鎌倉五山の1つで、モンゴル帝国の侵略を防いだ北条時宗が眠る円覚寺【神奈川旅行記⑯】

神奈川旅行記2020年秋-⑯

 旅行期間:2020年11月24日~27日(3泊4日)
(Engakuji Temple, one of the Five Temples of Kamakura and the resting place of Hojo Tokimune, who prevented the invasion of the Mongol Empire. [Kanagawa Travelogue 16])

鎌倉は寺院だらけ

神奈川県旅で迎えた2日目の朝。今回宿泊した横浜駅近くのホテル「JR東日本ホテルメッツ横浜」は、朝食付プランで予約していたので、朝食をそのホテル脇にある「ビストロカツキ」という朝食会場で頂きます。札幌のホテルメッツでもそうだったけど、ホテルメッツではホテル内の朝食会場というよりは、この外のレストラン「ビストロカツキ」で朝食を取るようなイメージの朝食だった。

 

一応ホテルのフロントを出て、通路を挟んだ向かい側にこの「ビストロカツキ」があり、昼や夜は一般客が来るようなレストランになっているようだ。ただ朝食は「JR東日本ホテルメッツ横浜」に宿泊しているお客さんばかりで、ほぼホテルメッツ横浜の専属レストランのような雰囲気だった。

 

こちらが今日の朝食に選んだ内容で、いつもよりは気持ち少なめにしてみた。いつも朝食ブッフェでは、アレコレと取ってしまって、席に座ってから「あっ・・・多過ぎた・・・」と思う事が多いので、今回はその反省を活かして少なめにしたのである。

 

ここは横浜という事で、崎陽軒のシウマイじゃないけど、ちゃんとレストランに用意されていたシュウマイを一応セレクトする。なお、この朝食会場は一般のレストランのような雰囲気だけど、朝食はほぼホテル専属の朝食会場ともなっていて、ホテルメッツは豪華ホテルではなく、ビジネスホテルなので絶賛するほどの朝食は用意されていない。朝食はホームページを見ると1,500円という設定になっているが、個人的にはわざわざ1,500円を支払ってまで行きたい朝食会場とは思えなかった。。

 

 

北鎌倉駅へ向かう!

さて腹ごしらえした後は、昨日見学できなかった鎌倉の寺を見学する為に、再び北鎌倉駅を目指す事に。今日の朝は天気があまり良くなく、予定していた時間に起きれずにちょっと寝坊した事もあって、通勤ラッシュの時間を避けれた為に都心の人混みに悩まされる事はなかったのは良しとする。

 

横浜駅からJR北鎌倉駅までは5駅で、約20分ほどの乗車時間で到着します。

 

神奈川県旅は湘南・鎌倉方面と、三浦半島・横須賀方面と、横浜市内の見学を事前に考えていたけど、鎌倉は電車で移動すれば近いので、昨日巡れなかった寺を2つ程見学する事にした。

 

この北鎌倉駅は昨日鎌倉で最後に歩いた場所なので、少しだけ土地勘が付いている。昨日夕暮れ時にこの辺りを少し歩いただけで、始めて来て全然分からない場所ではなく、昨日少し歩いて見覚えのある景色となっている。そう思うと、少しだけでも知らない場所を歩く毎に、自分の知っている場所を新しく開拓しているような気分にもなるのだ。

 

鎌倉五山でもある「円覚寺」を訪れる!

そして北鎌倉駅近くにあったのが、こちらの「円覚寺」という、鎌倉時代の1282年に当時の鎌倉幕府の最高責任者であった北条時宗が、モンゴル帝国が侵略してきた『元寇(げんこう)で出た戦死者を弔う寺として創建した寺である。

 

【臨済宗:円覚寺】

住所:神奈川県鎌倉市山ノ内409
営業時間: 8時~16時30分頃
電話番号:0467-22-0478
拝観料:大人500円/小・中学生200円

 

 

蒙古襲来で出た日本軍の戦死者と共に、モンゴル帝国側の戦死者も合わせて弔われた寺には、最終的に寺を創建した北条時宗が死去した後はこの円覚寺にその墓が造られたという。昨日この円覚寺を訪れた時は夕方という事もあってあまり観光客を見なかったけど、今日は鎌倉でも外せない人気の寺といった感じで、観光客の団体や修学旅行の団体などを早速見かけた。

 

この鎌倉市には鎌倉幕府時代に創建された寺が多くて、それらの寺を巡るのが鎌倉観光の一番の醍醐味となっているようだ。寺というと日本全国にいくらでもあるけど、鎌倉の寺はひと味もふた味も違うのかもしれない。

 

勿論人気の観光地であるこの円覚寺は、無料ではなく、大人500円の拝観料が必要。こういった寺にそこまで興味を惹かれない人からすると、拝観料(入場料)を支払ってまで入る事に抵抗を感じる人もいるかもしれないけど、大きな寺だったりすると、その敷地内の建物などの管理費用が結構必要になるので、拝観料を設定せざるのも仕方のない事である。

 

という事で500円を支払って、円覚寺を見学する事にする。こちらのチケットにもあるように、この鎌倉の寺はもみじの紅葉シーズンには、その綺麗な葉っぱを見に来る人で溢れるのだろう。そういう意味では夏の暑さが終わって、冬の寒さが到来する前のこの11月頃の秋シーズンが、多くの観光客が訪れる季節なのだろう。

 

この円覚寺は13世紀に創建された寺だけど、木造建物に付き物の火災が何度も発生しており、その創建当時の建物はほぼ残っていない。それでも境内は国の史跡に登録されており、国宝の舎利殿や梵鐘などの歴史ある物も多く残されている。

 

 

最初に出迎えてくれる「山門」にて

拝観料を払って進み、階段を登っていくとまず見えてくるのが、こちらの木造建築物でもある「山門」。現在の建物は1785年に再建された建物とされていて、この2階部分には十一面観音などの像が安置されているようだ。

 

神奈川県の重要文化財にも指定されている山門は、この円覚寺の参拝客からまず煩悩を取り払う門とされていて、この門をまず通る事で清浄な気持ちで参拝できるようにする為に造られているようだ。

鎌大仏君
鎌大仏君

人間の煩悩は、そう簡単に消えないよ!

 

江戸時代の1785年頃に再建された建造物だけあって、1階部分から見るとこのように木造建築物らしく、木組みの内観しか見えない。また2階部分には像などが安置されているらしいけど、普段はそこまでは登れないようにか、梯子なども掛けられていない。

 

この2020月下旬に訪れた円覚寺では、修学旅行か社会見学のような中学生らしき団体と鉢合わせする。2020年はコロナ禍によって学生たちも修学旅行に行けなかっただろうが、この11月頃はコロナ感染者が下火になっていた事もあって、慎重にしながらもゾロゾロと動き始めていた頃だった。

 

仏殿にて

その山門を通過して進んで行くと、更に奥にこちらの大きな「仏殿」の建物が見えてくる。こちらの建物も古いのかと思っていたけど、鎌倉では約100年前に発生した関東大震災で多くの建造物が倒壊していて、こちらの仏殿もその大震災の時に倒壊してしまって、今見られる建物は1964年になってから再建された物になっている。

 

この仏殿も今までに何度も火災などによって建物が焼失や倒壊しては、再建されているようだ。今見られる建物は1964年に鉄筋コンクリート造りで再建された物なので、それなりの地震には耐えられるから、これからの年月はまだ安泰かもしれない。

 

この仏殿の建物内には、中央の台座の上に本尊である「宝冠釈迦如来像」が安置されているのが見える。この宝冠釈迦如来像は1282年頃に最初にこの場所にあった仏殿に安置された物らしいが、1563年頃に起きた火災によって仏殿が燃えた際に、顔部分だけが何とか救出されたという。そしてその後の1625年頃に仏殿が再建された時に合わせて、体部分が復元されているという。なので、この宝冠釈迦如来像はよ~~く見ると顔の部分だけちょっと違和感を感じたが、大昔の火災を生き抜いた歴史が刻まれていたのであった。。

ブッダ君
ブッダ君

多くの仏像が燃えてきたのを見るのは、何とも無残じゃ・・・

 

そんな火災を生き抜いた宝冠釈迦如来像が鎮座する仏殿の天井裏には、このように龍の絵が描かれているのも見える。こちらは「守屋 多々志(もりや ただし)という岐阜出身の画家が描いた物となっているが、個人的には龍の絵といえば『ドラゴンボール』で有名な鳥山明が書いた絵の方が頭に直ぐに浮かぶのであるが。

 

 

選仏場にて

こちらの建物は「選仏場」という、修行僧達が座禅などで修業する場所となっている。茅葺屋根の建物になっているように見えるが、1699年頃に建てられた建物で結構歴史があったのだ。

 

この選仏場は1699年頃に建てられた物だけど、さっき見た仏殿が焼失した時にはそこに安置されていた像がこの選仏場に避難していた場所でもあるようだ。

 

基本的には座禅修行の部屋といった感じなので、正面に像が置かれている以外は畳敷きで質素な内観をしている。ボクもお寺で何回か座禅体験をしてみた事があるけど、今は邪念が多過ぎて座禅というよりは、妄想タイムとなってしまうだろうが。。

 

この座禅道場の一番良い場所に安置されていたのが、こちらの「薬師如来立像」。この像は南北朝時代に作られたとされているらしく、南北朝時代というと鎌倉時代~室町時代の間で14世紀の後半ぐらいに相当する時代である。

 

この座禅道場の畳の上で、普段は座禅をしている修行僧らしい姿が見られるのかもしれない。なお座禅というと、和尚が細長い板のような物を持って、邪念を抱いている修行僧をパチ~~ン!と叩くイメージがあるけど、実際には勝手に和尚側から叩くのではなく、逆に座禅している側からお願いして叩いてもらうというシステムになっている。

 

前に京都市内の大仙院という国宝の本堂内で座禅体験を約1時間した事があるが、その際に和尚が板(警策)を持って目の前をウロウロと行ったり来たりと巡回していた。しかし勝手に和尚が叩く訳ではなく、事前に叩いて喝を入れて欲しいと思った人が、自分の体を前に出して合図を出すと、和尚が(嬉しそうに?)寄ってきて警策で叩いてくれた。しかし、ボクは叩きたそうな顔をしているように思えた和尚に対して、天邪鬼的に拒否して一度も叩いてもらわなかったのだが・・・。

警策を叩くといい音だけど、実際にはあまり痛くないとか・・

ブッダ君
ブッダ君

こんな邪念だらけの男は、思いっ切り叩けばいいんじゃ!

 

こちらは「居士林(こじりん)という、この寺の修行僧ではなく、在家の人達が座禅修行できる場所となっていた建物。昔には夏目漱石などもやって来た場所らしいが、1922年に最初に作られた居士林はその後に焼失して、その後に柳生流の剣道場から寄贈された建物がここに移築されている。

 

方丈にて

その居士林の敷地内には入れなかったので、寺の奥に進んで行くとこちらの「方丈」と呼ばれる、元々は住職などの住居となっていた建物が見えてくる。ただ今では住職の住居ではなく、座禅や説法などに幅広く使用される建物となっているようだ。

 

その方丈の敷地内には、このような「百観音霊場」という観音様を祀ったような庭になっているようだ。沢山の観音像を安置する事によって、心が浄化され、かつ正しい方向に導いてくれると考えていた事だろう。

 

こちらは石碑のように彫られた神様が見える。修行僧とか住職も煩悩は人間なので持ち合わせているが、それを抑える為の目的として、このような偶像崇拝が行われていたのかもしれない。

ブッダ君
ブッダ君

1人だけの修行程、寂しい世界はないんじゃ・・・

 

古来の日本では色んな神様が居て、それぞれに色んな役割を見出して、人々は苦しい事が目の前で起きていても、こういった神様達に日々お祈りを欠かさず行う事によって、それを生きる希望としていた事だろう。。

 

こんな旅はまた次回に続きます!

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