神奈川県の城ヶ島で名所となっている「馬の背洞門」を眺める【神奈川旅行記㉞】

神奈川旅行記2020年秋-㉞

 旅行期間:2020年11月24日~27日(3泊4日)
(Seeing the Horseback Cave, a famous landmark in Jōgashima, Kanagawa Prefecture  [Kanagawa Travelogue 34])

ポッカリと穴が空いた岩

神奈川県の中でも南端に位置して、また神奈川県内の自然島の中でも一番大きい島になる「城ヶ島」。ただ三浦半島の一番下に位置する城ヶ島は、あまり全国的に有名な場所でもないので、そこまでの観光客が訪れる場所でもない。しかし、近年に神奈川県が力を入れて観光地化に着手している島で、それもあって島内は徐々に観光客が滞在しやすくなるように整備もされつつあるようだ。

 

 

三浦半島の城ヶ島にて

こちらは城ヶ島の南側中央部分にある「馬の背洞門」という、よく海沿いの岩場で見る事が出来る洞門が自然に出来た場所。海からの波も均等に岩場に押し寄せて平均的に岩を浸食していくのかと思ってしまうけど、実際にはそう単純ではなく、岩の高さや潮の流れなどにも影響されて、波の動きが変化して岩場に個性を創るのである。

 

こちらに設置されている通路を下に降りていけば馬の背洞門が横から見えるのだが、こちらから先は「立ち入り禁止」となっている。というのもこの先で細くなっている部分が馬の背洞門の穴の天井部分にあたり、そこは穴が空いている為にモロくなっているので、もし人が上に登ってしまうと崩れる可能性があるので、このように立ち入り禁止となっている。

 

馬の背洞門にて

下に降りるとこのように馬の背洞門の脇に、説明板が設置されているのが見える。なお、馬の背洞門の天井部分の岩場は英語での立ち入り禁止アナウンスがなくて、日本語だけだった。なのでコロナ禍が収束してまた海外から観光客がやって来たら、この岩場の上に乗って写真を撮っている外国人観光客の姿が目に浮かぶような・・・。

 

この馬の背洞門は高さ約8m、横は約6m、厚さ約2mの天然に空いた穴で、一般的には馬の背洞門と呼ばれる事が多いが、それ以外にも「眼鏡洞門」とか色んな呼び名が付けられているという。それと昔はこの洞門の中を小舟でくぐれる時代があったらしいが、関東大震災(1923年)でこの辺りの岩が隆起した為に今では海水が届かない場所になっている。

 

 

馬の背洞門の景色!① 動画

 

 

馬の背洞門はこのように綺麗に穴が空いているのが分かる。この穴の上部分まで昔は海水が達していたという証で、それ以上の水位になっていたら、この天井部分に残っているアーチが削られて、穴ではなく、単なる岩として認識される事になっていただろう。

 

 

馬の背洞門の景色!② 動画

 

 

その周囲には似たような材質の岩場が見える。ここらの岩はより波に削られているようで、馬の背洞門並みに大きな岩場は見る事が出来ない。ここまで岩が波で削られるのに何千年や何万年か、それ以上の歳月が掛かっているのかもしれないが、海の力の壮大さを思い知る光景でもある。

 

この岩場にはこのように綺麗な黄緑色をした苔も生えていて、海は岩を削っていきながらも、そこに新しい命を運んで根付かせているのが分かる。地球上では色んな物がどんどん消えて行くけど、輪廻転生のようにその消えた命が糧として次の新しい命の芽を咲かす事に繋がるのである。

 

 

馬の背洞門周辺の景色! 動画

 

 

さっきの案内板にはこの馬の背洞門も「落石等の危険がある為、近づかないでください!」と書かれていたけど、こちらのオジサンは嬉しそうに近づいてパシャパシャと写真を夢中になって撮り続けている後ろ姿も見える。馬の背洞門も今見られる形になったのはここ数年ではなく、数千年以上も前になるからそう簡単には崩れる可能性はないだろうけど、観光地の自治体からすると万が一の事故も想定しておかないといけないのだろう。

 

そしてここには馬の背洞門が遠くからも見えていてそれだけに目が行ってしまいガチだけど、周辺を探してみると同じような洞門がそこらに存在しているのである。馬の背洞門は観光案内でも紹介されていてメジャーだけど、それよりあまり知られていない洞門の写真を撮る方にソソられる。

 

こちらはさっきの馬の背洞門とは違う洞門で、まるでジンベエザメの口の中から太平洋の海原を見ているような気分にさせてくれる景色を見る事が出来る。ここも単に穴が空いているだけにも思えるけど、これだけ水位が低くなったという事実も表しているのである。

 

昨日鎌倉で訪れた明月院で人気写真スポットとなっていた”悟りの窓”のような、ジンベエザメ洞門からコントラストの効いた背景の構図が何ともいい感じである。

個人的にはコッチの洞門がオススメです!

朋ちゃん
朋ちゃん

なかなかいい所、見つけるじゃん!

 

馬の背洞門周辺を見学していると、さっき見た小学生の集団が小さなチームに分かれて、チェックポイントでもある馬の背洞門にやって来ていた。馬の背洞門に最初から居てジ~~ッとしている人が何をしに来た人か、最初は判らなかったけどもその人は先生で子供達が来る前に先回りして待っていたのであった。。

 

この城ヶ島の南側を東西に結ぶハイキングコースも、残り約200mで終わりになるようだ。城ヶ島の周囲は約4kmほどの小さな島なので、真っ直ぐ進んで行ってもそんなに距離はないのである。

 

 

ウミウ展望台にて

少し先に進むと「ウミウ展望台」という展望台に差し掛かる。てっきり「海が見える展望台」かと思っていたけど、看板をよ~~く見てみると「海」じゃなくて「ウミウ」となっていた。

「ウミウ」って何だ??

 

 

ウミウ展望台からの景観! 動画

 

 

この「ウミウ」というのは「海鵜」という鳥の事で、日本国内では鵜飼いで使われる鳥として有名な種である。この下にある崖付近には人間が近づけない事もあって、海鵜にとっては都合のいい生息地になっているようだ。またこの城ヶ島ではそのウミウと共に「ヒメウ(姫鵜)」「クロサギ(黒鷺)」も一緒に神奈川県指定の天然記念物に指定されているそうだ。

 

こちらの案内板を見ると、”三浦半島八景”の中にこの城ヶ島では『城ヶ島の落雁』として選ばれているそうだ。この”八景”というのは中国から渡ってきた文化のようで、日本国内でも色んな地域で残されている所が多い。先日訪れた天草地方もで”天草八景”と呼ばれる景観地を見て来たし。

 

このようにウミウ展望台からは残念ながら殆ど海鵜の姿は見えなかったけど、その代わりにこの三浦半島沖で行き交っている多くの船舶の姿を見る事が出来た。さすが日本の首都圏の入口ともなっている場所だけあって、これだけ多くの船を目にする場所ともなっている。

 

さて海鵜は見れなかったけど、その代わりにこちらの猫ちゃんを発見する。こんな草むらをトコトコ歩いている様子だったけど、これからドコに行くのかを見届ける事にする。

ブッダ君
ブッダ君

沢山猫の居る場所に案内してくれそうな予感?!

 

 

先導役の猫に付いて行く!① 動画

 

 

そして猫ちゃんを驚かせないように距離を取りつつ尾行をしていくと、その先にはガードレールのある道路が見えてくる。あまり車は通らない道のように見えるけど、猫ちゃんが万が一道路に飛び出た時に車に轢かれる光景を思わず想像してしまったが。。

オカン
オカン

何と不吉な想像・・・

 

その手前に見えたのが「海鵜の像」だった。人間はこの海鵜の習性を利用して魚漁をするという知恵を生み出した生き物で、その知恵を使って生き延びた為に今我々がこうして生きていられるのである。

それと鵜飼は基本的に満月以外の夜に、船の先にかがり火を照明として取り付け、その光に反射したアユを海鵜が捕らえるという仕組みになっている。海鵜の首にはロープが巻かれており、小さな鮎はそのまま胃袋に入るが、大きな鮎は完全に飲み込む事が出来ずに人間に取り上げられてしまう。また首にロープを付けられ続けると海鵜もやる気を無くすらしく、適度にリフレッシュ期間を設けてあげないと仕事をしないとか。。

鎌大仏君
鎌大仏君

海鵜も人間も、あまり大差ないんダね!

 

 

先導役の猫に付いて行く!② 動画

 

 

 

そんな猫ちゃんを尾行していくと、こちらの駐車場が見えてくる。ここは城ヶ島公園の駐車場だが、なんと駐車料金は1日450円と有料の駐車場となっている。こんな小さな島の公園にある駐車場が有料なんてビックリしてしまうけど、この城ヶ島にある駐車場はその殆どが有料となっていて、無料は一箇所ぐらいしかないという。

 

城ヶ島ワンデーパス(一日共通駐車券)が使える駐車場の地図

城ヶ島ワンデーパス(一日共通駐車券)が使える駐車場の地図-HPより引用

こちらにある地図のように城ヶ島内の大きな駐車場は、殆どが有料となっている。だからそれもあって首都圏からの観光客も来たはいいものの、有料の駐車場ばかりに嫌気が差してリピーターが少ないのかもしれない。ちなみに城ヶ島内ではこのような『城ヶ島ワンデーパス(一日共通駐車券)』という物も販売されているらしいが、ワンデーパスの駐車場チケットというのも珍しいように思う。。

朋ちゃん
朋ちゃん

遊園地の乗り放題とかだったら分かるけどね・・・

 

そんな有料の駐車場だけど、ボクみたいな徒歩で侵入してくる人間には料金の請求はない。そしてさっきの道案内役の猫ちゃんを追いかけながら歩いていると、その途中に停まっていた車の下に別の猫ちゃんの姿を発見する。

 

猫は習性として狭い空間に入るのも好む生き物で、このような車の下にもよく入っていたりする。またタイヤの上に乗っていたりすると、車が出発する時に轢かれてしまうという事も意外と多いそうだ。なので猫が居そうな公園とかでは、出発前に車の下などを見て猫ちゃんが居ないかと見ておいた方が安全だ。

 

 

車の下で日向ぼっこをする猫ちゃん! 動画

 

 

ただこの猫ちゃんもあまり人懐っこいタイプではないらしく、ボクがジリジリと寄っていくと半身で逃げる構えを見せていた。何故ボクのような優しい人間に対して警戒心を抱くか理解に苦しむが、猫には猫の流儀があるのだろうと1人考えるのだった。。

朋ちゃん
朋ちゃん

王子の第一印象は、みんな「怪しいヤツ」だと思ってるよ~!(笑)

 

こんな旅はまた次回に続きます!

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