神奈川旅行記2020年秋-⑦
旅行期間:2020年11月24日~27日(3泊4日)
(After meeting the Dragon God on Enoshima, we started exploring the Shonan area where the Enoden line runs. [Kanagawa Travelogue 7])
ギリギリを走る江ノ電
湘南の海に浮かぶように見える江の島では、昔から弁財天や竜神様が祀られてきた場所。21世紀の今では多くの観光客が訪れる人気観光地となっているので、昔ながらの風情は消えつつあるが、若者世代にも楽しめる場所になるようにと変貌を遂げつつある場所になっているように思えた江の島。
江の島にて
江の島の海側にあたる南側の岸壁には、この岩屋と呼ばれる洞窟がある。ここは海から打ち寄せる波によって、長い時間を掛けて浸食されて出来た自然の洞窟。大昔にはここで僧侶が修行したりしていた場所らしいけど、今はこのように若い女子達が喜びそうなライトアップされた洞窟になっていた。
その岩屋の出口付近の景色はこのように岩の切れ目から、龍が昇っていくような姿にも見えるような気がする。先日訪れた宮崎県日南市にあった鵜戸神社では、このような岩の切れ目で本当に龍が昇っていく姿のように見えたので、ここでもそれを思い出して脳が勝手に龍が昇って行く光景に見させたのかもしれない。
そして岩屋の入口付近に戻ってくる。入口にはこのように案内パネルが設置されているが、先程入ってきた時にはあまり見ずに中へと進んで行ったが、帰りにちょっとだけパネルの内容を確認してみる。
この江の島は鎌倉時代頃に時の将軍:源頼朝が弁財天をここに招いて、その際に建てられたという鳥居が奥津宮の前に現存しているようだ。それ以降にも時の将軍や権力者が参拝する場所として、重要な島となっていた江の島。
岩屋を出ると目の前に見えている岩場の稚児ヶ淵で、まだ魚釣りに興じる人達の姿が見える。龍神様を祀っている足元で魚釣りをしてバチが当たるとかいう考えはないのかな? そもそも神様が居るとも考えていないのかもしれないな。
来る時は気付かなかったけど、帰り道の途中に稚児ヶ淵を見渡せるような展望台が造られているのを発見する。江の島の上の高台から見た方が景色が見渡せるだろうが、「展望台」という名前を見ると通り過ごせない性格なので、とりあえず少しだけ寄り道してしまう。
この展望台はそこまでの高台ではなく、近くの建物の2階部分という感じだったので、あまり高さは感じない。この時は曇っていたからあまり爽快感を受けなかったけど、綺麗に晴れている時だったらもっと良い気分になれたのかもしれない。
ここからは魚釣りをしている人達が居る稚児ヶ淵が見渡せるけど、それ程の絶景という景色が見える訳でもない。ただ夕陽などが見えそうなスポットなので、時間帯によって見られる景色が変わりそうな場所だった。
稚児ヶ淵まで歩いてやって来ると、降りて来た階段を登っていく必要がある。しんどい階段というよりも、”トレーニングできる場所”という認識で歩いた方が前向きに滞在できる事だろう。
こちらには岩屋の宣伝ポスターが掲げられていたけど、岩屋見学の前と後にこのポスターを見るのでは全然印象が変わると思う。ボクは岩屋に入る前にはこのポスターには気付かずに出てから初めて見たけど、中に入った後に見るとここまでの期待させる洞窟では無かったと感じた。ここに書かれているような歴史を感じさせる場所ではなく、最近開発された観光用洞窟にしか思えなかったのである。。
だから写真も洞窟の穴ではなく、海側を写していたのかもな・・・
こちらには「亀甲石」という石が置かれているのが見える。見た目通りに亀の甲羅のように見えるという事で、この江の島で採れた石ではなくて、他所から持ってきた石だという。
こちらの石は江戸時代に”力持ち”として有名だった「三ノ宮卯之助」という人物が、持ち上げた石を奉納した物だという。この卯之助という人物は今の埼玉県出身で、小さい頃は虚弱体質だったが、それを逆境にしてトレーニングに励んで、江戸で一番の力持ちになったという。
この力石の重さは昔の重さで言う”80貫”で、今のキログラム単位に換算すると300kgの岩となる。ちなみに卯之助は関西方面までも進出して名を轟かせたが、全国に何個か奉納している同じような力石で一番重たい石が約600kgもあったとか。
江戸時代には重たい石を持ち上げる力自慢が流行ってたんダ!
次に目に入ったのは、こちらの龍・・・ではなくて亀の口から水が出ている手水場。このような手水で亀が置かれているというのはなかなか見ないけど、さっきあった亀甲石の影響かなと感じる。
この亀の像は東京に住んでいる青山建作氏が、1979年に参拝30周年を記念して、今までの浄財を使って新しく奉納した物だという。
こちらがその亀の手水が設置されていた手水舎で、この時は全然気付かなかったけど、この手水舎の礎石には耳が付いた亀の形をした物となっていたようだ。このように旅行中にいっぱい写真を撮影しながら散策しているけど、その時に集中力が無かったりすると、このような亀型の礎石にまで目が行かなかったりするのである。。
なかなか礎石まで、見ないよ!
江の島は昔から信仰の拠り所ともされていて多くの参拝客が訪れている場所なので、こうやって見ると色んな物が発見できる。本来であれば先に見えている展望台に登りたかったが、今日は曇り空だったのであまり見晴らしが良くないだろうと思ってパスしたのであった。。
こちらはさっきも少し気になった饅頭屋(羊羹)さん「中村屋羊羹店」。店頭に設置されている蒸し器から湧き出る湯気が情緒溢れる雰囲気を醸し出していたが、創業100年を超える老舗で人気漫画『孤独のグルメ』で江ノ島に来たゴローさんが、漫画の中で訪れていたお店でもあるようだ。
江の島では縁結ぶとかのパワースポットでもあるようなので、若いカップルなども結構訪れており、長い年月を経て多くの人々に愛される場所ともなっている。江の島は知っていたけど、江の島の中に何があるのかまでは知らなかった人間としては、ちょっと観光地過ぎる嫌いもあったけど、これだけの観光客が訪れる場所なので仕方ないのだろうが。
湘南といえば波乗りサーフィンする人達の姿を想像してしまう。この江の島の周辺には海水浴が出来る海岸線が広がっていて、江の島にはヨットハーバーまで整備されていて、沢山の船が停泊している様子も見られる。
そして江島神社を降りて参道を帰っていく途中に、こちらの黒い郵便ポストを見かける。「えっ、郵便ポストって赤いのが決まりなんじゃ??」と思う人がいるかもしれないけど、明治維新後に生まれた郵便事業で最初に郵便ポストに使われていたのがこの黒色だったとか。
では何故黒色から赤色の郵便ポストが一般的になったかと言うと、一説には当時の先進国だったイギリスの郵便制度をそのまま導入したからだという。当時のイギリスでは赤色の郵便ポストを採用していたが、逆に世界的に郵便ポストの色は統一されておらず、国によって黄色いポストだったりと様々である。ちなみにこちらの黒い郵便ポストは、明治時代に使われていた物を復元した物となっている。
参道を降りて行くと、さっきシラス丼を食べた『とびっちょ』のお店が見えてくる。降りて来るタイミングで店の前を通りかかると、順番待ちの列が出来ていたので、早めに入って正解だったのかもしれない。
そして程なく、江の島と本土を繋ぐ橋まで戻ってくる。この江の島の入口に架かっている橋は歩行者専用が「江の島弁天橋」で、右側の車用道路が「江の島大橋」となっている。昔から多くの人が訪れた江の島だけど、最初に橋が架けられたのは明治中期の1890年頃だそうだ。
湘南エリアを散策!
さて江の島を見学した後は鎌倉方面に向かう予定だったが、まずはアニメ『スラムダンク』でとても有名になった駅があるので、そこまでは徒歩で向かうとする。まずは江ノ電の江ノ島駅周辺を散策していると、こちらの近代的な外観の建物が見えてくる。こちらは壁に書かれた文字を見なければ駅とは思えないような外観をしていたけど、「湘南モノレール」というここ江の島と大船を結ぶ路線の駅だった。
江の島に来るには江ノ電だけかと思っていたけど、この湘南モノレールや小田急電鉄江ノ島線なども乗り入れている。
電車の競争も、結構激しいんダ!
江ノ島から次の目的地である「鎌倉高校前駅」までは2駅だったので、徒歩で移動していると、こちらの古そうなお店が見えてきた。しかもこちらの建物には古い江ノ電の車両が突っ込んだままのような外観をしていて、かなり味を出している雰囲気を感じた。
こちらのお店は”江ノ電もなか”として地元では有名な、江戸時代後期に創業された和菓子屋の「扇屋」さん。元々は向かいにある龍口寺境内に店舗があったようだが、大正時代にここに移転したとか。
そんな和菓子屋さんの建物に埋まっていた車両は、実際に江ノ電で使用されていた車両で、使い終わった物を譲り受けたとか。ただ車両丸ごとは店に入らなかったので、途中で切り取られているみたい。
旅行先であまりお菓子などを食べたいとは思わないので、ボクはこのお店をパスしたけど、老舗ならではの情緒があって江ノ電車両を模様したパッケージで売られる最中がとても人気だとか。
こういう所もちゃんとレポートしないと!
そしてこの江ノ電もなかのお店前は、このように真ん前を江ノ電の車両が平然と通過していく道となっている。見た感じは路面電車に思えない迫力があるけど、単線の江ノ電はこのように市街地の道路に線路があって、平然と湘南の街中を走っているのである。
目の前を江ノ電が走り抜ける! 動画
こんな旅はまた次回に続きます!
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