三浦半島南端の城ヶ島で、海側に造られているハイキングコースを散策する【神奈川旅行記㉝】

神奈川旅行記2020年秋-㉝

 旅行期間:2020年11月24日~27日(3泊4日)
(Take a walk along the hiking trails built on the ocean side at Jōgashima, the southern tip of the Miura Peninsula. [Kanagawa Travelogue 33])

整備されつつある城ヶ島

神奈川県でも南側に突き出る形になっている三浦半島。その三浦半島の先端にある三崎港のすぐ前に、浮いているかのようにも見える城ヶ島。昔は漁港として栄えた島も三浦半島と繋がる橋はなく、渡し船しか無かった為に、水揚げ量が増えてきた昭和の時代に漁港は三崎港に集約されて、この城ヶ島は衰退していった。

 

 

城ヶ島にて

その後もチラホラと旅館などが出来て観光客を呼ぼうという試みはあったけど、イマイチ上手く行かなかった城ヶ島。しかし最近では神奈川県自体が力を入れて、この城ヶ島を観光名所にしたいという強い意向を持っているようで、少しづつ観光名所に仕上げる取り組みが行われている。ちなみにこちらは1回1,000円の自動販売機であるが、このポスターに乗っている商品を欲しいからするというよりも、ネタとして想い出作りの一環で遊ぶ自動販売機のように見える。

 

この城ヶ島はそんなに大きな島ではないけど、神奈川県の中では自然に出来た島としては一番大きい島だという。

朋ちゃん
朋ちゃん

これも神奈川の学校では、テストに出るよ~!(笑)

 

城ヶ島の至る所では隆起した岩肌と、それらが海の波に浸食されて削られた地層がよく見られる。そしてこの島の西側と東側を繋ぐハイキングコースが、島の南側に沿って造られているらしいので、とりあえずそこを歩いて「馬の背洞門」という、自然に出来た洞門を見に行く事にする。

 

奥には先程もすれ違った小学生の団体が、これから自由行動で東側の安房埼灯台が設置されている「城ヶ島公園」まで向かうよう、先生方が説明している真っ最中だった。小学生たちが群がって出発すると道が混みそうなので、先にハイキングコースへと取り急ぎ進む事にする。

 

こちらが城ヶ島内の地図で、今立っている場所は左下側のハイキングコースの入口付近。この地図によるとハイキングコース自体は徒歩約20分と書かれており、島の中央南側に馬の背洞門があるようだ。

 

このハイキングコースはまだ比較的最近に整備された物のようで、古くなくてしっかりした道となっている。この城ヶ島では観光名所にする為に神奈川県が地元自治体には頼らずに100%出資しているので、それなりの費用を掛けて城ヶ島内の整備が進んでいるようだ。

 

その為にハイキングコースの入口は僻地のような場所だけど、キチンとトイレも設置されている。この城ヶ島も品川や横浜からでも充分日帰りで訪れる事が出来る場所なので、城ヶ島の魅力をしっかりと魅せ付けるだけで、多くの観光客を獲得できる可能性がある場所でもある。

 

ただハイキングコースは階段はしっかり整備されて綺麗に造られていたけど、そこから先の道は土の道となっている。晴れている日には特に問題はないけど、雨の日には汚れてもいい恰好で訪れた方が良さそうな道である。

 

こちらの案内板は少し葉っぱが掛かっていて見えなくなっているけど、どうやら先程のハイキングコースの入口から馬の背洞門までは約1kmの距離があるようだ。普通に歩いたとしても15分もあれば、難なく到着できる距離のようだ。

 

そのハイキングコースに造られていた、こちらの黒い柵が設置されていたのは「第1展望台」だった。ただ展望台という程に高い場所から見下ろせる場所ではなく、ただ道の脇に海が見下ろせるようにと設置されている展望台だったが。。

 

目の前に広がる大海原は太平洋で、周りには多くの小さい船などが行き交う姿が見える。この三浦半島は東京湾の入口にも当たるので、首都圏に荷物を運ぶ船が慌ただしく目の前を通り過ぎていく場所でもある。

 

 

第1展望台からの景色! 動画

 

 

奥に進む道はこのように両サイドに植物が、それなりの高さまで植わっている光景が見られる。ここが沖縄や奄美大島だったら「ハブに注意!」の看板が絶対設置されていそうな場所だけど、ここ城ヶ島ではそんな蛇も出ないのか、そういった警告の案内板は見られなかった。

 

 

 

城ケ島ハイキングコースの「みはらし広場」にて

ここはそのハイキングコースの中間地点付近に造られていた、「みはらし広場」という場所。ここでは目の前に広がる太平洋と共に、今目指している「馬の背洞門」もここから眺める事が出来るポイントとなっている。

※馬の背洞門は右側にある、岩の中にある穴

 

この広場にはこちらのオブジェが設置されていて、「&(アンド)」マークのような形になっている。このオブジェはその下に城ヶ島にある2つの灯台への距離が彫られているのが見えるけど、恋する灯台プロジェクトに”ペアの灯台”として選ばれた事をアピールする為に造られたオブジェだった。

 

都会に住んでいるとあまり実感を受けにくいけど、地方の過疎化はどんどん進行している。この城ヶ島も平成になってから住民が約3割ほど減少しており、空き家が増えたり、また旅館や商店などの施設の老朽化などもあって、令和以降の時代に向けて問題点しか見当たらないのが現状である。

 

>城ヶ島西部地区まちづくり基本構想(令和元年)

その問題を解決する為に、神奈川県や認可地縁団体:城ヶ島区、そして三浦市や京急なども加わって、城ヶ島の活性化に注力している。その取り組みとしてこちらの「ハイキングコース整備」や、先程見学した城ヶ島灯台の灯台ラッピングなどが行われているのである。

 

この先に見える、岩がゴツゴツとした海岸線の中にポッコリと穴が空いている部分が、これから向かおうとしている「馬の背洞門」である。このような「馬の背」と呼ばれる場所は日本全国の海岸線で浸食された岩場によく見る事が出来るけど、それぞれに微妙に形が異なるので、その地方の特徴が出ていたりするので意外と見逃せないスポットでもある。

 

その広場近くにはこちらの「城ヶ島ラベンダー畑」が試験的に造られていて、こちらも城ヶ島の観光資源になるようにと取り組みがされている。待っていても勝手に観光客が来てくれる訳ではなく、今の時代はSNSなどに写真スポットとして紹介されればそれだけで観光客が多くやって来る可能性があるので、こういった前向きな取り組みがひょっとしたら大きな成果を生み出す可能性もある。

 

こちらの小道は深いジャングルへの入口のようにも思えるが、この先に待ち受けているのはジャングルではなくて、島の中心部にある住宅街である。この城ヶ島は小さくて、住民の多くは島の中心部に住んでいるので、そこへ通じる道だった。

 

そして海沿いに続くハイキングコースを歩いて行くと、こちらのまた展望台的な場所が見えてくる。こちらは「第2展望台」で、ここも先程の第1展望台と同じように高い場所に造られている展望台ではなく、海側を見下ろすだけの展望台だったが。。

 

 

城ヶ島の南側は目の前に太平洋が広がっており、この南側には海から吹き付ける風が強い為に、大きな木は見られない。その代わりに色んな雑草は茂っているのだが、このような雑草もこの秋から冬にかけてはあまり伸びないけど、夏場などには急に息を吹き返したかのように伸びる。だからこのような展望台も夏場に伸びた雑草を定期的に刈らないと、目の前が見えない展望台となってしまう可能性もある。

宮崎県では全然目の前が見えない展望台もありましたね・・・

鎌大仏君
鎌大仏君

雑草刈りも結構費用が掛かるんダよ!

 

進んで行くと段々と、先程まで遠くに見えていた馬の背洞門が近くに見えてくるようになる。しかしこの辺りまでやってくると、さっき見えていた馬の背洞門ではなくて、別の洞門が手前側にあるのが見える。というのも昔は馬の背洞門内を小舟で通過できる程に水位があったらしく、今見られる海岸部分はかつては海に浸かっていた場所のようだ。

 

そしてここから馬の背洞門に向かう道へと進んで行きます。都会に住んでいると、このように雑草などが生い茂る道を歩く機会が少ないだけに、緑に生かされている人類の感覚を取り戻すかのようにルンルン気分で歩いていきます。

 

この辺りの地面はアスファルトで舗装されていて、とても歩きやすい道になっている。そして転落しないように柵なども設置されていて、安全第一の日本の良さが垣間見える道ともなっている。

 

そして枯れた木々の隙間から遠くに見えている岬が、城ヶ島東側に安房埼灯台が設置されている「城ヶ島公園」がある場所。この島の東側にある安房埼灯台はかつてはその岬の先端に設置されていたが、今は少し内側の高台に移されている。

 

 

馬の背洞門へ向かう道を進む! 動画

 

 

ここを訪れた時期は11月下旬だったので、”秋の七草”でもあるススキが目立って見える気がする。このススキも雑草的な植物で、刈らずに放置しておくと段々大きな木のように生育していって、草原から森林に変わっていく。だから単に雑草だからとかススキだからといって放置しておくと、知らぬ間に森林になって管理が大変になったりするようだ。

 

こちらが「馬の背洞門」の岩場になっている場所で、その上部分に差し掛かる。このように馬の背洞門の上部で繋がっている部分は細くなってしまっているので、人が歩くと岩場が割れてしまう恐れがある為に立ち入り禁止となっている。

 

このように城ヶ島南側の海岸線には、隆起した岩場の海蝕された岩肌が向こう側まで並んでいる景色が見られる。こちら側は太平洋側からの波が直接にブツかってくる方向にあるので、島の中でも特に海蝕された岩場となっているようだ。

 

こんな旅はまた次回に続きます!

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