神奈川旅行記2020年秋-61
旅行期間:2020年11月24日~27日(3泊4日)
(Encounter retro tin toys at the Tin Toy Museum in Yamate, Yokohama. [Kanagawa Travelogue 61)
約3000点のおもちゃ達
さて神奈川県旅も終盤戦に突入し、やって来たのは横浜市でも一番地価が高いという山手の高級住宅街。そこは外国人居留地だった場所でもあるので洋風な住宅街の雰囲気が漂っている場所で、そこの一画にあったこの「ブリキのおもちゃ博物館」を訪れたのであった。
ブリキのおもちゃ博物館を訪問!
こちらの入場料金は大人200円とそれなりのお値段。なお、この「ブリキのおもちゃ博物館」はテレビ東京の番組『開運!なんでも鑑定団』に鑑定士として出演している、おもちゃのコレクターである北原照久が代表取締役を務める株式会社トーイズが運営している施設でもある。なので、お店の入口付近には売店もあって、おもちゃも販売されている。
こちらはブリキのおもちゃ博物館内の景色で、そこら中に1890年~1960年代に製造されたアメリカチックなブリキなどのおもちゃが所狭しと展示されているのが見える。これらのおもちゃは約3,000点も飾られているようで、このゴチャゴチャ感が何ともいい雰囲気でもある。
そんな博物館内にはこちらのフワフワな白い毛が特徴的な、それなりに大きな犬がなんと放し飼いになっている・・・。しかしとても人に慣れている犬で全然吠えないし、特に近寄っても来ない。ボクは犬派ではなく猫派なので近寄らなかったけど、先に来ていた女子達は嬉しそうにこのワンちゃんをナデナデしている光景が見られたが。。
博物館内に居たワンちゃん! 動画
そんな放し飼いのワンちゃんが居るかと思えば、こちらの籠には鮮やかな毛色をしているインコのような鳥も飼われているのが見える。てっきりお堅い博物館のようなイメージを感じていた場所だけど、いきなり出鼻をくじかれるかの如く、ワンちゃんやインコなどの先制攻撃を浴びせられたかのようだった。。
博物館内に居た鳥さん! 動画
さて気を取り直して、博物館内に展示されているブリキなどのおもちゃを見学していく事にする。館内のおもちゃは当然の如く、ガラスケースに入れられてあって触る事は出来ないようになっている。逆にもし触って壊してしまうと、それなりの弁償費用が掛かるので、万が一にも触れないようにしてくれている方が有難いのであるが。。
1960年代というとアポロ計画で月へ到達する事を、ソ連と競っていたアメリカ。そんな時代にはアメリカでも日本でもそうだけど、近代SFのアニメや漫画などが子供達に大人気な時代でもあった。日本では手塚治虫の『鉄腕アトム』が近未来SF作品として大ヒットしたが、アメリカでもこのようなSFっぽいブリキのおもちゃが大人気であったようだ。
そのおもちゃの中には、このように鉄腕アトムのおもちゃも見られる。しかし鉄腕アトムとは言いながらそれぞれに個性があり、左側のアトム人形は手を組んで怖い顔をしているのが印象的であった・・・。
子供の夢を壊すような、怖い顔ダね・・・
こちらにはバイクに跨るおもちゃも並べられている。4輪の車と共にこのような2輪のバイクも、憧れだったという人も多いのではないだろうか。ある程度のいい歳になってから子供時代からの憧れであったハーレーダビッドソンなどの大型バイクに乗る人もいるようだけど、大きなバイクは転倒した時に起こすのが大変なので、ある程度若い頃から乗り慣れているに越したことはないようだが。
タイなどに行くとこのようなオート3輪のミゼットなどをよく見かけるけど、このような3輪車はかつての日本国内でもよく見かけられた物だそうだ。昔の郵便回収車にこのミゼットの3輪車が使われていたらしく、それが4輪車に切り替わって以降、国内では3輪車をあまり見かけなくなったようだ。
昔のレトロなアメリカチックなイメージのあるクラシックカーのおもちゃも見えてくる。昔の古き良きアメリカの印象が強いこのようなデザインの車であるが、今のアメリカでは故障しにくい日本製の車などに席巻されてしまい、このようなクラシックカーはかつて敵国であったキューバなどに流れているが、今でもキューバではこのようなクラシックカーが沢山走っているようだ。
こちらはスイングをしそうな野球選手のギミックおもちゃも置かれているけど、ジャイアンツのユニフォームを着た背番号3番といえば・・・”あの人”をイメージして造った物のようだ。本格的にリアル野球盤に設置されているバッターのようにも見えるけど、今までに見た事のないおもちゃでもあった。
こちらに置かれていたのは2017年のアメリカ映画『シェイプ・オブ・ウォーター(The Shape of Water)』に出てくるような、半魚人の怪物みたいにも見える。ただこの映画に登場する半魚人は、『大アマゾンの半魚人(Creature from the Black Lagoon)』という1954年にアメリカで製作されたSFホラー映画に登場する半魚人をモデルにしている。
こちらのブリキのおもちゃは、2000年に放送されたテレビドラマ『やまとなでしこ』の中で、主演の松嶋菜々子が実際に触って使用された物の1つで、そのドラマの撮影小物として3体だけ特別に製作された物らしい。。
こちらの犬の置物は「ヘネシー」(コニャック・ブランデー)というお酒のマスコットにもなっていたセント・バーナードの救助犬の物。スイス原産で雪山の遭難者救助犬として活躍したセントバーナードには、このように首に気付け薬代わりにラム酒の小樽が取り付けられていたとか。
お酒飲めない人だったらダメじゃん・・・
こちらの飛行機の形を見ていると、昔っぽい飛行機の形をしているのが分かる。今ではジェット機型の飛行機が増えたけど、昔はこのようなプロペラ機ばかりで金属板が張りぼてのように張られた外観の飛行機だった事だろう。
こちらには貨物列車などを引っ張る機関車のブリキのおもちゃも置かれているが、日本国内では昔は蒸気機関車などがよく見られたみたいだけど、最近は旅客列車には殆ど機関車が引っ張る光景は見られない。というのも機関車は重くて効率が悪く、最近は各車両に動力を取り付けて走れるようになっているので、それもあって機関車が姿を消していっているようだ。
戦後の日本では日本に駐留したアメリカ軍のジープなどが、この横浜の街などをよく走っていたのだろう。特に横浜の街はアメリカ軍に接収された場所が多かったので、至る所で外国人を見れたのかもしれない。
こちらは言わずと知れた世界の喜劇王であった「チャールズ・チャップリン(Charles Chaplin)」の人形。このチャップリンは意外と日本好きで知られており、生涯で4回も来日しており、横浜港にやって来た時は今日訪れた大さん橋から日本に上陸した事もあるようだ。
ちなみにチャップリンというとチョビ髭を生やしたオッサンのイメージしかないけど、若い頃の写真を見ていると結構なイケメンだったのには驚きである。。
オレも昔はイケメン時代もあったけ!(笑)
絶対イケメンじゃなかったでしょ~!
こちらには日本が生み出した”世界の怪獣”ともなっているゴジラの姿も見られる。日本映画界で生まれたゴジラも今ではハリウッド映画にも進出して、世界中に「Godzilla」として知られる存在にもなっている。
こちらには20世紀初頭に一世を風靡した飛行船のブリキのおもちゃが置かれているのが見える。このような飛行船はドイツが開発し、当時開発され出した飛行機と共に旅客を運ぶ媒体として期待されたが、その後に勃発した第一次世界大戦に使用されていく。
当時世界最大の飛行船だったドイツのツェッペリン伯号が、世界一周の際に日本の霞ヶ浦海軍飛行場に着陸した時のニュース動画なども残っている。そして硬式飛行船の黄金期に製作されたヒンデンブルク号は、それまで船便しかなかった時代に空の航空便として期待されたが、歴史に残る大爆発事件を起こしてしまい、それで飛行船の安全性が危惧されて開発は終了してしまうのであった。。
アメリカではよくこのようなピエロが、昔から一般的だったようだ。2019年に公開されたアメリカ映画『ジョーカー(Joker)』では、DCコミックスのバットマン・シリーズに出てくる悪役ジョーカーの成り立ちが描かれている内容になっていたが、主人公のアーサーがこのようなピエロ姿でバイトしている姿が印象的であった。
こちらの手漕ぎの車に乗っているのはミッキーマウスではなく、小さい頃に駄菓子でよく食べたガムのパッケージにもなっていた「フィリックス・ザ・キャット(Felix the Cat)」。ちなみにこのフィリックス・ザ・キャットはそのガムから生まれたキャラクターではなく、20世紀前半にアメリカのアニメ界で生み出されたキャラクターである。
そしてこちらは小さい頃によくお世話になった、丸川製菓が発売していた10円ガムの定番だった「フィリックスガム」。この「フィリックスガム」は1960年に発売が開始されて、子供達に手軽な値段から大人気となったガムだが、発売当初のデザインにはこの猫のキャラクターは使われていなかったそうだ。
というのも当初発売された頃は猫ではなくて熊のキャラクターが使われたパッケージデザインとなっていて、その熊の絵がそのうち「フィリックス・ザ・キャットに似ている」という声を受けて、1980年代に正式にフィリックス・ザ・キャットの版権を取得してパッケージが今の絵に切り替わったようだ。
そしてこちらには、小さい頃によくアニメを見ていた「ポパイ」のおもちゃも置かれている。ほうれん草を食べると超人的なパワーを出すという設定のポパイは、ほうれん草などの野菜を食べない子供達を持つ親たちのヒーローでもあったようだ。
そしてこちらには「ミッキー 世界旅行カルタ」という、とてもレトロな遊具も置かれている。漢字とカタカナだけのカルタで、世界中の名所を訪れて紹介しているミッキー君の姿が何とも可愛らしく表現されているのが見える。
こちらは昔の古きアメリカのバーガーチェーン店を再現した模型も置かれている。まだマクドナルドが全米に進出する前の時代に、各車までローラースケートで女性店員がバーガーを運んで来てくれている世界観が溢れているようにも見える。
そしてブリキのおもちゃというと、やっぱりこちらの「鉄人28号」の姿が思い浮かぶ。漫画『鉄人28号』は1956年に横山光輝が作者として少年誌に連載して人気を得た有名な作品であるが、その後にロボットを主役にした漫画などの火付け役にもなった作品でもある。
そしてそんな近代的SF世界観からロボット作品が沢山生み出されて、その時代を代表する漫画家であった石ノ森章太郎が生み出したのが、こちらの『仮面ライダー』シリーズである。ただこちらのおもちゃは体のバランスに対して、少し手が短すぎるようにも思えるが・・・。
そしてこちらは子供時代に、昔の実写版のドラマが再放送されてよく見ていた『バットマン』。アメリカでは1966~1968年に放送されていたテレビシリーズのバットマンだったので、その時代の姿をモデルにしていたおもちゃの外観のように感じたのである。
バットマン(TV series–1966~1968)
そしてこちらは日本を代表するスーパーヒーローである「ウルトラマン」。ただ個人的には親父がアメリカかぶれだった影響で、仮面ライダーやウルトラマンみたいな日本のヒーローではなく、バットマンのようなアメリカンドラマを良く見ていたが。。
こんな感じでじっくり「ブリキのおもちゃ博物館」の見学をしているが、こちらのワンちゃんは全然吠えずに近寄ってもこない。しかし博物館という名前が一応付いている場所にも関わらず、犬が放し飼いにされているという光景はあまり見られるものではない。こういった環境も北原照久氏の遊び心が現れているのだろうか。
そして最後に日本を代表するブリキ・・・ではなくて、こけしの人形も置かれている。こちらには皇太子や美智子さまらしき外観のこけしも置かれていて、「ブリキのおもちゃ博物館」のシメにふさわしい日本伝統のおもちゃが見られたのであった。。
こんな旅はまた次回に続きます!
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