「海洋堂スペースファクトリーなんこく」見学②:大ヒットした北斗の拳やエヴァのフィギュア【高知県旅行記39】

高知県旅行記2021年3月-39

旅行期間:2021年3月某日(2泊3日旅)

ヒット作!

高知県南国市 海洋堂SpaceFactoryなんこく デビルマンフィギュア

高知県南国市に2021年3月にオープンした「海洋堂スペースファクトリーなんこく」の見学は続きます。館内には海洋堂がこれまでに製作したフィギュアが展示されており、しかも”館内見学が無料”となっているので、高知県を旅している時に訪れない訳が見つからない程の場所ともなっているのである。

 

 

 

「海洋堂スペースファクトリーなんこく」の見学!

高知県南国市 海洋堂SpaceFactoryなんこく  大魔神 フィギュア

こちらは「こんなフィギュアまで作っているの??」と驚くような、昔懐かしの『大魔神』のフィギュアも見られる。

 

今では「大魔神」と聞くと、かつての横浜ベイスターズやシアトルマリナーズで守護神として活躍した佐々木主浩選手を思い浮かべるかもしれないが、その「大魔神」というあだ名は1966年に映画公開された『大魔神』という作品から来ているのである。

 

 

高知県南国市 海洋堂SpaceFactoryなんこく  北斗の拳 フィギュア 

こちらは海洋堂がフィギュア業界で大きく羽ばたいていく大ヒット作品となった、アクションフィギュア『北斗の拳』シリーズが展示されている。

 

高知県南国市 海洋堂SpaceFactoryなんこく  北斗の拳 フィギュア ケンシロウ

こちらは『北斗の拳』シリーズで主人公である「ケンシロウ」のフィギュア。従来の”突っ立った”フィギュアから一線を画して、漫画やアニメの中でお馴染みとなっている決めポーズを再現する事にこだわった作品。

坂本の猟犬
坂本の猟犬

「ワレはもう死んでいる」ぜよ!

 

高知県南国市 海洋堂SpaceFactoryなんこく  北斗の拳 フィギュア ラオウ

こちらは『北斗の拳』シリーズで主人公である「ケンシロウ」の兄という設定になっていた、自称”世紀末覇者”「ラオウ」である。実は『北斗の拳』ではケンシロウが4人兄弟の一番下という漫画らしい設定になっており、この長兄であるラオウはほぼ無敵の悪役的キャラクターになっていた。

坂本の猟犬
坂本の猟犬

ラオウの昇天するこのシーン、好きぜよ!

 

高知県南国市 海洋堂SpaceFactoryなんこく  北斗の拳 フィギュア トキ

こちらも『北斗の拳』シリーズの登場キャラクターで、”南斗水鳥拳”を極めたキザっぽい外見の「レイ」である。ケンシロウと出会い、その才能に惚れこみ仲間となるが、ラオウに死に至る秘孔を突かれて壮絶な死を遂げるキャラクターである。

 

高知県南国市 海洋堂SpaceFactoryなんこく  ヱヴァンゲリヲン フィギュア トキ アクション

昔の漫画の設定というものは面白い物で、”南斗水鳥拳”を極めたレイの必殺技を後にケンシロウはいとも簡単に繰り出すのである。一度喰らった秘伝の技は2回目は喰らわないのであればまだ理解できるが、習得に長時間かかる秘伝の技も簡単にコピーできる能力があったようだ。。

坂本の猟犬
坂本の猟犬

漫画はストーリーの為であれば、どんな変更でもアリぜよ!

 

高知県南国市 海洋堂SpaceFactoryなんこく  ヱヴァンゲリヲン フィギュア 弐号機

そしてこちらは、アニメが大ヒットした『ヱヴァンゲリヲン』シリーズの「弐号機」のフィギュアである。このヱヴァンゲリヲンシリーズのフィギュアは、『リボルテック(REVOLTECH)』という海洋堂の原型師:山口勝久が開発したシリーズの大ヒット作品となっている。

 

 

高知県南国市 海洋堂SpaceFactoryなんこく  ヱヴァンゲリヲン フィギュア 初号機

『ヱヴァンゲリヲン』シリーズで、主人公の碇シンジが搭乗する「初号機」のフィギュアである。『リボルテック』シリーズでは、場面毎に違う顔やポーズをしているのを一体のフィギュアで再現する為に、顔や手先が別パーツになっていて、好みのポーズを再現する際に別の顔や手足を取り付けて楽しむ事が出来るのだ。

 

【Animist】 エヴァのフィギュア動画作品

坂本の猟犬
坂本の猟犬

好きなポーズが自在に再現できる『リボルテック』を活用して、このようなコマ送り動画なども作られているぜよ!

 

高知県南国市 海洋堂SpaceFactoryなんこく  ヱヴァンゲリヲン フィギュア 零号機

こちらも『ヱヴァンゲリヲン』シリーズの、「綾波レイ」というクローンで生み出された少女が乗る「零号機」。アニメ:新世紀エヴァンゲリオンが放送されていたのは1995~1996年の事で、一部のアニメファンから人気を博したが、エヴァ人気が爆発したのは2000年代に入ってからである。

 

高知県南国市 海洋堂SpaceFactoryなんこく  ヱヴァンゲリヲン フィギュア 初号機2

こちらは主人公の碇シンジが搭乗する「初号機」の、カラーリングが違うレッドVerとなっている。通常の青色ボディと異なり、特別カラーリングが赤色となっているのは、名作アニメ『ガンダム』のシャア専用機に影響を受けているのかもしれない。

 

高知県南国市 海洋堂SpaceFactoryなんこく  ヱヴァンゲリヲン フィギュア 3号機

こちらも『ヱヴァンゲリヲン』シリーズの、ちょっと雰囲気が異なる「3号機」。ヱヴァンゲリヲン・シリーズの中では殆ど搭乗しないエヴァだけど、新しいパイロットで主人公の碇シンジの友達でもある「鈴原トウジ」が搭乗員に選ばれた機体である。

 

ヱヴァンゲリヲン3号機として大きな戦力が期待された鈴原トウジであったが、起動実験の最中に「使徒」(※敵)に乗り移られて乗っ取られてしまい、最終的に暴走した初号機にボコボコにやられてしまう。そしてコクピットに乗り込んでいた鈴原トウジは、設定によっては死んだか、もしくは辛くも命は助かった事になっている。

 

高知県南国市 海洋堂SpaceFactoryなんこく  ヱヴァンゲリヲン フィギュア 四号機

こちらも『ヱヴァンゲリヲン』シリーズの「4号機」だが、実はこの機体は当初のアニメやTVシリーズには登場しなかった機体でもある。TVシリーズなどの設定では、稼働実験中に爆発事故によって消滅してしまったという内容なので、会話の中に出てくるだけの機体だった。

 

しかしパチンコ台からヱヴァンゲリヲンを勉強したボクにとっては、この4号機は最後の使徒でもある「渚カヲル」が乗る機体というイメージが強い。だがこの渚カヲルが4号機に乗るという設定はパチンコ台オリジナルの設定なので、アニメ上は幻の機体となっているようだ。

 

高知県南国市 海洋堂SpaceFactoryなんこく  ヱヴァンゲリヲン フィギュア 家庭グッズ

このようなアニメや映画のキャラクターばかりではなく、海洋堂ではこのような家庭的な商品も沢山販売されている。こちらは『なつかしの20世紀』としてグリコとタイアップして、オマケに付けられていた食玩具である。

 

 

高知県南国市 海洋堂SpaceFactoryなんこく  ヱヴァンゲリヲン フィギュア 家庭グッズ2

このように形のある物であれば、どんな物でも要望に応えてフィギュアや模型を作ってきた海洋堂。これまでに海洋堂が製作した事に気付かずに、購入していた物も多々あるのかもしれない。

 

 

高知県南国市 海洋堂SpaceFactoryなんこく  ヱヴァンゲリヲン フィギュア 大英博物館 ミイラ

そして海洋堂の名前は国内だけではなく、海外にも広がっており、こちらは大英博物館とタイアップした古代エジプト文明の棺桶なども作られて販売されている。今まではフィギュアで販売されるとは思っていなかった物も、創造力のある会社がこうやって形にして販売してきているのである。

 

高知県南国市 海洋堂SpaceFactoryなんこく  ヱヴァンゲリヲン フィギュア 北斗の拳 胸像

そしてフィギュアも色んな種類があり、こちらはガチャガチャのカプセルに入る大きさで設計されている「北斗の拳」シリーズもあったりする。ガチャガチャの場合はその商品の大きさに制約があるが、それを逆に活かして面白いポーズに仕上げるのが技術力であろう。

 

高知県南国市 海洋堂SpaceFactoryなんこく  成形

フィギュア(ソフビ人形)を量産していく際には、「金型」を製作して「成形」という加工をして形を作っていく。大まかな成形方法としてポリタンクのような膨らませた物などを作る際に行われる「ブロー成形」や、「インジェクション成形」と呼ばれる凸凹の金型で”ガッチャン”と挟み込んで成形する方法などがある。

 

 

高知県南国市 海洋堂SpaceFactoryなんこく  成形 型

ソフビ人形量産時は「スラッシュ成形」「ローテーション型」などが使われており、それぞれに金型の種類や大きさが異なり、その量産数量やコストや形状によって使い分けているようだ。大量のソフビ人形を製造する為には、小さな安価な金型の製造方法では割高になるので、初期投資が大きくかかる高い金型を使う成形の方が、トータルでコストメリットがあるのだろう。

 

 

高知県南国市 海洋堂SpaceFactoryなんこく  成形 ソフビ原型

そして成形されて出来上がってきたソフビは、当然の如く、このように着色はされておらず、原料のそのままの色となっている。またパーツ毎に分かれており、それぞれに塗装されていくのである。

 

高知県南国市 海洋堂SpaceFactoryなんこく 地球の命

金型を製作してフィギュアを作る場合には、金型や成型方法によって人形の形状などについてどこまで再現できるかの制約がある。しかし近年に多く出回っている「3Dプリンター」を活用したフィギュアでは、細かい部分の再現も可能なので、大量生産には向いていないものの、少数のサンプルなどの作成には主流になっていきそうだ。

 

高知県南国市 海洋堂SpaceFactoryなんこく 楽園

今までの造形師は、このような金型や成型方法によるデザインの制約を考慮しつつ製作していたが、3Dプリンターの登場により、そういった制限をしなくてもいい時代になってしまっている。ただ逆にそういった昔ながらのノウハウがない若者が設計したデザインを、いざ3Dプリンターではなく量産の成形品で製造する場合には多くの問題が出て来そうな雰囲気はするが。。

 

高知県南国市 海洋堂SpaceFactoryなんこく 塗装

ガチャガチャで出てくる人形なども、塗装されているものはほぼ全てが手作業で塗られている。実際にその塗られている現場は見た事がないけど、想像するだけで気が遠くなりそうな作業である。

坂本の猟犬
坂本の猟犬

こういった塗装は、今では人件費の安い東南アジアでしか出来んぜよ!

 

高知県南国市 海洋堂SpaceFactoryなんこく 塗装 器具

こういった道具は塗装の専門家なら誰でも使った事があるのだろうが、一般人からすれば全く見る機会がない物である。そして塗料などの匂いも一般人は慣れていないので、あまり体にも良く無さそうなイメージしかないが。。

 

高知県南国市 海洋堂SpaceFactoryなんこく 塗装されたソフビ

こちらには「彩色見本」と、実際に工場で生産されて着色されたサンプルが展示されている。今では一体ずつに筆で細かく塗るのではなく、”マスク型”という型にソフビを嵌め込んで、色を付ける部分だけが露出するようにして、そこにさっきのエアスプレーなどで一気に塗装していく方法が使われている。

 

高知県南国市 海洋堂SpaceFactoryなんこく マーベル作品

海洋堂が作るフィギュアは、日本オリジナルの版権ばかりではなく、このようにスパイダーマンやアイアンマンのような海外映画のキャラクターなども手掛けている。世界的な映画作品のキャラクターとなると、大量の発注が来るので、下手な失敗は出来ない緊張感が特に高い仕事となっている事だろう。

 

高知県南国市 海洋堂SpaceFactoryなんこく 鬼太郎シリーズ

大阪のかつては”電気屋街”とも呼ばれた日本橋は、最近ではアニメオタク向けの街に変貌しつつある。そんな大阪の日本橋にあるフィギュアの専門店などを訪れると、このように昔は誰も欲しがらなかったような鬼太郎やネズミ男のフィギュアとか、ありとあらゆる物が揃っている。

 

高知県南国市 海洋堂SpaceFactoryなんこく アクションフィギュア エヴァ 初号機

このようなフィギュアを使う側として、小さい子供と大きくなった大人で、それぞれに扱われ方が違う。子供の頃はこのようなフィギュアを”こねくり回して”乱暴に扱ったが、大人のフィギュアは主に自分好みのポーズにさせて眺めるのが好みな人が多い。

 

高知県南国市 海洋堂SpaceFactoryなんこく アクションフィギュア エヴァ 弐号機

昔はこのような人形は小さい子供向けが主な顧客だったが、現代では小さい頃に人形で遊んだ大人たち向けという商品カテゴリーになってきている。子供向けと違い、自分のお金で好きに買える大人相手なので、それなりに手の込んだ高めのフィギュアなども続々と販売されている。

 

高知県南国市 海洋堂SpaceFactoryなんこく フィギュア エヴァ 女子

こちらは『ヱヴァンゲリヲン』シリーズに登場する女性キャラクターで、元々のTVアニメ時代にはそこまでお色気キャラという感じではなかったのだが、今では2D女性キャラしか相手にしたくない”草食系男子”向けに、独自の市場が出来つつある。

 

高知県南国市 海洋堂SpaceFactoryなんこく フィギュア 鉄人28号

鉄人28号というと、昔のブリキで作られていた人形のイメージしかないけど、これからの子供達にはブリキのあまり可動域が小さい人形ではなく、このような創造力の塊の傑作のようなフィギュアが”標準”として認識されていくのだろう。。

 

こんな旅はまた次回に続きます!

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