高千穂あまてらす鉄道での見せ処、「高千穂橋梁」で眺める景色【宮崎旅行記㉕】

宮崎県旅行記2020年-㉕

 旅行期間:2020年10月18日~22日

高所恐怖症の人は要注意!

ここは宮崎県の延岡から高千穂町を経由して熊本県高森まで繋ぐ予定だった高千穂鉄道の廃線跡を利用した、高千穂あまてらす鉄道によるグランド・スーパーカート乗車体験中に到達した高千穂橋梁。この高千穂橋梁はかつて日本国内で鉄道橋としては、最も水面から高い位置に造られていた橋である。

 

 

旧:高千穂鉄道の高千穂橋梁にて

この廃線を利用したスーパーカートでは、元々はこの橋を渡る手前にある天の岩戸駅で折り返していたが、2013年にこの高千穂橋梁を通過できるようになった。というのもこの高千穂橋梁は実は2005年にこの辺りを襲った台風の被害に遭い、橋は通行禁止になってしまった。その復旧工事には山奥にある高い橋なので、約4年程に及ぶ工期と約26億円ほどの費用が見込まれた為に、やむなくこの区間は工事費用の採算が採れない為に廃止されてしまった。

 

その2005年の台風以降は補修もされないままにほったらかしになっていた高千穂橋梁だけど、この高千穂鉄道を走っていた車両の重量に比べると圧倒的に軽いスーパーカートの通行を、何回か実証実験を行い無事に通過できる事を確かめて今では特別に橋の通行が認められている。なのでもしこの話を聞いたら、高所恐怖症の人はまずこのカートにも乗りたくなくなる事だろう。。

 

この橋はスーパーカートしか立ち入りが認められていないので、一般人はこの橋自体に立ち入る事は出来ない。なので遊歩道は付いてなくて、出入口部分には柵が閉められている。だから今ではこのスーパーカートでしか入れない場所となっており、それがこの乗車体験時に一番人気のスポットと化している。

 

 

高千穂橋梁からの眺め① 動画

 

 

なお今このカートを運営している高千穂あまてらす鉄道では、観光客を楽しませる為にトンネル内でライトアップをしたり、このように橋の上でシャボン玉を流したりしてくれるので、とてもおもてなしを感じさせてくれる。

日向夏男
日向夏男

特に小さい子供が喜びそうだね!

 

 

高千穂橋梁からの眺め② 動画

 

 

この時は全然知らなかったし、事前にこの橋が約15年前に台風の被害を受けた事など説明もなかった。もしこの時に知っていれば、それなりのスリルが楽しめたかもしれないのに・・・。

 

なお廃墟と化していたこの高千穂橋梁だけど、上記記事にもあるようにこのスーパーカート体験で人気のスポットとなったので、高千穂町は新しい観光資源として約10億円の予算を掛けて整備する予定なんだとか。

 

この橋は下を流れる岩戸川の川底から、およそ105mの高さに造られた日本一川底から高い橋だった。その橋の高さは今でも破られていないけど、その代わりにこの橋は廃線に伴って鉄道橋ではなくなり、今では静岡県に架かる関の沢橋梁(70.8m)が日本一の高さを誇る鉄道橋となっている。

 

こちらはカートに乗っている時に、奥の方に小さく見えていた雲海橋。なお高千穂町から帰る途中にこの雲海橋を渡った時に、一旦車を近くに停めてこの雲海橋から今いる高千穂橋梁を眺めたのであった。

 

この下を流れる岩戸川は、日本神話に出てくる天照大神が隠れた洞窟の真ん前を流れる川でもある。だからこの川に沿って上流へ歩いて行けば、その洞窟に辿り着く訳だけど、このように周囲は歩ける道が無さそうな感じに見えるが。。

 

このカート乗車での一番の見せ所であった高千穂橋梁では、じっくりと5分間に渡って停車して高所からの景色を眺めた後は、橋を渡り切りもう少し進んで行きます。なおこのように森が割れたような線路になっていて、『モーセの十戒』の森Verを思わせるけど、冷静に考えれば森が割れた訳ではなくて、ここに線路を引く為に真ん中部分に生えていた木を切り倒しただけなのであるが。。

 

そして橋を抜けて進んでいった先にあるトンネルの手前が、終点の折り返し地点。このトンネルは高千穂橋梁が廃止となった際に通行止めとなっているので、これ以上は進めないようになっているようだ。

 

 

高千穂あまてらす鉄道の折り返し運転

という事で片道約15分進んだ後は単線の線路の為に、車両はそのままで進行方向だけ180度変わり、逆を向いて進んで行きます。なので2両編成になっている車両では、前に座らなくてもバックの時は後ろの座席が先頭になるので、場所の奪い合いが起きにくいのかもしれない。

 

そしてさっき渡ったばかりの高千穂橋梁に、また早速差し掛かる。言わば引退した鉄道橋であるが、現役復帰すれば”日本一”の称号を再び手に出来る橋でもある。しかしこれだけ山奥の、しかも日本一高い場所に造られている鉄道橋なので、安全に通れるレベルまで修理するのも大変だろう。。

 

 

折り返し路線の景色① 動画

 

 

再び日本一高かった鉄道橋に差し掛かるけど、行きとは違って今回は橋の上での停車はなし。さっき充分にみんな写真や動画などを撮ったので、ここで再び停まって欲しいと思う人もいないだろう。

 

かつては大きなプロジェクトの一環として期待された橋も、その後に台風の被害にあって廃線となってしまったが、こうやって鉄道としてではないけど観光用に復活した橋でも、観光資源の乏しい町では観光収入を期待できる物に変身する。どうせだったらバンジージャンプが出来る橋にして欲しいけど、それはそれで結構色んな問題がありそうだけど、どうかな?!

 

先頭車両に乗っていたから行きは前に2人座っている姿しか見えなかったけど、反対向きに進む帰りでは後ろに座っていた人達の様子も見える。やっぱりスマホ全盛時代には、殆どの人達がスマホで動画や写真などを撮影し続けている姿が見られた。

オカン
オカン

アンタもやってる事、一緒やろが!

 

途中にあった天岩戸駅の待合室には、かつて鉄道が運行していた時の時刻表がそのまま放置されていた。このような僻地だけど、意外と1日13便と思った以上に本数が多かったみたいだ。

 

さて帰りの線路はさっき通ってきた道だけど、反対を向いて進む景色は行きの時とは違って見えるので、これはこれで新鮮な景色に思える。なおこのスーパーカートに乗った後に、天照大神が隠れた洞窟がある天安河原を訪れるのが一般的なのか、この後に天安河原を訪れるとこの時に乗車していた2組を見かけたのであった。

 

 

折り返し路線の景色② 動画

 

 

この日の朝は宮崎市内では雨が降っていたけど、この高千穂町に近づくにつれて雨が止んで来た。もし今日が雨だったらこのカートに乗る事が出来なかったので、とてもラッキーだった。

 

再び廃坑のようなところを進んで行きます。右手前に座って片手にスマホを持って動画を撮影しているオジサンは、帰りの道中はず~~っとこの姿勢で動画を撮り続けていた。ボクも道中動画を撮り続けていたけど、松山旅から心強い相棒となった自撮り棒兼三脚を使って撮影していたので、手がシンドクなる事は無かった。

 

再びトンネルに突入していく。この写真を見ていると、大きな穴に飲み込まれていくようにも見える。普段はこのような線路の上をオープンカーのように解放感のある乗り物で進む事が無いので、これもいい経験となる。

 

このカート車両は前後2車両だけど、その前と後ろのそれぞれにライトアップ用の器材が取り付けられているようで、先頭の方が光って見えている。家用のプラネタリウム器材のような物を使って、ライトアップしているようだ。

 

 

そしてトンネルを抜けて、再び民家がすぐ線路の脇にあるような場所を通っていく。右側に立っている家はこの線路のすぐ脇に建てられており、このカートが運行する事によって騒音がうるさくなったと感じているか、それとも賑やかになって高千穂町の活性化に繋がると喜んでいるのか、どっちだろうか?

 

この高千穂町はもっと田舎のような場所で、日本神話の舞台にもなっている地域なので特に何もないのかと思っていたけど、この高千穂町に住んでいる人口は約10,000人程いるという。

 

程なくして出発した高千穂駅が見えてきます。約30分程の乗車体験だったけど、日本一高い鉄道橋だった上を通れたのがこの高千穂あまてらす鉄道:グランド・スーパーカートでの醍醐味であった。なのでこの列車に乗りたいと思う人は、事前に天気予報を確認してから訪問予定を立てた方が良さそうだ。

 

駅に戻ると、スタッフの人達が愛想良く出迎えてくれます。ホームには次の便に乗る予定の観光客の姿が、チラホラと見えます。この列車も存在を知っていなければやって来る事が出来ないと思うけど、今どきはネットやガイドブックなどを見て、皆ここもしっかり訪れているようだ。

 

という事で1,500円払ったカート体験だったけど、感想としては日本一高かった鉄道橋の上に行けたし、動画や写真もこのカートに乗らないと撮れない景色が充分に撮れたので大満足であった。ただ1つ注意点があるとすれば、このカートの運行時間は常にホームページの最新情報を確認しておく必要があるという事。ましてや古民家カフェに張られているポスターの運行時間を、下手に信用してはいけない事を悟った 高千穂あまてらす鉄道:グランド・スーパーカート乗車体験であった。

 

こんな旅はまた次回に続きます!

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