九州縦断旅:熊本編
旅行期間:2020年8月中旬
青い空と阿蘇山の組み合わせは最高!
さて九州旅も3番目の熊本県へと入ってきて、大きな阿蘇山北側の外輪山でもある「大観峰」へとやって来ました。ここはその大観峰という山の頂上ではなく、頂上手前にある駐車場。
住所:熊本県阿蘇市山田2090−8
【車のアクセス】
・別府市内から車で約1時間40分前後
・熊本空港から車で約1時間前後
大観峰に到着
さっきここまで登ってくる途中の高台からも阿蘇五岳が綺麗に見えたけど、この標高935mの大観峰からの眺めもまた素晴らしい。特に今日は気持ちいい位に晴天で(ただし暑いけど・・・)、このようにハッキリと阿蘇五岳の形を確認できる。
一応ここは大観峰頂上にある展望台の駐車場なので、もう少し上に登った場所にある電波塔のような所の辺りが展望台なハズ。
ここは上まで車で上がって来れるので、このコロナ禍で観光客が少なかった時期の2020年8月だけど、駐車場にはそれなりの車やバイクが停まっていた。2020年4月頃に起こったコロナウイルス第一波が落ち着いた後で、外出自粛で気分的に疲れた人たちが密にならないように自家用車などでそろそろ外に出だした頃だった。
この大観峰の南側に阿蘇五岳が見えるけど、その反対の北側には先程横を通ってきた九重連山なども見える絶景ポイントの大観峰。山好きなどの人は別だけど、全国的には九重連山より阿蘇山(阿蘇五岳)の方がよっぽど知名度があるので、展望台も基本は阿蘇五岳がある南側だけに設置されている。
これから大観峰を訪れる予定のある人は、阿蘇五岳だけに見惚れずに、北側にある九重連山もしっかりと見てきてくださいね!
阿蘇山というのは今から約30年前までこの地にあったとされる、とても巨大な活火山の総称。昔必ず学校で習った阿蘇カルデラだけど、今となっては「何だったっけ?カルデラって・・・?!」と詳しく覚えていない人もいるはず。カルデラは火山噴火活動で活火山内のマグマを噴出した事により、その火山が萎んだ感じになって台地が陥没した場所を指す。そんなカルデラに雨水などが溜まれば、そこはカルデラ湖と呼ばれるのだ。
人間の体で例えれば、ニキビの潰れた痕のような感じかな?!
イマイチな例えやな・・・
さてここの駐車場でも充分に素晴らしい景色が見れるけど、みんな上の方に向かって登っているので大観峰の頂上へ続く道へと向かいます。なお大観峰展望台の駐車場にはトイレやお土産物の売店などもあり、この時は出店などもありました。そしてそんな出店の前では、なんと猿回し芸もやっていて全然山の頂上とは思えない位の場所でした。
この大観峰というのは山で標高は900mを超えているのだけど、人が運転する車で連れて来てもらったからか、イマイチそんな高さの上にいるという実感を感じなかった。これが自分の足で下から頂上まで汗をかいて登ったのであれば、多分いま頃は充実感が最高潮になって素晴らしい気分になっているハズなのだが。
というのもこの後に鹿児島県を訪れるのだが、その際に鹿児島県薩摩半島の南端にある標高924mの開聞岳で真夏だったけど登山をしたのである。「開聞岳は基本は眺めるもので、登るものではない」という言葉もあり、この大観峰のように頂上までの道路などなく、基本的には下から自分の足で登らないと頂上にたどり着けない。
真夏の8月に登ったのでとても疲れたけど、最高の充実感を手に入れました!その様子はまた後日アップしますので!
大観峰の頂上付近にはこのようにパラグライダー飛行の営業もしていて、その目印の旗が立っていた。ここからインストラクターさんとの二人乗りで、動力は使わずに風を使って飛行するみたい。しかしボクらが来た時にはそれらしき人影はなく、このように旗と荷物があるだけだった。
こちらのパラグライダー飛行は要予約が必要で、風や天候などに左右されるので、下手したら晴天でも強風過ぎると中止になってしまったりするそうだ。また空を一応飛ぶので事前に色んな注意事項などの説明を受けないと飛べないようだ。
こちらの大観峰展望台から約10分間のフライトで料金は1人15,000円となかなかのいいお値段。この値段が高いか、安いか、適正かと思うかは人それぞれなのだがここでのフライトはこの料金を支払わないと出来ない。
そしてそんなフライトの体験はプライスレスである!・・・と思います。。
さてそんなパラグライダーの旗を通り過ぎて頂上付近に向かうと、なにやら記念碑などのようなものが設置されているのが目に飛び込んできます。それにしても人ってのはこういう記念碑とか設置するのがとても好きなようだ。
まあオレからしたら興味のない、そんな記念碑を写真に撮るのが好きな男もおるけ!(笑)
大観峰の頂上にて
このちょっとした石垣の高台が造られた上に乗っかっている石碑が、一番メインの石碑のような感じに見えるけど、向こうが正面のようでこちら側は反対側で何が彫られているかが見えない。。
大観峰頂上付近の景色 動画
その石碑の横には小さい仏像が置かれていて、更にその横にはなにやら説明が書かれたような石碑も設置されている。
そんな石碑には「大観峰頂上2等三角点」(遠見ヶ鼻)という名前がある。ここには三角点という地球上での場所(緯度/経度/標高)を示した碑が設置されていた。ちなみに「遠見ヶ鼻」という名前は昔から呼ばれていた名前なのだが、熊本県出身のジャーナリストでもある人物によって1922年に「大観峰」という新しい名前に変えられたそうだ。
緯度:32度59分34秒773
経度:131度04分10秒627
標高:935.91メートル
設置:明治30年(1897年)2月3日
先程反対側から見ていた石碑とは別の石碑も建てられていて、こちらは誰か詩人の詩が彫られているようだ。筆記体のままで彫られているので、少し見にくいのが難であるが・・・。
大阿蘇の山の煙はおもしろし 空にのぼりて夏雲となる
by 吉井勇(大正・昭和初期の詩人)
そんな歌碑の前から阿蘇五岳の方向を眺めると、その手前にある展望台の人間がほんと小さな存在に見えてしまう程に雄大な光景が目に飛び込んでくる。夏に外に出かけるのは暑いから嫌がる人もいるけど、やっぱりこの時期ならではの解放感とこの素晴らしい景色がマッチすると、とても気持ちがいいものである。
このように阿蘇山周辺の平地には、綺麗に区分けされた田んぼや小さな町などが見えている。ここまで登らずに下の町に居てると分からないけど、ここまで登ってから町などを見下ろすと阿蘇山のカルデラ部分にこれらが造られている事がよく分かる。
大観峰の展望台にて
さて展望台に行くまでに充分に阿蘇山の景色などを楽しめているけど、せっかくなんで展望台の先まで向かってみます。まあ車でここまで登ってきたからと言っても、やっぱり展望台からの眺めは格別なハズ!
ここまで来て展望台へ行かずに帰ったら、そりゃバカやで!
その展望台にはここから見られる阿蘇五岳のそれぞれの山や、阿蘇カルデラ内を走る電車の路線などの説明プレートが置かれている。こちらにはこの大観峰の標高は936mとなっていたが、先程見た2等三角点の表示では標高935.91mとなっていたので、細かく言うと標高935.91mが正解なのだろう。
さて展望台の先には付き物の双眼鏡が設置されています。こちらの双眼鏡は無料で見られるので、このように無邪気に双眼鏡にしがみつく子供たちの姿が見られます。この2020年後半は「GO TO トラベルキャンペーン」の恩恵を受けて、10回程国内旅をしたけど、色んな展望台の双眼鏡はたいがい有料なので殆ど利用されていない事が多かった。だいたい100~200円ぐらいの双眼鏡料金なんだけど、それを支払ってまで利用しようと思う人は少数なんだろう。。
もちろんボクも双眼鏡にお金は一切支払いませんでしたが。。
やっぱり肉眼で見る景色が最高やけ!
この大観峰の展望台は山の一応頂上だけど、その周りはなだらかになっているので特に手すりなども設置されていない展望台だった。そして目を遠くに向けると、さっき旗を見かけたパラグライダー体験飛行を今行っているのが、遠くの方に小さく見えている。
これがそのパラグライダー体験飛行をしている様子のアップ。ここは高台で風もそこそこ強いので、特に動力なしで風からの浮力を受けて飛ぶことが出来るようだ。この時はまだパラグライダー飛行を体験した事がなかったけど、この2か月後に奄美大島を訪れた時にパラグライダー飛行体験したが、その際は地上から浮き上がるのにインストラクターさんが大きなプロペラ機を背負って飛び立った。なのでプロペラを回転させるエンジン音がうるさかったけど、このように機械無しで飛べると静かで快適そうだ。
こちらは展望台から東南の方角を眺めてみた景色である。約25年ぐらい前に修学旅行で来たハズなんだけど、全然その時の記憶が無くて、こんなに阿蘇山周辺が緑色で綺麗だとは想像していなかったので、しばしこんな景観に見惚れるのであった。
この大観峰はいちおう山だけど、このように上からのマップを見てみると、元々大きかった山が凹んだ為に出来た山というのがよく分かる。もしこの阿蘇山という巨大な火山が大噴火しなかったら、この大観峰という場所すら全く注目されていなかったのかもしれない。
そして平地の周りに山があるのではなく、山の凹んだカルデラ部分に町を造って住み着いた人類。地球という大きな大地の恩恵を存分に利用する、地球上の王者として君臨する人類なのである。
今ではこのように「大観峰」という名前が付けられているこの場所だけど、昔は先程の2等三角点の石碑にもあったように「遠見ヶ鼻」という名前だった。この「遠見ヶ鼻」という名前はこの九州旅初日の夕方に”エロ坊主オジサン” に連れていってもらった、北九州市若松区の北海岸線にある妙見埼灯台が建てられている場所も「遠見ヶ鼻」という名前が付けられていた。
ちなみにこの地名の由来になっているのが、江戸時代にあった「遠見番所」という外敵の侵入などを監視する関所が設置されていた事に由縁するそうだ。このような「遠見ヶ鼻」という名前がこの場所に名付けられているという事は、恐らくこの場所にも遠見番所が設置されていたのだろう。
そんな旧遠見番所の展望台から、阿蘇五岳の美しい景色を眺めて感無量な感じの”エロ坊主オジサン” の背中。元々ラグビーをしていたラガーマンなので、今でも定期的にジムに通って体を鍛えているらしく、ガッチリとした体形と白いハイソックスが決まっている。
ここからの眺めは何回見ても、最高やけ!
確かにこれだけ天候がいい日だと、何回もここを訪れていても、ここからの素晴らしい景観を目にすると感動してしまいそうに感じる程の景色である。
それだけ自然が創り出したものが、素晴らしいという証拠でもある!
このようにさっきのパラグライダーの旗があった方の頂上付近には上に今の「大観峰」の名前が大きく入った石碑があるけど、その下にはこのように昔の名前である「遠見ヶ鼻」の石碑もちゃんと置かれていた。今の名前だけではなく、昔の名前もキチンと残している事は、とても大事であると思う。
さっきここで20歳前後のようなピチピチの女子2人組が、この大観峰の石碑前で嬉しそうに何十枚も記念写真を撮っていたけど、この記念碑前で写真を撮ると背景は阿蘇五岳のある南側ではなく北側になる。背景に目立つものがあまり写らないけど、逆にその分この石碑が映えるのかもしれない。
という事で”エロ坊主オジサン” にスマホを渡して、この「大観峰」の石碑前で記念写真を撮ってもらう。ただスマホは触り慣れていない中高年にスマホで写真を撮ってもらう時は、必ずその撮ってくれた写真をその場で確認した方がいい。個人的に体感50%ほどは写真を撮れていなくて、体感75%ほどは満足する写真を撮れていない事がある。
なおこの写真も実は左側に”エロ坊主オジサン” の指がカットインしていたのですが、トリミングしました。。
こんな機械音痴に写真撮らせといて、文句を言うとは何様や!(怒)
阿蘇周辺の綺麗な緑色が広がる絶景を充分に目の奥まで満喫したので、これからは阿蘇山の活火山で今も噴煙が噴き出す火口へと移動します。その道中の道をドライブしていると、このように道路脇に放牧されている熊本名物の赤牛が見えます。勿論食用として食べる為に飼育している赤牛だけど、このような綺麗な景色の中で飼育されているのを見るとストレスが無く育っているように感じるので、その肉が美味しそうに思えて仕方ない。。
阿蘇の火口を目指してドライブ 動画
阿蘇山の火口を目指してドライブしていると、その山の向こう側に噴煙が上がっているのがだんだんと見えるようになってきます。あの噴煙が上がっているのはさっき遠くから見ていた阿蘇五岳の中岳にある第一火口である。なお通常であれば火口近くまで入る事が出来るが、その日によって火口から噴き出る有毒な火山ガスの量によって近くまで行けない日もある。
阿蘇山火口近くへの立ち入り状況は、上記サイトで確認できます!
そんな火口へと向かう途中には、左手にこのような緑色の芝生で覆われた美しい山が見える。山って言うと木が沢山生えて林となり、それがさらに集まって森となったような山のイメージしかないけど、このように芝生のような雑草に覆われている山っていうのもこうやってみると素晴らしい景観である。
そんな山の次にはこちらの似たような山が待ち構えていて、こちらは表面に地面がむき出しになっている部分があり、なんとも迫力を感じる山である。こちらはたぶん杵島岳だと思うけど、ここも登山しようと思えば出来るようだ。そんな登山玄人でもなく、素人でも登れるコースらしいので、時間がある人で絶景を見たい人は登山にチャレンジしてもいいかもしれない。
山は遠くからその景色を眺めるだけでも充分に満足できるけど、やっぱりシンドイ思いをして頂上まで登ってみると爽快感と頂上からの景色が相まって最高の気分になれる場所である。
草千里ヶ浜に到着
さてそんな岩肌がゴツゴツとした杵島岳をグルっと回って南側に回り込むと、そこには大きな盆地のようなカルデラ部分が広がっている。ここは「草千里ヶ浜」と呼ばれる直径1kmほどの盆地で、今は右端のちょっとした部分にしか水溜りがないけど、雨が降った後の時期などはもう少しこの部分に水が溜まって池のようになっていて、それが「浜」のように見えるので「草千里ヶ浜」と呼ばれているそうだ。
この草千里ヶ浜には大きな駐車場(有料)やレストランやお土産屋さんなどの施設があり、阿蘇山火口前に立ち寄る休憩スポット及び絶景スポットとして人気の場所である。まずはここに一旦停車して、阿蘇山火口から立ち上る噴煙を眺めてから、阿蘇山火口入口へと突入するというポイントである。
こんな旅はまた次回に続きます!
よければ下記ブログ村のボタンをポチッとお願いします!
↓↓↓↓九州縦断旅行記:初回↓↓