト・ホッベマ(Meindert Hobbema)」が描いた風景画となっている。ただこの画家ホッベマの生活は苦しく、レンブラントが晩年を惨めに過ごしたとされる同じ地区で、暮らしていたとされる。
by ディエゴ・ベラスケス(Diego Velázquez)
ドーリア・パンフィーリ美術館(イタリア)
こちらは1640年代にローマ教皇となった「インノケンティウス10世(Innocentius Ⅹ)」の肖像画で、こちらもベラスケスが描いた作品となっている。
by イアサント・リゴー(Hyacinthe Rigaud)
ルーヴル美術館(フランス)
こちらはフランス王国で最盛期を築いた「ルイ14世」の肖像画が代表作品となっている、フランスの画家「イアサント・リゴー (Hyacinthe Rigaud)」の描いたもの。
このバロック絵画が花開いた時代に多くの肖像画が描かれる事になったが、現代では写真技術の発展により、肖像画が描かれる機会は殆ど消えてしまっている。
by ピーテル・パウル・ルーベンス(Petrus Paulus Rubens)
ヴァドゥーツ城リヒテンシュタイン・コレクション(リヒテンシュタイン)
そしてこちらはバロック期を代表するフランドル画家だった「ピーテル・パウル・ルーベンス(Petrus Paulus Rubens)」の作品である。
女子更衣室を盗み見しているのがバレた瞬間みたいに見えるけ!(笑)
by ピーテル・パウル・ルーベンス(Petrus Paulus Rubens)
アントウェルペン大聖堂(ベルギー)
こちらはベルギーのアントウェルペンにある、世界遺産にも登録されている「アントウェルペン大聖堂」内に飾られている、大きな『三連祭壇画』となっている。
両手両足に釘を打ち付けられて十字架に磔されたイエス・キリストと、その十字架を引き起こそうとしている男達の姿がリアルに描かれている。どの時代でも”出る杭は打たれる”のであり、その苦行を乗り越えて進んだ者が後の時代に語り継がれる偉人となっていったのである。
by レンブラント・ファン・レイ(Rembrandt Harmenszoon van Rijn)
ナショナル・ギャラリー(イギリス)
こちらはレンブラントが愛妻:サスキアを描いた作品。同じようにサスキアを描いた作品が多数残されているが、写真技術が無かったこの当時には、愛する人の姿を残す方法がこのような肖像画だったのだろう。
こちらも先程B3Fで見た、エル・グレコの『祭壇衝立復元』を2階のデッキ部分から眺めたもの。これらの世界的な絵画コレクションも、実際に現地を訪れて自分の目で見た事のある人からすれば、ちょっと物足りない印象を受けるかもしれないけど、初めてこれらの絵画を鑑賞する人向けなのかもしれない。
by ヨハネス・フェルメール(Johannes Vermeer)
アムステルダム国立美術館(オランダ)
そしてオランダ黄金時代を代表する画家でもある、「ヨハネス・フェルメール(Johannes Vermeer)」の作品が見えてくる。
フェルメールというと、ラピスラズリを原料にした顔料を使って描いた『フェルメール・ブルー』の色彩が特徴的でもある。フェルメールはパトロンなどに恵まれていた事もあって、高価な顔料を使う事が出来たとされている。
ただし、晩年は戦争の影響で不況となり、収入が激減して不遇の時代だったという。
by ヨハネス・フェルメール(Johannes Vermeer)
マウリッツハイス美術館(オランダ)
そんなフェルメール作品の中でも最も有名なのが、こちらの『真珠の耳飾りの少女』ではなかろうか。
ただ、フェルメール自身の記録や伝記などが残っていない為に、この絵画のモデルになった人物は判明していない。
そんな有名作品の前で記念撮影する人の姿が多く見られた。
それもあって、真珠の耳飾りをしていないオカンの記念撮影をとりあえず行ってから、また次の作品を見に行くのであった。
サンキュ~ベリマッチ♪
こんな旅はまた次回に続きます!
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